12 / 26
金の鞄、銀の鞄
しおりを挟む
女は、湖畔を歩いていた。
不意に、水辺のサギの群れが一斉に飛び立ったので、女は驚いて腕に提げていた鞄を湖に落としてしまった。
すると水中から女神が出てきて、ピカピカに光る金の鞄を女に見せて言った。
「あなたが落としたのは、この金の鞄ですか?」
「いいえ」
「では、こちらの銀の鞄ですか?」
「いいえ」
続いて女神が女の落とした鞄を見せようとした正にその時、女が刺々しい口調で言った。
「いいかげんにしてよ。私のバッグがそんなけばけばしいレプリカ品なわけないでしょ。エルメスの高級バッグよ、早く返しなさいよ」
女は女神から鞄をひったくるとさらにこう続けた。
「近頃のサギはこんな所にも出るのね、全く油断も隙もありゃしない」
不意に、水辺のサギの群れが一斉に飛び立ったので、女は驚いて腕に提げていた鞄を湖に落としてしまった。
すると水中から女神が出てきて、ピカピカに光る金の鞄を女に見せて言った。
「あなたが落としたのは、この金の鞄ですか?」
「いいえ」
「では、こちらの銀の鞄ですか?」
「いいえ」
続いて女神が女の落とした鞄を見せようとした正にその時、女が刺々しい口調で言った。
「いいかげんにしてよ。私のバッグがそんなけばけばしいレプリカ品なわけないでしょ。エルメスの高級バッグよ、早く返しなさいよ」
女は女神から鞄をひったくるとさらにこう続けた。
「近頃のサギはこんな所にも出るのね、全く油断も隙もありゃしない」
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる