8 / 20
会社設立1
しおりを挟む
「うーん」
伸びをしながら、水沢はベッドから抜け出す。
昨日は、門の出現、ダンジョンの探索といろいろなことがあり、緊張を強いられる日であった。
いや、それとも興奮と感動の日と言うべきだろうか。
いずれにしろ、思ったよりも眠りが浅かったようで、今日はいつもより早くに目が覚めてしまった。
普段はなかなか疲れが抜けないのだが、今日は爽快な気分だ。
そんなことを考えながら、歯磨きのため洗面所についた。
「えっ、何だ?」
鏡の中に映っていたのは、しょぼくれた初老の男ではなく、40半ばの壮年の男の顔であった。
「若返っっている?! でも、なぜ?」
いや、考えるまでもない、ダンジョンでのレベルアップと、ステータスを上昇させたためであろう。
水沢は手早く朝の支度を終えると、清美と伊吹に電話を掛けた。
しばらくたって、清美と伊吹が、水沢の家を訪れる。
「朝早くからすみませんね」
「いえ、私も健司さんに連絡を取りたいと思っていたので、丁度都合がよかったですよ」
「それで、話と言うのは若返りについてかしら?」
昨日までの白髪が、すっかり黒髪に戻った清美が質問する。
「ええ、その通りです」
「うむ、わしも朝起きた時に、髪の毛が生えとることに気づいた時には驚いたわ」
そう言う伊吹の、側頭部から後頭部にかけて短い毛が生えていた。
もっとも、頭頂部が寂しいままなのが、逆に哀愁を誘う。
「スキンヘッドがトレードマークだと思っていたけど、実は気にしていたんだ……」
「ええい、髪の毛がふさふさのお前らに、30代で額が後退し始めたわしの気持ちが分かるか」
「まあまあ、髪の毛はダンジョンで狩りを続ければ、すぐに若いころのように生えますよ」
「本当じゃな。なら、すぐ行くぞ」
「待ちなさいよ。相談があるって言ったでしょう」
「仕方ないか」
「それで、この若返りは、間違いなくレベルアップ、あるいは、ステータスアップの影響よね」
「ええ、そうでしょうね」
「昨日の時点で、予測できていてもおかしくはなかったのだけれど……。昨日はダンジョン探索に夢中だったから気づかなかったわ」
「それで、お前さんらは若返りのことを、どうするつもりじゃ?」
「やっぱり、秘密にするしかないのかしら?」
「いえ、私は逆積極的に開示すべきだと思います」
「そうね、若返りの情報は秘密にしておいていいものではないわね。むしろ、積極的に活用し、私たちのような高齢者の生活の質の向上に役立てるべきものよね」
「やれやれ、女はいつになっても若さにこだわるのう」
「髪の毛のために、ダンジョンに突撃しようとしたあなたに言われたくはないわよ」
「それに、別に女性だけの問題でも、外見だけの問題でもありませんよ」
「伊吹さんだって、体が思うように動かなくなったから、道場の師範を息子さんに譲ったのでしょう。もう一度、昔のように動けるようになりたいと思いませんか」
「分かった、分かった。確かにその通りじゃ」
「でも、開示するといってもどうやってするつもりなの? 下手に発表すると大騒ぎになると思うけど……」
清美の質問に頷きながら、水沢が答える。
「会社を作りましょう。ダンジョンを利用した若返りをサービスとして提供するための会社です」
「なるほど、会社が出来てからなら、騒ぎになるのはむしろ望むところという訳か。なにしろ、無料で会社の宣伝をしてもらえる訳じゃからな」
「ええ、それに受け皿となる会社が存在すれば、騒ぎにはなっても暴動にはならないでしょうしね」
「でも、開示すれば利益を独占することはできないわよ」
「うむ、情報を開示した時点で、他社も参入してくるのは間違いない」
「まあ、それは当然でしょうね。ただ、若返りの知識を独占しても、小さなパイを独占するだけで大儲けできる訳ではありません。どれほど頑張ってっても、せいぜい数億円程度でしょう」
「なにしろ、情報を漏らさないようにするため、顧客を大々的に集めることができないのですからね」
「一方、開示した場合、全世界の高齢者が対象です。市場規模がどれだけになるのか、想像もつきません。最低でも数兆円、いえそれ以上の桁になるでしょう」
「せいぜい数億円の小銭を相手にするのか、それとも数兆円規模の大海原に乗り出すのか……結論は考えるまでもないわね」
「まあ、失敗しても先行者利益もある。最悪会社を売り払えば、数億円程度の小銭は手に入るじゃろうしな」
「それで、会社の設立ってどうすればいいの? 伊吹さん、あなたは警備会社を経営していたのだから、何か知っていない?」
「何十年も前のことだから、覚えてないな」
「それなら、ネットで検索しておきました。今は、起業支援を行う会社があって、1週間程度で起業できます」
「まず、必要なのは会社名と会社印ですね」
「会社名か……何とか商事で良いのじゃないか?」
「それは、あんまりよ。ダンジョンを用いた事業を開始するのだから、ダンジョンなんとかが良いんじゃない?」
「いいと思いますよ。ただ、ダンジョンという言葉自体が、広く認知されている訳ではないという問題はありますが、それは私たちの会社の発展でカバーすればいい問題ですしね」
「ダンジョン何とか……ダンジョンズ&ドラゴ……は論外としいて、ダンジョンズ&ギルドはどう」
「アンドは無くてもいい気がしますね」
「じゃあ、ダンジョンズ ギルド株式会社か……今一、自分のネーミングセンスに自信がないのだけれど」
「それは、私も同じですよ。まあ、最悪会社設立後にコピーライターに依頼して、変更するという手もあります。とりあえず、決めてしまっても問題はないでしょう」
「後は、会社印かあ。これはネットで注文すれば3日ほどでできるわね」
「次は、定款の作成ですね」
「会社を始めるにあたって、定款とよばれる会社の根本規則を作成する必要があるそうです」
「これも、ネットでひな型が公開されているから簡単ね」
「ええ、実質決めるのは会社の事業目的ぐらいです」
「定款の事業目的に書かれた事業以外は行ってはならないから、将来行う可能性のある事業はあらかじめ定款に記載しておくことが望ましいのか……」
「それなら、モンスター肉の販売も書いておかなくちゃ」
「あのゲテモノを売るんかい」
「まあ、実際に事業を行うかどうかはともかく、発想としては悪くありません。定款に追加しておきましょう」
「とは言っても、メインが若返り事業であることに変わりはありませんよ」
「他に何がありますかね……。ゲームのギルド業務から類推すると、ダンジョンで得られる素材の買取、及び、販売でしょうか」
「武器屋がないんだから、ダンジョンで使用する装備の販売も必要じゃないかしら」
「そうですね、販売だけでなく、製造とレンタルも加えておきましょう」
「後はダンジョン自体の研究も行う必要があります。新素材の研究、開発、および販売としておきましょう」
「あまり気は進まないけど、ダンジョンの観光なんかも要望が出るかもしれないわね」
「他社の参入が考えられるんじゃろ。なら、コンサルティングやフランチャイズで利益を最大化することも考慮する必要があるな」
「なるほど、伊吹さんの言う通りですね」
「後は、資本金と取締役をどうするかですね」
「私が会社設立を言い出したのですから、取締役として参加するのは当然として、お二人はどうなさいますか?」
「今さらじゃな。ここまで聞いた以上、わしも参加させてもらうぞ」
「私も同じよ」
「代表取締役は、誰にしますか?」
「言い出しっぺの、健司さんで問題ないでしょう」
「分かりました、私が代表取締役で、お二人が設立時取締役ということでお願いします」
「次に資本金です。お二人とも出資していただけるということで、よろしいのですね」
「うむ、構わん」
「そう大した金額が出せるわけではありませんが、構いませんよ」
「とりあえず、私が退職金から500万円を出そうと思います」
「お二人には、100万円ずつの出資をお願いします」
「それくらいなら、老後のためにためた貯金からで、何とかなりそうね」
伸びをしながら、水沢はベッドから抜け出す。
昨日は、門の出現、ダンジョンの探索といろいろなことがあり、緊張を強いられる日であった。
いや、それとも興奮と感動の日と言うべきだろうか。
いずれにしろ、思ったよりも眠りが浅かったようで、今日はいつもより早くに目が覚めてしまった。
普段はなかなか疲れが抜けないのだが、今日は爽快な気分だ。
そんなことを考えながら、歯磨きのため洗面所についた。
「えっ、何だ?」
鏡の中に映っていたのは、しょぼくれた初老の男ではなく、40半ばの壮年の男の顔であった。
「若返っっている?! でも、なぜ?」
いや、考えるまでもない、ダンジョンでのレベルアップと、ステータスを上昇させたためであろう。
水沢は手早く朝の支度を終えると、清美と伊吹に電話を掛けた。
しばらくたって、清美と伊吹が、水沢の家を訪れる。
「朝早くからすみませんね」
「いえ、私も健司さんに連絡を取りたいと思っていたので、丁度都合がよかったですよ」
「それで、話と言うのは若返りについてかしら?」
昨日までの白髪が、すっかり黒髪に戻った清美が質問する。
「ええ、その通りです」
「うむ、わしも朝起きた時に、髪の毛が生えとることに気づいた時には驚いたわ」
そう言う伊吹の、側頭部から後頭部にかけて短い毛が生えていた。
もっとも、頭頂部が寂しいままなのが、逆に哀愁を誘う。
「スキンヘッドがトレードマークだと思っていたけど、実は気にしていたんだ……」
「ええい、髪の毛がふさふさのお前らに、30代で額が後退し始めたわしの気持ちが分かるか」
