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諮問会議
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結局、業界団体によるガイドライン作成と、国会での法案審議は並行して行われることになった。
法案では、安全基準の詳細は省令によるものとし、省令には業界団体のガイドラインが参考にされることが内定した。
実際のところ、法案の骨子は比較的早期にできていたが、その実施細則であるガイドライン作成に時間を必要としていたため、法案の国会提出が遅れていた。
その日も清美は部下と一緒にガイドライン作成の会議に出席していた。
安全基準のガイドラインの内容について実務的な協議が終わり、次にダンジョンでの装備について公安委員会への提言内容の話し合いに移る時点で、会場は微妙な雰囲気に包まれた。
それは、水沢たちの会社であるダンジョンズギルドからの要望が、現在のサービスの内容とはかけ離れたものであったからだ。
ある会社の部長が、頭が痛いとでも言いたげな表情で、清美に確認を取る。
「銃刀法に抵触するような大型の刀剣や槍、それに加えて猟銃まで……。ダンジョンズギルドさん、これらの装備は本当に必要になるとお考えですか?」
一見しただけでは、この場にいるのにはふさわしくないはずの10代の少女が、その質問に答える。その立ち居振る舞いは、その華麗な外見からは想像もつかない堂々としたものであった。
実のところ、その少女、清美はこの場の誰よりも年上であるので、それも当然である。
しかし、周囲の出席者は頭ではそれを理解していても、まだ外見の年齢に思考が引きずられるのを避けられない者もいた。そのため、10代の少女が会社の代表として答えることを、気味悪そうに眺める者や、逆に軽んじようとする者もいた。
清美は楚々とした態度で立ち上がると、落ち着いてその質問に答え始めた。
「はい、ご存知のようにステータスのヘルプからは、ダンジョンには階層が存在することが示唆されています。実際には、まだ次の階層はどこでも発見されていませんが、いずれ発見されることでしょう」
「その時、次の階層は最初の階層よりも、強敵が待ち構えていると予測されます。その次の階層に現在の装備で立ち向かえば、従業員を不必要に危険にさらすことになりますわ」
「もちろん、これらの装備は厳重に保管しなければならないでしょう。会社の外には原則持ちださ無い様にし、社内でも使用しない時は鍵のかかる倉庫で保管する必要があるでしょう。装備の新規搬入時や破棄時には記録をつけると同時に、紛失や盗難を避けるための警備も必要でしょうね」
別の会社の課長が、提案書をペンで叩きながら質問をする。
「次の階層に強敵がいるという予測はどこから出たものですか?」
「ゲームですよ。馬鹿々々しいと思うかもしれませんが、ダンジョン自体がゲームのようなものです。ダンジョンを造った者が、地球の文化にも造詣が深く、意図的にゲームを真似ていることは明らかです」
「もちろん、予測が外れていたならば、それはそれで構いません。過剰な装備を持たずに探索を続ければよいだけなのですから」
「ですが、従業員の安全性の確保のためにも、最初の探索隊には十分な装備を持たせる必要があると考えています」
また、別の会社の副社長が話しかける。
「だが、ダンジョンを隅々まで調査しても、次の階層への門は見つかっていませんよ」
「まだ、実装されていないのではないかしら……」
その副社長はやや馬鹿にしたように呟く。
「実装ですか、ますます、ゲームのようだ」
そこで、 大手警備会社の子会社としてダンジョンサービスに参画してきた業界2位の企業の部長が声を掛ける。
「まあまあ、最終的に認可するかどうかを決めるのは公安委員会です。現状の使用している装備とは分けて、将来階層が増えた場合に必要となる装備として、公安委員会に要望を出すことにしても問題はないのではありませんか?」
「まあ、確かに要望を出すだけなら問題がないか……」
「では、その方向でまとめましょう」
ガイドラインについての協議が、ひと段落したところで、先ほどの業界2位の企業の部長が、清美に話しかけてきた。
「やれやれ、一時はどうなる事かと思いましたが、何とかなりそうですね。これもダンジョンズギルドさんが、業界団体設立を呼び掛けてくれたおかげですよ」
「いえ、我が社が言い出さなくても、あなたの会社なり誰かが言い出していたことですよ。それより先ほどは助かりました」
「いや、それよりもダンジョンズギルドさんは、本気であれらの装備が必要になるとお考えなのですね」
「ええ、あくまで勘ですが」
「御社の勘となれば、馬鹿にできませんね。当社でも装備の準備を行うことにしましょう」
清美は再度頭を下げて、感謝の意を伝える。
