被害者面してれば許されるとでも思っていますか。貴方は加害者で被害者は私ですよ。謝られても許されませんよ。泣くのを辞めて下さい。処刑は確定です

１話 妹は馬鹿で悲劇のヒロイン気取りなので証拠もなくいじめられていたといえば世界が味方してくれると思っています

　「俺様は真実の愛に目覚めたんだ」
　はぁ。そうなんですか。
どうぞかってに目覚めてください。
いますぐ死んでくれていいですよ。
　「お前のようなブスより、可愛いアミリーヌの方を俺は愛しているんだ」
　そうですか。良かったですねぇ。
何でそんな事わざわざ話すんでしょうか。
馬鹿なんでしょうねぇ。
黙ってアミリーヌと駆け落ちでもすればよかったものを。
　「そうですか」
　この馬鹿は、いつでもご自分が物語の主人公だと思い込んでるのでしょうね。
貴方が誰を愛しようがどうでもいいんですが。
そんなに常々誰かが貴方に関心を持っていると思いますか。
自意識過剰殿方って生きてる価値ありませんよね。
なんで今まで生きてきたのでしょう。
　「お前は実の妹のアミリーヌをいじめていただろう」
はぁ。私はずっと妹のアミリーヌにいじめられていましたが、私がアミリーヌをいじめた事なんてありませんよ。
　「どばーん！悲劇のヒロインアミリーヌちゃん惨状」
　アミリーヌが扉のない部屋に入ってきてどばーんと言っています。
どばーんってなんなのでしょうか。
　「私はずっとお姉様にいじめられてきたのよ」
　言うだけなら誰でもできますよね。
証拠も何もないじゃないですか。
　「そう、証拠も何もないでしょう。どうして私にいじめられてるなんて言えるのかしら」
　悲劇のヒロイン気取りのアミリーヌはいつもそうです。
被害者気取りをしますが、何も証拠がないのです。
誰も貴女をいじめてなどいないのですから当然ですね。
　「証拠って何よ。私はお姉様にいじめられてきたのよ。私がいじめられてきたの。それが証拠じゃないの」
　はぁー。どうして妹はこうも悲劇のヒロイン気取りの馬鹿なのでしょう。
世界は自分を中心に回っていると思っているのでしょうね。
世界は貴女を中心に回っているわけではありませんから、いじめられているというにも証拠が必要なのです。
　「アミリーヌ、証拠もないのに人をいじめの犯人呼ばわりなんて、貴女が侮辱罪で刺されても仕方がないのよ」
　まぁ、四肢切断とまではいかないでしょう。
刺されて少し痛い目にあってもらう程度の罰が相場ですね。