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つまらない女という理由で忌み子の私は婚約破棄されました
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「忌み子よ、お前との婚約は破棄だ」
婚約者のベルゲ男爵に婚約破棄を告げられる。
「忌み子だと呼ばれているから、期待していたんだがな」
婚約者だというのに、まともに名前も呼んで貰える事もなかった。
いつも忌み子と呼ばれた。
婚約者を忌み子と呼ぶ人間がいるとはベルゲに会うまで思わなかった。
「つまらない女だよお前は」
つまらない女。そんな事が理由で婚約破棄だなんて。
「私の婚約者になって、それで忌み子の人生は満足か。それで終わりか。
私に会うまでの忌み子の話を聞いてるともう少し面白そうだったんだがな」
本当の事だ。ベルゲの婚約者になってひよった。もう私の人生はこれで十分だと。
いや、11歳にして平民から女男爵になった時にはもうすでに満足していたのかもしれない。
---
裕福でも騎士でもない平民の娘が11歳にして実力で女男爵になる。
それは凄い事だ。
しかし、そこに甘えが生じる。慢心する。
平民なのにと。
---
---エルファニ7歳---
私は忌み子と嫌われ虐められている。
「うわぁ、あれ忌み子だぞ」
少年コーデオンがわざとらしく気味悪がる。
「せめて家で大人しくしてればいいのに。なんでわざわざ外に出てくるかね、忌み子の癖に」
少年メイナンドが難癖をつけてくる。
「私を見たくなければ貴方達が家にひきこもってたらいいんじゃない」
メイナンド:「あぁっ!?何忌み子の分際で対等の口聞いてんだよおおぅ!?」
コーデオン:「お前なんてさぁ、お情けで生かされてる。街から追放されずに慈悲を受けてるんだぞ。感謝しろよ、境遇を理解しろよ」
「貴方達の醜い容姿と低い知能で人間として生かされてる慈悲にも感謝しなさいよ」
「てめぇ、もう我慢ならねぇ」
「おい、やめとけ」
メイナンドが制止するが止まらずコーデオンが剣を抜き切りかかってくる。
土魔法を発動させ、コーデオンの右足踵に石を当てる。
気力を攻撃に回しすぎていたのだろう。
石はコーデオンの右足踵からふとももまで肉を割き、筋肉を割き貫く。
これでもう右足は満足に使えないだろう。
「っ。てめぇ」
コーデオンが痛みと右足をやられたおじけから動きを止める。
「左足も潰してあげましょうか」
「許してやってくれ」
メイナンドがコーデオンの救済を願う。
「貴方達2人が私の兵隊になるなら許してあげるわよ」
「なら当然俺はお前の兵隊になる。な、コーデオン。兵隊になって許してくれるってんだからそれでいいだろ」
「感謝だぁ、誰に物言ってんだよおめぇよお」
私の目的が兵隊にする事だと理解したコーデオンはおじけより反抗心。痛みより怒りが勝ったようだ。
「おい、止めろって。忌み子と戦っても勝負にならねぇよ」
---
コーデオンがメイナンドの右腕に剣を振り下ろし、無防備だったメイナンドの右腕上腕骨事切り落とす。
---
「あっ、ああっなんで俺が」
「てめぇ、何やってんだ。メイナンドは貴方のために私の兵隊になるとまで言ってたのよ」
「ああ、そうか。隣で勝って言うもんだからよ。いいざまぁだ」
---
外道だ。
こいつは許してはおけない。いらない。兵隊になぞいらない。
エルファニは怒る。殺人の衝動がエルファニを支配する。
---
婚約者のベルゲ男爵に婚約破棄を告げられる。
「忌み子だと呼ばれているから、期待していたんだがな」
婚約者だというのに、まともに名前も呼んで貰える事もなかった。
いつも忌み子と呼ばれた。
婚約者を忌み子と呼ぶ人間がいるとはベルゲに会うまで思わなかった。
「つまらない女だよお前は」
つまらない女。そんな事が理由で婚約破棄だなんて。
「私の婚約者になって、それで忌み子の人生は満足か。それで終わりか。
私に会うまでの忌み子の話を聞いてるともう少し面白そうだったんだがな」
本当の事だ。ベルゲの婚約者になってひよった。もう私の人生はこれで十分だと。
いや、11歳にして平民から女男爵になった時にはもうすでに満足していたのかもしれない。
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裕福でも騎士でもない平民の娘が11歳にして実力で女男爵になる。
それは凄い事だ。
しかし、そこに甘えが生じる。慢心する。
平民なのにと。
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---エルファニ7歳---
私は忌み子と嫌われ虐められている。
「うわぁ、あれ忌み子だぞ」
少年コーデオンがわざとらしく気味悪がる。
「せめて家で大人しくしてればいいのに。なんでわざわざ外に出てくるかね、忌み子の癖に」
少年メイナンドが難癖をつけてくる。
「私を見たくなければ貴方達が家にひきこもってたらいいんじゃない」
メイナンド:「あぁっ!?何忌み子の分際で対等の口聞いてんだよおおぅ!?」
コーデオン:「お前なんてさぁ、お情けで生かされてる。街から追放されずに慈悲を受けてるんだぞ。感謝しろよ、境遇を理解しろよ」
「貴方達の醜い容姿と低い知能で人間として生かされてる慈悲にも感謝しなさいよ」
「てめぇ、もう我慢ならねぇ」
「おい、やめとけ」
メイナンドが制止するが止まらずコーデオンが剣を抜き切りかかってくる。
土魔法を発動させ、コーデオンの右足踵に石を当てる。
気力を攻撃に回しすぎていたのだろう。
石はコーデオンの右足踵からふとももまで肉を割き、筋肉を割き貫く。
これでもう右足は満足に使えないだろう。
「っ。てめぇ」
コーデオンが痛みと右足をやられたおじけから動きを止める。
「左足も潰してあげましょうか」
「許してやってくれ」
メイナンドがコーデオンの救済を願う。
「貴方達2人が私の兵隊になるなら許してあげるわよ」
「なら当然俺はお前の兵隊になる。な、コーデオン。兵隊になって許してくれるってんだからそれでいいだろ」
「感謝だぁ、誰に物言ってんだよおめぇよお」
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「おい、止めろって。忌み子と戦っても勝負にならねぇよ」
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コーデオンがメイナンドの右腕に剣を振り下ろし、無防備だったメイナンドの右腕上腕骨事切り落とす。
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「あっ、ああっなんで俺が」
「てめぇ、何やってんだ。メイナンドは貴方のために私の兵隊になるとまで言ってたのよ」
「ああ、そうか。隣で勝って言うもんだからよ。いいざまぁだ」
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外道だ。
こいつは許してはおけない。いらない。兵隊になぞいらない。
エルファニは怒る。殺人の衝動がエルファニを支配する。
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