27 / 107
ネフェリア、学園編
真っ赤な鼻のネフェリアたん
しおりを挟む
「ネフェリア…。大丈夫か?」
「ひゃい、大丈夫でふ。」
今、食堂で氷を貰い、ヴィー様に鼻を冷やして貰ってます。
「ネフェリアの顔を傷つけるとは…!」
何か圧を感じますよ兄様。
「ネフェリア、俺が食事持って来てやる。何食いたい??」
キリウスにメニュー表を見せられた。
ネフェリアは指を指してお願いすると、キリウスは早歩きで向かう。
「兄上…そろそろネフェリアを解放してくれませんか?」
カウディリアンは甲斐甲斐しくネフェリアを構うヴィヴァリアンに呆れた視線を送る。
「何故だ?」
冷たい眼で弟を見るヴィヴァリアンにカウディリアンも一瞬怯むが、コホンと咳払いして気を取り直す。
「第一皇子で生徒会長の貴方がネフェリアに尽くす姿、視線を集めていますし、噂の的になります。」
本音は自分がやるから、どけ!である。
「ネフェリアと噂が立つなら喜ばしい事だ気にしない。今後気をつけなくてはならないのはカウディリアンの方では?同じクラスでもあるし、ネフェリアと一緒にいすぎて、あるわけ無い婚約話が、第一皇子の私より先に出たらまずいだろう。」
本音は、俺が学園に通っている間に一緒に行動しやがったせいで、一部お前がネフェリアの婚約者みたいな噂を流しやがって!!
ピリピリする2人をよそに、鼻が冷たくて、顔を歪めているネフェリア。
するとそこへ、サリファンが戻る。
「サリファン、すまない。どうだ?」
アリウスがサリファンに耳打ちする。
「確か、情報ではB組のフィフィル・カトローザ。カトローザ男爵の養子で、元は平民です。」
サリファンは説明しながら、ネフェリアの鼻を覗き込み、少し眉を寄せた。
「壇上から見えたが、アレはワザとだろ?」
エスティリオがサリファンを見る。
「はい、私の位置からはカウディリアン様に向かって来ていたのがわかりましたので注意しておりました。カウディリアンの前にワザと転倒しようとした瞬間、人混みの中、誰かに突き飛ばされネフェリアに当たりました。突き飛ばした人物は確認できていません。」
「確かに、私も見えなかった。」
2人の会話に、俺は目を白黒する。
「え!あれ、ワザとだったの?」
芳子さんの話では、誰かとぶつかり転倒して皇子助けるだったけど…それがワザととは。
なんかヒロイン像が変わってきたぞ?
思い出す限りは明るく素直、思った事はすぐに言い過ぎて、不敬なことも多々だが、その天真爛漫と可愛い容姿に皆惚れたはず…。
ムムムム
考えていると鼻から氷が外された。
「まだ赤いが、氷の冷たさのせいかもしれないな。」
すると、ヴィヴァリアンはネフェリアの鼻にチュッとキスをする。
「ひゃ!!ヴィヴァリアン様!!」
慌てて鼻を隠すと、エスティリオはネフェリアを背に隠す。
「ヴィヴァリアン様…。」
エスティリオの低い苛立ちを含んだ声を平然と流し、氷を片付けるようサリファンに指示する。
「ネフェリア、ここは食堂の生徒会専用席だ。お前は目立つ。食事は毎回ここで取りなさい。」
ヴィヴァリアンの言葉に周りを見渡すと、食堂の一角で窓際、しかもガラス張りの部屋となっており食堂を見渡せる。
「ありがとうございます。」
僕は兄様の背中から顔を出してお礼を言う。
「ネフェリア!持ってきたぞ!」
キリウスが美味しそうなシチューなどを配膳してくれた。
「キリウス、私のは?」
ヴィヴァリアンは頬杖をついて、キリウスを睨む。
「ああ、ちゃんとウェイターにたのんだよ。もう少ししたらくるだろう。」
タイミングよく、皆の食事が運ばれてきた。
キリウス様……皇子様より先にはやめてほしいです……
「ところで、その男爵令息にはいかなる罰を??」
アリウスが聞くと、エスティリオは冷酷な顔となり、ナイフを握る手を止めた。
「私の弟に傷をつけたんだ…生半可なものじゃ許せない。」
「に、兄様!僕は大丈夫です!それに入学して、皇子様達を側で拝見してつい、お近づきになりたくて…って舞い上がることもあるでしょうし。今回は…」
そんな鼻痛めただけで…しかも相手はヒロインだよ!
いきなりヒロインに何かあったら、この世界はどうなるの??
「ああ、なんて優しいネフェリア。だが、位の高い貴族を傷つけたのだ、罰は重要だよ?何がよい?」
ヴィヴァリアンは優しく笑い、ネフェリアを促す。
「罰って例えば何が?」
「鞭打ちとか?罰金とか?停学?」
ちょっと重いな…
「慈善活動ということで校内の何処かの清掃などは?僕達の学校も綺麗になるし。貴族として、掃除は罰になるのでは?」
にっこりと提案すると、甘い気がする…という雰囲気になるが、何とか押し切って、昼休みの時間を終えた。
次の時間は寮内の説明と自室を教えらた。
基本1人部屋だが、位の低く援助金が出せない貴族は2人部屋らしい。
朝食と夕食も用意してくれる。部屋で食べる場合は事前報告が必要とのこと。
僕の部屋はアリウスとサリファンに挟まれていて安心。
王族と他国からの留学生は最上階に専用ルームがあるそうで、ヴィヴァリアンとカウディリアンとは部屋が離れている。
兄様はどの部屋なのかな?
寮は三棟あり。王族&留学、S、とA、B、Cと女性専用。
女性は人数が少ない為に一棟のみ。
前回は皇子様方と違う寮だったが、今回は一緒。
こっちの方が高級感が溢れている。
今日はこれで何もないし、荷物も事前に全て片付けて貰ってあるし、ちょっと探検しようかな?
ワクワクと廊下に出ると、
「……天使様?」
天使?振り向くと………
「ひゃい、大丈夫でふ。」
今、食堂で氷を貰い、ヴィー様に鼻を冷やして貰ってます。
「ネフェリアの顔を傷つけるとは…!」
何か圧を感じますよ兄様。
「ネフェリア、俺が食事持って来てやる。何食いたい??」
キリウスにメニュー表を見せられた。
ネフェリアは指を指してお願いすると、キリウスは早歩きで向かう。
「兄上…そろそろネフェリアを解放してくれませんか?」
カウディリアンは甲斐甲斐しくネフェリアを構うヴィヴァリアンに呆れた視線を送る。
「何故だ?」
冷たい眼で弟を見るヴィヴァリアンにカウディリアンも一瞬怯むが、コホンと咳払いして気を取り直す。
「第一皇子で生徒会長の貴方がネフェリアに尽くす姿、視線を集めていますし、噂の的になります。」
本音は自分がやるから、どけ!である。
「ネフェリアと噂が立つなら喜ばしい事だ気にしない。今後気をつけなくてはならないのはカウディリアンの方では?同じクラスでもあるし、ネフェリアと一緒にいすぎて、あるわけ無い婚約話が、第一皇子の私より先に出たらまずいだろう。」
本音は、俺が学園に通っている間に一緒に行動しやがったせいで、一部お前がネフェリアの婚約者みたいな噂を流しやがって!!
ピリピリする2人をよそに、鼻が冷たくて、顔を歪めているネフェリア。
するとそこへ、サリファンが戻る。
「サリファン、すまない。どうだ?」
アリウスがサリファンに耳打ちする。
「確か、情報ではB組のフィフィル・カトローザ。カトローザ男爵の養子で、元は平民です。」
サリファンは説明しながら、ネフェリアの鼻を覗き込み、少し眉を寄せた。
「壇上から見えたが、アレはワザとだろ?」
エスティリオがサリファンを見る。
「はい、私の位置からはカウディリアン様に向かって来ていたのがわかりましたので注意しておりました。カウディリアンの前にワザと転倒しようとした瞬間、人混みの中、誰かに突き飛ばされネフェリアに当たりました。突き飛ばした人物は確認できていません。」
「確かに、私も見えなかった。」
2人の会話に、俺は目を白黒する。
「え!あれ、ワザとだったの?」
芳子さんの話では、誰かとぶつかり転倒して皇子助けるだったけど…それがワザととは。
なんかヒロイン像が変わってきたぞ?