「御社のご協力には感謝しています。御社の警備業法に関する知識を参考にすることが出来なければ、ガイドライン作成にはもっと時間がかかったでしょうから」
「おかげで第0版の公開にも間に合いました。第0版が早期に公開できたことで、顧客も団体加盟異企業のサービスを安心受けることができるようになりますし、業界内部の企業が新法に対応する余裕ができました」
「これも、御社のおかげですよ」
「当社の知識が役に立ったならば何よりです。どうです、この後一杯やりませんか」
「あらあら、こんなお婆ちゃんを口説いても何も出ませんよ」
「とんでもない、橋口さんはお若いですよ。むしろ、未成年者にアルコールを飲ませていると勘違いされそうですな」
「警察を呼ばれても困りますし、今回はご遠慮させてもらいますわ」
「それは残念ですな。また次の機会にでもよろしくお願いします」
一方、ダンジョンサービス法案の諮問委員会の方はというと、ガイドライン作成待ちで事実上停滞状態であった。そのため、暇を持て余した族議員たちが、管轄省庁をどこにするかの議論ばかりしていた。
老化は人類最後の不治の病だなどと、テレビで話したのが悪かったようで、水沢は厚生労働省派だと見なされていた。
意図したことではないとはいえ、厚生労働省と繋がりができたのだ。水沢は、この機会を最大限に生かすことにする。
高浜厚生労働大臣から、所轄団体をどうすべきかの意見を聞かれて、水沢は持論を述べる。
「そうですね。大臣もお話になられたように、老化は今や治療可能な病気となった訳です。病気となれば所轄は厚生労働省でも問題はないと考えられます」
水沢の発言に気をよくしていた高浜大臣だが、続く発言に驚かされることとなる。
「それに、老化が病気であると認めていただけるのであれば、その治療法であるダンジョンサービスを健康保険や介護保険の対象にしていただけるものと期待しております」
その言葉に、ある大臣が反論する。
「確かに、病気の治療法扱いをするならば、健康保険の適用は道理だ。しかし、現実には、保険適用は予算の都合もあるし、困難なのではないかね。やはり、今の時点で病気扱いは時期尚早ではないのかね」
「確かに予算の問題はあるでしょう。しかし、高齢者が老化から解放されれば、医療費も削減されるはずです。健康保険適用以上の医療費削減も十分可能でしょう」
「あくまで、可能性だ。実際の医療費の推移を見てからでも遅くないと思うがね」
業界団体として参加している別の企業の社長からも、反論が上がる。
「それに、今のところ高齢者から健康保険適用の要望は上がっておらん。急いで保険適用対象にする必要はないのではないか」
そう言いながらもその表情には、余計なことをして自分たちでサービスの価格を決められなくなったらどうするという不快感がありありと現れていた。
「確かに今は、多少価格が高くともサービスを受けたいという高齢者に不自由はしていません。しかし、高齢者全員が高額のサービスを受ける経済的余裕があるかというと、それは違います。まだ、声は大きくなくとも、経済的に困窮し、同時に老化に苦しんでいる高齢者は少なくないに違いありません」
「より多くの高齢者に平等に老化に対する治療を提供するためには、健康保険の対象として安価にサービスを受けられるようにする必要があるのです」
水沢の言葉に、先ほどの社長は言葉を濁しながらも反対する。
「……ううむ。言うことは分からんでもない。だがしかし、それでも急ぎすぎではないかね……」
別の会社の社長も同意する。
「まあ、将来ブームが一巡した時に、安定して業績を上げるためには必要かもしれませんが、今慌てる必要はないのではないでしょうか」
議論がひと段落した時、別の大臣が話を切り替える。
「まあまあ、ダンジョンサービスが医療だというのは水沢さんの私見にすぎん。現にダンジョンサービス法案は、医療法ではなく警備業法を下敷きに検討されている訳だしな」
高浜大臣を除く他の大臣もそれに同意する。
「その通りですな。この件は後日再検討するということでどうでしょう」
「賛成です」
会議終了後、高浜大臣が水沢の元を訪れる。
「水沢さん、驚かさんで下さい。ああいう話は事前に話しておいて下さらないと……」
「申し訳ありません。自分が早計でした。先生には事前に話を通しておくべきでした」
「まあ、済んでしまったものは仕方ない。それで、保険適用の件は本気ですか」
「もちろんです。考えてもみてください、政府が先手を取って高齢者のための施策を行ったならば、それがどれだけの高齢者からの感謝や政府への好意に繋がると思いますか。そして、高浜先生がその先頭に立って行ったとしたら、どうなると思いますか?」
その発言に、高浜ははっと気づく。
(ダンジョンサービスを健康保険対象にすることで、高齢者の支持を集めることができる。そうなれば、党内での発言力が増し、いずれは自分が総理に……)
