学校一かわいい天使は強面ヤンキーに惚れている

くもがくれ

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砂田くんと鬼嶋さん

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光に当たるとキラキラと光る白金の髪に、人形のように整った目鼻立ち。華奢な体格で崩して着ている制服も彼が着るなら許される。

「きゃー!!聖良君!今日も可愛い!」
『…そお?ありがと』
自分の周りに集まる女子にニコリと天使スマイルをお見舞いする彼は『砂田 聖良』。
私立瑠川高校では有名な天使系男子と名高い美少年である。

「…ねぇ、あれって…3年の鬼嶋さんだよね…」
「そうそう、あの百人斬りで有名の」
「あと10人彼女がいるらしいよね」

『…あ、鬼嶋さんだ』
聖良は女子たちが鬼嶋に夢中になってるうちに、さっさとカバンを持ち教室を後にする。
彼の足取りは軽やかでとても早い。

向かう場所は…
『鬼嶋さん!今日は来てくれたんですね!』
普通の人が見られたら、チビってしまうような眼光を向けられているのに聖良は気にせず煙草を咥える鬼嶋に近づく。

「あ、…ああ、てめぇかなんの用だよ」
『てめぇ、じゃないです。砂田 聖良です…鬼嶋さん!僕の恋人になってください!』
鬼嶋は咥えていた煙草を地面に擦り付けて火を消すと深いため息をついた

「…お前毎日嘘言ってて疲れないのかよ…つーか、俺、そーゆーのには困ってねえからさ」
セフレが10人いることは本当らしい

『あの!…その、…その女の人達に勝てる魅力があるかわからないんですけど、…僕のこと味見して貰えませんか?』

風に揺れる白金の髪にうるうると涙を浮かべる白金の瞳。すうっと通った鼻筋に、プルプルの赤い唇

この天使フェイクは誰にも負けない

「…ったく、分かった味見な…つか、男で勃つかわかんねぇけどな」
あの鬼嶋でさえ、うっすらと頬を赤く染め、目を泳がせている

『本当ですか!ありがとうございます!僕家近いんで行きましょう!』
砂田はがしっと鬼嶋の手を掴むと、夢心地で家に向かった

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「うわー…家の中ひっろ…部屋もでけぇし……もしかしてお前金持ち?」
キョロキョロと周りを見回す鬼嶋を部屋に招き入れると、部屋の真ん中にどーんと置かれたキングベットに腰掛けるように促した

『…先輩とそういう行為に及ぶなんて…夢みたいです!!』
砂田は恍惚とした表情を浮かべながら、鬼嶋をベットに押し倒すと鬼嶋の手首を結び、ベットと繋げた

「は?何してんの?」
あまりにも砂田の手早さに抵抗する暇もなく拘束される

『…だって、先輩と僕って結構体格差あるじゃないですか、先輩が本気で暴れたら僕死んじゃうので』

そう言いながらもプチプチとシャツのボタンを外していく

「…まあそうか、そういうことにしといてやるよ…だけど外せよ動きずれぇのやだわ」

鬼嶋の発言は軽く流し、砂田は自分のシャツも脱ぎ捨てた

白いのは分かっていたことだが、砂田の身体には思ったより筋肉が着いていた
その絵画のような美しさにゴクリと喉を鳴らす

『…お待たせしてすみません先輩…準備しましょうか』
「は?」

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「もっ、あ"っ、や、だっっ!んあっ、…おかしくなっちまうから、やめろっ」

目の前には身体中をうっすらと赤くし、もどかしそうに身体をねじらせる先輩
先輩の上擦った声と、グチュグチュとローションまみれの僕の手で抜き差しをする淫靡な音が部屋に響く