思い出す限りは明るく素直、思った事はすぐに言い過ぎて、不敬なことも多々だが、その天真爛漫と可愛い容姿に皆惚れたはず…。
ムムムム
考えていると鼻から氷が外された。
「まだ赤いが、氷の冷たさのせいかもしれないな。」
すると、ヴィヴァリアンはネフェリアの鼻にチュッとキスをする。
「ひゃ!!ヴィヴァリアン様!!」
慌てて鼻を隠すと、エスティリオはネフェリアを背に隠す。
「ヴィヴァリアン様…。」
エスティリオの低い苛立ちを含んだ声を平然と流し、氷を片付けるようサリファンに指示する。
「ネフェリア、ここは食堂の生徒会専用席だ。お前は目立つ。食事は毎回ここで取りなさい。」
ヴィヴァリアンの言葉に周りを見渡すと、食堂の一角で窓際、しかもガラス張りの部屋となっており食堂を見渡せる。
「ありがとうございます。」
僕は兄様の背中から顔を出してお礼を言う。
「ネフェリア!持ってきたぞ!」
キリウスが美味しそうなシチューなどを配膳してくれた。
「キリウス、私のは?」
ヴィヴァリアンは頬杖をついて、キリウスを睨む。
「ああ、ちゃんとウェイターにたのんだよ。もう少ししたらくるだろう。」
タイミングよく、皆の食事が運ばれてきた。
キリウス様……皇子様より先にはやめてほしいです……
「ところで、その男爵令息にはいかなる罰を??」
アリウスが聞くと、エスティリオは冷酷な顔となり、ナイフを握る手を止めた。
「私の弟に傷をつけたんだ…生半可なものじゃ許せない。」
「に、兄様!僕は大丈夫です!それに入学して、皇子様達を側で拝見してつい、お近づきになりたくて…って舞い上がることもあるでしょうし。今回は…」
そんな鼻痛めただけで…しかも相手はヒロインだよ!
いきなりヒロインに何かあったら、この世界はどうなるの??
「ああ、なんて優しいネフェリア。だが、位の高い貴族を傷つけたのだ、罰は重要だよ?何がよい?」
ヴィヴァリアンは優しく笑い、ネフェリアを促す。
「罰って例えば何が?」
「鞭打ちとか?罰金とか?停学?」
ちょっと重いな…
「慈善活動ということで校内の何処かの清掃などは?僕達の学校も綺麗になるし。貴族として、掃除は罰になるのでは?」
にっこりと提案すると、甘い気がする…という雰囲気になるが、何とか押し切って、昼休みの時間を終えた。
次の時間は寮内の説明と自室を教えらた。
基本1人部屋だが、位の低く援助金が出せない貴族は2人部屋らしい。
朝食と夕食も用意してくれる。部屋で食べる場合は事前報告が必要とのこと。
僕の部屋はアリウスとサリファンに挟まれていて安心。
王族と他国からの留学生は最上階に専用ルームがあるそうで、ヴィヴァリアンとカウディリアンとは部屋が離れている。
兄様はどの部屋なのかな?
寮は三棟あり。王族&留学、S、とA、B、Cと女性専用。
女性は人数が少ない為に一棟のみ。
前回は皇子様方と違う寮だったが、今回は一緒。
こっちの方が高級感が溢れている。
今日はこれで何もないし、荷物も事前に全て片付けて貰ってあるし、ちょっと探検しようかな?
