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必殺!螺○丸!ゴフンッm(__)m

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さてさて、本日の朝は清々しいです。
ゆっくりと食事を摂り、食後のお茶まで飲んでしまったりして。

「今日は、ガツガツ食わないのか?」
ティーンさん!あんたの事朝見かけたことありませんが!?

「おはようございます!ごちそうさま!」

パンを片手に話しかけてきた、ティーンに一応挨拶して、ツンってしてやった。

心の狭い俺はまだ怒ってますょ!本当の事言われただけなんだがな!

待ち合わせしていた、アルと裏庭から林の奥、湖に行く。ダイナとゴフンッした場所ですね。はい。

「一体何をするんだ?」
アルは首を傾げながら俺に聞いた。

「前に言っただろ?忍者の話。その技の一つが風魔法で何とか出来ないかと…。
忍者物語だと、こう…チャク…気をね回転させて圧縮して丸くして投げると、ドカーンッてなるんだ。こっちでいう魔力?それを風で出来ないかと…。」

「回転?圧縮?」
アルは風を起こして、小さな竜巻を起こした。

「ちょっと違う!小さい球体になる様に、威力は強く。」

「球体か…。」
アルは集中し、風の回転角度を様々に動かした。
上手く操るのに、かなりの力、技術が必要らしく、汗だくになっている。

そこは俺の出番で、癒しの力で回復させての繰り返し。

夕方になり、やっと歪だが球体になってきた。

「アル!凄い!じゃあ、それを木の幹に向かって投げてみて!!」

アルは手から投げて見たが、手元から離れた途端形が崩れた。

「くそ!投げると風の抵抗で崩れる!もっと集中しないと…」

「あ、アル頑張れ!!」 

俺達は夜遅くまで練習した。俺もちゃんとアルの横でバリアの練習しながらね!

頑張ったご褒美にダイナがまた部屋にバリアを張ってくれたからぐっすり。

朝不機嫌なガルに睨まれたが、今はそれどころじゃありません。

いつ寝てるんだ?と思うほど、アルは早くから湖で練習していた。

「くそっ!やはり投げると崩れる。」

崩れない様にするには、どうしたらいいんだろうな…。

「何だ、そのよく分からないモノを崩したくないのか?」

この声は…

「ティーンさん!」

ヒョイッと木の上から降りてきた。なんかこの人も忍者みたい…たしか、アルの弓の師匠とか…。

「ティーンさん…俺!」
アルは気まずそうにティーンを見る。

「何だ、あの時、俺がいたの気づいていただろう?まあ、ウランもだがな。人が屋根にいるのに勝手に始めたお前らが悪い。とにかく、それを崩さないなら、バリアを張ればいい。」

バリア!?

「そうか!バリアで守ってその中で回転させて、威力を上げればいいんだ!」

へぇ、バリアって外からの攻撃を守るだけじゃないんだ。

アルはもう、集中し始め、風とバリアの2つを組み合わせるよう模索している。

「ありがとうございます。」
俺はムスッとしながらもティーンにお礼を言った。

「ん?まだ俺に怒っているのではないのか?」

腕を組みながら、こちらをチラッと見てくるティーンに、俺はまたプイッと顔を横に向ける。

「挨拶とお礼はちゃんとするように言われて育ちましたので!」

そんな俺の様子にクスッと笑った。

「いい、親御さんだな。」

その優しい声に、つい俺はティーンを見上げた。
ティーンはもう俺の方は見ておらず、その横顔はいつもの様に無表情だが、アルを見つめる目は優しかった。

「…なんだかんだ、助けてんじゃん…。」

なんか、俺、ガキだな。



それからアルと俺はウランとの約束の日まで必死に特訓した。

夜はガルとの格闘で、ダイナに大分お世話になり、ダイナとガルがピリピリしてしまった。申し訳ないです。ダイナさん!


*******

さて、本日が約束の1週間で、いつも討伐に出ていたウランも朝からお茶をゆっくり飲んでいた。

「兄貴、約束の日だ。裏庭へ行こう。」
アルは座っているウランに声を掛けた。

ウランはゆっくりと立ち上がり、アルを見つめる。

「マジでやるんだな。どうなっても知らないぞ?逃げるなら今だ。」

「俺は、前の俺とは違う。もう、卑屈にもならない。それを見せてやる。」

真っ直ぐウランを見つめる視線に、ウランは大きく息を吐き、裏庭へと向かった。

「ヒヨ。また怪我の治癒よろしくな。そいつ、エバコングの時より酷い状態になるから。」
ウランは俺に向けて言い、あえてアルを挑発した。

「へん!アルと約束したんだよ!もうあんなムリしないって!俺はウランの治癒の準備しとくな?」

ニヤッと笑う俺に、ウランは一瞬驚いたが、楽しそうに笑った。

「万が一の時は、優しくお願いするわ!」

アルも俺の言葉にクシャッと笑っていた。


裏庭には、ガル、シス、ダイナ、アリアナ、ティーンも見学にきた。

「念のため、ギルドにバリアを張っておこう。長時間耐えられるバリアを張るにはガルディしかいない。ガルディ頼む。」

ガルは無言で指を鳴らすと、黒いモヤがギルドを覆った。

俺はバレないように、デコピンを試してみた。

ペチンッ

「……チッ!」


「割れたか?」
ガルの声にビクンッと振り向くと、無表情なのにドヤドヤ感を感じる。

コンニャロ!!

