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71. カロリナ、戯れて遊ぶ。
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地上に天女が降りて戯れていた。
穢れた鎧を脱ぎ、身を守る分厚いバトルドレスを投げ捨てて、足を隠すドロワーズすら付けていない。
産まれたばかり姿に薄着の下着だけの姿の天女達が水と撒き散らし、可愛い声を上げている。
打ち上げた水玉が太陽の光でキラキラと輝いて落ちてゆく。
「それ!」
「止めて下さいませ、カロリナ様」
「嫌だったらやり返していらっしゃい、ゾフィア」
「知りませんよ。それでは!」
きゃあ、水しぶきを浴びてカロリナの小さな悲鳴が響いた。
ゾフィアはカロリナのご学友であった。
ラーコーツィ家に仕える家臣の娘であり、かなり優秀ということで10歳の時に紹介された。
カロリナと一緒にお茶を飲み、マナーを学び、家庭教師の講義を受けている。
貴族としてのカロリナを知る友人であった。
自領で病気療養に行くことになったカロリナに同行させられた。
カロリナの周りには冒険者が取り巻いており、見知らぬ平民が慣れ慣れしいことに戸惑っていた。
「お返しです」
「カロリナ様、酷いです」
「ははは、油断大敵ですわ!」
「負けません」
「カロリナ様、助成致します」
「ニナ、やってしまいなさい」
「狡いです。アザさん、手伝って下さいませ」
「私、濡れたくないから!」
アザは平民まるだしの少女であった。
はじめてあいさつをした時、カロリナにぞんざいなしゃべり方をするアザを不愉快に思ったが、カロリナに紹介されるとゾフィアはすぐに謝ったのだ。
アザは名誉爵の当主であり、貴族学校を卒業すると男爵に昇進が決まっている。
子爵令嬢という仮貴族と格が違った。
畏まれて困ったのはアザの方だ。
やめてよ、様とか付けられるのは止めて欲しいな!
謙虚なアザとは仲良しになっていたが、援軍を断られてしまった。
酷いよ。
ゾフィアは心の中でアザを責めていた。
ぎゃぁ、アザが悲鳴を上げる。
思わぬ所から援軍の到着だ。
様子を伺っていた5人の冒険者のお姉さん達がアザを攻撃したのだ。
お姉さん達はカロリナの冒険友達だ。
「何するのよ?」
「そこは断っちゃ駄目でしょう」
「ゾフィア様、我々が加勢致します」
「ありがとうございます」
「固い、固い!」
「ありがとうだけでいいのよ」
「ありがとう」
「さぁ、三人を一気に攻めるわよ」
「おぅ~!」
攻められるアザの援護にカロリナとニナがやってきた。
二人の攻撃にお姉さん達が一時戦略的撤退を取り、ゾフィアと合流した。
両者が睨み合う。
「アザ、ニナ、本気でいくわよ」
「いつもいいカッコされているけど、今日は勝たせて貰うわ。そうですね、ゾフィア様」
「ええ、勝ちましょう」
「負けないわ!」
地上の楽園が広がっていた。
その楽園の横に、啜り泣く園があった。
性欲の権現となった肉欲地獄だ。
「生殺しだ!」
「騒ぐな、聞こえないだろう」
「クリシュトーフ、仕切るなよ」
「黙れ、イェネー。今がいい所だ」
「相変わらず、クリシュトーフはむっつりですね」
「カールに負けるよ」
「カールは想像だけでご飯を食べられますからね」
「その話を永遠と聞いているイグナーツも大概と思うぞ」
「想像で我慢できるか?」
イェネー、クリシュトーフ、カール、イグナーツの貴族子息達はカロリナと同い年の正式な護衛である。
中でもイェネーはラーコーツィ家の代表として王子のご学友に選抜されて、狩りなどに同行している。
病気療養のカロリナに同行して自領に付いてきた。
「我が青春に悔いなし!」
「やめとけ!」
「ルドヴィク様、お放し下さい。一生の悔いになってしまいます」
「カロリナ様の温情を期待するなら無駄だぞ!」
「ラファウ様」
「カロリナ様は約束をお破りにならない。見る前に瞬殺されるぞ!」
「一目だけでも」
「だから、見る前に殺されると言っている」
「そうだ、無駄なことは止した方がいい」
お目付け役のルドヴィクとラファウに止められた。
それを斜めにいる冒険者達もいる。
冒険パーティ森人達も呟いている。
血の涙を流し、天使達の笑い声が聞くことで耐えるしかないのか?
