1 / 49
第一話・将来の選択肢
しおりを挟む
父親が待つ部屋の前で、ジークはふぅっと溜息を吐いた。なぜ呼ばれたのかは分からない。けれど、ここに呼び付けられる時は決まってロクなことはない。
大陸のやや南に位置するグラン領。その地を治める領主の屋敷の三階一番奥の間。その大きく重厚な観音開きの扉に向かって掲げられた右手は、先程から宙に浮いたままだった。躊躇いを吐き出すようにもう一度だけ溜息をつく。
このまま引き返してやろうかという考えも一瞬だけ頭をよぎったが、諦めたように扉を二度だけ叩いてみる。中から返事が聞こえたのを確認して名を名乗ると、白髪の執務官が顔を出した。
「こちらへ」
促されるまま、応接用のソファーへと腰掛ける。大きな四人掛けのソファーの真ん中に座ると、老齢の執務官が二客分のティーカップをテーブルの上に並べ始めた。淹れたてのお茶からはふんわりと湯気が立ち上っている。
呼び出して来た張本人は執務机に向かって何やら書類に目を通しているようだったが、息子に気付くと軽く片手を上げる。きっちりと後ろへ撫でつけられた栗色の髪には随分と白い物が混じっている。五十を過ぎたばかりにしては少し老け顔の領主は、立派に整えられた口髭の下から白い歯を覗かせていた。その様子を見る限り、かなりご機嫌のようだ。
ジークも釣られて手を上げかけたが、ギリギリのところで堪える。もう19だ、親と馴れ合う歳じゃない。途中まで上げてしまった手は、父似の栗色の前髪を掻き上げることで誤魔化した。
「すまん、待たせたな」
「いえ、別に」
ニコニコと機嫌良くやって来た父の手には、一通の封書。間違いなく、それが今回の呼び出しの理由なのだろう。素っ気なく返事しながらも、領主が握っているそれを注視する。
「ついに来たぞ。どうする?」
そういって手渡されたのは、真っ白な上質の紙が使われている封筒だった。表に書かれている宛名はジーク・グラン。彼の名だ。
くるりと裏返して差出人を確認してみても、特に記名はない。代わりにあったのは赤い薔薇模様の蝋封。それなりの教育を受けた者なら、それだけで察するに十分だ。
「王城からですか?」
「ああ。昼の便で届いた」
まあ開けてみろよ、と視線で促してくる父の期待に満ちた顔に、少しばかりイラつきを覚える。気持ちを落ち着けるように一度大きく息を吐いて、中から一枚の紙を取り出した。
「王城への誘いですね」
さっと目を通したところ、予想していた通りの内容だ。この場にいる者全てが中を見なくても分かっていたこと。宮廷魔導師としての素質が認められたので王城へ来ないかという招待状だった。
「思ったよりも遅かったなぁ」
「事務的な手続きに時間でもかかっていたんでしょう」
「で、どうする?」
息子の将来を左右する事を、他人事のように聞いてくる。この父にとっては彼がどちらの道を選ぼうと、どちらも正解だったし反対することはないだろう。
招待を受けて宮廷魔導師になることを選ぼうが、父の後に領主職を継ぐことを選ぼうが。
王城からの招待と言っても、この場合の強制力は全くない。この国では魔法使いの意志は何よりも尊重される。彼らが決して強要されるということがないのは、国家の歴史の中で魔導師の反乱ほど深刻な史実はなかったからだ。
宮廷魔導師には国中の魔法使いの中でも一握りの者しか選ばれることはない。なので、選ばれれば王都での身分と生活の保障は当然のこと、魔導師を輩出した領地へもたらされる恩恵も大きい。
また、嫡男でもあるジークがグラン領の領主になることを反対する者もいないだろう。彼は生まれた瞬間からその権利を持ち合わせているのだから。
彼には今、どちらを選んでも羨まれる選択肢が与えられていた。けれど、彼が選んだのはそのどちらでもなかった。
「王城には行きません。領のことは弟のゾースに」
予想外の息子の答えに、グラン領主である父親は目をぱちくりと瞬かせた。ジークの性格から王城には行かないだろうなとは思っていたが、領主になる道も蹴られるとは予想だにしなかった。
領主の斜め後ろに控えていた執務官までも、驚きのあまりに目をきょとんとさせている。
「私は家を出て、冒険者になります」
「ぼ、冒険者?!」
「はい。シュコールに行こうと思っています」
隣接するシュコール領には冒険者や狩人の集まる街が多くある。そこに拠点を置いて力試しがしたいと言う息子の言葉をすぐに理解することができなかった。誰よりも恵まれた環境にある彼が、どうして危険と隣り合わせで生活も不安定な冒険者という職に就かないといけないのか。
確かに、ジークは宮廷に呼ばれるくらいに強く優秀な魔法使いだ。その魔力を持ってすれば、冒険者としても上手くやっていけるのかもしれない。実際に騎士達と一緒に森へ魔獣討伐に出ることも度々あるし、全く経験が無いわけじゃない。
