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ネフェリア、学園編
証拠
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ネフェリアが学校を休学してから1週間が経とうとしていた。
噂も落ち着き、明日からネフェリアも登校する事になった。
まだ不安定さもあり、別荘からの通いとなる。
少しずつだが、自分達にもエスティリオのように甘えてくるようになり、嬉しく思うヴィヴァリアンとキリウスだった。
本日はある人物に呼び出され、ヴィヴァリアン、キリウス、エスティリオの他に、アリウス、ナヴィルリアンの姿も生徒会室にあった。
カウディリアンはここ数日、学園を休んで王宮へと向かったと耳にしていた。
一言も話さずピリピリした空気の中、本日、我々を集らせた、サリファンが現れた。
「遅れて申し訳ございません。」
「いいからとっとと始めろ。」
ナヴィルリアンはイライラしたように、足を揺らしてサリファンを急かす。
「畏まりました。では、まずご報告までに。…フィフィル・カトローザが関与したであろう証拠を見つけました。」
「何!?誠か!!」
ナヴィルリアンは嬉しそうに立ち上がる。
サリファンは扉を今一度開き、外で待機していた人物を中に入れる。
現れたのは、眼鏡を掛けた青年。細身で、髪は少し長めで肩につく臙脂色をしていた。
「お前は…Aクラスの…ドファス・クーレン…。」
ドファスと呼ばれる彼は少し顔を蒼ざめながら、頭を下げる。
ヴィヴァリアン達と同学年であるドファスは新聞部の部長をしている。
毎回、何処から情報を掴んだのか?と思う内容を記事にし、恋愛関係や大会情報、王都の流行など様々な情報で学園内の娯楽として人気を集めて懐を肥しているとも噂がある。
「彼の新聞の情報量にはいつも驚かされていました。新聞部の予算や人数的に、どう考えても得れる情報量では無いと目もつけていましたが。…そこで彼のこの力を今回使えないかと思いまして、協力をお願いしました。しかし、断られてしまったので、こちらに害が無かったので放って起きましたが、今回調べさせて頂きました。……かなり裏では色々していたようで、契約条件で不問にすることになりましたので、内容は省きます。」
ヴィヴァリアンも彼の事は知っていた。サリファンと同じように、害は無いし娯楽も必要だと放っておいたが、まさか今回の件で利用しようとは考えも付かなかった。
なかなか侮れないサリファンに眉を寄せた。
そう思ったのはヴィヴァリアンだけでは無いようで、エスティリオも同じような表情でサリファンを見ていた。
「まず、彼の情報量の種明かしをしますと、臨時で爵位の低い者達を雇い、報酬を与えて集めていたそうです。学園内での金銭のやり取りは退学を余儀なくされますが、それも不問に含まれますのでお願い致します。」
ヴィヴァリアンは頷き、ドファスはホッと胸を撫で下ろした。
「かなりの人数が密偵として動き、放課後も散策を毎日のようにしているようで、その事件の日演劇部の内1人がある貴族の男性と恋仲だと噂を聞き、潜んでいたようです。」
なるほど、明かせない恋人という事はやましい事があると踏んで潜んでいたのか。貴族達が舞台見学の日という事は、学園外の人物との逢瀬、フィフィルが騒ぎを大きくする為、その日を選んだおかげで、新聞部から情報を得れた訳か。
ニヤリと笑うヴィヴァリアンにサリファンは頷き、話を進めた。
「もう、お気付きかと思いますが、そこにフィフィルが来て衣装を切りつけたそうです。彼はこの情報でフィフィルを脅し、証言と金銭を得ています。」
「マジか!!すごいじゃないか!サリファン!!」
アリウスは嬉しそうに、拳を握りしめた。
「いえ、まだ証拠が足りません。物的証拠が無いと、脅されたから仕方なく認めたと、言い逃れをされてしまう…後もう一つ、気になる点が…。」
「なんだ?」
エスティリオはサリファンに言うように視線を送ると、サリファンはドファスを見た。
ドファスは閉じていた口をゆっくりと開いた。
「発言をお許しください。」
「許可しよう。ここは王宮ではない。普通に話せ。」
ヴィヴァリアンに言われて、ドファスは頷いた。
「フィフィル・カトローザはあの容姿から一部生徒に人気がございまして。何かネタはないかと、探りを入れた事がございます。そんな時、フィフィル・カトローザが誰かと数回逢瀬を繰り返していると情報が入りました。その方の身分は高いようで、学園内にある貴族専用カフェの伯爵家以上が面会などで使う個室に数回入ったようです。あそこはかなりの金額を払わないと使えない場所。私の密偵は子爵と男爵位です。どなたが相手かまでは分かりません。」
「フィフィルが単に誰かと恋仲なら良いが、カウディリアン達への執着を考えると、何か裏がありそうだな。」
ふむ…とヴィヴァリアンは考える。
「アリウス。」
「ハッ!!」
ヴィヴァリアンに呼ばれ、騎士としての礼をとる。
「今はカウディリアンがいないから、動けるだろう。そのカフェを探れ。元は伯爵だが、カリウスは栄誉の称号として公爵の爵位もあるだろう。フィフィルの裏に誰かいるような気がする。」
「畏まりました。」
ヴィヴァリアンはもう一度ドファスを見た。
「ドファス。今回の件は助かった。礼を言う。今までの件は不問にする。そして、協力を願いたい。」
ドファスはヴィヴァリアンの前に跪いた。
「…私は、確かにサリファン様に弱みを握られ協力しました。…ですが、それは理由の一部にしか過ぎません。…婚約者候補様の前で申し上げにくいのですが、ヴィヴァリアン皇子様に嘘の証言はしたくありませんので、正直にお話致します。……私はネフェリア・プロント様をお慕いしております。一度、私が書いた新聞を面白いと、ありがとうと、わざわざ声をかけて頂きました。その笑顔に私は溺れてしまい、彼の情報だけは記事にしないと心に決めた迄です。
今回の件も、ネフェリア様と関係があるとは知らず、お断りを最初しましたが、サリファン様に、今までの行いで罰を受けようが、それすら記事になると思っていました。…ですが、ネフェリア様の為と言うことで有れば、全力で協力し、今後はヴィヴァリアン様やネフェリア様に恥ぬ行動を致します。」
ネフェリアを慕っていると言われるとムカつくが、協力すると言われて複雑な表情になる一同。
「わかった信じよう。金銭の取引があるとしても人数を上手く動かせる、その掌握力も今後に生きよう。よろしく頼む。」
「ハッ!!」
「ところで、ネフェリアの情報とかあるの?」
ナウディリアンがずっと気になっていたようで、ずいっと前のめりに聞いてきた。
「…あまり、教えたくありませんが…では、一つ。…ネフェリア様はお一人になられている時の癖ですが、いつも周りに皆様がいる為か、独り言の用に、物や生き物に話しかけております。」
「話しかける?」
「はい、花に、綺麗だね。とか、もう使えなくなってしまったペンなどにお疲れ様とか。ああ!可愛らしい…!!」
って事はあげたぬいぐるみにも!!!
ニマニマする口元を隠すヴィヴァリアン、キリウス、エスティリオ。
「マジかー!可愛いな!やはりネフェリアは慈悲深い!」
ナヴィルリアンは満足そうに笑った。
サリファンとアリウスは口元を隠す3人を睨みつけていた。
噂も落ち着き、明日からネフェリアも登校する事になった。
まだ不安定さもあり、別荘からの通いとなる。
少しずつだが、自分達にもエスティリオのように甘えてくるようになり、嬉しく思うヴィヴァリアンとキリウスだった。
本日はある人物に呼び出され、ヴィヴァリアン、キリウス、エスティリオの他に、アリウス、ナヴィルリアンの姿も生徒会室にあった。
カウディリアンはここ数日、学園を休んで王宮へと向かったと耳にしていた。
一言も話さずピリピリした空気の中、本日、我々を集らせた、サリファンが現れた。
「遅れて申し訳ございません。」
「いいからとっとと始めろ。」
ナヴィルリアンはイライラしたように、足を揺らしてサリファンを急かす。
「畏まりました。では、まずご報告までに。…フィフィル・カトローザが関与したであろう証拠を見つけました。」
「何!?誠か!!」
ナヴィルリアンは嬉しそうに立ち上がる。
サリファンは扉を今一度開き、外で待機していた人物を中に入れる。
現れたのは、眼鏡を掛けた青年。細身で、髪は少し長めで肩につく臙脂色をしていた。
「お前は…Aクラスの…ドファス・クーレン…。」
ドファスと呼ばれる彼は少し顔を蒼ざめながら、頭を下げる。
ヴィヴァリアン達と同学年であるドファスは新聞部の部長をしている。
毎回、何処から情報を掴んだのか?と思う内容を記事にし、恋愛関係や大会情報、王都の流行など様々な情報で学園内の娯楽として人気を集めて懐を肥しているとも噂がある。
「彼の新聞の情報量にはいつも驚かされていました。新聞部の予算や人数的に、どう考えても得れる情報量では無いと目もつけていましたが。…そこで彼のこの力を今回使えないかと思いまして、協力をお願いしました。しかし、断られてしまったので、こちらに害が無かったので放って起きましたが、今回調べさせて頂きました。……かなり裏では色々していたようで、契約条件で不問にすることになりましたので、内容は省きます。」
ヴィヴァリアンも彼の事は知っていた。サリファンと同じように、害は無いし娯楽も必要だと放っておいたが、まさか今回の件で利用しようとは考えも付かなかった。
なかなか侮れないサリファンに眉を寄せた。
