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ネフェリア10歳
仲直りしましょう!
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「ネフェリア!!」
ネフェリアは咄嗟にカリウスの後ろへと隠れた。
「ネフェリア、すまない。君が傷付いていると聞いて謝りに来たんだ。」
カウディリアンはバロン宰相から、ネフェリアが自分達の急な変化に困惑し不安になっていると聞き、慌ててネフェリアに会いに来たのだ。
ネフェリアは今、いつものカリウスとの稽古で訓練場にいた。
「皇子様、失礼ですが…今は訓練中ですよ?」
カリウスがカウディリアンに注意するが、カウディリアンの瞳にはネフェリアしか写っていなかった。
「ネフェリア…出てきてくれないか?」
ネフェリアはカリウスの後ろから顔を不安そうにしつつ、カウディリアンを伺っている。
「…カウディ様、僕とお友達だょね?」
ポツリと呟くネフェリアに、必死に頷くカウディ。
「ああ!(まだ)友達だ!」
「じゃあ、変なことしない?」
ジッと紫色の瞳でカウディリアンを見つめる。
「ああ!変な事はしない!」
その言葉を聞いて、パアッと笑顔になるネフェリアに、胸を締め付けられる。
「か、可愛いネフェリア!僕の友達!出てきて仲直りをしよう!」
顔を赤くしながら、カウディリアンは跪き、手をネフェリアに差し出した。
ネフェリアはその手を取り、カリウスの後ろから、ぴょこっと出てくる。
カウディリアンは立ち上がり、ネフェリアを見下ろす。
「ネフェリア…仲直りのハグをしよう。僕からだとネフェリアが怖がってしまうので、ネフェリアからしてくれないか?」
首を横に倒しながら、カウディリアンはネフェリアを伺う。
ネフェリアは少し考えて、コクンと頷き、カウディリアンに抱きついた。
「これで仲直りね!ぎゅっ!」
抱きつかれた事で、ほのかに香っていたネフェリアの香りが強く感じた。
甘い花の香り、それをカウディリアンは堪能しながらネフェリアを抱きしめた。
ネフェリアは身長のせいか抱っこされる事が多かった為、自分から抱きつく事にだけ抵抗がなかったのだ。急な抱きつきや背後からは怖がるが…。
カウディリアンはネフェリアの温もりににやけていると、騎士団とカリウスの冷たい視線に気付いた。
なんだ!邪魔するな!!少しくらい良いだろう!?
兄上がいない今がチャンスなんだよ。焦りすぎて怖がらせてしまったが、仲直りに成功したんだ、これくらい良いだろう!!
ぎゅっとネフェリアを抱く手に力が入る。
「カウディ様、力強いです!」
ネフェリアの声に、ハッと手を緩めた。
「すまない!嬉しさに力が入ってしまった!!」
「では、カウディ様。僕は稽古があるので、また後日お茶会をしましょう。」
ニコッと笑うネフェリアにカウディリアンは離れがたいが、解放し、頷く。
「ああ、またな。」
カウディリアンの護衛にも、ネフェリアはニコッと笑いかけ、カウディリアンが帰るのを見送った。
「お前ら勘違いするなよ?ネフェリアは誰にでもああなんだ。」
ネフェリアの笑顔にうっとりとした護衛2人に釘を指すカウディリアン。
はぁ、魔性の人たらしには困ったもんだ。
ネフェリアはカウディリアンから言質を取り、機嫌が良くなり、稽古に今まで以上に励んだ。
「ネフェリア。良いじゃねえか。上達してるし、筋肉もついてきたな?身長も伸びてるし。」
「ええ、本当ですね。最初は小さかったですが、同年代くらいの身長に追いついてきたんじゃないですか?」
カリウスとアーロンの言葉に一瞬顔を輝かせるが、先程のカウディリアンとの身長差に顔をしかめる。
「でも、カウディ様やアリウス、サリファンは同じ歳ですが、僕より全然高いです。」
しょんぼりのネフェリアに、騎士団員達は遠目からあわあわしている。
カリウスはネフェリアの頭をポンポン叩く。
「あいつらは規格外だ。学校行けば同じ歳がいっぱいいる。そん時にわかるんじゃないか?」
パッとその言葉に笑顔をみせ、
「では、学校行くまでに、もっともっと大きくなります!」
と手を大きく掲げた。
そのネフェリアのかわいさにカリウスは抱き上げ、頬をすりすりした。
「カリウス様!ちょっとお髭チクチクします!」
「何?そんなはずは!お前がお髭ヤダッて言うから、ちゃんと剃ってるんだぞ?ホラ!すりすり!」
より、頬をすりすりしてくるカリウスに、ネフェリアは暴れた。
ネフェリアを襲った馬小屋のキモデブが髭面だった為、お髭が嫌いになったネフェリアが、時々すりすりしてくるカリウスにお髭がヤダと伝えてから、騎士団全員毎日剃る習性ができた。
カリウスは自分の容姿に無頓着で、日によっては無精髭の時もあったが、キチンと毎日剃るようになった。
騎士団の中でも、立派に切り揃えた自慢の髭を生やした男も、それを聞いた翌日、綺麗に剃り上げたのだ。