「いや、しかしなぁ、ジーク」
顎髭に手を当てて困り顔をする父に、ジークはきっぱりと言い切った。
「勿論、気が済んで冒険者を辞めることがあるかもしれません。その時は王城へ行かせていただきます」
万が一にも戻ってくることがあっても、領主にはならない。その点ははっきりしておかないと、後を任される弟を振り回すことになる。
どちらにしても家には残らないと言い切られると、その決意の硬さに父は何も言えなかった。息子の眼差しを見れば、この場で思いついたばかりの浅はかな考えという訳でないことくらいは分かる。
完全に説得できたとは言えないだろうが、反対されもしなかったので、まぁ大丈夫だろうと、ジークは父の執務室を後にした。背後で扉がばたんと閉まる音を聞きながら、「よし!」と小さくガッツポーズする。
これからすることは決まっている、前もって用意していた荷物を持って家を出るだけだ。言ったからには即行動だ。出発の日を伸ばせば、それだけ引き留められる率が上がってしまうのだから。
目的の街までは馬を飛ばせば半日くらいだろう。それからは彼の新しい生活が始まるのだ。憧れの冒険者としての生活が。
大陸のやや南に位置するグラン領。その地を治める領主の屋敷の三階一番奥の間。その大きく重厚な観音開きの扉に向かって掲げられた右手は、先程から宙に浮いたままだった。躊躇いを吐き出すようにもう一度だけ溜息をつく。
このまま引き返してやろうかという考えも一瞬だけ頭をよぎったが、諦めたように扉を二度だけ叩いてみる。中から返事が聞こえたのを確認して名を名乗ると、白髪の執務官が顔を出した。
「こちらへ」
促されるまま、応接用のソファーへと腰掛ける。大きな四人掛けのソファーの真ん中に座ると、老齢の執務官が二客分のティーカップをテーブルの上に並べ始めた。淹れたてのお茶からはふんわりと湯気が立ち上っている。
呼び出して来た張本人は執務机に向かって何やら書類に目を通しているようだったが、息子に気付くと軽く片手を上げる。きっちりと後ろへ撫でつけられた栗色の髪には随分と白い物が混じっている。五十を過ぎたばかりにしては少し老け顔の領主は、立派に整えられた口髭の下から白い歯を覗かせていた。その様子を見る限り、かなりご機嫌のようだ。
ジークも釣られて手を上げかけたが、ギリギリのところで堪える。もう19だ、親と馴れ合う歳じゃない。途中まで上げてしまった手は、父似の栗色の前髪を掻き上げることで誤魔化した。
「すまん、待たせたな」
「いえ、別に」
ニコニコと機嫌良くやって来た父の手には、一通の封書。間違いなく、それが今回の呼び出しの理由なのだろう。素っ気なく返事しながらも、領主が握っているそれを注視する。
「ついに来たぞ。どうする?」
そういって手渡されたのは、真っ白な上質の紙が使われている封筒だった。表に書かれている宛名はジーク・グラン。彼の名だ。
くるりと裏返して差出人を確認してみても、特に記名はない。代わりにあったのは赤い薔薇模様の蝋封。それなりの教育を受けた者なら、それだけで察するに十分だ。
「王城からですか?」
「ああ。昼の便で届いた」
まあ開けてみろよ、と視線で促してくる父の期待に満ちた顔に、少しばかりイラつきを覚える。気持ちを落ち着けるように一度大きく息を吐いて、中から一枚の紙を取り出した。
「王城への誘いですね」
さっと目を通したところ、予想していた通りの内容だ。この場にいる者全てが中を見なくても分かっていたこと。宮廷魔導師としての素質が認められたので王城へ来ないかという招待状だった。
「思ったよりも遅かったなぁ」
「事務的な手続きに時間でもかかっていたんでしょう」
「で、どうする?」
息子の将来を左右する事を、他人事のように聞いてくる。この父にとっては彼がどちらの道を選ぼうと、どちらも正解だったし反対することはないだろう。
招待を受けて宮廷魔導師になることを選ぼうが、父の後に領主職を継ぐことを選ぼうが。
王城からの招待と言っても、この場合の強制力は全くない。この国では魔法使いの意志は何よりも尊重される。彼らが決して強要されるということがないのは、国家の歴史の中で魔導師の反乱ほど深刻な史実はなかったからだ。
宮廷魔導師には国中の魔法使いの中でも一握りの者しか選ばれることはない。なので、選ばれれば王都での身分と生活の保障は当然のこと、魔導師を輩出した領地へもたらされる恩恵も大きい。
また、嫡男でもあるジークがグラン領の領主になることを反対する者もいないだろう。彼は生まれた瞬間からその権利を持ち合わせているのだから。
彼には今、どちらを選んでも羨まれる選択肢が与えられていた。けれど、彼が選んだのはそのどちらでもなかった。
