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6話 中卒聖女は地獄に受け入れてもらえるなら永遠に地獄で苦痛と悲しみ苦しみ後悔を味わう事になるだろう 「ざまぁ(笑)今更後悔してももう遅い」

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  偉くて賢くて(略)イケメン王太子は、中卒聖女と出会うまで、誰かを殺したい等と思う事はなかった。
偉くて賢くて(略)イケメン王太子は、中卒聖女と出会うまで清らかだった。
偉(略)イケメン王太子は、中卒聖女に出会うまで、穢れも汚れも遠い存在だった。
偉(略)イケメン王太子は、中卒聖女に出会わなければ、地獄に行かずに済んだかもしれない。
或いは天国にでも恵まれた来世にでも行けたかもしれない。
だが、それで偉(略)イケメン王太子は幸せなのだろうか。
天国に行って何があるのだろうか。誰がいるのだろうか。
恐らく、彼を救った中卒聖女は天国には行かないだろう。
まぁ、地獄やろくでもない来世が妥当だろう。
中卒聖女に出会わなかった彼は、天国で永遠に穏やかな時を過ごすのだろうか。
それでは、彼は永遠に孤独で、永遠に満たされないのではないだろうか。
彼はきっとそんな結末は望んでいない。
彼が中卒聖女に出会わなければ、何も満たされないまま今生を終えて、また来世で素晴らしい始まりで。
何一つ不自由のない来世が保証されていたかもしれない。
それに何の意味があるのだろうか。
 地獄がどれだけ苦しいかなんて分からない。
きっと、どれだけ今生で”地獄なんて怖くない”と粋がっても、年老いたり死を身近に感じて来ると、
自分の人生がさも善良な生き方だったと思うようになるのだろう。
人間はそういうものだ。過去の悪行から目を逸し、自らの善行に酔いしれる。
地獄の判決で、泣いて叫んで許しを請うたりするのだろう。
地獄で、永遠に続く苦痛と後悔を感じるのだろう。
それでも、過去には満たされたのだろう。
 中卒聖女は、地獄にさえ受け入れてもらえないかもしれないし。
地獄に受け入れてもらえるなら永遠に地獄で苦痛と悲しみ苦しみ後悔を味わう事になるだろう。
しかし、また賢(略)イケメン王太子と中卒聖女はまた地獄で出会えるかもしれない。
悪魔や鬼が言うかもしれない。
「ざまぁ(笑)今更後悔してももう遅い」
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