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3話「殿方に媚を売るための媚売り◯◯◯があったわね。貴女の◯◯◯って殿方に媚を売るためにあるのね。貴女って女性としての尊厳とかないのかしら」

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 幼い頃からずっとナネッテに虐げられてきたので、ナネッテへの恐怖は脳にも体にも心にも染み付いています。
ナネッテからの恐怖の支配に恐れながらも、私はなんとか言うべき事をほんの少しだけですが
やんわりとほのめかして言いたい事を伝えました。
どれだけ勇気を振り絞っても恐怖に抗っても、本当に言いたいこと全てをナネッテに言うなんて、恐怖に支配された
私には出来ません。
こんな私を臆病だなんて罵らないで下さい。
私が、どれだけナネッテに恐怖しているか。
それは私以外に分からないのです。
 「あらぁ、お姉様ぁ。また酷い事言うのねぇ。
『死になさいよ殺してあげましょうか死ねばいいのに』
だなんて。これもお父様お母様に言いつけるわぁ」
 !!また、また!!そうやっていつもいつも
『お父様お母様に言いつけるわぁ』
本当にずるい女性ですねナネッテ。
 「貴女って、お父様お母様に言いつけないと何も出来ないのね。
私を殺したいなら貴女が私を殺しなさいよ。
いいわよ。私も貴女を殴りたいんだもの。
殺しにきなさいよ。その唯一の自慢の顔をぐっちゃぐちゃにしてあげるわ。
ああ、ごめんなさい。唯一だなんて言って。
私が間違ってたわ。
貴女にはもう一つ取り柄があったわね。
殿方に媚を売るための媚売り◯◯◯があったわね。
貴女の◯◯◯って殿方に媚を売るためにあるのね。
うわぁ、私はそんな事絶対に出来ないわぁ。
貴女って女性としての尊厳とかないのかしら。
ねぇナネッテ貴女なら、平民に落ちて娼婦でもやったらどうかしら。
お金でセックスするの得意でしょう?
ほら、このクソビッチ聖女逃げるのかしら」

ーーーナネッテ視点ーーー
 はぁ、お姉様は本当に馬鹿よねぇ。
そんな安い挑発にナネッテが乗るわけないじゃないの。
お姉様とは頭の出来も精神の強さも違うのです。
「はぁ、馬鹿ねぇ。お姉様。
ナネッテがそんな安い挑発に乗るとでも思ってるのかしらぁ。
ナネッテは賢いからぁそんな挑発で動じるわけないわぁ。
馬鹿だから挑発もできないのねぇ」
 ふふふぅ、お姉様なんて馬鹿なんだからぁ。
お姉様のような馬鹿じゃあ、ナネッテを怒らせる事も出来ないのよぉ。
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