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猛獣と子猫2
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グジュグジュと卑猥な音が響き渡る。
「クッ…はぁ…いいょっ…睡蓮」
締め付け、吸い付く蕾に翻弄された海斗の吐息混じりの声が、睡蓮の耳を擽る。
「アッアッ!!か、いとっ!」
無理矢理押し入った海斗のモノを嬉々と迎え入れ、その気持ち良さに悶える睡蓮の様子を小さなモネが見つめる。
「み、見るな!も、ね!やっ!!」
「ほら、モネ。睡蓮は、クッ…俺の、だからッ…ね。あ、げないよ!…ウッ。気持ちッよ…睡蓮!」
込み上げる快楽に打ち付ける腰が激しくなる。
モネの視線から逃れる様に顔を枕に押し付けていたが、激しく追い立てられ、背中をしならせ、喘ぐ睡蓮。
「アアアアアッ!ヤッ!か、海斗!い、イクッ!アッ!」
「ハッハッ!いいよ!睡蓮!…ハァァ…俺も…一緒に!」
更に奥へと一際深く貫いた瞬間、搾り取る様に蜜穴が海斗を締め付ける。
「クッ!!」
「ヒャアア!!」
衝撃と共に熱い飛沫が睡蓮の中に染み渡り、また睡蓮もあまりの刺激に白濁を散りばめた。
のけぞった裸体はパタリと柔らかいベッドに力無く倒れ込み、その上を包むかの様に覆う幸せそうな海斗。
「ああ…睡蓮。俺の可愛い子猫。」
愛しげに頸にキスを落とす。
「…ざけんな…子猫は、モネだ…。」
カラカラと枯れた声で力無く悪態つく睡蓮に、呼ばれたと思い、睡蓮の顔に擦り寄るモネ。
クスリと唇を笑わせ、優しく睡蓮の髪を撫でる海斗はそんな睡蓮の様子にもう一回くらい出来るかもなと、思っていた。
******
「久しぶり!!元気だった??」
きゃーッ!と奇声を発しながら抱きついてきた姉、蓮花の頭を撫でる。
「あれからそんな経ってないだろ?お帰り。」
ため息混じりで答えた睡蓮の様子にムッと眉を寄せつつ、ただいまと返す蓮花。
ベリッ
「お帰り。蓮花ちゃん。」
「…相変わらずー!!ただいま。叔父様。」
抱き合う2人を引き剥がし、爽やかな笑みを浮かべる海斗に、呆れた顔で挨拶をする。
そんな2人の様子にまたもため息が出る。
本日は両本家とのお盆と墓参りだ。毎年父方、母方の本家へと交互にこの時期を過ごすが、崎原の性を名乗ってからは父方の実家に集まる事となった。
両親の墓は母と父の出会いの場所、そしてプロポーズの場所である日の咲き公園ことひまわり畑が見える墓地に埋葬されている為、漆原家と崎原家のちょうど間くらいの地域にある。
ここで蓮花と待ち合わせをして、これから崎原家へ向かう。
両親の墓を蓮花と磨き、ひまわりの花と可愛いらしいポンポン菊の花束と父のすきだったお酒を供える。
線香の香りを感じながら両手を合わせ、両親を思い浮かべた。
すると石畳を歩く音が耳に聞こえ、ゆっくりと振り向く。
「わぁ!!久しぶり!」
この耳にキーンと響く声は…。
「まぁ!霞美叔母様!お久しぶりです。流石叔母様ですね。その耳障りなお声、健在ですね。」
にっこりと微笑みながら悪態つく姉に、ギョッとしつつ、服の袖を引っ張り止める様促すが、姉が俺の言う事を聞いた試しがない。
「ひっどーい!!相変わらず意地悪ね!レンレンは!!それに、カスミンって呼んでって、言ってるでしょ!?」
プンプンと頬を膨らませ、キンキン声で話すこの人は、母の妹の漆原霞美。
プチ情報だが漆原家を継ぐ為婿探し中だ。姉とは昔から合わないって言うか、姉が叔母を嫌っている。
叔母の霞美はバリバリキャリアウーマンだった母とは違い、甘えっ子の我儘な女だった。母が出来杉くんの様な子だった為継ぐことも決まっていた為、かなり歳の離れた下の霞美を甘やかした両親は、現在は嘆いているそうだ。
甘やかされ、遊び歩き、男を侍らさせていた霞美。遊びではモテていたが、我儘で続かず、浪費家で家事も出来ないので結婚相手には向かず、尚且つ家を継ぐ気満々だが仕事も上手く出来ず売れ残り中だ。