『先輩かわいー…、先輩が可愛すぎてずっといじっちゃいそうです…ココ』
「そこっ、やめろ!!!まじで、おかしくなるからぁ"」

先輩のぽってりとした前立腺を指で優しくトントンすると、中は快楽を逃がさないとばかりに強く締め付けてくる

『ね、先輩もっと気持ちよーくなりたいですよね?だって先輩セフレ10人作っちゃうぐらい気持ちいいこと大好きですもんね』

もっと色んなところで先輩の快楽でよがる顔が見たい
少し厚めの唇にキスしたいし、ぽってりとした薄茶色の乳首を責め立てたいし、ピクピクと透明な液をはき出す立派な陰茎を擦りあげたい
そして何度も何度も、先輩の気が飛んでしまうまでイかせてあげたい

「もっ、"なんでもいいから早くイカせろッッあっん""」

いつものあの鋭い眼光で恐れられている先輩が僕にイかせてほしいとねだっている…

ちゅぽんっ!♡
「んあっ」

一旦先輩のエロアナルから指を抜くと、先輩の右手だけ解放する

『せーんぱい、最高の気持ちよさで絶頂しちゃいましょ…僕がお手本見せるんで真似してくださいね』

先輩の乳首をカリカリと引っ掻く
「やだっ、それっっ、っん!きもちよ"くないからっ、くすぐってぇ」

『嘘つかないでください先輩、もうびんびんじゃないですか』

カリカリと繰り返し優しく引っ掻くうちに先輩の乳首はあっという間に勃起した
可愛すぎてやばい

『ほら先輩自分でちゃーんとやってくださいね……えらいですね、…じゃ、こっちもやりますね』

先輩は顔を真っ赤にしながら自分の乳首を触り始めた
可愛い声が小さく漏れている

じゅぶ
「またぞごっっ、ちんこそんなこすんなぁァ♡やばいから、」
先輩のエロアナルをグチュグチュと掻き回し、ぐちゃぐちゃに濡れた陰茎も擦りあげる

『先輩っ!本当に可愛くて好きっ…後輩の手でイキまくってくださいっ!!』

「も"、イクっ、イグっ!!」
ビクンっと先輩は身体を揺らしてイッた
トロトロと陰茎から精液が押し出されるように零れる

先輩は初めての快楽で疲れきったのか、まぶたをおろして眠ってしまった
…まだピクピクと内ももは快楽の余韻で痙攣していた


『……というか、先輩が応じてくれたって勝手に思ってたけど、よく考えたらもしかして先輩僕が抱いてくださいってお願いしたって思ったのかな……やばい…これ完全に先輩に嫌われた』

高ぶる自分のそれを無視して、すやすやと眠る先輩の頬にちゅっとキスを落とした

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「ん…」
目を開けると見覚えのない天井が目に入る
ああ…そういえば砂田の家に行って…それで…

バッ!
寝起きでぽやぽやしていた頭は徐々に先程の淫靡な記憶を取り戻していく
それと共にジンジンと尻が疼く

「くそっ!」
どれだけ自分が性に奔放でも決して男とは関係を持っていなかったのに、砂田と砂田にされる行為に嫌悪感がない自分に腹が立つ

スマホを開くと、砂田の家を訪れてから2時間しか経過していなかった

「つかアイツどこいったんだよ」
自分のベットより2回りほど大きいベットはとんでもなく広く感じる
寝た後に砂田が拭いてくれたのか、身体は綺麗になっていた

「…まじあいつ次会ったら締める…」
今砂田に会ったらどんな顔をすればいいのか分からないから、さっさと家に帰ることにした


来た時のことを思い出しながら家を出る
これだけ大きい家なら使用人とか居そうだが、誰もいない

「……くそっ、今日は気分じゃねぇ…」
ピロンピロンとセフレから止まらない通知音がいつもよりずっとウザったく感じてミュートにした

「あーあ、帰って寝よ」
くわぁと大きくあくびをすると、疼く身体を無視して帰路に着いた
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
『せーんぱい…身体大丈夫ですか……っていない…』
はじめて感じる快楽に責め立てられて気絶するように眠ってしまった先輩になにか食べられるものを…と冷蔵庫を覗いたが空っぽだったので、ダッシュでスーパーに行って帰ってきたら先輩は消えていた