「王城には行きません。領のことは弟のゾースに」
予想外の息子の答えに、グラン領主である父親は目をぱちくりと瞬かせた。ジークの性格から王城には行かないだろうなとは思っていたが、領主になる道も蹴られるとは予想だにしなかった。
領主の斜め後ろに控えていた執務官までも、驚きのあまりに目をきょとんとさせている。
「私は家を出て、冒険者になります」
「ぼ、冒険者?!」
「はい。シュコールに行こうと思っています」
隣接するシュコール領には冒険者や狩人の集まる街が多くある。そこに拠点を置いて力試しがしたいと言う息子の言葉をすぐに理解することができなかった。誰よりも恵まれた環境にある彼が、どうして危険と隣り合わせで生活も不安定な冒険者という職に就かないといけないのか。
確かに、ジークは宮廷に呼ばれるくらいに強く優秀な魔法使いだ。その魔力を持ってすれば、冒険者としても上手くやっていけるのかもしれない。実際に騎士達と一緒に森へ魔獣討伐に出ることも度々あるし、全く経験が無いわけじゃない。
「いや、しかしなぁ、ジーク」
顎髭に手を当てて困り顔をする父に、ジークはきっぱりと言い切った。
「勿論、気が済んで冒険者を辞めることがあるかもしれません。その時は王城へ行かせていただきます」
万が一にも戻ってくることがあっても、領主にはならない。その点ははっきりしておかないと、後を任される弟を振り回すことになる。
どちらにしても家には残らないと言い切られると、その決意の硬さに父は何も言えなかった。息子の眼差しを見れば、この場で思いついたばかりの浅はかな考えという訳でないことくらいは分かる。
完全に説得できたとは言えないだろうが、反対されもしなかったので、まぁ大丈夫だろうと、ジークは父の執務室を後にした。背後で扉がばたんと閉まる音を聞きながら、「よし!」と小さくガッツポーズする。
これからすることは決まっている、前もって用意していた荷物を持って家を出るだけだ。言ったからには即行動だ。出発の日を伸ばせば、それだけ引き留められる率が上がってしまうのだから。
目的の街までは馬を飛ばせば半日くらいだろう。それからは彼の新しい生活が始まるのだ。憧れの冒険者としての生活が。
0
お気に入りに追加
154
あなたにおすすめの小説
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。
無尽蔵の魔力で世界を救います~現実世界からやって来た俺は神より魔力が多いらしい~
甲賀流
ファンタジー
なんの特徴もない高校生の高橋 春陽はある時、異世界への繋がるダンジョンに迷い込んだ。なんだ……空気中に星屑みたいなのがキラキラしてるけど?これが全て魔力だって?
そしてダンジョンを突破した先には広大な異世界があり、この世界全ての魔力を行使して神や魔族に挑んでいく。
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
異世界でのんびり暮らしてみることにしました
松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
リョンコ
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?
たまご
ファンタジー
アラサーの相田つかさは事故により命を落とす。
最期の瞬間に頭に浮かんだのが「猫達のごはん、これからどうしよう……」だったせいか、飼っていた8匹の猫と共に異世界転生をしてしまう。
だが、つかさが目を覚ます前に女神様からとんでもチートを授かった猫達は新しい世界へと自由に飛び出して行ってしまう。
女神様に泣きつかれ、つかさは猫達を回収するために旅に出た。
猫達が、世界を滅ぼしてしまう前に!!
「私はスローライフ希望なんですけど……」
この作品は「小説家になろう」さん、「エブリスタ」さんで完結済みです。
表紙の写真は、モデルになったうちの猫様です。
異世界は黒猫と共に
小笠原慎二
ファンタジー
我が家のニャイドル黒猫のクロと、異世界に迷い込んだ八重子。
「チート能力もらってないんだけど」と呟く彼女の腕には、その存在が既にチートになっている黒猫のクロが。クロに助けられながらなんとか異世界を生き抜いていく。
ペガサス、グリフォン、妖精が従魔になり、紆余曲折を経て、ドラゴンまでも従魔に。途中で獣人少女奴隷も仲間になったりして、本人はのほほんとしながら異世界生活を満喫する。
自称猫の奴隷作者が贈る、猫ラブ異世界物語。
猫好きは必見、猫はちょっとという人も、読み終わったら猫好きになれる(と思う)お話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる