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53.カロリナ、どうしてフランクフルト?
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カロリナは屋敷を抜け出して町の屋台にやって来た。
連日のお茶会でうんざりだった。
ラファウを設問した後に改めてお茶会に招かれた。
あんな肩の凝るお茶会はない。
他にも王族から連続でお茶会の招待状が届いた。
嘘ぉ、断れないのぉ!?
カロリナが変な声を出しながら呟いた。
父ラースローも派閥争いと無縁ではなく、多数派工作は必須であった。
その絶好のチャンス!
カロリナの意志に関係なく、強制参加が決まった。
毎日、同じ事を聞かれる。
ウンザリだ。
そして、やっと一段落。
自由、それはなんて素晴らしいの!
カロリナはフランクフルトをがぶっと齧って口に広がる芳醇な香りとオーク肉の旨みを楽しむ。
「店主、これは素晴らしいわ!」
「カロリナ様のお墨付き。ありがとうございます。凱旋を記念してサービスさせて頂きます」
「それは駄目よ。私は料理を楽しみ、店主は代金を貰って楽しむ。皆で楽しんだ方が喜び合えるのよ」
「そういうことならお代金は頂きます」
エルが財布から代金を支払った。
今日はエルとお忍びだ。
逃げ出して来たので取り巻きはいない。
レベル48。
その気になったカロリナは馬より速く走れる。
疾風だった。
エルと影は楽々と付いて行けたが、風達が涙目になる。
私達、要らない子?
自信がなくなりそうだった。
「お嬢様、あまり食べると体形が崩れます」
「大丈夫よ。私は太らない体質なのよ」
「最近、お腹がぽっこりしてきたとオルガさんが言っていました」
「そ、それは目の錯覚です」
頬を赤めて抗議する。
カロリナは体形を確認して、そんなことはあり得ないと自分に言い聞かす。
最近、エルが意地悪だ。
くすりと笑っているのは影達だ。
変装して人ごみに紛れて警護している。
下町の蛇竜会も協力しているので、滅多なことは起きない。
「アザさんを誘わなくてよかったのですか?」
「最近、あの子。拗ねているのよ」
「店も忙しいみたいです」
「忙しいのはいい事ね。それはよかったわ」
全然、良くなかった。
この6年でボルコ商会は表通りに店を移すほど繁盛していた。
客層も幅広くなった。
でも、急にお針子が増える訳ではない。
お断りすることが多々あった。
さらに主人ツェザリの方針で昔からお客様を大切にしている。
上級貴族を断り、下級貴族の仕事を多く抱える奇妙な服屋になっていた。
でも、貴族はいつでも無茶を言う。
ラーコーツィ家御用達の肩書きがなければ潰されていた。
アザが男爵になると、あいさつだけと貴族達が訪れる。
来るな!
アザが紅茶を出しながら、心で舌を出していた。
カロリナは忙しくてよかったなどと言っているが、雑用で仕事にならない。
私も知り合いになれたことを光栄に思うがいい。
なんて言う奴はロクでもない奴ばかりだ。
注文してやるとばかりに高飛車な客が増えた。
客の相手をしている間に次の客が来る。
最悪、客同士で喧嘩を始める。
相手は貴族様だ。
どうすればいいのよ!
アザは悲鳴を上げていた。
もし、店に顔を出せば喜ばれたかもしれない。
あとで屋台に来ていたと聞いて怒った。
忙しい時に来て邪魔をする。
来て欲しい時に来ない。
カロリナの馬鹿!