「霞美さん、お久しぶりです。姉が失礼致しました。」
「きゃー!スイスイ!めちゃくちゃかっこ良くなったね~!!素敵!!」
俺も若干苦手である。
花を飛ばしながら、墓地には似つかわしくない赤のオフショルダーのワンピースで駆け寄ってくる。
「やあ。漆原さん。ご挨拶が遅れて申し訳ない。去年のお盆以来ですね。」
後ろで控えていた海斗が霞美と睡蓮の間に身体を滑り込ませる。
「あらっ!海斗様お久しぶりです!相変わらずかっこいいですね?」
うふふと、口元に手を当てながらうっとりと微笑む霞美に、海斗もにっこりと魅了スマイルを作り上げた。
「漆原さんも相変わらず艶やかですね。どこにいても目を引くことでしょう。」
多分、場違いな格好を嫌味で指摘しているんだろうが、霞美には効果は無いぞ海斗。
「あら!嬉しい!これ、海外で一目惚れして買ったのよ!!こっちには売ってない物なの!今日スイスイや海斗様にお会い出来るかと思って着てきたのよ!!それと海斗様、カスミンって呼んでって言ったじゃない?」
嬉しそうにターンをして、指を振る霞美に乾いた笑いを見せる海斗。
霞美は以前海斗に振られているが、この様子だとまだ諦めていなそうだな。
母の結婚挨拶時に海斗と出会い、ずっとアプローチを掛けていたらしいが、海斗は全てスルーをし、そして両親が亡くなり、後継の話になった時、アポも取らずに海斗の会社に乗り込み求婚したそうだ。しかも、受付で騒ぎ立て、海斗へ秘書から連絡が行き、違う会社にいた為、急遽予定を変更して駆けつけたところ受付ロビーでの求婚。部下や客達の前でだ。なんとか場所を変えようとしたが、良いって言ってくれるまで動かないと駄々をコネ、面倒になりその場で振ったらしい。するとギャン泣き。
それを聞きつけた漆原家の者が駆けつけ、謝罪しつつ霞美を引きずって帰ったらしい。
既に崎原を継いでいた海斗に対して何故求婚したかと尋ねたところ、かっこいいし、仕事できるし、合併すれば良いじゃんと言ったらしい。
この問題が後に、姉と俺が崎原になる為の交渉時に使われたらしく、崎原の祖父母は悔しそうに苦虫を潰した様な顔をしていたと聞いた。
「クッ…はぁ…いいょっ…睡蓮」
締め付け、吸い付く蕾に翻弄された海斗の吐息混じりの声が、睡蓮の耳を擽る。
「アッアッ!!か、いとっ!」
無理矢理押し入った海斗のモノを嬉々と迎え入れ、その気持ち良さに悶える睡蓮の様子を小さなモネが見つめる。
「み、見るな!も、ね!やっ!!」
「ほら、モネ。睡蓮は、クッ…俺の、だからッ…ね。あ、げないよ!…ウッ。気持ちッよ…睡蓮!」
込み上げる快楽に打ち付ける腰が激しくなる。
モネの視線から逃れる様に顔を枕に押し付けていたが、激しく追い立てられ、背中をしならせ、喘ぐ睡蓮。
「アアアアアッ!ヤッ!か、海斗!い、イクッ!アッ!」
「ハッハッ!いいよ!睡蓮!…ハァァ…俺も…一緒に!」
更に奥へと一際深く貫いた瞬間、搾り取る様に蜜穴が海斗を締め付ける。
「クッ!!」
「ヒャアア!!」
衝撃と共に熱い飛沫が睡蓮の中に染み渡り、また睡蓮もあまりの刺激に白濁を散りばめた。
のけぞった裸体はパタリと柔らかいベッドに力無く倒れ込み、その上を包むかの様に覆う幸せそうな海斗。
「ああ…睡蓮。俺の可愛い子猫。」
愛しげに頸にキスを落とす。
「…ざけんな…子猫は、モネだ…。」
カラカラと枯れた声で力無く悪態つく睡蓮に、呼ばれたと思い、睡蓮の顔に擦り寄るモネ。
クスリと唇を笑わせ、優しく睡蓮の髪を撫でる海斗はそんな睡蓮の様子にもう一回くらい出来るかもなと、思っていた。
******
「久しぶり!!元気だった??」
きゃーッ!と奇声を発しながら抱きついてきた姉、蓮花の頭を撫でる。
「あれからそんな経ってないだろ?お帰り。」
ため息混じりで答えた睡蓮の様子にムッと眉を寄せつつ、ただいまと返す蓮花。
ベリッ
「お帰り。蓮花ちゃん。」
「…相変わらずー!!ただいま。叔父様。」
抱き合う2人を引き剥がし、爽やかな笑みを浮かべる海斗に、呆れた顔で挨拶をする。
そんな2人の様子にまたもため息が出る。
