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1話 「お姉様ぁ~"ぽむぽむふぁんたじぃ"のステ振りどうしたらいいのぉ~教えて~」妹のキクコは自分では何も調べず考えず全て私に聞きます

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1話
 「お姉様ぁ~"ぽむぽむふぁんたじぃ"のステ振りどうしたらいいのぉ~教えて~」
 はぁ。妹のキクコは自分では何も調べず考えず全て私に聞きます。
そして私の言う事を何も疑いもせず信じて実行してしまうのです。
 「はぁ、少しは自分で考えなさい。全て私に聞いて、私が死んだらどうするつもりよ」
 本当に困ったものです。私はキクコより先に死ぬと思うのです。
あと10年も私は生きているのでしょうか。
妹が姉より先に死ぬなどあってはいけません。
 「どうしよぉ~お姉様が死んだら私どうなるのぉ~教えてお姉様ぁ~」
 本当にどうなるんでしょう。どうにもならないかもしれません。
 「はぁ~それを自分で考えなさいよ。私もお父様もお母様も、いつまでも生きていないわよ」
 「分かったわぁ~お姉様ぁ~キクコ、お姉様お父様お母様が死んだ後どうするか考えてみるわぁ~」
 あら、私が言ったからとはいえキクコが自分で考えてみるなんて。
キクコも少しはスベテヲワタシニ男爵家次期当主としての自覚が出来てきたのかしら。

---およそ1時間後---
 はぁ、キクコはちゃんと自分で考えてるのかしら。
キクコの方が聖女としての素質は高く、聖女としての訓練も私よりもしているのに
スベテヲワタシニ男爵家領第一聖女は私が勤めています。
キクコは何でも私に聞き自分で何も考えないダメダメ子なので、日々の結界を張る作業は出来ても
緊急事態時の対処が自分で出来ません。
なので仕方なく私が第一聖女を務めているのです。
 はぁ、キクコに第一聖女を務めて貰いたいのですが。
 「お姉様ぁ~。キクコ考えてみたわぁ~」
 あら、期待していいのかしら。
私は貴女に期待してるわよキクコ。
貴女は自分で考える事が出来さえすれば優秀な聖女なのですから。
 「何にも思いつかなかったわぁ~お姉様ぁ~。お姉様もお父様お母様も死んだらキクコどうしよ~お姉様ぁ~教えて~。
お姉様なら分かるわよねぇ~」
 はっ?はぁ?はぁ。はぁー。はぁはぁはぁ、呼吸が苦しく不安定になってきました。
もういい加減にして下さい。
キクコはなんでこうなんですか。
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