「まあまあ、髪の毛はダンジョンで狩りを続ければ、すぐに若いころのように生えますよ」
「本当じゃな。なら、すぐ行くぞ」
「待ちなさいよ。相談があるって言ったでしょう」
「仕方ないか」
「それで、この若返りは、間違いなくレベルアップ、あるいは、ステータスアップの影響よね」
「ええ、そうでしょうね」
「昨日の時点で、予測できていてもおかしくはなかったのだけれど……。昨日はダンジョン探索に夢中だったから気づかなかったわ」
「それで、お前さんらは若返りのことを、どうするつもりじゃ?」
「やっぱり、秘密にするしかないのかしら?」
「いえ、私は逆積極的に開示すべきだと思います」
「そうね、若返りの情報は秘密にしておいていいものではないわね。むしろ、積極的に活用し、私たちのような高齢者の生活の質の向上に役立てるべきものよね」
「やれやれ、女はいつになっても若さにこだわるのう」
「髪の毛のために、ダンジョンに突撃しようとしたあなたに言われたくはないわよ」
「それに、別に女性だけの問題でも、外見だけの問題でもありませんよ」
「伊吹さんだって、体が思うように動かなくなったから、道場の師範を息子さんに譲ったのでしょう。もう一度、昔のように動けるようになりたいと思いませんか」
「分かった、分かった。確かにその通りじゃ」
「でも、開示するといってもどうやってするつもりなの? 下手に発表すると大騒ぎになると思うけど……」
清美の質問に頷きながら、水沢が答える。
「会社を作りましょう。ダンジョンを利用した若返りをサービスとして提供するための会社です」
「なるほど、会社が出来てからなら、騒ぎになるのはむしろ望むところという訳か。なにしろ、無料で会社の宣伝をしてもらえる訳じゃからな」
「ええ、それに受け皿となる会社が存在すれば、騒ぎにはなっても暴動にはならないでしょうしね」
「でも、開示すれば利益を独占することはできないわよ」
「うむ、情報を開示した時点で、他社も参入してくるのは間違いない」
「まあ、それは当然でしょうね。ただ、若返りの知識を独占しても、小さなパイを独占するだけで大儲けできる訳ではありません。どれほど頑張ってっても、せいぜい数億円程度でしょう」
「なにしろ、情報を漏らさないようにするため、顧客を大々的に集めることができないのですからね」
「一方、開示した場合、全世界の高齢者が対象です。市場規模がどれだけになるのか、想像もつきません。最低でも数兆円、いえそれ以上の桁になるでしょう」
「せいぜい数億円の小銭を相手にするのか、それとも数兆円規模の大海原に乗り出すのか……結論は考えるまでもないわね」
「まあ、失敗しても先行者利益もある。最悪会社を売り払えば、数億円程度の小銭は手に入るじゃろうしな」
「それで、会社の設立ってどうすればいいの? 伊吹さん、あなたは警備会社を経営していたのだから、何か知っていない?」
「何十年も前のことだから、覚えてないな」
「それなら、ネットで検索しておきました。今は、起業支援を行う会社があって、1週間程度で起業できます」
「まず、必要なのは会社名と会社印ですね」
「会社名か……何とか商事で良いのじゃないか?」
「それは、あんまりよ。ダンジョンを用いた事業を開始するのだから、ダンジョンなんとかが良いんじゃない?」
「いいと思いますよ。ただ、ダンジョンという言葉自体が、広く認知されている訳ではないという問題はありますが、それは私たちの会社の発展でカバーすればいい問題ですしね」
「ダンジョン何とか……ダンジョンズ&ドラゴ……は論外としいて、ダンジョンズ&ギルドはどう」
「アンドは無くてもいい気がしますね」
「じゃあ、ダンジョンズ ギルド株式会社か……今一、自分のネーミングセンスに自信がないのだけれど」
「それは、私も同じですよ。まあ、最悪会社設立後にコピーライターに依頼して、変更するという手もあります。とりあえず、決めてしまっても問題はないでしょう」
「後は、会社印かあ。これはネットで注文すれば3日ほどでできるわね」
「次は、定款の作成ですね」
「会社を始めるにあたって、定款とよばれる会社の根本規則を作成する必要があるそうです」
「これも、ネットでひな型が公開されているから簡単ね」
「ええ、実質決めるのは会社の事業目的ぐらいです」
「定款の事業目的に書かれた事業以外は行ってはならないから、将来行う可能性のある事業はあらかじめ定款に記載しておくことが望ましいのか……」
「それなら、モンスター肉の販売も書いておかなくちゃ」
「あのゲテモノを売るんかい」
「まあ、実際に事業を行うかどうかはともかく、発想としては悪くありません。定款に追加しておきましょう」
「とは言っても、メインが若返り事業であることに変わりはありませんよ」
「他に何がありますかね……。ゲームのギルド業務から類推すると、ダンジョンで得られる素材の買取、及び、販売でしょうか」
