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6話 「戻ってきて当然じゃないお姉様ったら馬鹿ね~。 私はこれからレイムタリア王国国王カール・スゥイートマンの王妃になるのだから~」

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 「お姉様ぁ~お姉様が何で婚約破棄されたか分かるかしら~」
!!妹のカレンナの声がします。
 「あらあら、今更よく戻ってこれたわね。
家族も国も捨てて逃げ出したクズが」
 本当に、なんで今更戻ってこれたのでしょう。
 「戻ってきて当然じゃないお姉様ったら馬鹿ね~。
私はこれからレイムタリア王国国王カール・スゥイートマンの王妃になるのだから~」
 はぁー!?レイムタリア王国を捨てて逃げたクズが、レイムタリア王国王妃ですか。
そんな馬鹿な話が通っていいわけがありません。
 カレンナは昔から、私の物をなんでも欲しがり、すぐに逃げ出すクズでした。
カレンナは私の物をなんでも欲しがり、私の物を奪おうとしてきました。
今まで、一度もカレンナが私の物を奪えた事はありません。
カレンナは弱く、私がカレンナから何かを奪われるわけがありません。
強くなければ奪えません。当然な事です。
 「お姉様~お姉様の婚約者の~カール・スゥイートマンを頂戴~」
 「カールならさっき私に婚約破棄を告げてきたわよ。
カールは要らないけれど、貴女が欲しがる物を私がはいどうぞなんてあげるわけないじゃないの。
まったく馬鹿なのかしら。馬鹿ねぇ。私が貴女に今まで一度でも何かを奪われた事があったかしら」
 「今まではね~、いつまで~カレンナより強いつもりなのかしら~。
お姉様~お姉様も~私も~スレイター公爵家令嬢~強い者が偉くて~勝てば得られて~負ければ失うの~
それぐらい馬鹿なお姉様でも分かるわよね~」
 「分かるわよ。丁度いいから家督も賭けてやりましょうか」
 「カレンナね~カールも家督もどちらも欲しいの~」
 やれやれ、カレンナは馬鹿なので、何百回ぼこぼこにしても6000L以上の涙を流させても、まだ分からないようです。
 「負けた方が下に付く事で文句ないわね」
 「あるわけないわ~。勝つのはカレンナだもの~お姉様~」
 はぁ、もう終わらせましょう。
今まで避けていましたが、もうこれで決着にしましょう。
なんで私は避けていたのでしょう。
私の方が強いのに。私の方が賢いのに。
カレンナがいくら可愛くて可憐で私が平凡顔でも、そんな理由で避ける理由にはなりません。
 「闘技」
 「闘技」
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