「いや、そうですな。高齢者への対応は直ぐにでも始めなければなりませんな。分かりました。この件は私のほうで何とかしてみましょう」
「お手数をおかけすることになり、申し訳ありませんがよろしくお願いします」
法案では、安全基準の詳細は省令によるものとし、省令には業界団体のガイドラインが参考にされることが内定した。
実際のところ、法案の骨子は比較的早期にできていたが、その実施細則であるガイドライン作成に時間を必要としていたため、法案の国会提出が遅れていた。
その日も清美は部下と一緒にガイドライン作成の会議に出席していた。
安全基準のガイドラインの内容について実務的な協議が終わり、次にダンジョンでの装備について公安委員会への提言内容の話し合いに移る時点で、会場は微妙な雰囲気に包まれた。
それは、水沢たちの会社であるダンジョンズギルドからの要望が、現在のサービスの内容とはかけ離れたものであったからだ。
ある会社の部長が、頭が痛いとでも言いたげな表情で、清美に確認を取る。
「銃刀法に抵触するような大型の刀剣や槍、それに加えて猟銃まで……。ダンジョンズギルドさん、これらの装備は本当に必要になるとお考えですか?」
一見しただけでは、この場にいるのにはふさわしくないはずの10代の少女が、その質問に答える。その立ち居振る舞いは、その華麗な外見からは想像もつかない堂々としたものであった。
実のところ、その少女、清美はこの場の誰よりも年上であるので、それも当然である。
しかし、周囲の出席者は頭ではそれを理解していても、まだ外見の年齢に思考が引きずられるのを避けられない者もいた。そのため、10代の少女が会社の代表として答えることを、気味悪そうに眺める者や、逆に軽んじようとする者もいた。
清美は楚々とした態度で立ち上がると、落ち着いてその質問に答え始めた。
「はい、ご存知のようにステータスのヘルプからは、ダンジョンには階層が存在することが示唆されています。実際には、まだ次の階層はどこでも発見されていませんが、いずれ発見されることでしょう」
「その時、次の階層は最初の階層よりも、強敵が待ち構えていると予測されます。その次の階層に現在の装備で立ち向かえば、従業員を不必要に危険にさらすことになりますわ」
「もちろん、これらの装備は厳重に保管しなければならないでしょう。会社の外には原則持ちださ無い様にし、社内でも使用しない時は鍵のかかる倉庫で保管する必要があるでしょう。装備の新規搬入時や破棄時には記録をつけると同時に、紛失や盗難を避けるための警備も必要でしょうね」
別の会社の課長が、提案書をペンで叩きながら質問をする。
「次の階層に強敵がいるという予測はどこから出たものですか?」
「ゲームですよ。馬鹿々々しいと思うかもしれませんが、ダンジョン自体がゲームのようなものです。ダンジョンを造った者が、地球の文化にも造詣が深く、意図的にゲームを真似ていることは明らかです」
「もちろん、予測が外れていたならば、それはそれで構いません。過剰な装備を持たずに探索を続ければよいだけなのですから」
「ですが、従業員の安全性の確保のためにも、最初の探索隊には十分な装備を持たせる必要があると考えています」
また、別の会社の副社長が話しかける。
「だが、ダンジョンを隅々まで調査しても、次の階層への門は見つかっていませんよ」
「まだ、実装されていないのではないかしら……」
その副社長はやや馬鹿にしたように呟く。
「実装ですか、ますます、ゲームのようだ」
そこで、 大手警備会社の子会社としてダンジョンサービスに参画してきた業界2位の企業の部長が声を掛ける。
「まあまあ、最終的に認可するかどうかを決めるのは公安委員会です。現状の使用している装備とは分けて、将来階層が増えた場合に必要となる装備として、公安委員会に要望を出すことにしても問題はないのではありませんか?」
「まあ、確かに要望を出すだけなら問題がないか……」
「では、その方向でまとめましょう」
ガイドラインについての協議が、ひと段落したところで、先ほどの業界2位の企業の部長が、清美に話しかけてきた。
「やれやれ、一時はどうなる事かと思いましたが、何とかなりそうですね。これもダンジョンズギルドさんが、業界団体設立を呼び掛けてくれたおかげですよ」
「いえ、我が社が言い出さなくても、あなたの会社なり誰かが言い出していたことですよ。それより先ほどは助かりました」
「いや、それよりもダンジョンズギルドさんは、本気であれらの装備が必要になるとお考えなのですね」
「ええ、あくまで勘ですが」
「御社の勘となれば、馬鹿にできませんね。当社でも装備の準備を行うことにしましょう」
清美は再度頭を下げて、感謝の意を伝える。
「御社のご協力には感謝しています。御社の警備業法に関する知識を参考にすることが出来なければ、ガイドライン作成にはもっと時間がかかったでしょうから」
