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素顔が有名でした。5
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俺達はプールサイドに戻ってきていた。
選手以外は2階席へと移動して、蓮花はちゃっかり一階で海斗の隣に座っている。
俺達は、ストレッチやら準備体操をして身体を温める。
「あーやばい!役得!身体柔らかいな、睡蓮。」
圭介が後ろから背中を押しながら言う。
黙って押せよ!
「圭介、個人のバタフライ出るの?」
「ああ、1回戦突破した。だけどさ、兵藤さんも同じやつなんだよね。つくづく被るわ。」
「俺は生徒会長と、櫟原先輩。団体アンカーは兵藤先輩だ。」
「おお~!ブチのめすには、もってこいのメンバーだな!」
俺はニヤッと笑う。
「おい、西園寺。」
アキレス腱を伸ばしている西園寺に兵藤が声をかける。
「睡蓮のあの容姿じゃ、色々ヤバイだろ?どうにかしねぇと。親衛隊もできるんじゃ?」
兵藤は、ストレッチをしている睡蓮に目を向けた。
「ああ、わかっている。やはり、生徒会か風紀に入れるべきだな。」
西園寺も睡蓮へと視線を向けて、ため息をついた。
「おお!珍しいですね!貴方が風紀の名も出すとわ。」
二階堂がニヤニヤと笑いながら参戦してきた。
「フンッ、俺だって無理矢理にでも生徒会に入れたいが、あいつは一筋縄じゃいかない。それでいて危険なら、守る方を優先する。まあ、どっちにも入る気なさそうだがな。」
「間違いないな。とんでもねえのに、惚れちまったわ。」
フッと西園寺と兵藤は笑い合う。
「ちょっとー!!睡蓮に惚れているのは、2人だけじゃないかんねー!!」
「…お、れ…も。」
「そうですね。あんな子いませんよ。」
真理央、仁士郎、風政…。
「睡蓮も大変な奴らに目をつけられたな。」
西園寺はニヤリと笑った。
「よし。まずは個人からか。」
午後1番は平泳、バタフライ、背泳ぎ、クロールから始まる。俺のクラスは平泳が阿部、背泳はチワワがアピールの為に出るらしい、バタフライは阿部と市川が苦手らしく、やった事のある圭介が、俺が市川の代わりにクロール。
平泳ぎは阿部は水泳部の先輩とマリマリ先輩に負けて、3位だった。
バタフライは激しく、見応えがある。しかも、兵藤と圭介の一騎打ち…結果は1位兵藤、2位圭介、だった。やはり兵藤はバケモンだな。圭介もすごいが。
背泳はチワワ担当なのか、なんかセクシーに泳いでいて、勝敗よりショーのようだった。歓声もすごく、笑えて、いい感じに力が抜けた。
さて、勝負だ!
俺の両サイドに立つ、西園寺と櫟原。
「キャー!睡蓮!頑張って!」
蓮花の応援に片手を上げると2階からも歓声が上がった。
「あ、まり…サービス、しな、、いい。」
「全くだ。」
なんだよ!2人して!
いや、集中!
俺はスタート台に立ち、構えた。
ピーーー!!
ドボンッ!!
ああ、気持ちいい!!
前半も思ったが、久しぶりの水の中が気持ちいい。
俺は水泳が今までの中では1番好きだ。なんか、水の中って静かで、自由な気がして…
パンッ!壁に触った。
もう終わりか。
『1位崎原 2位西園寺 3位櫟原」
フーッと大きく呼吸する。
「お前、マジで何者だ?」
荒い息の西園寺。
「へ?」
「見ろ!タイム!高校の記録とタイだぞ!?」
えっ!嘘!
「ま…けた。」
落ち込む櫟原先輩が、大会後から水泳を始める事をまだオレは知らない。
選手以外は2階席へと移動して、蓮花はちゃっかり一階で海斗の隣に座っている。
俺達は、ストレッチやら準備体操をして身体を温める。
「あーやばい!役得!身体柔らかいな、睡蓮。」
圭介が後ろから背中を押しながら言う。
黙って押せよ!
「圭介、個人のバタフライ出るの?」
「ああ、1回戦突破した。だけどさ、兵藤さんも同じやつなんだよね。つくづく被るわ。」
「俺は生徒会長と、櫟原先輩。団体アンカーは兵藤先輩だ。」
「おお~!ブチのめすには、もってこいのメンバーだな!」
俺はニヤッと笑う。
「おい、西園寺。」
アキレス腱を伸ばしている西園寺に兵藤が声をかける。
「睡蓮のあの容姿じゃ、色々ヤバイだろ?どうにかしねぇと。親衛隊もできるんじゃ?」
兵藤は、ストレッチをしている睡蓮に目を向けた。
「ああ、わかっている。やはり、生徒会か風紀に入れるべきだな。」
西園寺も睡蓮へと視線を向けて、ため息をついた。
「おお!珍しいですね!貴方が風紀の名も出すとわ。」
二階堂がニヤニヤと笑いながら参戦してきた。
「フンッ、俺だって無理矢理にでも生徒会に入れたいが、あいつは一筋縄じゃいかない。それでいて危険なら、守る方を優先する。まあ、どっちにも入る気なさそうだがな。」
「間違いないな。とんでもねえのに、惚れちまったわ。」
フッと西園寺と兵藤は笑い合う。
「ちょっとー!!睡蓮に惚れているのは、2人だけじゃないかんねー!!」
「…お、れ…も。」
「そうですね。あんな子いませんよ。」
真理央、仁士郎、風政…。
「睡蓮も大変な奴らに目をつけられたな。」
西園寺はニヤリと笑った。
「よし。まずは個人からか。」
午後1番は平泳、バタフライ、背泳ぎ、クロールから始まる。俺のクラスは平泳が阿部、背泳はチワワがアピールの為に出るらしい、バタフライは阿部と市川が苦手らしく、やった事のある圭介が、俺が市川の代わりにクロール。
平泳ぎは阿部は水泳部の先輩とマリマリ先輩に負けて、3位だった。
バタフライは激しく、見応えがある。しかも、兵藤と圭介の一騎打ち…結果は1位兵藤、2位圭介、だった。やはり兵藤はバケモンだな。圭介もすごいが。
背泳はチワワ担当なのか、なんかセクシーに泳いでいて、勝敗よりショーのようだった。歓声もすごく、笑えて、いい感じに力が抜けた。
さて、勝負だ!
俺の両サイドに立つ、西園寺と櫟原。
「キャー!睡蓮!頑張って!」
蓮花の応援に片手を上げると2階からも歓声が上がった。
「あ、まり…サービス、しな、、いい。」
「全くだ。」
なんだよ!2人して!
いや、集中!
俺はスタート台に立ち、構えた。
ピーーー!!
ドボンッ!!
ああ、気持ちいい!!
前半も思ったが、久しぶりの水の中が気持ちいい。
俺は水泳が今までの中では1番好きだ。なんか、水の中って静かで、自由な気がして…
パンッ!壁に触った。
もう終わりか。
『1位崎原 2位西園寺 3位櫟原」
フーッと大きく呼吸する。
「お前、マジで何者だ?」
荒い息の西園寺。
「へ?」
「見ろ!タイム!高校の記録とタイだぞ!?」
えっ!嘘!
「ま…けた。」
落ち込む櫟原先輩が、大会後から水泳を始める事をまだオレは知らない。
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