本当は貴方に興味なかったので断罪は謹んでお断り致します。

B介

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騎士になりたい

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あの後、兄達の稽古を見学していて思ったこと。

僕、騎士になれるかな…。
兄とヴィヴァリアン皇子、キリウスは10歳にして、筋肉が発達し出しているし、同じ歳のカウディリアン、サリファン、アリウスも一つ下のナヴィルリアンも体力、身長共にネフェリアとは比べものにならない。

このまま成長しなければ、剣術もそこそこ程度で騎士にはなれないし、自分の身も守れない。

ハァァとため息をつくと、兄達の素振りを見守っていたカリウスが僕の頭を撫でた。

「どうしたネフェリア?」
ダークブルーの髪は後ろてわ束ね、若草の瞳、切れ長の端正な男らしい顔付き、褐色の肌に映える筋肉質な肉体。

ああ、憧れる。

「僕、もっと強くなりたくて。だけど、皆に比べて小さいですし、体力がありません。騎士に憧れていますが、なれるのでしょうか?」

俯くネフェリアの頭をポンポン叩くと、カリウスはネフェリアの視線まで屈んだ。

「ネフェリア、お前は狙われやすいから、屋敷からあまり出ないで過ごした。剣術は兄と少ししているとは聞いているが、毎日訓練や動き回っている俺の息子達と同じ体格になるはずはないだろう。
本当に騎士になりたいなら、食事と運動をしっかりしろ。もし、不安なら俺が手取り足取り見てやろうか?」

ニヤッと白い歯見せ、笑うカリウスにネフェリアは顔を輝かせた。

「本当ですか!?」

「ああ、俺と一緒なら狙われる事もないだろう。基本、俺の仕事は騎士団の訓練と国王の護衛、坊ちゃん達の訓練ぐらいだ。まだその体格じゃ、坊ちゃん達と同じ訓練は難しいから、それ以外で時間つくってやるぜ?」

僕は感激のあまり、カリウスの足にしがみついた。

「ありがとうございます!カリウス様!」

顔を赤くデレデレしたカリウスをキリウスが後ろから蹴る。

「父親になんて事するんだ!馬鹿息子!」

「訓練見ないで、何やっているんですか!?」

「妖精とお話。」
しれっと言うカリウスにキリウスは青筋を立てる。
「真面目にやって下さい!!」

「エスティリオ、ネフェリア!」
この声は…

「お父様!!」
「父上!!」

「ゲッバロン宰相」
嫌そうに顔を歪めるカリウス。

ネフェリアはカリウスから離れ、バロンに抱きついた。
バロンは息子を抱き上げ、カリウスに冷たい視線を向ける。

「何故、うちのネフェリアが貴様に抱きついていたのだ?」

「お父様!!僕、騎士になりたいです!それで、僕の体格や体力が同じ歳の子より劣っていたので、相談に乗ってもらいました!!そしたら、カリウス様が僕の面倒を見てくれると!!お父様!いいでしょう?カリウス様に教わっても!兄様達とじゃ、今の状態じゃ難しいから、わざわざお時間作ってくれると!お優しい団長様です!」

バロンの腕の中でキャッキャッはしゃぐネフェリアを、愛しく見つめ、その後、息子には見えぬよう、カリウスを睨み付ける。

「面倒くさがりのカリウスがどういうつもりだ?」

「いや、あまりに真剣なもんでね。確かにこんだけ可愛いんだ。自分を守れるようにぐらいしておいた方がいいだろう。
俺と一緒なら何もないしな。」

いや、お前が1番心配なんだよ!!

バロンの心の声が皇子達にも聞こえた。

「大丈夫!ちゃんと教えて、綺麗な状態で返すから!」
カリウスもバロンが何を言いたいか分かっているようだ。

「ほう…綺麗な状態とは?」
スッと目を細める。

「しっかり訓練するんだ、汗とかで汚れんだから、風呂ぐらい一緒に入ってもいいだろう!!」
ムッと正直に欲望を吐き出すカリウス。

「…私達とは、どんなに汚れようが入ったことありません。」
今まで黙っていた、サリファンが初めて喋った。

「サリファン!こんな時に喋んな!!」
サリファンの口を塞ぐカリウス。

「きーさーまー!!」
額に青筋を立て冷気を放つバロンに、カリウスは数歩下がる。

「お、お父様!教えて頂けるなら、僕、お風呂ぐらい一緒に入ります!」

ギョッとするバロン。カリウスは花が開いた様に笑顔になった。

「ほら、御子息めこう言ってますよ!?」
ニヤニヤするカリウスをギッと睨む。

「この話は保留だ!皇子様方失礼致します!帰るぞ、エスティリオ!」
プンプンするバロン宰相に抱かれながら、お辞儀するネフェリア。

自宅についも、プンプンしているお父様に先程の話が出来ず、夕食中も話せないまま、ベッドにゴロゴロ。呼んだアルタを待つ。

アルタが来ると、ガバッとベッドから起き上がり、テンション高めに攻略対象の話、騎士の話をするネフェリア。
そんなテンション高めの妖精さんを微笑ましく、胸キュンする芳子さん。

「そうですね、全員攻略対象者ですね。サリファン様は確か、年齢が一緒の為カウディリアン皇子と一緒にいただけで、ヴィヴァリアン皇子かカウディリアン皇子の侍従、まだはっきりとはゲームで説明ありません。13歳から学校で18歳までに出会う方と殆どお会いしたとは…。やはり何かが違いますね。」

考え込む芳子さん。

「こうなったら、嫌われない様にだけ頑張るよ。後はこの体格を変えたいんだ。」

「ネフェリアたんは小さく華奢が素晴らしいのに!?」
ガーン!!と顔を青白くする芳子さん。

「でも、騎士になりたいんだよ!協力して?」
「はう!!」
キラキラお願いビームに芳子ノックダウン!
「わかりました!アルタこと芳子!!小柄華奢から、細マッチョのエロエロボディへとの変身!!お手伝い致します!」

エロエロは余計だよ。鼻血を拭いて芳子さん。



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