本当は貴方に興味なかったので断罪は謹んでお断り致します。

B介

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ネフェリア10歳

ヤード家公爵令嬢

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ハァァ。

深い溜息を吐くバロンを心配そうに見つめるエフィネ。

「あなた、ヤード家からの婚約話はお断りして良かったの?エスティリオはまだ相手はいないでしょう?」

「ああ。公爵の中で唯一生まれた女性だがな、性格に難ありと噂を耳にするし、もしネフェリアが王族に嫁いだ時のことも踏まえると断るのが妥当だろう。エスティリオにも一応確認はしたが同じ意見だ。」

「そうね、それに男性にしろ女性にしろ、エスティリオが好ましいと思う相手がいいもの。私達のようにね?ねぇバロン♡」

「エフィネ♡」

エフィネはバロンのタイを直しながら、ニッコリ微笑む。金の絹糸の様な柔らかな髪にバロンはキスを落とす。

女神と当時称された美しいきエフィネ、王族の親族に当たる為、金の髪はとても美しい。そのハートを射止めたのはプラチナブロンドのバロンだった。彼もシャープな顔立ちの美丈夫で当時は人気であった。そこから生まれた、エスティリオとネフェリア、美しいはずだ。

だが、ネフェリアの美しさは異常である。これでカウディリアンがヤード家を断り、その原因がネフェリアと知られた時、ネフェリアの学園生活が心配で堪らないバロンだった。

*******

「お父様!?どういうこと!?」

がシャンッとテーブルを叩いた為、カップが音を出して倒れた。

「落ち着きない。イザベラ…。」

「これが落ち着けますか!!私は公爵の中で唯一の令嬢!しかもこの美貌だから王妃も間違いない!と、仰ったのはお父様よ!なのに、何故第一皇子様との話が無くなり、仕舞いにはプロント家にも!!どうして!?」

オロオロとするヤード家当主イーサンに怒りをぶつけるイザベラは爪をギリギリと噛む。

「ベラ?落ち着いて?お父様だってこの様な事態になるなんて、分からなかったのよ。だってベラは可愛いもの。」

母、マリーは必死にイザベラを落ち着かせる。

そこへ、丁度執事が王宮からの手紙を持って現れた。

「ほ、ほら!イザベラ!!王宮からだぞ!もしかして、婚約の件かも知れん!第一皇子がイザベラの美貌に考え直したのかも知れない、または第二皇子かな?」

イーサンの発言に、イザベラは爪を噛むのを止める、期待に頬を赤らめた。

イーサンは手紙を開け、読んでいくと、目を見開き、顔を青くした。

「あなた、どうしたの?」
心配になり、マリーは手紙を覗くと、同じく顔を青くし、口元を覆った。

「どうしましたの!?早く、教えて下さい!やはり、私が惜しくなり、もしかして第一、第二のお二人からの求婚で、お父様はお困りになられたのですか?それでしたらわた…「第二皇子も、今はまだ婚約を考えていないとの事だ。」」

ピシッと固まるイザベラ。

イーサンは優しめに伝えたが、考えていないの出なくて、お断りの内容だった。
これでは、もう、第三皇子にも連絡しにくい。

フルフル震え出したイザベラに、オロオロするイーサンとマリー。

「何でですの!?このイザベラをよくも!!何が気に入らないって言うの!?
王妃になると思っていたから、こんなにも美しく磨き上げたのに!!絶対許さないわ!!必ず落としてやるんだから!」

ガシャン!!

カップを払い落として部屋を出て行ったイザベラ。まるで嵐の様な女性。

嵐が去った静けさに、大きく息を吐くイーサンとマリー。

何故、この弱々しい2人からあんな強い子が生まれたかというと。まあ、女の子が生まれた事で、嬉しさのあまり甘やかしてしまった結果である。
2人も重々承知だ。

「イザベラのマナー教育、しっかりやらないとだな。これは…」

イーサンは床で割れたコップに目をやる。

「甘やかし過ぎてしまいましたね。あの気性、噂で皇子様方の耳に入ってしまったのかしら?」

マリーは困ったわと頬に手を当てる。

「いや、イザベラは猫を被るのはうまい…多少噂があったとしても、あの容姿、男達には問題無いはずだ。だが、何故?女性は男性より子を成すことは簡単だ。王族は欲しいはずだが…しかも、第三皇子までいるのだ、友好で隣国から妃をもらうにしても、おかし過ぎる。」

考え込むイーサン。
確かに甘やかし過ぎてしまい、手に負えない娘だが、男性の前では淑女を演じているし、美貌もある。婚約もスムーズに行くはずだった。
だが、結果はこれだ。このままじゃ公爵より、位を落として嫁がせなければならない。
それをあのイザベラが納得するか?
1人娘なら婿も考えたが、下に次期当主予定のマリック、弟がいる。

まだ、イザベラは諦めていない様だが、問題を起こさないでくれるとありがたい…。


「私達は何事も起こらないことを祈ろう。」

この時、イザベラ12歳、マリック9歳である。
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