奴隷に恋しちゃった王子様

なぎさ

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ファミリア王国

運命の番

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「私たちは番に出会えたとき、この上ない喜びを覚えるの」

「その番のことを私たち獣人は運命の番と呼ぶの」



「運命の、番…」





2人はあたしの呟きに頷き、掴んでいた手を離した。




「運命の番を見つけた者は、番以外は何があっても愛さない」

「番がいなくなってしまったら、その時は、死ぬ」




「本当に?」



「「本当に」」





「だから、出ていくなんて言わないで」

「ルーク様を見捨てないで」




耳を下げてプルプル震えながら頭を下げられた。




や、さっきのは本気じゃなかったんだけど…。

ていうかあたしここから出て行ったら行くあてないし、また奴隷にされる可能性大。





「大丈夫だよ。あたしここ出ていったらまた奴隷にされちゃうと思うし」




泣いているふたりを慰めるように笑いながら答える。




つってもあたしのせいでこんなことになったんだけどさ。
いや~、まさか泣き出すなんて思ってないじゃん?





「てゆうか、さっきあたしたち敬語なしで話してたじゃん!もうそのままでいいよ!」





あたしは1人で嬉しくなり2人をギュッと抱きしめた。
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