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出会い
ここどこですか③
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目の前に広がっていたのは大きな市場のような景色だった。
中央に噴水があり、そこから円を描くようにたくさんのお店が連なっている。
凄い!
数え切れないくらいたくさんのお店がある!
もっと良く見ようと足を踏み出した時、パシンッ!と乾いた音が響いた。
「おい、どこに行こうとしているんだ?お前は奴隷なんだぞ。勝手に動いていいと思うな!」
声のするほうを見ると坊主頭のいかにもなおじさんがムチを片手にこちらを睨んでいた。
「早くこっちに来い。ここに並べ」
人でごった返した市場にポッカリと四角くスペースが空いている。
大きさは教室一つ分くらい。
あたし達はそのスペースへ押しやられた。
てか、さっきのおじさんあたしのこと奴隷って言ってなかった…?
賑やかな市場には似合わないどんよりとした人達の顔。
きっと、この人たちも奴隷なんだ…。
だって、あたしと同じように枷がついてる。
「あ、そういえばあたし財布持って来てたんだ」
鎖で繋がれた手を器用に使い、財布を入れていたポケットを探す。
が…。
なに、このボロっちい布切れ。
あたしの服は高校の制服からボロっちく薄汚れた膝丈程度のワンピースに変わっていた。
中央に噴水があり、そこから円を描くようにたくさんのお店が連なっている。
凄い!
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もっと良く見ようと足を踏み出した時、パシンッ!と乾いた音が響いた。
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声のするほうを見ると坊主頭のいかにもなおじさんがムチを片手にこちらを睨んでいた。
「早くこっちに来い。ここに並べ」
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てか、さっきのおじさんあたしのこと奴隷って言ってなかった…?
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きっと、この人たちも奴隷なんだ…。
だって、あたしと同じように枷がついてる。
「あ、そういえばあたし財布持って来てたんだ」
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が…。
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