無駄な所に知恵を注ぐ。
「なぁ、ジク。協力しろ!」
「レフさん、何で俺に言うんですか?」
「便利なスキルを持っているだろう。ここで使わず、いつ使うつもりだ」
「そうだ、ここで使うべきだ」
「男だろう」
「判りました。いいですけど…………!」
ニナの幼馴染のジクは冒険パーティのリーダのレフの命令に従った。
妖精王から借りた『イージスの盾』に付いていた付属スキルは色々と便利だった。
一度使ったスキルは今でも使えたのだ。
スキル『影絵』。
索敵スキルの拡張版の影絵は、索敵したモノの影を写すスキルだ。
影から敵の正体を推測する。
ぼんやりと動く影を見て、男達は鼻を伸ばして声を上げた。
水かけが終わると、ザブンとカロリナは海に身を投げた。
波に揺られてぷかぷかと浮いている。
流石にそれを真似る者はいない。
「カロリナ様は丈夫ですね!」
「気持ちいいですわよ」
「寒くありませんか?」
「冷たいのが気持ちいいのよ」
逃げてきた6月が終わり、もう7月の中頃を過ぎた。
秋も深まっていた。
来月には雪が降り始める。
しかも北の海の水はいつも冷たい。
暑い日々はこれが気持ちいいのだが、この季節なると冷たく感じる。
でも、みんな冒険者だ。
下着は濡れて体温を奪っても、割と平気にしている。
レベルの低いゾフィアだけが寒く感じて腕を組んで震えてはじめた。
えっ?
「何ですか?」
ゾフィアが腕を組むと、その上で大きなモノが持ち上がった。
カロリナは目を丸くする。
立ち上がるとゾフィアの胸に手を当てて揉み出した。
「これは何ですか?」
「カロリナ様、お止め下さい」
「ゾフィアって、着やせするタイプだったのね!」
「答えないさい。これは何ですか、アザより大きいじゃないですか?」
アザの胸は割と起伏がある。
でも、別に大きくない。
標準的な13歳のサイズだ。
カロリナもあと2年もすれば、それくらいになると言われて納得していた。
でも、ゾフィアはおない年だ。
「私、ニナみたいになっちゃうの?」
「カロリナ様、ここで私の名前を出さないで下さい。気にしているんですから!」
15歳と年上のニナは小さくて可愛い女の子だ。
カロリナより身長があるが、おない年のゾフィアと変わらない。
絶世の美少女であるカロリナも胸にコンプレックスを持ち始めていた。
私の胸は大きくなるのかしら?
おない年の子と比べて、カロリナは小ぶりだ。
下着が濡れて露わになったお姉さん達の胸に大きな山が出ている。
カロリナは泣きそうだった。
「こんな胸、こうしてやる! こうしてやる!」
「カロリナ様、お止め下さい」
「握り潰して小さくするのよ」
「駄目です。カロリナ様」
息も忘れて、岩影の男達が耳を澄ましていた。
刹那!
ヤバいと思ったジクが立ち上がって走り出す。
その服をルドヴィクが掴んで引き戻すと、ジクの目の前に小石が高速で通過した。
その子石は後ろの木を抉っていた。
もう1歩前に進めば、ジクの顔が潰れていた。
マジで半端ない攻撃だ。
「これって、ニナの指弾か?」
「それ以外に考えられるか!」
「言っただろう。カロリナ様は約束を守られる方だと」
一歩でも岩影から出ると殺される。
嫌な約束だ。
焦っていたジクが気を持ち直した。
「それ所じゃない。敵だ!」
「何だと!」
「カロリナ様が!」
「慌てるな、ジク、他の者も座れ!」
「ラファウ様」
「ジク、おまえの師匠は誰だ?」
「アンブラ様です」
「おまえが気づけたことを、アンブラが気づいていないと思うか?」
そんな訳がない。
レフ、ジク、ニナの師匠は影である。
レンジャーとして基礎を叩き込まれた。
三人の中で索敵能力が一番高くなったのがジクであった。
最近は狙撃がニナで、索敵はジクの役割だった。
天使の声に我を忘れて索敵を怠った。
索敵をすると、かなり近づかれている。
しかし、ジクでも気が付くことを、影が見落とす訳がない。
影、風、木葉、花は外周の偵察に出る予定だったが、急きょ取りやめにして警備をしている。
男達に警備をさせれば、どういうことになるか?
判り過ぎる答えだった。
男達を岩影に隔離された。
代わりに三人が周囲を警戒し、花が荷物番をしている。
索敵を続けるジクは冷や汗を流す。
敵がいくつかに分かれて取り囲んでいる。
手慣れている?
「オルガさん」
「駄目です。そこに居て下さい」
「すでに敵が取り囲んでいます」
「お嬢様の許可をお持ち下さい」
岩場を見張る従長オルガの許可は出なかった。
穢れた鎧を脱ぎ、身を守る分厚いバトルドレスを投げ捨てて、足を隠すドロワーズすら付けていない。
産まれたばかり姿に薄着の下着だけの姿の天女達が水と撒き散らし、可愛い声を上げている。
打ち上げた水玉が太陽の光でキラキラと輝いて落ちてゆく。
「それ!」
「止めて下さいませ、カロリナ様」
「嫌だったらやり返していらっしゃい、ゾフィア」
「知りませんよ。それでは!」
きゃあ、水しぶきを浴びてカロリナの小さな悲鳴が響いた。
ゾフィアはカロリナのご学友であった。
ラーコーツィ家に仕える家臣の娘であり、かなり優秀ということで10歳の時に紹介された。
カロリナと一緒にお茶を飲み、マナーを学び、家庭教師の講義を受けている。
貴族としてのカロリナを知る友人であった。
自領で病気療養に行くことになったカロリナに同行させられた。
カロリナの周りには冒険者が取り巻いており、見知らぬ平民が慣れ慣れしいことに戸惑っていた。
「お返しです」
「カロリナ様、酷いです」
「ははは、油断大敵ですわ!」
「負けません」
「カロリナ様、助成致します」
「ニナ、やってしまいなさい」
「狡いです。アザさん、手伝って下さいませ」
「私、濡れたくないから!」
アザは平民まるだしの少女であった。
はじめてあいさつをした時、カロリナにぞんざいなしゃべり方をするアザを不愉快に思ったが、カロリナに紹介されるとゾフィアはすぐに謝ったのだ。
アザは名誉爵の当主であり、貴族学校を卒業すると男爵に昇進が決まっている。
子爵令嬢という仮貴族と格が違った。
畏まれて困ったのはアザの方だ。
やめてよ、様とか付けられるのは止めて欲しいな!
謙虚なアザとは仲良しになっていたが、援軍を断られてしまった。
酷いよ。
ゾフィアは心の中でアザを責めていた。
ぎゃぁ、アザが悲鳴を上げる。
思わぬ所から援軍の到着だ。
様子を伺っていた5人の冒険者のお姉さん達がアザを攻撃したのだ。
お姉さん達はカロリナの冒険友達だ。
「何するのよ?」
「そこは断っちゃ駄目でしょう」
「ゾフィア様、我々が加勢致します」
「ありがとうございます」
「固い、固い!」
「ありがとうだけでいいのよ」
「ありがとう」
「さぁ、三人を一気に攻めるわよ」
「おぅ~!」
攻められるアザの援護にカロリナとニナがやってきた。
二人の攻撃にお姉さん達が一時戦略的撤退を取り、ゾフィアと合流した。
両者が睨み合う。
「アザ、ニナ、本気でいくわよ」
「いつもいいカッコされているけど、今日は勝たせて貰うわ。そうですね、ゾフィア様」
「ええ、勝ちましょう」
「負けないわ!」
地上の楽園が広がっていた。
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性欲の権現となった肉欲地獄だ。
「生殺しだ!」
「騒ぐな、聞こえないだろう」
「クリシュトーフ、仕切るなよ」
「黙れ、イェネー。今がいい所だ」
「相変わらず、クリシュトーフはむっつりですね」
「カールに負けるよ」
「カールは想像だけでご飯を食べられますからね」
「その話を永遠と聞いているイグナーツも大概と思うぞ」
「想像で我慢できるか?」
イェネー、クリシュトーフ、カール、イグナーツの貴族子息達はカロリナと同い年の正式な護衛である。
中でもイェネーはラーコーツィ家の代表として王子のご学友に選抜されて、狩りなどに同行している。
病気療養のカロリナに同行して自領に付いてきた。
「我が青春に悔いなし!」
「やめとけ!」
「ルドヴィク様、お放し下さい。一生の悔いになってしまいます」
「カロリナ様の温情を期待するなら無駄だぞ!」
「ラファウ様」
「カロリナ様は約束をお破りにならない。見る前に瞬殺されるぞ!」
「一目だけでも」
「だから、見る前に殺されると言っている」
「そうだ、無駄なことは止した方がいい」
お目付け役のルドヴィクとラファウに止められた。
それを斜めにいる冒険者達もいる。
冒険パーティ森人達も呟いている。
血の涙を流し、天使達の笑い声が聞くことで耐えるしかないのか?
無駄な所に知恵を注ぐ。
「なぁ、ジク。協力しろ!」
「レフさん、何で俺に言うんですか?」
「便利なスキルを持っているだろう。ここで使わず、いつ使うつもりだ」
「そうだ、ここで使うべきだ」
「男だろう」
「判りました。いいですけど…………!」
ニナの幼馴染のジクは冒険パーティのリーダのレフの命令に従った。
妖精王から借りた『イージスの盾』に付いていた付属スキルは色々と便利だった。
一度使ったスキルは今でも使えたのだ。
スキル『影絵』。
索敵スキルの拡張版の影絵は、索敵したモノの影を写すスキルだ。
影から敵の正体を推測する。
ぼんやりと動く影を見て、男達は鼻を伸ばして声を上げた。
水かけが終わると、ザブンとカロリナは海に身を投げた。
波に揺られてぷかぷかと浮いている。
流石にそれを真似る者はいない。
「カロリナ様は丈夫ですね!」
「気持ちいいですわよ」
「寒くありませんか?」
「冷たいのが気持ちいいのよ」
逃げてきた6月が終わり、もう7月の中頃を過ぎた。
秋も深まっていた。
来月には雪が降り始める。
しかも北の海の水はいつも冷たい。
暑い日々はこれが気持ちいいのだが、この季節なると冷たく感じる。
でも、みんな冒険者だ。
下着は濡れて体温を奪っても、割と平気にしている。
レベルの低いゾフィアだけが寒く感じて腕を組んで震えてはじめた。
えっ?
「何ですか?」
ゾフィアが腕を組むと、その上で大きなモノが持ち上がった。
カロリナは目を丸くする。
立ち上がるとゾフィアの胸に手を当てて揉み出した。
「これは何ですか?」
「カロリナ様、お止め下さい」
「ゾフィアって、着やせするタイプだったのね!」
「答えないさい。これは何ですか、アザより大きいじゃないですか?」
アザの胸は割と起伏がある。
でも、別に大きくない。
標準的な13歳のサイズだ。
カロリナもあと2年もすれば、それくらいになると言われて納得していた。
でも、ゾフィアはおない年だ。
「私、ニナみたいになっちゃうの?」
「カロリナ様、ここで私の名前を出さないで下さい。気にしているんですから!」
15歳と年上のニナは小さくて可愛い女の子だ。
カロリナより身長があるが、おない年のゾフィアと変わらない。
絶世の美少女であるカロリナも胸にコンプレックスを持ち始めていた。
私の胸は大きくなるのかしら?
おない年の子と比べて、カロリナは小ぶりだ。
下着が濡れて露わになったお姉さん達の胸に大きな山が出ている。
カロリナは泣きそうだった。
「こんな胸、こうしてやる! こうしてやる!」
「カロリナ様、お止め下さい」
「握り潰して小さくするのよ」
「駄目です。カロリナ様」
息も忘れて、岩影の男達が耳を澄ましていた。
刹那!
ヤバいと思ったジクが立ち上がって走り出す。
その服をルドヴィクが掴んで引き戻すと、ジクの目の前に小石が高速で通過した。
その子石は後ろの木を抉っていた。
もう1歩前に進めば、ジクの顔が潰れていた。
マジで半端ない攻撃だ。
「これって、ニナの指弾か?」
「それ以外に考えられるか!」
「言っただろう。カロリナ様は約束を守られる方だと」
一歩でも岩影から出ると殺される。
嫌な約束だ。
焦っていたジクが気を持ち直した。
「それ所じゃない。敵だ!」
「何だと!」
「カロリナ様が!」
「慌てるな、ジク、他の者も座れ!」
「ラファウ様」
「ジク、おまえの師匠は誰だ?」
「アンブラ様です」
「おまえが気づけたことを、アンブラが気づいていないと思うか?」
そんな訳がない。
レフ、ジク、ニナの師匠は影である。
レンジャーとして基礎を叩き込まれた。
三人の中で索敵能力が一番高くなったのがジクであった。
最近は狙撃がニナで、索敵はジクの役割だった。
天使の声に我を忘れて索敵を怠った。
索敵をすると、かなり近づかれている。
しかし、ジクでも気が付くことを、影が見落とす訳がない。
影、風、木葉、花は外周の偵察に出る予定だったが、急きょ取りやめにして警備をしている。
男達に警備をさせれば、どういうことになるか?
判り過ぎる答えだった。
男達を岩影に隔離された。
代わりに三人が周囲を警戒し、花が荷物番をしている。
索敵を続けるジクは冷や汗を流す。
敵がいくつかに分かれて取り囲んでいる。
手慣れている?
「オルガさん」
「駄目です。そこに居て下さい」
「すでに敵が取り囲んでいます」
「お嬢様の許可をお持ち下さい」
岩場を見張る従長オルガの許可は出なかった。
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