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2話 会社員、スライムに遭遇する
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町へ向かう途中、サクヤは前方になにか小さな丸い物体があることに気がついた。近づいて見ると、何とその物体はよく序盤のRPGゲームに登場する最弱モンスター、スライムだった!
スライムの姿を見た瞬間サクヤは思った。え、こんな町の近くにもモンスターっているんだ、と。
また、こうも思った。これのどこが凶暴化しているわけ、てかこれだったら木の棒で倒せるんじゃね、と。
そのスライムは高らかな声で言う。
「きたな、冒険者め!僕の名前はスライモン。正々堂々勝負し……」
「おらぁぁぁぁ!!!」
セリフをさえぎって、サクヤは無慈悲にも木の棒をスライモンの頭上から振り下ろした。
「あんぎゃああああああ!」
スライモンの悲鳴がさえわたる。
「いったああああい!まだセリフの途中だったじゃああん!普通待ってくれるもんじゃないのぉぉぉぉ!?」
「そんなこと知るかぁぁぁぁ!
こちとら、この木の棒だけが武器なんだぞ!
真面目にやってられっかぁぁぁぁぁ!!」
「もう怒ったぞ!おまえなんか僕が本気だしたら瞬殺なんだからな!」
と、次の瞬間サクヤに向かってスライモンが攻撃を仕掛けた。
ちっ、さすがにスライムといえど木の棒で倒せるほど甘くなかった。やられる!と、思わず目をつぶったサクヤだったが、
ぷにっぷにっぷにっぷにっぷにっ
と、可愛らしい音が聞こえる。
目をおそるおそる開けると攻撃とはとても思えない、おそらく世界一かわいいであろう体当たりをサクヤに向かってスライモンが行っていた。サクヤは再び思った。こいつのどこが凶暴化してるの、と。しかし、サクヤはこの後すぐにこのスライムの恐ろしさに気がついた。
そう。このスライム。
見れば見るほど可愛らしくて攻撃することができないのだ。
サクヤは、このスライムを倒そうとする気持ちと可愛すぎて攻撃なんてできない!という気持ちがせめぎ合って、スライモンに攻撃できずにいた。
一方のスライモンも、攻撃とはいえない体当たりを繰り返していた。
―30分後―
まだ、スライモンとサクヤの戦いもといじゃれ合いは続いていた。
そして、サクヤはある決断を下した。サクヤは木の棒の先端から甘い蜜を出した。スライモンは、その甘い蜜の匂いに反応して体当たりをやめた。サクヤは言う。
「おまえ、この蜜を飲んでみろ。甘くておいしいぞ。」
普通の魔族なら人間の言うことを聞くものはいないだろう。
だがしかし、スライモンは甘い蜜の誘惑に勝てなくて、甘い蜜を飲んでしまった。
「ん!?おいしいぃぃぃぃ」
と、スライモンは大の甘党だったので、この汁を飲んだ瞬間、目の前にいる敵を忘れて甘い汁に夢中になってしまった。サクヤは言う。
「この甘い蜜、まだまだ飲みたいだろう?」
スライモンは目を輝かせながらうなずく。
「なら、俺と一緒に来い。
そうすれば、いつでもこの蜜を飲めるぞ。」
スライモンは迷うそぶりもなく、
すぐに返事をした。
「うん、一緒に来る!!!!!」
サクヤは、スライモンを元の世界から持ってきていたかばんに入れ、再び町に向かって歩き出したのだった。
スライムの姿を見た瞬間サクヤは思った。え、こんな町の近くにもモンスターっているんだ、と。
また、こうも思った。これのどこが凶暴化しているわけ、てかこれだったら木の棒で倒せるんじゃね、と。
そのスライムは高らかな声で言う。
「きたな、冒険者め!僕の名前はスライモン。正々堂々勝負し……」
「おらぁぁぁぁ!!!」
セリフをさえぎって、サクヤは無慈悲にも木の棒をスライモンの頭上から振り下ろした。
「あんぎゃああああああ!」
スライモンの悲鳴がさえわたる。
「いったああああい!まだセリフの途中だったじゃああん!普通待ってくれるもんじゃないのぉぉぉぉ!?」
「そんなこと知るかぁぁぁぁ!
こちとら、この木の棒だけが武器なんだぞ!
真面目にやってられっかぁぁぁぁぁ!!」
「もう怒ったぞ!おまえなんか僕が本気だしたら瞬殺なんだからな!」
と、次の瞬間サクヤに向かってスライモンが攻撃を仕掛けた。
ちっ、さすがにスライムといえど木の棒で倒せるほど甘くなかった。やられる!と、思わず目をつぶったサクヤだったが、
ぷにっぷにっぷにっぷにっぷにっ
と、可愛らしい音が聞こえる。
目をおそるおそる開けると攻撃とはとても思えない、おそらく世界一かわいいであろう体当たりをサクヤに向かってスライモンが行っていた。サクヤは再び思った。こいつのどこが凶暴化してるの、と。しかし、サクヤはこの後すぐにこのスライムの恐ろしさに気がついた。
そう。このスライム。
見れば見るほど可愛らしくて攻撃することができないのだ。
サクヤは、このスライムを倒そうとする気持ちと可愛すぎて攻撃なんてできない!という気持ちがせめぎ合って、スライモンに攻撃できずにいた。
一方のスライモンも、攻撃とはいえない体当たりを繰り返していた。
―30分後―
まだ、スライモンとサクヤの戦いもといじゃれ合いは続いていた。
そして、サクヤはある決断を下した。サクヤは木の棒の先端から甘い蜜を出した。スライモンは、その甘い蜜の匂いに反応して体当たりをやめた。サクヤは言う。
「おまえ、この蜜を飲んでみろ。甘くておいしいぞ。」
普通の魔族なら人間の言うことを聞くものはいないだろう。
だがしかし、スライモンは甘い蜜の誘惑に勝てなくて、甘い蜜を飲んでしまった。
「ん!?おいしいぃぃぃぃ」
と、スライモンは大の甘党だったので、この汁を飲んだ瞬間、目の前にいる敵を忘れて甘い汁に夢中になってしまった。サクヤは言う。
「この甘い蜜、まだまだ飲みたいだろう?」
スライモンは目を輝かせながらうなずく。
「なら、俺と一緒に来い。
そうすれば、いつでもこの蜜を飲めるぞ。」
スライモンは迷うそぶりもなく、
すぐに返事をした。
「うん、一緒に来る!!!!!」
サクヤは、スライモンを元の世界から持ってきていたかばんに入れ、再び町に向かって歩き出したのだった。
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