こんなはずじゃなかった

B介

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番外編 ハロウィン

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今日はハロウィン!学校企画で、生徒会、風紀委員がコスプレして1日過ごすらしい。見つけて、トリックアトリートと言えばお菓子をくれるという企画だ。

小倉が言うには、この企画のスゴイところは、お菓子が無い時にトリックアトリートと言えば、悪戯が生徒会、風紀委員メンバーに出来るらしい…。

なんちゅう企画だ。

ルールは授業中と食事中はダメ、生徒会室、風紀室はダメ。それ以外はOKらしい。
一応メンバーはなるべく歩き回るが、仕事上難しい場合もあると事前に放送された。

よくやるよー!

と、朝の放送を聴きながら思っていたところ。

担任がニヤニヤしながら俺を見る。

「睡蓮!楽しみにしているぞ?」

はあ?

俺はキョトンとしていると、周りもニヤニヤしている。

「なにが?」

俺が尋ねると、小倉が驚いたように俺を見る。

「えっ?掲示板見てないの?」

へ?

何か知っているか?と圭介を見るが、コイツが掲示板を見る訳がない。

洋一郎も知らないようだ。

豪は…寝ている。


「確かに急だったしね。昨日の昼過ぎに職員室前に貼り出されてたよ?事前に聞いているかと思ってたよ。」

俺は、バッと立ち上がり、ダッシュで職員室前まで行くと、掲示板がハロウィンの装飾となり、そこにはハロウィン企画のお知らせとあり、朝礼時聞いたのと一緒の事が書いてあるが、その下に小さく…

「尚、1年S組崎原睡蓮も特別参加とする。事態の場合は本日の放課後迄に生徒会室へ。……本日って印昨日じゃねえかよ!!」

ダンッ!!

と掲示板を殴ると先生に怒られた…。


『えー…一年S組崎原睡蓮、朝礼が終わり次第、生徒会室まで。…来なかったら…知らないぞ。」


西園寺~!!!



バンッと生徒会室の扉を開けると、そこにはコスプレ集団が…。

怒りのままに開けたのに、驚きとともに、怒りが薄れた。


「あっ!スイスイ見てー!!」

キララキは黒猫の衣装でカボチャのデカいバケツを持っている。


「可愛いですね。」

全身黒でファーがついてモコモコ。

「俺は!?俺!」

海賊の格好をしたマリマリ先輩。

ムムッ似合うな。

「カッコいいですよ。」

わーい!!と喜んでいる。 


ジッと視線を感じると、櫟原先輩が見ていた。

櫟原先輩は狼男のようだ。

耳と尻尾がついて可愛い。

ニコッと笑うとパァァと口元を笑わせた。

少し照れた白樺先輩はバンパイヤ黒いマントがよく似合う。

偉そうに座っているのは西園寺で奴は医者の格好に血糊がついていた。

やはりイケメンは何着てもかっこいいのか…。


すると、扉が開き、今度は風紀委員が入ってきた。

ゲッ!!兵藤はSWATの格好で銃を持っている。


かっこいいじゃないか!!

二階堂先輩はキョンシー。中国服とお札が似合っている。

田島先輩がゾンビで小川先輩は悪魔かな?ツノと尻尾がある。

安田はジェイソンで林は…やべえ!笑いそう…め、メイドだw

「睡蓮、まだ着替えてねえのかよ!」

兵藤の言葉にハッと、何故ここに来たかを思い出す。

「そうだ!勝手な事しやがって!!知らない間に!昨日貼り出されたなんて見てねえから、衣装も無いし、俺やらないから!!」

フンッと鼻息荒く言いまくり、ツンっと横を向くと、

そんな事だろうと思って…と、箱いっぱいの衣装を出してきた。

「俺は、チャイナとかいいと思うぞ?」

「えー!尻尾ふりふりのバニーは?」

「俺とペアでナースだろう。」

あーだこーだ言い合いが始まり、人の話は聞かず、やる事は決定のようだ。

せめてまともな衣装に…と、箱を覗き込むとエロいのしかない。

こいつら…。


ポンッと肩を叩かれて櫟原先輩から差し出されたのは、黒のピッチリタンクトップタイプの首までの全身タイツと包帯だ。

「ミ、イラ…。」


あっ!なるほど。

簡単そうだし、良いかって、タイツを着て、包帯を巻きつける。負けないとこは双子に手伝ってもらうと、あっという間に出来た。

鏡で見ても良い出来栄えだ。



やべえ…エロイ…


身体のラインがわかりまくりなの気付いて無いよな。


これぞ交渉術!

難しいお願いをして、割りかし出来そうなお願いにする!!


白い布が巻きついた感じもエロいし、サイコー!!と内心皆が思っている事に気づかない睡蓮だった。
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