上 下
3 / 5

3話「殿方に媚を売るための媚売り◯◯◯があったわね。貴女の◯◯◯って殿方に媚を売るためにあるのね。貴女って女性としての尊厳とかないのかしら」

しおりを挟む
 幼い頃からずっとナネッテに虐げられてきたので、ナネッテへの恐怖は脳にも体にも心にも染み付いています。
ナネッテからの恐怖の支配に恐れながらも、私はなんとか言うべき事をほんの少しだけですが
やんわりとほのめかして言いたい事を伝えました。
どれだけ勇気を振り絞っても恐怖に抗っても、本当に言いたいこと全てをナネッテに言うなんて、恐怖に支配された
私には出来ません。
こんな私を臆病だなんて罵らないで下さい。
私が、どれだけナネッテに恐怖しているか。
それは私以外に分からないのです。
 「あらぁ、お姉様ぁ。また酷い事言うのねぇ。
『死になさいよ殺してあげましょうか死ねばいいのに』
だなんて。これもお父様お母様に言いつけるわぁ」
 !!また、また!!そうやっていつもいつも
『お父様お母様に言いつけるわぁ』
本当にずるい女性ですねナネッテ。
 「貴女って、お父様お母様に言いつけないと何も出来ないのね。
私を殺したいなら貴女が私を殺しなさいよ。
いいわよ。私も貴女を殴りたいんだもの。
殺しにきなさいよ。その唯一の自慢の顔をぐっちゃぐちゃにしてあげるわ。
ああ、ごめんなさい。唯一だなんて言って。
私が間違ってたわ。
貴女にはもう一つ取り柄があったわね。
殿方に媚を売るための媚売り◯◯◯があったわね。
貴女の◯◯◯って殿方に媚を売るためにあるのね。
うわぁ、私はそんな事絶対に出来ないわぁ。
貴女って女性としての尊厳とかないのかしら。
ねぇナネッテ貴女なら、平民に落ちて娼婦でもやったらどうかしら。
お金でセックスするの得意でしょう?
ほら、このクソビッチ聖女逃げるのかしら」

ーーーナネッテ視点ーーー
 はぁ、お姉様は本当に馬鹿よねぇ。
そんな安い挑発にナネッテが乗るわけないじゃないの。
お姉様とは頭の出来も精神の強さも違うのです。
「はぁ、馬鹿ねぇ。お姉様。
ナネッテがそんな安い挑発に乗るとでも思ってるのかしらぁ。
ナネッテは賢いからぁそんな挑発で動じるわけないわぁ。
馬鹿だから挑発もできないのねぇ」
 ふふふぅ、お姉様なんて馬鹿なんだからぁ。
お姉様のような馬鹿じゃあ、ナネッテを怒らせる事も出来ないのよぉ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた

黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。 その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。 曖昧なのには理由があった。 『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。 どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。 ※小説家になろうにも随時転載中。 レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。 それでも皆はレンが勇者だと思っていた。 突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。 はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。 ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。 ※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。

魔法のせいだからって許せるわけがない

ユウユウ
ファンタジー
 私は魅了魔法にかけられ、婚約者を裏切って、婚約破棄を宣言してしまった。同じように魔法にかけられても婚約者を強く愛していた者は魔法に抵抗したらしい。  すべてが明るみになり、魅了がとけた私は婚約者に謝罪してやり直そうと懇願したが、彼女はけして私を許さなかった。

婚約破棄されて勝利宣言する令嬢の話

Ryo-k
ファンタジー
「セレスティーナ・ルーベンブルク! 貴様との婚約を破棄する!!」 「よっしゃー!! ありがとうございます!!」 婚約破棄されたセレスティーナは国王との賭けに勝利した。 果たして国王との賭けの内容とは――

聖女業に飽きて喫茶店開いたんだけど、追放を言い渡されたので辺境に移り住みます!【完結】

青緑
ファンタジー
 聖女が喫茶店を開くけど、追放されて辺境に移り住んだ物語と、聖女のいない王都。 ——————————————— 物語内のノーラとデイジーは同一人物です。 王都の小話は追記予定。 修正を入れることがあるかもしれませんが、作品・物語自体は完結です。

「次点の聖女」

手嶋ゆき
恋愛
 何でもかんでも中途半端。万年二番手。どんなに努力しても一位には決してなれない存在。  私は「次点の聖女」と呼ばれていた。  約一万文字強で完結します。  小説家になろう様にも掲載しています。

(完)聖女様は頑張らない

青空一夏
ファンタジー
私は大聖女様だった。歴史上最強の聖女だった私はそのあまりに強すぎる力から、悪魔? 魔女?と疑われ追放された。 それも命を救ってやったカール王太子の命令により追放されたのだ。あの恩知らずめ! 侯爵令嬢の色香に負けやがって。本物の聖女より偽物美女の侯爵令嬢を選びやがった。 私は逃亡中に足をすべらせ死んだ? と思ったら聖女認定の最初の日に巻き戻っていた!! もう全力でこの国の為になんか働くもんか! 異世界ゆるふわ設定ご都合主義ファンタジー。よくあるパターンの聖女もの。ラブコメ要素ありです。楽しく笑えるお話です。(多分😅)

聖女が降臨した日が、運命の分かれ目でした

猫乃真鶴
ファンタジー
女神に供物と祈りを捧げ、豊穣を願う祭事の最中、聖女が降臨した。 聖女とは女神の力が顕現した存在。居るだけで豊穣が約束されるのだとそう言われている。 思ってもみない奇跡に一同が驚愕する中、第一王子のロイドだけはただ一人、皆とは違った視線を聖女に向けていた。 彼の婚約者であるレイアだけがそれに気付いた。 それが良いことなのかどうなのか、レイアには分からない。 けれども、なにかが胸の内に燻っている。 聖女が降臨したその日、それが大きくなったのだった。 ※このお話は、小説家になろう様にも掲載しています

帰還した聖女と王子の婚約破棄騒動

しがついつか
恋愛
聖女は激怒した。 国中の瘴気を中和する偉業を成し遂げた聖女を労うパーティで、王子が婚約破棄をしたからだ。 「あなた、婚約者がいたの?」 「あ、あぁ。だが、婚約は破棄するし…」 「最っ低!」

処理中です...