ガサッとぱちぱちに詰められた大きなビニール袋を2つ落とす

『…やっぱり、先輩僕のことが嫌になって帰っちゃったのかな…』
へたりと足に力が入らなくなり、床に座る
この部屋であんなことをしたなんて夢なのかも…と一瞬考えがよぎったが、脳裏に刻まれた先輩の姿が離れない

先輩の嫌がることはしたくない…だって愛している人のそんな顔見たくない……でも先輩に会えないなんて嫌だ…

ぐるぐると色々な思考が回ってが頭をぐちゃぐちゃにしていく

『せんぱい…本当に好きなんです…嘘じゃないんです…』
誰もいない部屋にひたすら呟く
あーあ、なんて自分本位な涙なんだろう
落ちてきそうな涙をごしごしと強く擦った

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
放課後―――屋上
「鬼嶋ァ!いつものかわい子ちゃん最近全然来ねぇな!愛想つかされちまったンじゃねぇか!」

ぷかーと煙草の煙を吐き出した鬼嶋は少し近くでニマニマと心底楽しそうにその話をするヤンキーを蹴る

「…もうアイツの話すんな、煙草が不味くなる」
あの衝撃的な体験からはや一週間。

次もあのきゅるんとした様子で会いに来たら、一発お見舞いしてからなんであんなことしたのか問いただしてやろうかと思ったのに…なのに、アイツはこの一週間、一回も会いに来ていない

前まではうっとおしいぐらいに毎日来て、甘い言葉をはいて、意外とアイツと趣味合うもんだから、話したりして…

「くっそっ!…」

何が腹が立つって寂しいとか悲しいとか感じてしまってる自分に腹が立つ
俺は、女のやわらかい身体と甘い匂いが好きで…
…でもあの事件から3日後にいつも通りにセフレとしようとしたら……勃たなかったのだ、あの俺が

「まじで次会ったらアイツ、どうしてやろう」
真剣に考えてんのに近くでスマホゲームしてるダチの真田はケタケタと楽しそうにしている

「おまえなぁ、それは恋」
バンッ!
勢いよく開けられた金属製の扉がうるせぇ
「うるせぇな!…なんだよてめーらかよ」

そこには後輩のヤンキーたちがぜえぜえと酷く疲れた様子で肩で息していた

「鬼嶋さんっ!砂田が、砂田が校門近くで西高のヤツらに連れてかれるの見た奴がいるって!」

ぽとり、吸いかけの煙草が手から滑り落ちた
「…は?…」

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
『はぁ…今日も先輩に会いに行けなかった……早く謝らなくちゃなのに…先輩怒ってるだろうな…』

放課後、前までならクラスメイト達の誰よりも早く教室を飛び出して一直線に屋上に向かってたのに…この一週間はずるずると重い体を引きずりながら家に直帰している

『…』
そりゃ今すぐにでも先輩のそばに飛んでいって謝りたい…でも先輩に嫌いだとハッキリ言われるのが怖い…それに近づいたら先輩を傷つけてしまうかもしれない

ガンッ!後ろから、誰かに強く、殴ら、れ、

ガクンっ、倒れそうになる砂田をがしっと男たちが掴む

「へー、これが鬼嶋のお気に入りか、随分綺麗な顔してんじゃん…鬼嶋ァ、覚悟しとけよハッハッハっ!!!」

薄れゆく意識の中で砂田は今すぐにでも叫びたくなった

…先輩、ごめんなさい


暗転
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
…ここはなんだか埃っぽい臭いがする…人がたくさんいる…どこだろう…頭が、痛い…パシンッ!