本日は両本家とのお盆と墓参りだ。毎年父方、母方の本家へと交互にこの時期を過ごすが、崎原の性を名乗ってからは父方の実家に集まる事となった。
両親の墓は母と父の出会いの場所、そしてプロポーズの場所である日の咲き公園ことひまわり畑が見える墓地に埋葬されている為、漆原家と崎原家のちょうど間くらいの地域にある。
ここで蓮花と待ち合わせをして、これから崎原家へ向かう。
両親の墓を蓮花と磨き、ひまわりの花と可愛いらしいポンポン菊の花束と父のすきだったお酒を供える。
線香の香りを感じながら両手を合わせ、両親を思い浮かべた。
すると石畳を歩く音が耳に聞こえ、ゆっくりと振り向く。
「わぁ!!久しぶり!」
この耳にキーンと響く声は…。
「まぁ!霞美叔母様!お久しぶりです。流石叔母様ですね。その耳障りなお声、健在ですね。」
にっこりと微笑みながら悪態つく姉に、ギョッとしつつ、服の袖を引っ張り止める様促すが、姉が俺の言う事を聞いた試しがない。
「ひっどーい!!相変わらず意地悪ね!レンレンは!!それに、カスミンって呼んでって、言ってるでしょ!?」
プンプンと頬を膨らませ、キンキン声で話すこの人は、母の妹の漆原霞美。
プチ情報だが漆原家を継ぐ為婿探し中だ。姉とは昔から合わないって言うか、姉が叔母を嫌っている。
叔母の霞美はバリバリキャリアウーマンだった母とは違い、甘えっ子の我儘な女だった。母が出来杉くんの様な子だった為継ぐことも決まっていた為、かなり歳の離れた下の霞美を甘やかした両親は、現在は嘆いているそうだ。
甘やかされ、遊び歩き、男を侍らさせていた霞美。遊びではモテていたが、我儘で続かず、浪費家で家事も出来ないので結婚相手には向かず、尚且つ家を継ぐ気満々だが仕事も上手く出来ず売れ残り中だ。
「霞美さん、お久しぶりです。姉が失礼致しました。」
「きゃー!スイスイ!めちゃくちゃかっこ良くなったね~!!素敵!!」
俺も若干苦手である。
花を飛ばしながら、墓地には似つかわしくない赤のオフショルダーのワンピースで駆け寄ってくる。
「やあ。漆原さん。ご挨拶が遅れて申し訳ない。去年のお盆以来ですね。」
後ろで控えていた海斗が霞美と睡蓮の間に身体を滑り込ませる。
「あらっ!海斗様お久しぶりです!相変わらずかっこいいですね?」
うふふと、口元に手を当てながらうっとりと微笑む霞美に、海斗もにっこりと魅了スマイルを作り上げた。
「漆原さんも相変わらず艶やかですね。どこにいても目を引くことでしょう。」
多分、場違いな格好を嫌味で指摘しているんだろうが、霞美には効果は無いぞ海斗。
「あら!嬉しい!これ、海外で一目惚れして買ったのよ!!こっちには売ってない物なの!今日スイスイや海斗様にお会い出来るかと思って着てきたのよ!!それと海斗様、カスミンって呼んでって言ったじゃない?」
嬉しそうにターンをして、指を振る霞美に乾いた笑いを見せる海斗。
霞美は以前海斗に振られているが、この様子だとまだ諦めていなそうだな。
母の結婚挨拶時に海斗と出会い、ずっとアプローチを掛けていたらしいが、海斗は全てスルーをし、そして両親が亡くなり、後継の話になった時、アポも取らずに海斗の会社に乗り込み求婚したそうだ。しかも、受付で騒ぎ立て、海斗へ秘書から連絡が行き、違う会社にいた為、急遽予定を変更して駆けつけたところ受付ロビーでの求婚。部下や客達の前でだ。なんとか場所を変えようとしたが、良いって言ってくれるまで動かないと駄々をコネ、面倒になりその場で振ったらしい。するとギャン泣き。
それを聞きつけた漆原家の者が駆けつけ、謝罪しつつ霞美を引きずって帰ったらしい。
既に崎原を継いでいた海斗に対して何故求婚したかと尋ねたところ、かっこいいし、仕事できるし、合併すれば良いじゃんと言ったらしい。
この問題が後に、姉と俺が崎原になる為の交渉時に使われたらしく、崎原の祖父母は悔しそうに苦虫を潰した様な顔をしていたと聞いた。
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