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頭お花畑な連中は私の頭を痛めてくれやがります。婚約破棄?私に虐められてた?頭お花畑どもは殺して差し上げます
しおりを挟む「キャエット、お前のような下劣な女とは婚約破棄だ」
婚約者の伯爵令息ドバイソンに婚約破棄を告げられました。
男爵令嬢としてはい分かりましたと言えるわけがない。
下劣に関してはまぁ、貴族など皆人に褒められるものではなく、罪を犯して生きて行く生き物ですから、
言わせてあげましょう。
「私が何をしたというのかしら。婚約破棄が通るような事はしていないわよ」
この馬鹿婚約者の事はまったく愛していないけれど、婚約破棄というのは許せない。
金を貰って許せるわけもなく、決闘を受け殺すしかありません。
「お前はエスガブタ学園の同級生イライミー・ノックスを虐めていただろう」
はぁ?私が虐めなんてつまらない事するわけがありません。一度たりともしたことがありません。
「私が虐めなんてするわけないでしょう」
貴族が婚約破棄を申し込む婚約者を決闘で殺すのは情けと面子のためです。
決闘を受けずとも処刑される罪だけれども、それは可哀想だからと情けをかける。強さの誇示。
「ほう、罪を認めないか。いいだろう、イライミー入って来い」
へぇ。"泣き止まない少女イライミー"の称号を持つイライミーが私に虐められてるなんて嘘をついたのね。
「ドバイソン、私この少女にこんな傷をつけられたのよ」
イライミーが部屋に入ってきてドバイソンにひっつき甘える。
明らかに出来てますね。ドバイソンにあまり興味がなかったので、今までまったく気づきませんでした。
「酷い虐めでしょう、ドバイソン」
イライミーは甘く甲高い声でドバイソンを頼る。
今日も素敵な甘く甲高い声で泣いてくれるのかしら。
私は好きよ、貴女の甘く甲高い声、泣かせてあげましょう。
「イライミーの傷にこんな△傷をつけたのはお前だろう、キャエット」
イライミーの顔を△で囲んだ傷を指してドバイソンが言ってくれる。
「ええ、そうよ。それがどうかしたのかしら」
まさか、そんな事で虐められただなんて、悲しい。
×印に言われてもどうでもいいことだけれど、イライミーは△よ。
それなりに認めた相手だというのに。
まぁ、×印なら価値なしと殺してしまうし、〇印なら敬意を持って殺すので
×と〇は生きてないんですがね。
「こんな傷をつけておいて、それがどうしただと」
ドバイソンが怒って叫んでいるが、今虐められているとしたら私でしょう。
無実の罪で虐められてるだの婚約破棄だの言われてるのですから。
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