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番外編-3
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「ほら、冷えると身体に悪いから。大事なときなんだし、部屋に行こう?」
真由は俺に促され、後ろ髪を引かれるようにして部屋に戻った。
『お父さんが嫌い?』
その問いには答えられなかった。
違うんだよ真由。
俺を産んだせいで体調を崩した母親。
あの人からいちばん大切な人をうばった。
会いたくないのは、俺のことを嫌ってるのはあっちのほうだ――。
目を閉じると、深く眉間に皺をよせた父さんの難しい顔だけがはっきりと浮かんだ。
「わー…」
「何?」
「いや、いつ見てもすごいなって」
「何を今さら。初めてでもあるまいし」
「まぁそうなんだけど…」
早いもので今日はもう日曜日。
私達は今吉哉さんの実家、つまりお義父さんの家に報告に来ている。
門の向こうはいろんな意味で別次元な気がして、なんだか敷居を跨ぐのだけで一苦労だ。
「アイツが何を言っても、気にすることないから」
吉哉さんは前を向いたままそう呟いて、手を差し出した。
「うん」
私は返事をして吉哉さんの手をギュッと握る。
よし、いくぞ!
真由は俺に促され、後ろ髪を引かれるようにして部屋に戻った。
『お父さんが嫌い?』
その問いには答えられなかった。
違うんだよ真由。
俺を産んだせいで体調を崩した母親。
あの人からいちばん大切な人をうばった。
会いたくないのは、俺のことを嫌ってるのはあっちのほうだ――。
目を閉じると、深く眉間に皺をよせた父さんの難しい顔だけがはっきりと浮かんだ。
「わー…」
「何?」
「いや、いつ見てもすごいなって」
「何を今さら。初めてでもあるまいし」
「まぁそうなんだけど…」
早いもので今日はもう日曜日。
私達は今吉哉さんの実家、つまりお義父さんの家に報告に来ている。
門の向こうはいろんな意味で別次元な気がして、なんだか敷居を跨ぐのだけで一苦労だ。
「アイツが何を言っても、気にすることないから」
吉哉さんは前を向いたままそう呟いて、手を差し出した。
「うん」
私は返事をして吉哉さんの手をギュッと握る。
よし、いくぞ!
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