婚約破棄した元婚約者は自称病弱で私の物をなんでも欲しがる私の妹と結婚しました。 真実の愛に目覚めた元婚約者が聖女の私に泣きついてももう遅い

甘いからあげ

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自称病弱で私の物をなんでも欲しがる妹は私の婚約者まで奪っていきました 私の周りはクズしかいない。いつ報われる時が来るんでしょうか。

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 「ミリアナ、お前に婚約破棄を告げる」
 婚約者のエルマリオ男爵令息に婚約破棄を告げられる。
予想はしていたが、はいそうですかとは言えない。
 出す言葉を選んでるうちに、エルマリオが新たに口を開く。
 「僕は真実の愛に目覚めたんだ」
 ええ、分かってますよ。私の妹の自称病弱で殿方に媚びるのが上手いフェリアを愛したんですよね。
 フェリアは私の物をなんでも欲しがるため、私の婚約者も欲しくなったのだろう。
 妹は『ラウワ領が気に入ったから』とか『お姉様の近くにいたいから』など理由を作り、
 私の婚約者のラーニョ家に住み着いていた。
 恵まれた容姿と得意の美少女を武器にした媚でエルマリオに好かれて行った。
 殿方に限らず人に媚を売るのが上手いため、エルマリオの御両親も婚約者の私よりフェリアの方を気に入り、2人のあからさまな関係を咎める
者なぞいるわけがなかった。 
 フェリアは使用人に当たり散らす事もなく、卑しい身分の下級使用人といえど実力を正しく評価するめラーニョ家の使用人からも好かれていた。
 私は、実家でもラーニョ家でも使用人に当たり散らし、卑しい身分の平民めと見下していた。
 家柄も悪い上使用人としての地位も低い下級使用人の事は特に虐めていた。
 『それで、貴方に何ができるのかしら。この私に牙を向けて勝てるのかしら。いいわよやってみなさいよ。
何もないんでしょう。実力も後ろ盾も何もない底辺の貴方風情に何か出来る事があるならやってみなさいよ。
決闘かしら。いいわよ受けてあげるわよ。勝てるわけないわよねぇ。
Bランク神聖魔法が使える私に決闘を挑む度胸があるなら挑んでみなさいよ』
 実家でもラーニョ家でも常日頃そんな事を言って下級使用人を虐めていた。
 きれて暴力でこられた場合にも負けるわけがない相手を選んで虐めていた。
 嫌われていて当然だ。
 2人の関係は次第に隠す事もなくなり、ラーニョ家の者なら誰もが知っている当然の事になっていた。 
 「お前の妹のフェリアを真に愛している。この真実の愛を隠してお前と結婚など出来ない」
 「真実の愛は勝手だけれど、正統な理由もなく婚約破棄なんて認められるとでも思っているのかしら」
 やっと言葉が出せた。婚約破棄されたくない。止めなければ、正統性がないのだから認めなければいいだけの話。
 「正統性ならある。お前は妹のフェリアを甘やかし、堕落させだめにしていたな」
 そんな難癖つけられてもなんて言葉がすぐに出てこない。
 否定したいが否定できない。
 自称病弱で怠けてばかりの妹を怠けさせ、私の物をなんでも欲しがる妹になんでも与えてきたのは私だ。
 そうして学もないまま武の訓練もさせないまま、欲しがる物を与えて物欲で満足させてそのままにしてきた。
 否定できるはずがない。
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