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2話 殿下、よくそんな事が言えますね。 貴方はそれでも人間ですか殿下。 人間は、そこまで酷い事が言えるのですか。 それは人間なのですか。

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ーーーフリーデベルト視点ーーー
 ふんーっふんふんっ。ふんっ!?
あー。えーっとだな。何を言っているんだこいつは。
実の妹にあれだけ酷い虐待をしてきて、よくそこまで白を切れるな。
胸糞が悪くなってきた。
さっさと追放されていれば良かったものを。
そこまで白を切るなら、もう追放では済まないぞ。
 ”知らないのでしょうね”と言われても、ジェシカは虐待などされていないのだから、
俺様どころか誰もそんな事は知りようがない。
誰も、お前の事を虐待などしていないぞジェシカ。
お前が、どれだけ酷い虐待をエミリーニしてきたと思っているんだ。
酷い人なのはお前だ。
いや、お前は人か。
こんな奴が人と呼べるのか。
呼べるわけがない。
俺はこんな奴を人間だと呼ばない。認めない。
お前は人じゃない。

ーーージェシカ視点ーーー
 「ふんっ!!そんな嘘を知るわけがないっ!!
お前が虐待されてきた等という事が嘘だというのは分かるがな」
 !!う、嘘!?
私が嘘をついているですって!?
殿下、よくそんな事が言えますね。
貴方はそれでも人間ですか殿下。
人間は、そこまで酷い事が言えるのですか。
それは人間なのですか。
殿下、殿下は人間でないのではないでしょうか。
どうやら殿下は私を悪者にして私が虐待されていないという事にしなければ
気がすまないようです。
私が悪い事をしたというのでしょうか。
していません。
何故ですか。何故。誰も分かってくれないのですか。
何故皆私を傷つけるのでしょう。
誰か分かって下さい。私は悪者ではありません。加害者じゃありません。
私は被害者で虐待されている悲劇の美少女ヒロイン聖女なのです。
もう、この婚約者と話しても無駄なのでしょうか。
婚約破棄も告げられましたしね。
一応まだ婚約者なのでしょうか。
殿下、貴方は私が助けて欲しい時助けてくれませんでしたね。
まぁ、殿下が私を助けて欲しい時に私を助けてくれなかった事はどうでもいいのです。
殿下にはたくさん助けられてきましたからね。
それでも貴方には容赦しませんよ。
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