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4話「貴方みたいな甘々イケメン太郎が甘ったれた砂糖漬けの言葉でお父様が死ななかったのかしら」やれやれイケメン幼馴染は甘々甘太郎君なのです

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 「大丈夫とは思えないな」
美男子有能執事ロンタチオも大丈夫だとは思えないようです。
 「フローラ、この闘技ヘルミが勝てると思うか」
 やれやれ、そんな事聞くわけないでしょう。
 「勝てないでしょうね。
あの日から、レイムタリア王国で一番訓練してきたでしょうね。
私もヘルミに教えられる事は教えてきたわ。
ヘルミはヘルミで努力してきたのでしょう、レイムタリア王国で一番努力しているでしょう。
しかし、それでもっ、この闘技。タイマン闘技と呼べるのかしら」
 これは本当にタイマン闘技なのかと。
呼べないのではないか。
ヘルミにカールは見えていないでしょう。
闘技相手の事を見もせず考えず、別の事を見て考えている。
これではタイマン闘技でもなんでもありません。
 「努力してきたんだ、ヘルミは」
 イケメン幼馴染のテシェンゴはヘルミを擁護します。
 「ヘルミは頑張ってきた、努力してきた、訓練してきた。
でもヘルミ、カールは向き合わないで勝てる相手じゃない。
向き合わないで勝てるタイマン闘技なんて、何の意味がある」
 「ないわね。ヘルミは怒りをぶつけているわけでもなく、
お父様が死んだ理由にカールが悪いわけでも自分が悪いわけでもない事を分かっているんだもの。
いくら目を逸らしても、逸らしようがない。
せめて間違いだとしても本気でカールを憎んでいれれば、憎しみをぶつけられるでしょう。
しかし、カールを憎めるわけがない」
 「お父様が死ににいくのに、びくびく怯えて隠れて何もしてなかったのは
誰でもないヘルミ本人だものねぇ~」
 ヘルミの妹ナヤナが割って入ってきました。
 「そんな事言わなくってもいいだろ」
 「あらぁ、本当の事じゃないのテシェンゴ。貴方イケメンなのに、中身は全然甘々ねぇ。
お姉様を甘やかして、お姉様に甘ったれた擁護をして、それでお姉様が変わるのかしら。
お姉様がカールに勝てるのかしら。
貴方みたいな甘々イケメン太郎が甘ったれた砂糖漬けの言葉でお父様が死ななかったのかしら。
そんなわけないわよねぇ」
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