33 / 48
最終章【ウドド運行列車破壊事件】
【1】「英雄」
しおりを挟む
—————————————————————————————————————
【視野4】「王国兵団長」
—————————————————————————————————————
ヘシオーム王国の地下、遺物保管庫の前で、
王国兵団長を務めとするワシは、
陰鬱な気分で見張りに当たっていた。
王国は、今、絶望に包まれている。
大賢者が尽く殺され、
王兵の大半が王国領西部に散った。
ワシは、何となく、こうなる気がしていた。
マル坊が、あのナヨナヨした3人組を、
【伝説の3人】の後継者とか、ぬかして連れて来た時からだ。
あの日。
小僧どもが遺品保管庫から出てきた後で、
ワシは、部屋の様子を確認する為に中へと入った。
そこには、いつもと変わらぬ位置に鎮座する、
聖剣パンツォールがあった。
そうだ。奴等には、聖剣を手にする実力と資格がなかったんだ。
「マル坊…マルケリオン…
お前がいなくちゃ…この国は…もう……」
その時。
地下へと至る石造の螺旋階段に、
何者かの足音が響いた。
呼応して、一斉に鎧が擦れる金属音が鳴る。
ワシと、見張りの部下は、
アイサインを取り武器を手に、身構えた。
「………何者だ?」
透明感のある白い肌。
金色の長髪。
潤った青眼。
絵画の様に整った顔。
現れたのは、絶世の美女だった。
「……通してください。兵団長さん」
「誰じゃお前……
王城勤めの人間ではないな。
ここがどこかわかっているのか?」
「私は、この先の遺品保管庫に用があるのです
どうか……」
「ならん!!
お前が誰だか知らんが!!
大人しく引き返せ!!」
「……あなたは、愚鈍な私を受け入れてくれた。
力づくはしたくない」
「……愚鈍?……」
その口ぶりには心当たりがある。
脳裏に浮かぶのは、何をやってもダメな、
不器用で努力家の愛らしい栗毛の少女だ。
断じて、この女の様に浮世離れした、美貌の持ち主じゃない。
「力づくとはよく言った。
どうしても通ると言うのなら、
ワシらをのしてみろ!!」
「………こんな事の為に、
この身体を使いたくない」
「はっ!!口だけか貴様!!
あの偽物の英雄どもと同じだな!!」
「……偽物の…英雄?」
「異世界から来たとか言う
どうしようもないクズどもだ!!
我がもの顔で遺物を持ち出したかと思えば
聖剣だけは抜けなんだときた!!
あれを偽物と言わず何と言う!!!」
少々、感情的になっている自覚はあった。
幼い頃から見知り、成長を見届け、
頼りにしていたマルケリオンの死が原因だろう。
だが、そうだとしても
ワシは本心からそう思う。
英雄とは、称号や肩書きではない。
英雄とは、生き方なのだ。
「……偽物かどうか……」
「何だぁ?デケェ声で言え!!」
「試してみますか?」
その時、蝋燭の照り返しを受けた女の顔が、
溢れんばかりの怨嗟を閉じ込めた相好に見えた。
それは、稀に見る狂戦士の威圧だ。
「……お前…どれくらい正気なんだ?」
「……方法を選べるくらいには…まだ」
「……通れ」
女は、深々と頭を垂れ、
ゆっくりとした足取りのまま歩み、
先にある遺物保管庫へと消えた。
「…兵団長殿、応援を呼びますか?」
傍らの、部下が、
ヘルメットに手拭いを押し込みながら
震える声で耳打ちする。
「構わん。あれは止められん」
後ろ盾なく、冒険者稼業からの叩き上げで、
王国兵団長の座に着いたワシは、出世の道中、
幾度か狂人と出会った。
その中でも、あれはとびっきりだ。
「お前らも、この先も剣を握る生き方をするのなら、覚えておけ。
世の中には、剣技や魔法やスキルなどの優遇される才能では、
太刀打ち出来ない輩が、稀に現れる」
「それがあの女なのですか?」
「いや。あの女ではない。
あの女達だ」
「女…達?」
「お前らにはまだ、見えぬのだろうな。
あの女の後ろに連なる。
途方もない後悔の碑が」
その時、再び、螺旋階段に足音がこだます。
「ひぃ!ひぃ!!」
「…魔位測量士殿か。
血相を変えてどうされた?」
王国お抱えの、初老の魔位測量士は、
やや密度の薄くなった頭領部を、
汗で濡らしながら青白い顔で現れた。
よほど急いで来たのか
肩に視聴覚遮断用の顔巻きが垂れ下がっており、
その手には、魔位測定様の黒誂えの魔石板がある。
「兵団長殿!!ここに!美しい女が来ませんでしたか!?」
「ああ。ここに来たぞ。
ワシの判断で奥へ通した」
「ああ!何と!!やはりここでしたか!!」
「…あの女について何か?」
「これを!!これをご照覧あれ!!」
そう言って、恥ずかしげも無く魔石版を見せ付ける測量士だが、
本来は、この様に人のステータスを晒す行為は、御法度のはずだ。
なので尚更、その緊急性が伺えた。
私は、少し覚悟を決めて魔石版を覗き込んだ。
-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
【英雄ヨヨア】
【魔位】24示 【属性】風【固有スキル】魔力相転移 洞察 パリィング 【成長値】0002/2002
-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
「英雄……ヨヨアだと?」
文面から得られる事実を受け止められない。
あのぶきっちょヨヨアが英雄だと?
それに…あの見た目は……
いや、それだけじゃ無い。
あの娘から感じた狂気の気配。
数ヶ月前のヨヨアからは、
そんなもの微塵も感じられなかった。
一体、どんな経験をしたら
あんな化け物に変貌するのだ?
それに、このステータス。
「何だ…この馬鹿みたいな魔位は……それに…固有スキルが3つ?」
「そうなんです!!馬鹿げているです!!」
しかし奇妙だ。
どうして固有スキルに【洞察】と【パリィング】がある?
あんな、ありきたりで誰でも習得できるスキルが、わざわざ固有スキルに?
「……待て…この桁外れの【成長値】はどうした?
それに‥もう僅かしか残っていないじゃないか…どこに消えた?」
「そこなんですよぉ!!!あの女!!なんて馬鹿なことを!!!」
「どういう事だ!!きちんと説明しろ!!!」
その時、地下全体を照らす様な眩い光が、
背後の方向から溢れ出した。
それは、まるで暗闇を根こそぎ半球へと追いやる、
黎明を引き連れ現れた太陽の輝きだ。
「ヨヨア……あいつまさか……」
胸に熱い激昂が滾る。
王国は、今、絶望に包まれている。
だが、それは長くは続かないかもしれない。
【視野4】「王国兵団長」
—————————————————————————————————————
ヘシオーム王国の地下、遺物保管庫の前で、
王国兵団長を務めとするワシは、
陰鬱な気分で見張りに当たっていた。
王国は、今、絶望に包まれている。
大賢者が尽く殺され、
王兵の大半が王国領西部に散った。
ワシは、何となく、こうなる気がしていた。
マル坊が、あのナヨナヨした3人組を、
【伝説の3人】の後継者とか、ぬかして連れて来た時からだ。
あの日。
小僧どもが遺品保管庫から出てきた後で、
ワシは、部屋の様子を確認する為に中へと入った。
そこには、いつもと変わらぬ位置に鎮座する、
聖剣パンツォールがあった。
そうだ。奴等には、聖剣を手にする実力と資格がなかったんだ。
「マル坊…マルケリオン…
お前がいなくちゃ…この国は…もう……」
その時。
地下へと至る石造の螺旋階段に、
何者かの足音が響いた。
呼応して、一斉に鎧が擦れる金属音が鳴る。
ワシと、見張りの部下は、
アイサインを取り武器を手に、身構えた。
「………何者だ?」
透明感のある白い肌。
金色の長髪。
潤った青眼。
絵画の様に整った顔。
現れたのは、絶世の美女だった。
「……通してください。兵団長さん」
「誰じゃお前……
王城勤めの人間ではないな。
ここがどこかわかっているのか?」
「私は、この先の遺品保管庫に用があるのです
どうか……」
「ならん!!
お前が誰だか知らんが!!
大人しく引き返せ!!」
「……あなたは、愚鈍な私を受け入れてくれた。
力づくはしたくない」
「……愚鈍?……」
その口ぶりには心当たりがある。
脳裏に浮かぶのは、何をやってもダメな、
不器用で努力家の愛らしい栗毛の少女だ。
断じて、この女の様に浮世離れした、美貌の持ち主じゃない。
「力づくとはよく言った。
どうしても通ると言うのなら、
ワシらをのしてみろ!!」
「………こんな事の為に、
この身体を使いたくない」
「はっ!!口だけか貴様!!
あの偽物の英雄どもと同じだな!!」
「……偽物の…英雄?」
「異世界から来たとか言う
どうしようもないクズどもだ!!
我がもの顔で遺物を持ち出したかと思えば
聖剣だけは抜けなんだときた!!
あれを偽物と言わず何と言う!!!」
少々、感情的になっている自覚はあった。
幼い頃から見知り、成長を見届け、
頼りにしていたマルケリオンの死が原因だろう。
だが、そうだとしても
ワシは本心からそう思う。
英雄とは、称号や肩書きではない。
英雄とは、生き方なのだ。
「……偽物かどうか……」
「何だぁ?デケェ声で言え!!」
「試してみますか?」
その時、蝋燭の照り返しを受けた女の顔が、
溢れんばかりの怨嗟を閉じ込めた相好に見えた。
それは、稀に見る狂戦士の威圧だ。
「……お前…どれくらい正気なんだ?」
「……方法を選べるくらいには…まだ」
「……通れ」
女は、深々と頭を垂れ、
ゆっくりとした足取りのまま歩み、
先にある遺物保管庫へと消えた。
「…兵団長殿、応援を呼びますか?」
傍らの、部下が、
ヘルメットに手拭いを押し込みながら
震える声で耳打ちする。
「構わん。あれは止められん」
後ろ盾なく、冒険者稼業からの叩き上げで、
王国兵団長の座に着いたワシは、出世の道中、
幾度か狂人と出会った。
その中でも、あれはとびっきりだ。
「お前らも、この先も剣を握る生き方をするのなら、覚えておけ。
世の中には、剣技や魔法やスキルなどの優遇される才能では、
太刀打ち出来ない輩が、稀に現れる」
「それがあの女なのですか?」
「いや。あの女ではない。
あの女達だ」
「女…達?」
「お前らにはまだ、見えぬのだろうな。
あの女の後ろに連なる。
途方もない後悔の碑が」
その時、再び、螺旋階段に足音がこだます。
「ひぃ!ひぃ!!」
「…魔位測量士殿か。
血相を変えてどうされた?」
王国お抱えの、初老の魔位測量士は、
やや密度の薄くなった頭領部を、
汗で濡らしながら青白い顔で現れた。
よほど急いで来たのか
肩に視聴覚遮断用の顔巻きが垂れ下がっており、
その手には、魔位測定様の黒誂えの魔石板がある。
「兵団長殿!!ここに!美しい女が来ませんでしたか!?」
「ああ。ここに来たぞ。
ワシの判断で奥へ通した」
「ああ!何と!!やはりここでしたか!!」
「…あの女について何か?」
「これを!!これをご照覧あれ!!」
そう言って、恥ずかしげも無く魔石版を見せ付ける測量士だが、
本来は、この様に人のステータスを晒す行為は、御法度のはずだ。
なので尚更、その緊急性が伺えた。
私は、少し覚悟を決めて魔石版を覗き込んだ。
-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
【英雄ヨヨア】
【魔位】24示 【属性】風【固有スキル】魔力相転移 洞察 パリィング 【成長値】0002/2002
-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
「英雄……ヨヨアだと?」
文面から得られる事実を受け止められない。
あのぶきっちょヨヨアが英雄だと?
それに…あの見た目は……
いや、それだけじゃ無い。
あの娘から感じた狂気の気配。
数ヶ月前のヨヨアからは、
そんなもの微塵も感じられなかった。
一体、どんな経験をしたら
あんな化け物に変貌するのだ?
それに、このステータス。
「何だ…この馬鹿みたいな魔位は……それに…固有スキルが3つ?」
「そうなんです!!馬鹿げているです!!」
しかし奇妙だ。
どうして固有スキルに【洞察】と【パリィング】がある?
あんな、ありきたりで誰でも習得できるスキルが、わざわざ固有スキルに?
「……待て…この桁外れの【成長値】はどうした?
それに‥もう僅かしか残っていないじゃないか…どこに消えた?」
「そこなんですよぉ!!!あの女!!なんて馬鹿なことを!!!」
「どういう事だ!!きちんと説明しろ!!!」
その時、地下全体を照らす様な眩い光が、
背後の方向から溢れ出した。
それは、まるで暗闇を根こそぎ半球へと追いやる、
黎明を引き連れ現れた太陽の輝きだ。
「ヨヨア……あいつまさか……」
胸に熱い激昂が滾る。
王国は、今、絶望に包まれている。
だが、それは長くは続かないかもしれない。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
私の代わりが見つかったから契約破棄ですか……その代わりの人……私の勘が正しければ……結界詐欺師ですよ
Ryo-k
ファンタジー
「リリーナ! 貴様との契約を破棄する!」
結界魔術師リリーナにそう仰るのは、ライオネル・ウォルツ侯爵。
「彼女は結界魔術師1級を所持している。だから貴様はもう不要だ」
とシュナ・ファールと名乗る別の女性を部屋に呼んで宣言する。
リリーナは結界魔術師2級を所持している。
ライオネルの言葉が本当なら確かにすごいことだ。
……本当なら……ね。
※完結まで執筆済み
初夜に「君を愛するつもりはない」と夫から言われた妻のその後
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
結婚式の日の夜。夫のイアンは妻のケイトに向かって「お前を愛するつもりはない」と言い放つ。
ケイトは知っていた。イアンには他に好きな女性がいるのだ。この結婚は家のため。そうわかっていたはずなのに――。
※短いお話です。
※恋愛要素が薄いのでファンタジーです。おまけ程度です。
【完結】長い眠りのその後で
maruko
恋愛
伯爵令嬢のアディルは王宮魔術師団の副団長サンディル・メイナードと結婚しました。
でも婚約してから婚姻まで一度も会えず、婚姻式でも、新居に向かう馬車の中でも目も合わせない旦那様。
いくら政略結婚でも幸せになりたいって思ってもいいでしょう?
このまま幸せになれるのかしらと思ってたら⋯⋯アレッ?旦那様が2人!!
どうして旦那様はずっと眠ってるの?
唖然としたけど強制的に旦那様の為に動かないと行けないみたい。
しょうがないアディル頑張りまーす!!
複雑な家庭環境で育って、醒めた目で世間を見ているアディルが幸せになるまでの物語です
全50話(2話分は登場人物と時系列の整理含む)
※他サイトでも投稿しております
ご都合主義、誤字脱字、未熟者ですが優しい目線で読んで頂けますと幸いです
魔力値1の私が大賢者(仮)を目指すまで
ひーにゃん
ファンタジー
誰もが魔力をもち魔法が使える世界で、アンナリーナはその力を持たず皆に厭われていた。
運命の【ギフト授与式】がやってきて、これでまともな暮らしが出来るかと思ったのだが……
与えられたギフトは【ギフト】というよくわからないもの。
だが、そのとき思い出した前世の記憶で【ギフト】の使い方を閃いて。
これは少し歪んだ考え方の持ち主、アンナリーナの一風変わった仲間たちとの日常のお話。
冒険を始めるに至って、第1章はアンナリーナのこれからを書くのに外せません。
よろしくお願いします。
この作品は小説家になろう様にも掲載しています。
悪役令嬢にざまぁされた王子のその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
王子アルフレッドは、婚約者である侯爵令嬢レティシアに窃盗の濡れ衣を着せ陥れようとした罪で父王から廃嫡を言い渡され、国外に追放された。
その後、炭鉱の町で鉱夫として働くアルフレッドは反省するどころかレティシアや彼女の味方をした弟への恨みを募らせていく。
そんなある日、アルフレッドは行く当てのない訳ありの少女マリエルを拾う。
マリエルを養子として迎え、共に生活するうちにアルフレッドはやがて自身の過去の過ちを猛省するようになり改心していった。
人生がいい方向に変わったように見えたが……平穏な生活は長く続かず、事態は思わぬ方向へ動き出したのだった。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
勇者に大切な人達を寝取られた結果、邪神が目覚めて人類が滅亡しました。
レオナール D
ファンタジー
大切な姉と妹、幼なじみが勇者の従者に選ばれた。その時から悪い予感はしていたのだ。
田舎の村に生まれ育った主人公には大切な女性達がいた。いつまでも一緒に暮らしていくのだと思っていた彼女らは、神託によって勇者の従者に選ばれて魔王討伐のために旅立っていった。
旅立っていった彼女達の無事を祈り続ける主人公だったが……魔王を倒して帰ってきた彼女達はすっかり変わっており、勇者に抱きついて媚びた笑みを浮かべていた。
青年が大切な人を勇者に奪われたとき、世界の破滅が幕を開く。
恐怖と狂気の怪物は絶望の底から生まれ落ちたのだった……!?
※カクヨムにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる