私のものを何でも欲しがる妹は私の婚約者まで欲しがるのでダンジョンに置き去り。今更辞めてと言われても貴女はもっと私に酷い虐待をしてきたでしょう

甘いからあげ

文字の大きさ
上 下
4 / 4
アンジェリス過去編

乙女の婚約者を裏切り傷つけた罪は重いですよどんな目にあうか分かっていますかヨルク 理解していようがしてなかろうが貴方の罪も罰も変わりません

しおりを挟む
 !!妹のミヤーネが私の婚約者のヨルクと一緒に部屋から出てきました。
は、ははは。
ヨルクは両親に無理矢理決められた婚約者ですし、私はヨルクの事などまったく愛していません。
愛のあの字もありません。
けれど、こうも婚約者の徹底的な浮気を見せつけられると、流石に傷つくようです。
 「そう。ふふふふ、浮気するにしてももう少しばれないようにしたりしないかしら。
まさか同じ屋敷でこうも堂々と浮気するなんてね」
 私は、やはり傷ついていました。悲しのさあまり、泣いてしまいそうでした。
 けれど、泣いてどうなるというのでしょう。
泣いて誰かが助けてくれるというのでしょうか。
今まで、どれだけ虐待されてもどれだけ傷つけられてもどれだけ悲しんでも。
一度でも誰かが助けてくれましたか。
エカードなら助けてくれるでしょう。
しかし、エカードに泣いてる所なんて見せられません。
ランベアトにもベンヤミンにも涙なんて見せられません。
なら、泣かずに自分でなんとかするしかありません。
涙で視界が阻害されると、その隙を狙ってミヤーネが私の命を狙いにくるかもしれません。
これこそがミヤーネの作戦かもしれません。
私は涙を抑えました。
 「あらぁ~お姉ぇ様~ミヤーネはヨルクと浮気なんてしていないわぁ~」
 はぁ?この状況でよく『浮気なんてしていない』と白を切れますね。
誰がこの状況でそんな言葉を信じるでしょうか。
婚約中の殿方と自室から2人で出てきたら、言い逃れなど出来ないのですよ。
ミヤーネの弟分のロジャーもヨルクのアードリアンもいません。
ミヤーネもヨルクもお互い弟分にも見せられないやましい事をしていたという追撃の証拠です。
 「そうだ!!俺様達は浮気等していない!!」
 はぁ、ヨルクも白を切ればいいとでも思っているようです。
どうにもなりませんよ。
 「そう、じゃあ何故貴方達の弟分のロジャーもアードリアンもいないのかしら。
弟分に見せられない事でもしてたんじゃないかしら。
やましいと自覚してる事をしていたから弟分を部屋の中どころか部屋の前にも置いていないのでしょう」
 「ふん!!確かに俺様はアードリアンには見せられない事をしていた!!」
 は、はぁ?
ははは。ヨルクは馬鹿過ぎて浮気を認めました。
馬鹿ですねぇ。
乙女の婚約者を裏切り傷つけたこの罪は重いですよ。
これからどんな目にあうか、分かっていますかヨルク。
まぁ、理解していようがしてなかろうが、貴方の罪も罰も変わりません。

しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

婚約破棄……そちらの方が新しい聖女……ですか。ところで殿下、その方は聖女検定をお持ちで?

Ryo-k
ファンタジー
「アイリス・フローリア! 貴様との婚約を破棄する!」 私の婚約者のレオナルド・シュワルツ王太子殿下から、突然婚約破棄されてしまいました。 さらには隣の男爵令嬢が新しい聖女……ですか。 ところでその男爵令嬢……聖女検定はお持ちで?

だから聖女はいなくなった

澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
「聖女ラティアーナよ。君との婚約を破棄することをここに宣言する」 レオンクル王国の王太子であるキンバリーが婚約破棄を告げた相手は聖女ラティアーナである。 彼女はその婚約破棄を黙って受け入れた。さらに彼女は、新たにキンバリーと婚約したアイニスに聖女の証である首飾りを手渡すと姿を消した。 だが、ラティアーナがいなくなってから彼女のありがたみに気づいたキンバリーだが、すでにその姿はどこにもない。 キンバリーの弟であるサディアスが、兄のためにもラティアーナを探し始める。だが、彼女を探していくうちに、なぜ彼女がキンバリーとの婚約破棄を受け入れ、聖女という地位を退いたのかの理由を知る――。 ※7万字程度の中編です。

嫌われ聖女さんはとうとう怒る〜今更大切にするなんて言われても、もう知らない〜

𝓝𝓞𝓐
ファンタジー
13歳の時に聖女として認定されてから、身を粉にして人々のために頑張り続けたセレスティアさん。どんな人が相手だろうと、死にかけながらも癒し続けた。 だが、その結果は悲惨の一言に尽きた。 「もっと早く癒せよ! このグズが!」 「お前がもっと早く治療しないせいで、後遺症が残った! 死んで詫びろ!」 「お前が呪いを防いでいれば! 私はこんなに醜くならなかったのに! お前も呪われろ!」 また、日々大人も気絶するほどの魔力回復ポーションを飲み続けながら、国中に魔物を弱らせる結界を張っていたのだが……、 「もっと出力を上げんか! 貴様のせいで我が国の騎士が傷付いたではないか! とっとと癒せ! このウスノロが!」 「チッ。あの能無しのせいで……」 頑張っても頑張っても誰にも感謝されず、それどころか罵られるばかり。 もう我慢ならない! 聖女さんは、とうとう怒った。

元聖女だった少女は我が道を往く

春の小径
ファンタジー
突然入ってきた王子や取り巻きたちに聖室を荒らされた。 彼らは先代聖女様の棺を蹴り倒し、聖石まで蹴り倒した。 「聖女は必要がない」と言われた新たな聖女になるはずだったわたし。 その言葉は取り返しのつかない事態を招く。 でも、もうわたしには関係ない。 だって神に見捨てられたこの世界に聖女は二度と現れない。 わたしが聖女となることもない。 ─── それは誓約だったから ☆これは聖女物ではありません ☆他社でも公開はじめました

お飾りの聖女は王太子に婚約破棄されて都を出ることにしました。

高山奥地
ファンタジー
大聖女の子孫、カミリヤは神聖力のないお飾りの聖女と呼ばれていた。ある日婚約者の王太子に婚約破棄を告げられて……。

護国の聖女、婚約破棄の上、国外追放される。〜もう護らなくていいんですね〜

ココちゃん
恋愛
平民出身と蔑まれつつも、聖女として10年間一人で護国の大結界を維持してきたジルヴァラは、学園の卒業式で、冤罪を理由に第一王子に婚約を破棄され、国外追放されてしまう。 護国の大結界は、聖女が結界の外に出た瞬間、消滅してしまうけれど、王子の新しい婚約者さんが次の聖女だっていうし大丈夫だよね。 がんばれ。 …テンプレ聖女モノです。

親友に裏切られ聖女の立場を乗っ取られたけど、私はただの聖女じゃないらしい

咲貴
ファンタジー
孤児院で暮らすニーナは、聖女が触れると光る、という聖女判定の石を光らせてしまった。 新しい聖女を捜しに来ていた捜索隊に報告しようとするが、同じ孤児院で姉妹同然に育った、親友イルザに聖女の立場を乗っ取られてしまう。 「私こそが聖女なの。惨めな孤児院生活とはおさらばして、私はお城で良い生活を送るのよ」 イルザは悪びれず私に言い放った。 でも私、どうやらただの聖女じゃないらしいよ? ※こちらの作品は『小説家になろう』にも投稿しています

あなたのことなんて、もうどうでもいいです

もるだ
恋愛
舞踏会でレオニーに突きつけられたのは婚約破棄だった。婚約者の相手にぶつかられて派手に転んだせいで、大騒ぎになったのに……。日々の業務を押しつけられ怒鳴りつけられいいように扱われていたレオニーは限界を迎える。そして、気がつくと魔法が使えるようになっていた。 元婚約者にこき使われていたレオニーは復讐を始める。

処理中です...