いつかカリウスのようにネフェリアの白いモチモチほっぺにすりすりできるのを夢見て。
ネフェリアは咄嗟にカリウスの後ろへと隠れた。
「ネフェリア、すまない。君が傷付いていると聞いて謝りに来たんだ。」
カウディリアンはバロン宰相から、ネフェリアが自分達の急な変化に困惑し不安になっていると聞き、慌ててネフェリアに会いに来たのだ。
ネフェリアは今、いつものカリウスとの稽古で訓練場にいた。
「皇子様、失礼ですが…今は訓練中ですよ?」
カリウスがカウディリアンに注意するが、カウディリアンの瞳にはネフェリアしか写っていなかった。
「ネフェリア…出てきてくれないか?」
ネフェリアはカリウスの後ろから顔を不安そうにしつつ、カウディリアンを伺っている。
「…カウディ様、僕とお友達だょね?」
ポツリと呟くネフェリアに、必死に頷くカウディ。
「ああ!(まだ)友達だ!」
「じゃあ、変なことしない?」
ジッと紫色の瞳でカウディリアンを見つめる。
「ああ!変な事はしない!」
その言葉を聞いて、パアッと笑顔になるネフェリアに、胸を締め付けられる。
「か、可愛いネフェリア!僕の友達!出てきて仲直りをしよう!」
顔を赤くしながら、カウディリアンは跪き、手をネフェリアに差し出した。
ネフェリアはその手を取り、カリウスの後ろから、ぴょこっと出てくる。
カウディリアンは立ち上がり、ネフェリアを見下ろす。
「ネフェリア…仲直りのハグをしよう。僕からだとネフェリアが怖がってしまうので、ネフェリアからしてくれないか?」
首を横に倒しながら、カウディリアンはネフェリアを伺う。
ネフェリアは少し考えて、コクンと頷き、カウディリアンに抱きついた。
「これで仲直りね!ぎゅっ!」
抱きつかれた事で、ほのかに香っていたネフェリアの香りが強く感じた。
甘い花の香り、それをカウディリアンは堪能しながらネフェリアを抱きしめた。
ネフェリアは身長のせいか抱っこされる事が多かった為、自分から抱きつく事にだけ抵抗がなかったのだ。急な抱きつきや背後からは怖がるが…。
カウディリアンはネフェリアの温もりににやけていると、騎士団とカリウスの冷たい視線に気付いた。
なんだ!邪魔するな!!少しくらい良いだろう!?
兄上がいない今がチャンスなんだよ。焦りすぎて怖がらせてしまったが、仲直りに成功したんだ、これくらい良いだろう!!
ぎゅっとネフェリアを抱く手に力が入る。
「カウディ様、力強いです!」
ネフェリアの声に、ハッと手を緩めた。
「すまない!嬉しさに力が入ってしまった!!」
「では、カウディ様。僕は稽古があるので、また後日お茶会をしましょう。」
ニコッと笑うネフェリアにカウディリアンは離れがたいが、解放し、頷く。
「ああ、またな。」
カウディリアンの護衛にも、ネフェリアはニコッと笑いかけ、カウディリアンが帰るのを見送った。
「お前ら勘違いするなよ?ネフェリアは誰にでもああなんだ。」
ネフェリアの笑顔にうっとりとした護衛2人に釘を指すカウディリアン。
はぁ、魔性の人たらしには困ったもんだ。
ネフェリアはカウディリアンから言質を取り、機嫌が良くなり、稽古に今まで以上に励んだ。
「ネフェリア。良いじゃねえか。上達してるし、筋肉もついてきたな?身長も伸びてるし。」
「ええ、本当ですね。最初は小さかったですが、同年代くらいの身長に追いついてきたんじゃないですか?」
カリウスとアーロンの言葉に一瞬顔を輝かせるが、先程のカウディリアンとの身長差に顔をしかめる。
「でも、カウディ様やアリウス、サリファンは同じ歳ですが、僕より全然高いです。」
しょんぼりのネフェリアに、騎士団員達は遠目からあわあわしている。
カリウスはネフェリアの頭をポンポン叩く。
「あいつらは規格外だ。学校行けば同じ歳がいっぱいいる。そん時にわかるんじゃないか?」
パッとその言葉に笑顔をみせ、
「では、学校行くまでに、もっともっと大きくなります!」
と手を大きく掲げた。
そのネフェリアのかわいさにカリウスは抱き上げ、頬をすりすりした。
「カリウス様!ちょっとお髭チクチクします!」
「何?そんなはずは!お前がお髭ヤダッて言うから、ちゃんと剃ってるんだぞ?ホラ!すりすり!」
より、頬をすりすりしてくるカリウスに、ネフェリアは暴れた。
ネフェリアを襲った馬小屋のキモデブが髭面だった為、お髭が嫌いになったネフェリアが、時々すりすりしてくるカリウスにお髭がヤダと伝えてから、騎士団全員毎日剃る習性ができた。
カリウスは自分の容姿に無頓着で、日によっては無精髭の時もあったが、キチンと毎日剃るようになった。
騎士団の中でも、立派に切り揃えた自慢の髭を生やした男も、それを聞いた翌日、綺麗に剃り上げたのだ。
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