「武器屋がないんだから、ダンジョンで使用する装備の販売も必要じゃないかしら」
「そうですね、販売だけでなく、製造とレンタルも加えておきましょう」
「後はダンジョン自体の研究も行う必要があります。新素材の研究、開発、および販売としておきましょう」
「あまり気は進まないけど、ダンジョンの観光なんかも要望が出るかもしれないわね」
「他社の参入が考えられるんじゃろ。なら、コンサルティングやフランチャイズで利益を最大化することも考慮する必要があるな」
「なるほど、伊吹さんの言う通りですね」
「後は、資本金と取締役をどうするかですね」
「私が会社設立を言い出したのですから、取締役として参加するのは当然として、お二人はどうなさいますか?」
「今さらじゃな。ここまで聞いた以上、わしも参加させてもらうぞ」
「私も同じよ」
「代表取締役は、誰にしますか?」
「言い出しっぺの、健司さんで問題ないでしょう」
「分かりました、私が代表取締役で、お二人が設立時取締役ということでお願いします」
「次に資本金です。お二人とも出資していただけるということで、よろしいのですね」
「うむ、構わん」
「そう大した金額が出せるわけではありませんが、構いませんよ」
「とりあえず、私が退職金から500万円を出そうと思います」
「お二人には、100万円ずつの出資をお願いします」
「それくらいなら、老後のためにためた貯金からで、何とかなりそうね」
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
絶世のディプロマット
一陣茜
SF
惑星連合平和維持局調停課に所属するスペース・ディプロマット(宇宙外交官)レイ・アウダークス。彼女の業務は、惑星同士の衝突を防ぐべく、双方の間に介入し、円満に和解させる。
レイの初仕事は、軍事アンドロイド産業の発展を望む惑星ストリゴイと、墓石が土地を圧迫し、財政難に陥っている惑星レムレスの星間戦争を未然に防ぐーーという任務。
レイは自身の護衛官に任じた凄腕の青年剣士、円城九太郎とともに惑星間の調停に赴く。
※本作はフィクションであり、実際の人物、団体、事件、地名などとは一切関係ありません。
貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~
喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。
庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。
そして18年。
おっさんの実力が白日の下に。
FランクダンジョンはSSSランクだった。
最初のザコ敵はアイアンスライム。
特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。
追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。
そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。
世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
滝川家の人びと
卯花月影
歴史・時代
故郷、甲賀で騒動を起こし、国を追われるようにして出奔した
若き日の滝川一益と滝川義太夫、
尾張に流れ着いた二人は織田信長に会い、織田家の一員として
天下布武の一役を担う。二人をとりまく織田家の人々のそれぞれの思惑が
からみ、紆余曲折しながらも一益がたどり着く先はどこなのか。

子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!
八神
ファンタジー
主人公『リデック・ゼルハイト』は子爵家の長男として産まれたが、検査によって『魔法適性が一切無い』と判明したため父親である当主の判断で孤児院に預けられた。
『魔法適性』とは読んで字のごとく魔法を扱う適性である。
魔力を持つ人間には差はあれど基本的にみんな生まれつき様々な属性の魔法適性が備わっている。
しかし例外というのはどの世界にも存在し、魔力を持つ人間の中にもごく稀に魔法適性が全くない状態で産まれてくる人も…
そんな主人公、リデックが5歳になったある日…ふと前世の記憶を思い出し、魔法適性に関係の無い変化魔法に目をつける。
しかしその魔法は『魔物に変身する』というもので人々からはあまり好意的に思われていない魔法だった。
…はたして主人公の運命やいかに…
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる