「地味で冴えないお姉様より私が妻になる方が嬉しいでしょう」ですって。辞めておいた方がいいと忠告してるんですがそこまで言うのなら仕方りませんね

２話 有能イケメン執事ルッダサーレ

　「貢いで貰った事はないわ」
　はぁ？貴女自分で『殿方がいくらでも貢いでくれるわ』と言ったわよね。
　「あら？『私はお姉様のような地味で冴えない平凡容姿と違ってオガフリム大陸１の美少女なのだから、
殿方が幾らでも貢いでくれるわ』って言ったのは誰かしら」
　「大陸１の美少女の私に貢ぎ物なんて恐れ多くて出来ないのよ。私が言えば７０００億カッパーでも貢いで貰えるわ」
　頭がおかしいのね。
 「じゃあ、今すぐ貢いでもらいなさいよ。7000億カッパー」
　貢いでもらえるわけありませんよね。
貴女なんかでは1万カッパーも貢いでもらえないでしょう。
　「あれ、なんでまだ返事がないんですか。
貴女が言えば7000億カッパーでも貢いで貰えるんでしょう。
早く貢いで貰いなさいよ。
出来ないのかしら。
嘘ついたのかしら。最低ね。嘘は死罪よ。かってに自分でセルフ死罪してね。
そんな事で人の手を煩わせないでね。
死に値する罪を犯してセルフ死罪もできないんですか。
貴女それでも本当にバニャート男爵家令嬢ですか。
セルフ死罪もできないなら今すぐ平民になりなさい。
男爵令嬢はいつでも死ぬ覚悟ができていないと務まらないのよ。
ねぇ、男爵令嬢として勤めも果たさず覚悟もなく、それなのに男爵令嬢としての
旨味だけ吸おうなんてあまりにも都合がいいと思わないのかしら。
貴女それでも本当に人間なのかしら。
そんな外道は人間とは言えませんよね。
貴女は人間ではありませんわ。
それなのになんで人間のふりして私の妹面してるんですか。
妹面しないで下さい。
今すぐバニャート男爵家を出て行って下さい。
使用人を呼びますよ。
ルッダサーレ。ルッダサーレ。ここに私の妹面した人でない人面した外道がいるのよ。
摘まみだして頂戴」