ノーマルポーションしか作れないお姉様は必要ないと追放されたので最強勇者と旅に出ます。帰ったら家族は王に殺されてました。外道は絶対に許さない

 「ノーマルポーションしか作れないお姉様はベランジェ家に必要ありませんわ」
 「出て行って欲しいなら出ていってあげるけど、今後泣きつかれても貴方達を助けたりはしませんからね」
 「あらあら、ノーマルポーションしか作れない低級ポーション士のお姉様が私達を助けてくれるというのかしら」
 どうやら妹は本当に馬鹿なようです。
私がいなくなればどうなるかも分かっていないようですね。
ですがそんな事私の知った事ではありません。
 私は"古今東西縦横行脚"の称号を持つ最強勇者に誘われ私達とはまったく違う文化圏を目指して
旅立ちました。
 え?今更助けてくれ?私達はもう旅立つので知ったことではありません。
 今後何があっても貴方達は助けないと約束したでしょう。
 私達の旅は有意義なものでした。
私達の知らない文化圏では科学も医療も信じられないぐらいに発展していました。
しかし、この地は私達とも関わりがあったのです。
私は旅で多くの事を知りました。
気づいていても気づいていないふりをしている事にも向き合いました。
 「帰りましょう」
 「オールオッケー」
 私達は急いで生まれ育った地に帰りました。
 「リリアンヌ、お母様お父様」
 今更帰ってももう遅い。
 リリアンヌもお母様お父様も国王の怒りを買い白骨死体にされていました。
 怒りが込み上げ私は怒りに支配されます。
 「クソ野郎がぁぁぁぁ」
 私は愛する勇者オポルマンと仲間達と王城に乗り込みました。
 倫理観なんかに支配されるな。
魂に従え。
 私が旅で自覚した事です。
 ハッピーエンドになんてならなくたって行き着いた先が私のエンド。
 そんなにハッピーエンドがお望みなら眠ったまま死にやがれですわ。
私は生きて死ぬ。 
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