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麻雀編①
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私は唯一自慢(?)できたのは麻雀だった。
高校時代に覚えた麻雀でクラスでは敵なしだった私は大学へ行く為に東京へ出るとすぐにフリーの雀荘に入り浸った。
当時都会ではブーマーという麻雀が流行っていて訳の分からないままフリーの雀荘に入り一ヶ月近くバカみたいに負け続けた。
大学の授業は当たり前のように休み雀荘に通う。
当時、割と裕福な家庭に生まれて何不自由なく育ててもらっていた私は、やれ本代だ…やれサークル代だ…と親から湯水の如く金をせがんだ。
年をとってから生まれた息子からの頼み故、拒まないであろうと金を無心し続けたのだ。
一ヶ月間負け続けた私はこんなはずはない…?どうして私が負けたのだ…?
と毎日考え続けてどうやったら勝てるのだろう…?
と負けて帰ってからアパートに麻雀牌を買ってその日の麻雀の反省をしたのだった。
この時にこの牌を打ったのは間違いだったのか…?
どう打てば正解だったのか…?
何度も何度も自問自答する毎日だった。
それでも親から金をもらって毎日雀荘に通う。
ある日私は初めてバカ勝ちをする。
何かに取り憑かれたようにあがり続けたのだ。
ブーマーとは一体どんな麻雀かを少し説明しよう。
持ち点は6000点で誰かが12000点をオーバーすれば終わりである。
親の5800点、子の3900点は切り上げで東の一局でも親は三役、子は満貫を積もりさえすれば終了する。
誰かが持ち点より6000点以上になれば終了…というゲームである。
トップにはA.Bと2通りあり、6000点以上になった時に3人の持ち点が全員マイナスならばA。
2人がマイナスで1人がプラス、または原点ならばBのトップ賞となる。
Aトップは3人から千円ずつ、Bトップはマイナスの2人から7百円ずつの収入。
場代は1回の精算ごとに一人300円の場代が徴収される仕組みである。
因みに1人だけのマイナスでの終了は無いシステムなので少し慣れるまで負けが混む客が多い。
という私も一ヶ月間は毎日のように負け続けた。
朝から雀荘に通い、夕方には2、3万円負ける事が日々続いたのだ。
何故負け続けるのか…?
毎日そればかりを考えて雀荘を後にした。
そして遂に私は出上がりを辞めてツモ上がりのみを目指すことに決めた。
つまり、Bトップを見逃してAトップしか狙わないことにしたのだ。
Bトップを取ったところで場代を引くと1100円しか勝っていない計算になる。
Aトップを取った場合は2700円の収入だ。
同じトップを取っても倍以上の差が出るのだ。
出上がりを見逃す…容易いようでなかなか出来ることではない。
何度もロンの言葉が喉元にまで出かかる事が何度もある。
それを我慢して積もった時の喜びはその人にしか味わえない。
しかも収入も倍以上あるのだ。
そうこうしていると良い配牌に恵まれてくるのだ。
こうして私はブーマーの時は月に20万円以上は勝ち続けるようになったのだ。
だが悲しいかな…そのブーマーのブームはすぐに終わって普通の4人麻雀に変化していくのだった。
それから少しして4人麻雀と共に3人麻雀、いわゆる3麻が流行し始めた。
私は4人麻雀でも勝ち続けていたが、この3麻が流行り始めて一層麻雀で食べていく事が可能になったのだった。
高校時代に覚えた麻雀でクラスでは敵なしだった私は大学へ行く為に東京へ出るとすぐにフリーの雀荘に入り浸った。
当時都会ではブーマーという麻雀が流行っていて訳の分からないままフリーの雀荘に入り一ヶ月近くバカみたいに負け続けた。
大学の授業は当たり前のように休み雀荘に通う。
当時、割と裕福な家庭に生まれて何不自由なく育ててもらっていた私は、やれ本代だ…やれサークル代だ…と親から湯水の如く金をせがんだ。
年をとってから生まれた息子からの頼み故、拒まないであろうと金を無心し続けたのだ。
一ヶ月間負け続けた私はこんなはずはない…?どうして私が負けたのだ…?
と毎日考え続けてどうやったら勝てるのだろう…?
と負けて帰ってからアパートに麻雀牌を買ってその日の麻雀の反省をしたのだった。
この時にこの牌を打ったのは間違いだったのか…?
どう打てば正解だったのか…?
何度も何度も自問自答する毎日だった。
それでも親から金をもらって毎日雀荘に通う。
ある日私は初めてバカ勝ちをする。
何かに取り憑かれたようにあがり続けたのだ。
ブーマーとは一体どんな麻雀かを少し説明しよう。
持ち点は6000点で誰かが12000点をオーバーすれば終わりである。
親の5800点、子の3900点は切り上げで東の一局でも親は三役、子は満貫を積もりさえすれば終了する。
誰かが持ち点より6000点以上になれば終了…というゲームである。
トップにはA.Bと2通りあり、6000点以上になった時に3人の持ち点が全員マイナスならばA。
2人がマイナスで1人がプラス、または原点ならばBのトップ賞となる。
Aトップは3人から千円ずつ、Bトップはマイナスの2人から7百円ずつの収入。
場代は1回の精算ごとに一人300円の場代が徴収される仕組みである。
因みに1人だけのマイナスでの終了は無いシステムなので少し慣れるまで負けが混む客が多い。
という私も一ヶ月間は毎日のように負け続けた。
朝から雀荘に通い、夕方には2、3万円負ける事が日々続いたのだ。
何故負け続けるのか…?
毎日そればかりを考えて雀荘を後にした。
そして遂に私は出上がりを辞めてツモ上がりのみを目指すことに決めた。
つまり、Bトップを見逃してAトップしか狙わないことにしたのだ。
Bトップを取ったところで場代を引くと1100円しか勝っていない計算になる。
Aトップを取った場合は2700円の収入だ。
同じトップを取っても倍以上の差が出るのだ。
出上がりを見逃す…容易いようでなかなか出来ることではない。
何度もロンの言葉が喉元にまで出かかる事が何度もある。
それを我慢して積もった時の喜びはその人にしか味わえない。
しかも収入も倍以上あるのだ。
そうこうしていると良い配牌に恵まれてくるのだ。
こうして私はブーマーの時は月に20万円以上は勝ち続けるようになったのだ。
だが悲しいかな…そのブーマーのブームはすぐに終わって普通の4人麻雀に変化していくのだった。
それから少しして4人麻雀と共に3人麻雀、いわゆる3麻が流行し始めた。
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