こんなはずじゃなかった

B介

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嫉妬男はおっかない2

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現在噛まれた所とお尻と関節…主に股関節を痛めている睡蓮は、震える足で仁王立ち。

その側には、半裸男の豪が正座しております。


「いや、俺もお前の気持ち気付かなくて悪いよ?…それっぽい事あったけどさ…男同士のじゃれあい?だと思ってたしね?…だけど、酷くない?産まれたての小鹿じゃん、俺!?」


「…すまん。」

「しかも、噛み跡なんだよこれ!?シャワー浴びたら沁みるんだけど!!」


「…すまん。」


しょんぼりと俯く豪に、睡蓮は犬の耳が見えてしまい、怒りが続かず溜息が漏れる。


「…もういいよ。」

立つのも限界だし。ベッドに座り込む。

「…許してくれるのか?」


「…美味いもの作って。」

豪は慌てて、キッチンへ駆け込んだ。


はあああ…流されてんなー俺。


バタンとベッドに倒れ込む。

ん?めちゃくちゃ携帯が震えてる。


恐る恐る見ると…


ヤベェ…

そういえば昨日からめっちゃ来ていたんだっけ?


着信65件!?

恐ろしや…


ブルルルルッ


ひっ!? 

見ると、兵藤と記されている。


さて、見なかった事にしよう。



ドンドンドン!!


なんだよっ!今度は!


朝っぱらから扉を大きくノックする奴は誰だ?


キッチンから豪が現れ、玄関に向かう。

「あ!豪!開けんな…イテ!」

ハッと俺は嫌な予感を感知して、慌てて豪を止めようと、ベッドから降りたが、まだ不安定な小鹿足は対応できず、倒れ込んでしまった。

「大丈夫か?」

豪は、俺の方を振り向きながら、鍵を開けてしまった。


「豪!!大変だ!昨日から睡蓮と連絡が………睡蓮!?」

血相変えた圭介が、扉を勢い良く開け、転び立ち上がれない俺を見て、目を見開く。

「睡蓮!?いたのか!!」

圭介だけでは無かったらしく、兵藤と西園寺が雪崩混んできた。


や、ヤバイ!!!

俺は内心逃げたい気持ちでいっぱいだが、足が言うことを聞かず、笑って誤魔化そうと、倒れたまま、ヘラヘラと手を振った。


やっぱり許すんじゃなかった。



******

教えてGoogleさん。

現在俺を襲った4人が集結しております。この場から逃げるにはどうしたらいいでしょうか?


すみません。ふざけている場合じゃなかったです。


現在俺はソファに座らされています。

4人は絨毯の上で胡座でかれこれ15分くらい睨み合い。

多分、4人共全てを察したようで、青筋全開で睨み合っています。


恐ろしい…。


「睡蓮…これはどういうことだ?」

えっ!?なんで俺?


急に西園寺が口を開いたと思ったら、互いに睨み合ったまま、俺に振ってきた。


「何故、豪の部屋に?」


「えっとですね、昨日森脇先輩が急遽実家に帰ったみたいで、夕飯をご馳走に来ました。」

しどろもどろ答える俺。

汗が吹き出して来そうだ。

「夕飯?…今何時だと思う?」

ぐ!!朝食って言えばよかったじゃん俺!!バカ!!

しかも時計あるのに、普通聞く!?

「10時10分です。」


「………。」



また、なんで無言になるの!?


「……睡蓮とどうしようが勝手だろ?何故とやかく言われなきゃならねぇ?」


豪が西園寺を睨む。


そうだ!そうだ!俺の勝手だ!!

心の中で拍手したら、西園寺に睨まれた。

えっ?わかんの?


「…やったのか?」

兵藤が呟くように発した。


「ああ。」

ヒィィ!!何故言う!?


兵藤はギリッと歯軋りをし、組んでいた腕をギリギリと握りしめた。


西園寺も圭介もワナワナと怒りを露わにしていた。


「お前らにそんな顔をされる筋合いは無い…。俺も睡蓮に惚れているし、あんなもん見せつけてられて、我慢出来るはずねえだろ!?宣戦布告か?」


豪も鋭く3人を睨んだ。


「…?ああ?あんなもんって、なんだ?」

兵藤が眉を寄せて、豪に聞く。

あ!!ヤバイ!

「皆さん!お茶でも飲みませんか?」

俺は必死に話に割ってはいる。

「頸のキスマークだよ。」

いやああああああ!!


西園寺と兵藤の顔色が変わる。

その表情から豪も気付き、3人は一斉に圭介を見た。


圭介は顔色を変えずに眉を寄せて、溜息をついた。

「くそっ!アレのせいで食われるとは…。」

そうだよ!お前のせいでこっちは!


……いや、許した俺が悪い。


「…おい、どう言う事だ?睡蓮…?」

ピクピクしながら、怒りを露わに3人に睨まれる。



ヤバイ…非常にヤバイ。

ヘルプ!!!







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