俺は背中をポカポカと叩きまくってやった。

1ダメージも与えられないが、気分の問題だ。

そんな馬鹿をやっているうちに、シリアス雰囲気が流れてきた。


空気がピリピリする。
そういえば、俺魔法同士の対決とか見たことない。

「行くぞ!兄貴!」

「いつでも来いよ。」

アルは風を操り、自分の回りを風で囲んだ。

そして、周りの枝や小石を浮かせて、突風と共にウラン目掛けて吹きかける。

ウランは地に手を置き、一気に土の壁を作り、風を避ける。
だが、アルは旋風を使い、一瞬でウランの背後を取り、蹴りを入れる。
読んでいたウランはその蹴りを片手で止めて、拳を振り上げた。
アルは咄嗟に腕を十字にし、拳を防御し、また旋風で移動した。

一瞬の攻防に息を飲む。

「ふん、ちょこまかと…。」

ウランは首を鳴らしながら、アルを見た。

アルはウランの拳をの威力に痺れた腕を振るう。  

「まだまだ!これから!」
風の力で上空から、一気に落下するアルに、迎え撃つ体勢をとるウラン。

落下体勢から風を刃の様に放つ。 

ウランはその刃を軽く避けるが、少し頬を切った。
自分が避けきれなかった事に驚いていると、その隙をアルは見逃さず、風でウランの身体を持ち上げ、一気に加速し、落下させた。

「クッ!」
落下から体勢を整える為、土の塔を作ったウランだが、あまりの風圧に目を閉じてしまった。そこへ、アルの拳がウランの顔にヒットした。

「グァッ!…チッ!」
殴られつつ、ウランは足場に作った塔に着地し、アルが地についた瞬間足を地面に埋めた。

完全に身動きを出来ない状態なアルはもがくが抜け出せず、膝まで地面に飲み込まれた。

「くそっ!!」
アルは、土の塔を崩して地面に足をつけて歩み寄るウランを睨む。

「ふんっ。こんなもんか?」
殴られ、口の中が切れた様で、地面にペッと血を吐きつけて笑うウラン。

土が盛り上がり、勢いよく拳となりアルの頬を殴った。

「グァッ!」

「これでおあいこだ。」
次はボディに土の拳が入る。呻くアル。
「これが反撃。」
アルは手をかざし、胸元から出した十字刃を突風に乗せてウラン目掛けて飛ばした。

ウランは土の壁を作り刃を防ぐが、これはヒヨリと考えた技、刃を操り、ウランの土壁を回り込み襲う。土壁が大きすぎてアルから状況が見えないが、一つの刃がウランを捕らえたのがわかった。

土壁が崩れ、中から現れたウランの腕に一つ刺さり、他は地面に埋れていた。

「新しい技か…。もうこれでネタ切れか?」
腕に刺さった刃を抜き、地面へと埋める。

「所詮、風魔法はこんな傷しかつけれない。ダメージが弱いんだよ。これでわかっただろう?俺はお前を殺そうと思えば殺せる。…このまま埋めてやろうか?」

そういうと、アルの身体はゆっくり地面へと沈んでいく。

「ホラッ参ったっていえよ。自分の負けだとさ。認めろ。」

アルはウランを見つめながら、息を整える。そして瞳をゆっくり閉じた。

「何だ?諦めたのか?…お前は昔から全く変わらねぇ!討伐から帰ってきた時は、少し変わったかと思ったが…俺の見当違いだったな。すぐ諦めて、卑屈になる!!この世界では弱く見せては生きていけねぇのに!!何でお前は…!」

ウランの言葉に、心の叫びが含まれている事に俺は気づいた。
何でウランはアルに冷たいのか、何故地属性を覚えさせたいのか…
点と点が繋がった気がした。

勝っているのに、苦しそうなウラン。

アルは掌に集中して集めた風の球体にバリアを張ったのを掲げ、ゆっくりと目を開いた。

「兄貴…確かに俺は卑屈だ。それでも変わったと思った。だけど兄貴が言った様に、根本は何も変わっていない…。だがな、ヒヨリと関わって…俺は、俺は少しでも自分認めたい!好きになりたい!と思う様になったんだ!!卑屈だろうと、弱かろうと、俺は俺だ!認める!そして、自分を好きになれるまで、努力してやる!絶対諦めねぇ!」

アルの気迫にウランは足を止めた。

「受けてみろー!!風魔法をバカにするなーー!!」

最大風力に乗せて風を圧縮した球体がウランを襲う。

ウランは土の壁を作るが、勢いは治らず、壁を撃破し、ウランのボディに直撃した。球体の中で回転した風が飛び出し、とてつもない風圧にウランの鎧が砕け、骨が軋み、吹き飛ばされた。

「グハッ」
地面に叩きつけられるウラン。

「兄貴…俺の、勝ちだ!!」







*びすけです!初めて書いた戦闘シーンでして、下手で申し訳ございません。
流して読んで下さい、(>人<;)
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