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1話  「お姉様〜何泣いてるの〜泣けばなんとかなるのかしら〜 泣けば誰かが助けてくれるの〜? 良いわね〜お姉様は人生イージーモードで〜」

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 「お姉様~エルミシアは病気だから~男爵家のお仕事できないの~
お姉様かわりにやっておいてね~」
 はぁ、今日も自称病弱な妹のエルミシアは仮病で私に仕事を押し付けてきます。
今日もというより、毎日です。
エルミシアは毎日仮病で私に男爵家の仕事をおしつけてきます。
なんで私が一人で男爵家の仕事を全部しなければならないのでしょう。
私はファルケンベイス男爵家第一聖女として結界を張るだけでも忙しいのです。
それなのに、エルミシアも両親も毎日私に仕事を押し付けてきて自分達では一切仕事をしません。
毎日毎日遊び呆けてなんの努力もしていないクソゴミどもです。
私は毎日泣いています。泣かない日なんてありません。
家族に泣かされているのです。
最早、隠れて泣く事もできなくなり、エルミシアの前で泣き出してしまいました。
 「あら~お姉様~何泣いてるの~泣けばなんとかなるのかしら~
泣けば誰かが助けてくれるの~?
良いわね~お姉様は人生イージーモードで~。
エルミシアなんて~産まれてきた頃からずっと病弱で~人生ハードモードだから~
泣いてもどうにもならない事を知ってるわ~」
 エルミシアは楽しそうに私を傷つけます。
私はまた傷つき悲しくなり、もっと涙を流しました。
どうして私ばかり泣かなければならないのでしょうか。
どうして私だけが不幸で苦しいのでしょう。
ずっとずっと人前で泣かないように隠れて泣いてきましたが、エルミシアに見られたからには、
私が泣いていたという事はすぐにグリッソ大陸中に広まってしまうでしょう。
エルミシアは何の努力もせず無為な人生を過ごしているので退屈なのでしょう。
いつも人の悪口を言っています。
人が言われたくないような事を知ると、グリッソ大陸中に広めます。
このまま、グリッソ大陸中に私が泣いていた事を広められてしまうのでしょうか。
そんな恥は避けなければなりません。
携帯している斧でエルミシアの首を切り付けました。
エルミシアの首が落ちました。
私を傷つけてきたエルミシアがこんなにも一瞬で首が落ちました。
念の為斧で頭蓋骨を壊し脳をぐちゃぐちゃにしておきました。
これでエルミシアは死んだでしょう。
さようならエルミシア。
貴女の事が嫌いで嫌いで毎日貴女を殺そうとしていました。
よくも今まで生きていましたね。
むかつくむかつくむかつく。
もっと早くに死んでれば殺せておけばよかったのにクソ!!
むかつきはまだおさまりませんが、私の誇りがエルミシアの死体に手をつける事を嫌悪します。
私に誇りがあって良かったわね。
ファルケンベイス次期当主には私がなるので、安心して地獄で永遠の苦しみを味わって下さい。
私は天国に行くので二度と会う事はないでしょう。

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