見知らぬ男は砂田の頬を軽く叩いた
真っ白な砂田の肌には叩かれた後が残る

「おい、何時までもぽやぽやしてんじゃねぇよ!!てめぇにはちゃーんと鬼嶋をおびき出すために働いて貰わねぇとなぁ!」

痛みなんて感じない、先輩が傷つく方が余っ程痛い…腕は後ろで雑に結ばれていて上手く動けない

「矢崎さんっ!こいつちょーっとだけ味見してみてもいいすかね!」

「ったく、鬼嶋が来る時までだぞ…あと、壊すなよ?」

許可を貰ったらしい数人の男が下卑た顔をして近づいてくる

「…一目見たときから可愛いな~って思ったんだよ…ね?抵抗しなかったら気持ちよーくしてあげるからさっ……!!!」

髪を掴んで顔を近ずけてキスをしようとした男に唾を吐いた

『…僕に触んな』

「…バカにしやがってこの野郎が!!!」
バコッ!

『…ッ…』
割と強めの力で腹を殴られた…でも我慢ができる
犯されるぐらいならこっちの方がましだ

「優しくしてやろうと思ったのに…お前がそれを拒否したんだから…」

興奮で息を荒くした男が僕の制服に手をかける
…どうしたらこの場を切り抜けられるだろうかと思考を巡らせていると

「やめろ!…鬼嶋様のお出ましだ、お前たちも準備しろ」

『先輩…?』
目の前の男が退くと、確かにそこにはここに入ろうとしている先輩と真田さんたちがいた

「よぉ!鬼嶋ァ!久しぶりだなあぁ!!お前に会うと折られた肋骨が疼くぜぇ!……もしかして人質の事が気になってしょうがないか?…ほら、そこにはいるだろ、俺たちは優しーからほぼ無傷だぜハッハッハっ!!」

『先輩っ、僕のことは!』

「うっせぇ、砂田…話はこいつらを全員ぶっ飛ばしてからゆっくり聞かせてもらう」

僕の言葉を遮って先輩がそう言う
もしかして怒ってるのかな…

「うわー、こんなキレてる鬼嶋初めて見た!!やっぱり……あちゃーこりゃやばいね」

真田さんがなにか言おうとしたが、先輩に睨まれて言うのをやめた

「こいよ、矢崎…もう一生こんなことねぇぐらいに叩きのめしてやるよ」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
これはあまりに、凄まじいものだった

狂ったように敵をなぎ倒す先輩、あんな顔は見たことない·····

「砂田くん、手のやつ外すね··········鬼嶋だーいぶキマッてるからさ、ね?砂田くん頑張ってね~」

真田さんが手の拘束を外してくれた·····これ終わったら僕、先輩に·····いや、先輩に謝ろう

「ひっ、ひぃぃ!あいつ化け物だ!!一旦撤退だ野郎ども!!」

あまりの先輩の強さに矢崎?たちは恐怖を覚えたのか、さっさと逃げて行ってしまった

「じゃー俺達も帰るとするかぁ、お前らー行くよー」

真田さんが先輩以外の人たちを連れてそれを追うように出ていく

·····いま、ここには先輩と僕しかいない
先輩が近づいてくる

ガシッ!!!
「··········おい、なんでお前この一週間来なかった」
先輩は目にも止まらぬ速さで僕の胸ぐらを掴んだ

「·····先輩への好意が理性を超えて·····あんな、ほぼ強姦みたいなことして、先輩が、僕のこと嫌いになっただろうなって思っ」

「嫌いなんていってねぇだろ、·····お前が好きとか分からねぇ、·····でも、お前が連れていかれたって聞いた時、目の前が真っ赤になった」

ぱっと胸ぐらを離された

え?·····それじゃまるで·····僕のことを、心配してくれていたみたい·····じゃないか

みるみる顔が熱くなってくる、先輩が僕のこと心配してくれていたって事実だけで先輩への好きが強くなってしまう

『·····そんなこと、そんなこと聞いたら、僕、またこの前みたいに我慢できなくなりますよ·····』

先輩が心底面白そうに笑った

「ばーか、·····好きにしろよ砂田」
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