3 / 26
ゴミ箱のヤマ
しおりを挟む
大量のプラごみが問題になっている昨今、私も微力ながら環境保全に貢献したいと思ってエコバッグを使い始めた。どうせならエコバッグもエコな物をと思った私は、古着でバッグを手作りすることにした。
元来、はまるととことん理想を追求してしまう私は、バッグ作りにのめりこんだ。機能とデザインの両面を充実させたくて、古着の前提なんて簡単に覆し、わざわざ手芸店へ足を運んで材料を調達してくるようになった。
気づけば、リビングの片隅にそびえるバッグのヤマ。
そのヤマを見た妻が、呆れかえっているのは知っていた。毎度のことだ。それでも私は頑なにバッグを作り続けた。作れば作るほど理想のバッグから遠のいていくかのようなむなしさすら覚えたのに。
私の裁縫技術はいよいよ洗練されていく。
バッグのヤマの横には、ゴミ箱のヤマ。
元来、はまるととことん理想を追求してしまう私は、バッグ作りにのめりこんだ。機能とデザインの両面を充実させたくて、古着の前提なんて簡単に覆し、わざわざ手芸店へ足を運んで材料を調達してくるようになった。
気づけば、リビングの片隅にそびえるバッグのヤマ。
そのヤマを見た妻が、呆れかえっているのは知っていた。毎度のことだ。それでも私は頑なにバッグを作り続けた。作れば作るほど理想のバッグから遠のいていくかのようなむなしさすら覚えたのに。
私の裁縫技術はいよいよ洗練されていく。
バッグのヤマの横には、ゴミ箱のヤマ。
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる