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1話 流行りの白い結婚とやらを婚約者に告げられました。真実の愛にも目覚めたそうです

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 「クロエ、お前とは白い結婚になる。俺は真実の愛に目覚めたんだ」
 婚約者のセレドニオに白い結婚と真実の愛だとかを告げられる。
 白い結婚だの真実の愛に目覚めたんだとかいうのはよくある事らしくて、こういうことがあると
感情が死ぬらしいんですが、私も感情が死ぬんでしょうかね。
 まぁ実体験してみれば分かる事でしょう。
 「あらそう。私としても愛があろうがなかろうが婚約破棄というわけにはいかないのだから
それもいいんじゃないかしら」
 愛がなかったのだから、婚約破棄なんて男爵令嬢として恥なのですから、そんなに簡単に婚約破棄というわけには
いくわけがない。
 「彼女が俺の愛する女性プリシラだ」
 服装から顔から仕草にいたるまで全てが濃くやかましい少女が部屋に入って来る。
 「初めまして。婚約者(笑)さん」
 「あぁっ!?今笑ったかしら。馬鹿にしたかしら」
 まだ私の感情は死んでいないようです。
 目の前の少女を殺してやりたい感情が強く私の中にあります。
 「だって婚約者(笑)さんって(笑)。愛されてない婚約者さん(笑)と愛されてる妾の少女ならどちらが上なんでしょうね」
 決闘のお誘いかしら。お誘いよね。
 「決闘のお誘いね。いいわよ、受けてあげるわ」
 「嫌ぁねぇ、男爵令嬢さんってすぐに決闘なのね。私のような平民の出は決闘なんて出来ませんよぉ」
 ちっ。決闘のお誘いのような事をしておいて決闘をする気なんてないなんてやつはとにかくむかつく。
 決闘だ。上等だ。で殺せるならまだすっきりするからいいのだけれど、相手が決闘をする意思がないのなら
絶対に決闘時計が反応する事はない。
 平民でも王族でもいいのよ。きっちり決闘で殺されてくれるならね。ただ、平民はこいつのように
決闘のお誘いをしておいて決闘する気ありませぇぇんんwwwなんてクズが多い。
 「決闘のお誘いかと思うわよ。決闘のお誘いもできないなら精々大人しくセレドニオと愛し合ってなさい」
 まだまだ感情は死なない。この少女を殺してやりたい。
 「そうしてるわぁ。私のような平民の少女が男爵令嬢の婚約者さんと決闘なんて恐ろしい事できないもの」
 「2人とも仲良くなれてよかったよ。婚約者。いずれの正妻が俺の愛する女性と仲が悪ければ困るからな」
 「仲良くはないでしょう」
 「ん。そうか?仲良いだろう」
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