暢気なカロリナが知る訳もない。
「ところで、この肉には胡椒が入っていますわね!」
「判りますか!」
「当然ですわ」
「このオーク肉は捨てる部分を集めてひき肉機に入れて、オークの腸を綺麗に洗って燻製にした肉です。その肉に塩と胡椒を入れると聞きました」
「でも、胡椒は高いと聞きます」
「それが安い胡椒があるそうです」
「それははじめて聞きました」
「詳しいことは知りません」
「店主。どうしてフランクフルトなのかしら?」
「さぁ、どうしてでしょう」
「オーク肉を使っているなら、オーク肉の腸詰め、あるいはオーク串の方がいいと思うわ。フランクって、どこかの地名なのかしら?」
「あっしに聞かれても!」
店主も知らない。
当然だ。
ドイツ、フランクフルトの肉屋がウィーンで修行し、作ったソーセージを『フランクフルト』と名付けた。
フランクフルト出身の肉屋なんて、こちらの世界に居ない。
名付けたエリザベートも知っているか怪しかった。
エリザベート商会はフランクフルトを製造して肉屋に卸す。
屋台の店主は肉屋から買った。
製造元はエリザベート商会だ。
エリザベート商会と言えば、
菓子店のケーキやお菓子が美味しかった。
監修はセーチェー侯爵夫人らしい。
カロリナもその菓子店に行きたかった。
でも、セーチェー侯爵夫人と会う訳に行かない。
ラーコーツィ侯爵令嬢カロリナとセーチェー侯爵令嬢テレーズは共にクリフ王子の婚約候補だ。
クリフ王子は第二王子だが最も皇太子に近いと言われている。
ダンスも何度か踊り、お茶会も参加している。
王子は気位が高い割に優柔不断だ。
どちらが本命ともはっきりしない。
カロリナの父、ラースローも積極的に付き合う必要はないと言っている。
カロリナも軽くあしらっている。
テレーズ令嬢も好みではないようだ。
退屈そうに堂々と欠伸をして、お茶会が終わると早々に退出する。
婚約候補から降して下さいという感じがする。
相手にされていないのに、王子はテレーズ令嬢を切るつもりはない。
その口でカロリナを褒めても嬉しくなかった。
舞踏会でダンスを踊ってから2年。
いい加減、どちらにするか決めて欲しいものだ。
一方、エリザベートはオリバー王子の婚約者だ。
この婚約をご生母様が認めていない。
ご生母様の意に逆らって、エリザベートと仲良くする訳にも行かない。
という訳で、カロリナはセーチェー侯爵家とヴォワザン伯爵家の者と仲良くする訳に行かない。
でも、この二家に近づかないと美味しいモノが食べられない。
どうすればいいのよ!
カロリナはフランクフルトを完食すると歩き始めた。
「次の店に行くわよ」
「お嬢様」
「今日は10軒回るつもりよ」
「オルガさんが怒ります」
「エルはどっちの味方なの?」
「カロリナ様です」
「エル、大好きよ!」
「ありがとうございます」
カロリナの笑みは天使の笑みだ!
エルも頬を赤める。
二人の間に愛はない。恋もない。でも、心は繋がっていた。
カロリナは無邪気にエルの手を取った。
エルは思う。
このカロリナ様の為に…………僕のすべてを!
「エル、早く代金を出しなさい」
「へぇ?」
「へぇ、じゃないわ。肉串の代金です」
逆の手で肉串を受け取って、それを口に放り込むカロリナがいた。
すべて大無しだった。
「どうせ、そんなことだと思っていましたよ」
さぁ、ストレス解消には買い食いが一番だ!
美味しいモノを食べるわよ。
シリアスな思考が続かないカロリナだった。
連日のお茶会でうんざりだった。
ラファウを設問した後に改めてお茶会に招かれた。
あんな肩の凝るお茶会はない。
他にも王族から連続でお茶会の招待状が届いた。
嘘ぉ、断れないのぉ!?
カロリナが変な声を出しながら呟いた。
父ラースローも派閥争いと無縁ではなく、多数派工作は必須であった。
その絶好のチャンス!
カロリナの意志に関係なく、強制参加が決まった。
毎日、同じ事を聞かれる。
ウンザリだ。
そして、やっと一段落。
自由、それはなんて素晴らしいの!
カロリナはフランクフルトをがぶっと齧って口に広がる芳醇な香りとオーク肉の旨みを楽しむ。
「店主、これは素晴らしいわ!」
「カロリナ様のお墨付き。ありがとうございます。凱旋を記念してサービスさせて頂きます」
「それは駄目よ。私は料理を楽しみ、店主は代金を貰って楽しむ。皆で楽しんだ方が喜び合えるのよ」
「そういうことならお代金は頂きます」
エルが財布から代金を支払った。
今日はエルとお忍びだ。
逃げ出して来たので取り巻きはいない。
レベル48。
その気になったカロリナは馬より速く走れる。
疾風だった。
エルと影は楽々と付いて行けたが、風達が涙目になる。
私達、要らない子?
自信がなくなりそうだった。
「お嬢様、あまり食べると体形が崩れます」
「大丈夫よ。私は太らない体質なのよ」
「最近、お腹がぽっこりしてきたとオルガさんが言っていました」
「そ、それは目の錯覚です」
頬を赤めて抗議する。
カロリナは体形を確認して、そんなことはあり得ないと自分に言い聞かす。
最近、エルが意地悪だ。
くすりと笑っているのは影達だ。
変装して人ごみに紛れて警護している。
下町の蛇竜会も協力しているので、滅多なことは起きない。
「アザさんを誘わなくてよかったのですか?」
「最近、あの子。拗ねているのよ」
「店も忙しいみたいです」
「忙しいのはいい事ね。それはよかったわ」
全然、良くなかった。
この6年でボルコ商会は表通りに店を移すほど繁盛していた。
客層も幅広くなった。
でも、急にお針子が増える訳ではない。
お断りすることが多々あった。
さらに主人ツェザリの方針で昔からお客様を大切にしている。
上級貴族を断り、下級貴族の仕事を多く抱える奇妙な服屋になっていた。
でも、貴族はいつでも無茶を言う。
ラーコーツィ家御用達の肩書きがなければ潰されていた。
アザが男爵になると、あいさつだけと貴族達が訪れる。
来るな!
アザが紅茶を出しながら、心で舌を出していた。
カロリナは忙しくてよかったなどと言っているが、雑用で仕事にならない。
私も知り合いになれたことを光栄に思うがいい。
なんて言う奴はロクでもない奴ばかりだ。
注文してやるとばかりに高飛車な客が増えた。
客の相手をしている間に次の客が来る。
最悪、客同士で喧嘩を始める。
相手は貴族様だ。
どうすればいいのよ!
アザは悲鳴を上げていた。
もし、店に顔を出せば喜ばれたかもしれない。
あとで屋台に来ていたと聞いて怒った。
忙しい時に来て邪魔をする。
来て欲しい時に来ない。
カロリナの馬鹿!
暢気なカロリナが知る訳もない。
「ところで、この肉には胡椒が入っていますわね!」
「判りますか!」
「当然ですわ」
「このオーク肉は捨てる部分を集めてひき肉機に入れて、オークの腸を綺麗に洗って燻製にした肉です。その肉に塩と胡椒を入れると聞きました」
「でも、胡椒は高いと聞きます」
「それが安い胡椒があるそうです」
「それははじめて聞きました」
「詳しいことは知りません」
「店主。どうしてフランクフルトなのかしら?」
「さぁ、どうしてでしょう」
「オーク肉を使っているなら、オーク肉の腸詰め、あるいはオーク串の方がいいと思うわ。フランクって、どこかの地名なのかしら?」
「あっしに聞かれても!」
店主も知らない。
当然だ。
ドイツ、フランクフルトの肉屋がウィーンで修行し、作ったソーセージを『フランクフルト』と名付けた。
フランクフルト出身の肉屋なんて、こちらの世界に居ない。
名付けたエリザベートも知っているか怪しかった。
エリザベート商会はフランクフルトを製造して肉屋に卸す。
屋台の店主は肉屋から買った。
製造元はエリザベート商会だ。
エリザベート商会と言えば、
菓子店のケーキやお菓子が美味しかった。
監修はセーチェー侯爵夫人らしい。
カロリナもその菓子店に行きたかった。
でも、セーチェー侯爵夫人と会う訳に行かない。
ラーコーツィ侯爵令嬢カロリナとセーチェー侯爵令嬢テレーズは共にクリフ王子の婚約候補だ。
クリフ王子は第二王子だが最も皇太子に近いと言われている。
ダンスも何度か踊り、お茶会も参加している。
王子は気位が高い割に優柔不断だ。
どちらが本命ともはっきりしない。
カロリナの父、ラースローも積極的に付き合う必要はないと言っている。
カロリナも軽くあしらっている。
テレーズ令嬢も好みではないようだ。
退屈そうに堂々と欠伸をして、お茶会が終わると早々に退出する。
婚約候補から降して下さいという感じがする。
相手にされていないのに、王子はテレーズ令嬢を切るつもりはない。
その口でカロリナを褒めても嬉しくなかった。
舞踏会でダンスを踊ってから2年。
いい加減、どちらにするか決めて欲しいものだ。
一方、エリザベートはオリバー王子の婚約者だ。
この婚約をご生母様が認めていない。
ご生母様の意に逆らって、エリザベートと仲良くする訳にも行かない。
という訳で、カロリナはセーチェー侯爵家とヴォワザン伯爵家の者と仲良くする訳に行かない。
でも、この二家に近づかないと美味しいモノが食べられない。
どうすればいいのよ!
カロリナはフランクフルトを完食すると歩き始めた。
「次の店に行くわよ」
「お嬢様」
「今日は10軒回るつもりよ」
「オルガさんが怒ります」
「エルはどっちの味方なの?」
「カロリナ様です」
「エル、大好きよ!」
「ありがとうございます」
カロリナの笑みは天使の笑みだ!
エルも頬を赤める。
二人の間に愛はない。恋もない。でも、心は繋がっていた。
カロリナは無邪気にエルの手を取った。
エルは思う。
このカロリナ様の為に…………僕のすべてを!
「エル、早く代金を出しなさい」
「へぇ?」
「へぇ、じゃないわ。肉串の代金です」
逆の手で肉串を受け取って、それを口に放り込むカロリナがいた。
すべて大無しだった。
「どうせ、そんなことだと思っていましたよ」
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