「おかげで第0版の公開にも間に合いました。第0版が早期に公開できたことで、顧客も団体加盟異企業のサービスを安心受けることができるようになりますし、業界内部の企業が新法に対応する余裕ができました」
「これも、御社のおかげですよ」
「当社の知識が役に立ったならば何よりです。どうです、この後一杯やりませんか」
「あらあら、こんなお婆ちゃんを口説いても何も出ませんよ」
「とんでもない、橋口さんはお若いですよ。むしろ、未成年者にアルコールを飲ませていると勘違いされそうですな」
「警察を呼ばれても困りますし、今回はご遠慮させてもらいますわ」
「それは残念ですな。また次の機会にでもよろしくお願いします」
一方、ダンジョンサービス法案の諮問委員会の方はというと、ガイドライン作成待ちで事実上停滞状態であった。そのため、暇を持て余した族議員たちが、管轄省庁をどこにするかの議論ばかりしていた。
老化は人類最後の不治の病だなどと、テレビで話したのが悪かったようで、水沢は厚生労働省派だと見なされていた。
意図したことではないとはいえ、厚生労働省と繋がりができたのだ。水沢は、この機会を最大限に生かすことにする。
高浜厚生労働大臣から、所轄団体をどうすべきかの意見を聞かれて、水沢は持論を述べる。
「そうですね。大臣もお話になられたように、老化は今や治療可能な病気となった訳です。病気となれば所轄は厚生労働省でも問題はないと考えられます」
水沢の発言に気をよくしていた高浜大臣だが、続く発言に驚かされることとなる。
「それに、老化が病気であると認めていただけるのであれば、その治療法であるダンジョンサービスを健康保険や介護保険の対象にしていただけるものと期待しております」
その言葉に、ある大臣が反論する。
「確かに、病気の治療法扱いをするならば、健康保険の適用は道理だ。しかし、現実には、保険適用は予算の都合もあるし、困難なのではないかね。やはり、今の時点で病気扱いは時期尚早ではないのかね」
「確かに予算の問題はあるでしょう。しかし、高齢者が老化から解放されれば、医療費も削減されるはずです。健康保険適用以上の医療費削減も十分可能でしょう」
「あくまで、可能性だ。実際の医療費の推移を見てからでも遅くないと思うがね」
業界団体として参加している別の企業の社長からも、反論が上がる。
「それに、今のところ高齢者から健康保険適用の要望は上がっておらん。急いで保険適用対象にする必要はないのではないか」
そう言いながらもその表情には、余計なことをして自分たちでサービスの価格を決められなくなったらどうするという不快感がありありと現れていた。
「確かに今は、多少価格が高くともサービスを受けたいという高齢者に不自由はしていません。しかし、高齢者全員が高額のサービスを受ける経済的余裕があるかというと、それは違います。まだ、声は大きくなくとも、経済的に困窮し、同時に老化に苦しんでいる高齢者は少なくないに違いありません」
「より多くの高齢者に平等に老化に対する治療を提供するためには、健康保険の対象として安価にサービスを受けられるようにする必要があるのです」
水沢の言葉に、先ほどの社長は言葉を濁しながらも反対する。
「……ううむ。言うことは分からんでもない。だがしかし、それでも急ぎすぎではないかね……」
別の会社の社長も同意する。
「まあ、将来ブームが一巡した時に、安定して業績を上げるためには必要かもしれませんが、今慌てる必要はないのではないでしょうか」
議論がひと段落した時、別の大臣が話を切り替える。
「まあまあ、ダンジョンサービスが医療だというのは水沢さんの私見にすぎん。現にダンジョンサービス法案は、医療法ではなく警備業法を下敷きに検討されている訳だしな」
高浜大臣を除く他の大臣もそれに同意する。
「その通りですな。この件は後日再検討するということでどうでしょう」
「賛成です」
会議終了後、高浜大臣が水沢の元を訪れる。
「水沢さん、驚かさんで下さい。ああいう話は事前に話しておいて下さらないと……」
「申し訳ありません。自分が早計でした。先生には事前に話を通しておくべきでした」
「まあ、済んでしまったものは仕方ない。それで、保険適用の件は本気ですか」
「もちろんです。考えてもみてください、政府が先手を取って高齢者のための施策を行ったならば、それがどれだけの高齢者からの感謝や政府への好意に繋がると思いますか。そして、高浜先生がその先頭に立って行ったとしたら、どうなると思いますか?」
その発言に、高浜ははっと気づく。
(ダンジョンサービスを健康保険対象にすることで、高齢者の支持を集めることができる。そうなれば、党内での発言力が増し、いずれは自分が総理に……)
「いや、そうですな。高齢者への対応は直ぐにでも始めなければなりませんな。分かりました。この件は私のほうで何とかしてみましょう」
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