ワクワクと廊下に出ると、
「……天使様?」
天使?振り向くと………
85
お気に入りに追加
3,074
あなたにおすすめの小説
悪役令息の伴侶(予定)に転生しました
*
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、自らを反省しました。BLゲームの世界で推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)
【完結】悪役令息の従者に転職しました
*
BL
暗殺者なのに無様な失敗で死にそうになった俺をたすけてくれたのは、BLゲームで、どのルートでも殺されて悲惨な最期を迎える悪役令息でした。
依頼人には死んだことにして、悪役令息の従者に転職しました。
皆でしあわせになるために、あるじと一緒にがんばるよ!
本編完結しました!
『もふもふ獣人転生』に遊びにゆく、舞踏会編、はじめましたー!
他のお話を読まなくても大丈夫なようにお書きするので、気軽に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。
側妃は捨てられましたので
なか
恋愛
「この国に側妃など要らないのではないか?」
現王、ランドルフが呟いた言葉。
周囲の人間は内心に怒りを抱きつつ、聞き耳を立てる。
ランドルフは、彼のために人生を捧げて王妃となったクリスティーナ妃を側妃に変え。
別の女性を正妃として迎え入れた。
裏切りに近い行為は彼女の心を確かに傷付け、癒えてもいない内に廃妃にすると宣言したのだ。
あまりの横暴、人道を無視した非道な行い。
だが、彼を止める事は誰にも出来ず。
廃妃となった事実を知らされたクリスティーナは、涙で瞳を潤ませながら「分かりました」とだけ答えた。
王妃として教育を受けて、側妃にされ
廃妃となった彼女。
その半生をランドルフのために捧げ、彼のために献身した事実さえも軽んじられる。
実の両親さえ……彼女を慰めてくれずに『捨てられた女性に価値はない』と非難した。
それらの行為に……彼女の心が吹っ切れた。
屋敷を飛び出し、一人で生きていく事を選択した。
ただコソコソと身を隠すつまりはない。
私を軽んじて。
捨てた彼らに自身の価値を示すため。
捨てられたのは、どちらか……。
後悔するのはどちらかを示すために。
【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします
*
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!?
しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが吃驚して憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です!
めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので!
本編完結しました!
『もふもふ獣人転生』に遊びにゆく舞踏会編をはじめましたー!
他のお話を読まなくても大丈夫なようにお書きするので、気軽に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。
記憶を失くした彼女の手紙 消えてしまった完璧な令嬢と、王子の遅すぎた後悔の話
甘糖むい
恋愛
婚約者であるシェルニア公爵令嬢が記憶喪失となった。
王子はひっそりと喜んだ。これで愛するクロエ男爵令嬢と堂々と結婚できると。
その時、王子の元に一通の手紙が届いた。
そこに書かれていたのは3つの願いと1つの真実。
王子は絶望感に苛まれ後悔をする。
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中

お飾り王妃の死後~王の後悔~
ましゅぺちーの
恋愛
ウィルベルト王国の王レオンと王妃フランチェスカは白い結婚である。
王が愛するのは愛妾であるフレイアただ一人。
ウィルベルト王国では周知の事実だった。
しかしある日王妃フランチェスカが自ら命を絶ってしまう。
最後に王宛てに残された手紙を読み王は後悔に苛まれる。
小説家になろう様にも投稿しています。
政略より愛を選んだ結婚。~後悔は十年後にやってきた。~
つくも茄子
恋愛
幼い頃からの婚約者であった侯爵令嬢との婚約を解消して、学生時代からの恋人と結婚した王太子殿下。
政略よりも愛を選んだ生活は思っていたのとは違っていた。「お幸せに」と微笑んだ元婚約者。結婚によって去っていた側近達。愛する妻の妃教育がままならない中での出産。世継ぎの王子の誕生を望んだものの産まれたのは王女だった。妻に瓜二つの娘は可愛い。無邪気な娘は欲望のままに動く。断罪の時、全てが明らかになった。王太子の思い描いていた未来は元から無かったものだった。後悔は続く。どこから間違っていたのか。
他サイトにも公開中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる