こんなはずじゃなかった

B介

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友達100人できるかな5

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~海斗SIDE~

1時間も早く着いてしまった。この時をどんなに待ち望んだか、、、。ああ、僕の睡蓮。早く僕のもとへ。

僕には歳の離れた兄がいた。兄はとにかくのんびりして優しい性格で、こんな人がトップに立てるのか小さいながら僕は心配していた。
父もそうだったようで、早期結婚をしようとした兄を止めず、婿養子とした。直ぐに子ども出来たようで、若干7歳にして叔父になるとは、、思ってもなかった。
父も歳だし、兄も、、、なので僕は遊ぶ暇もないほど学ばされた。早い時点で父の会社や経営なども学ばされ、大人の中にいる事が多く、自分でも分かるほど冷めた感情、子供らしくなかった。そんな僕が高校生になった時、初めて衝撃を受けたのだ。激しく鳴る胸の鼓動と熱くなる体内、感情がマグマの如く湧き出てきた。
ああ、幼き睡蓮、、可愛かったな。

甥っ子の誕生だ。まだお猿さんのような姿なのに、運命の相手に出会ったような熱くなるこの気持ち。冷たく凍った感情を溶かしてくれているようだ。

それから僕の半身の睡蓮くん。兄が亡くなった時はすぐに結婚、、ゴホン!養子に迎えようとしたが、漆原家と蓮花のせいで失敗に終わった。くそ、、。
だが、蓮花を手懐け、崎原の姓を名乗らせる事には成功した。そして、今回僕の箱庭に睡蓮を囲う事にも成功。もう、出してはあげないよ。僕の小鳥ちゃん。

この箱庭は一部で話題の王道のようだが、所詮僕のもの。好きに睡蓮を見るがいい。どんなに睡蓮を欲しても、手に入れるのは僕。指を咥えて見ているがいい。

睡蓮、君はこの箱庭で僕だけを頼ればいい。さあ携帯を鳴らして助けを求めなさい。

友達100人?そんな歌があるが、睡蓮にとって1番近い存在は僕だけでいい。僕が同じ歳だったら、、、

友達なんて1人も本当は必要なんてない、、、。
この気持ちは僅かに残る教育者として、叔父として、大人としての意思により蓋をしよう。

さあおいで。睡蓮くん
~海斗SIDE end~
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