そう思ったのはヴィヴァリアンだけでは無いようで、エスティリオも同じような表情でサリファンを見ていた。
「まず、彼の情報量の種明かしをしますと、臨時で爵位の低い者達を雇い、報酬を与えて集めていたそうです。学園内での金銭のやり取りは退学を余儀なくされますが、それも不問に含まれますのでお願い致します。」
ヴィヴァリアンは頷き、ドファスはホッと胸を撫で下ろした。
「かなりの人数が密偵として動き、放課後も散策を毎日のようにしているようで、その事件の日演劇部の内1人がある貴族の男性と恋仲だと噂を聞き、潜んでいたようです。」
なるほど、明かせない恋人という事はやましい事があると踏んで潜んでいたのか。貴族達が舞台見学の日という事は、学園外の人物との逢瀬、フィフィルが騒ぎを大きくする為、その日を選んだおかげで、新聞部から情報を得れた訳か。
ニヤリと笑うヴィヴァリアンにサリファンは頷き、話を進めた。
「もう、お気付きかと思いますが、そこにフィフィルが来て衣装を切りつけたそうです。彼はこの情報でフィフィルを脅し、証言と金銭を得ています。」
「マジか!!すごいじゃないか!サリファン!!」
アリウスは嬉しそうに、拳を握りしめた。
「いえ、まだ証拠が足りません。物的証拠が無いと、脅されたから仕方なく認めたと、言い逃れをされてしまう…後もう一つ、気になる点が…。」
「なんだ?」
エスティリオはサリファンに言うように視線を送ると、サリファンはドファスを見た。
ドファスは閉じていた口をゆっくりと開いた。
「発言をお許しください。」
「許可しよう。ここは王宮ではない。普通に話せ。」
ヴィヴァリアンに言われて、ドファスは頷いた。
「フィフィル・カトローザはあの容姿から一部生徒に人気がございまして。何かネタはないかと、探りを入れた事がございます。そんな時、フィフィル・カトローザが誰かと数回逢瀬を繰り返していると情報が入りました。その方の身分は高いようで、学園内にある貴族専用カフェの伯爵家以上が面会などで使う個室に数回入ったようです。あそこはかなりの金額を払わないと使えない場所。私の密偵は子爵と男爵位です。どなたが相手かまでは分かりません。」
「フィフィルが単に誰かと恋仲なら良いが、カウディリアン達への執着を考えると、何か裏がありそうだな。」
ふむ…とヴィヴァリアンは考える。
「アリウス。」
「ハッ!!」
ヴィヴァリアンに呼ばれ、騎士としての礼をとる。
「今はカウディリアンがいないから、動けるだろう。そのカフェを探れ。元は伯爵だが、カリウスは栄誉の称号として公爵の爵位もあるだろう。フィフィルの裏に誰かいるような気がする。」
「畏まりました。」
ヴィヴァリアンはもう一度ドファスを見た。
「ドファス。今回の件は助かった。礼を言う。今までの件は不問にする。そして、協力を願いたい。」
ドファスはヴィヴァリアンの前に跪いた。
「…私は、確かにサリファン様に弱みを握られ協力しました。…ですが、それは理由の一部にしか過ぎません。…婚約者候補様の前で申し上げにくいのですが、ヴィヴァリアン皇子様に嘘の証言はしたくありませんので、正直にお話致します。……私はネフェリア・プロント様をお慕いしております。一度、私が書いた新聞を面白いと、ありがとうと、わざわざ声をかけて頂きました。その笑顔に私は溺れてしまい、彼の情報だけは記事にしないと心に決めた迄です。
今回の件も、ネフェリア様と関係があるとは知らず、お断りを最初しましたが、サリファン様に、今までの行いで罰を受けようが、それすら記事になると思っていました。…ですが、ネフェリア様の為と言うことで有れば、全力で協力し、今後はヴィヴァリアン様やネフェリア様に恥ぬ行動を致します。」
ネフェリアを慕っていると言われるとムカつくが、協力すると言われて複雑な表情になる一同。
「わかった信じよう。金銭の取引があるとしても人数を上手く動かせる、その掌握力も今後に生きよう。よろしく頼む。」
「ハッ!!」
「ところで、ネフェリアの情報とかあるの?」
ナウディリアンがずっと気になっていたようで、ずいっと前のめりに聞いてきた。
「…あまり、教えたくありませんが…では、一つ。…ネフェリア様はお一人になられている時の癖ですが、いつも周りに皆様がいる為か、独り言の用に、物や生き物に話しかけております。」
「話しかける?」
「はい、花に、綺麗だね。とか、もう使えなくなってしまったペンなどにお疲れ様とか。ああ!可愛らしい…!!」
って事はあげたぬいぐるみにも!!!
ニマニマする口元を隠すヴィヴァリアン、キリウス、エスティリオ。
「マジかー!可愛いな!やはりネフェリアは慈悲深い!」
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