「初期スキルがSSS級」なのに異世界ライフが修羅場すぎる

ともや先生

文字の大きさ
上 下
1 / 1

プロローグ 「天使!何で勝手に転生した!」

しおりを挟む
・番外編です。読み飛ばしても大丈夫な内容です。本編五話で委員長が響介に語っていた、中学の頃の律の話です。
・律と沢根の一人称視点で交互に語られるので少し読みづらいかもしれませんが、一人称「僕」が律、「俺」が沢根です。



 あれは中学三年の秋のことだった。当時僕が通っていた中学は、毎年十月に合唱コンクールが催されていた。普段なら学校行事の合唱なんかにそれ程意欲を持つ生徒はおらず、適当にやり過ごすのが恒例の行事だったのだが、その年、三年の僕のクラスは卒業前ということもあって妙に活気付いていた。
 僕のクラスの課題曲は“空駆ける天馬”だった。空駆ける天馬は混声三部構成のため、男子は全員が同じパートを歌う。僕は低い音程を周りに合わせて上手く歌う自信がなく、こっそりと声を出さずに、口だけをそれらしく動かして、歌うふりをしていた。いわゆる口パクというやつだ。周囲のクラスメイトは揃って知らんふりでもしているのか、それとも本当に誰も気づいていないのか、僕が声を出していないことを咎める者は誰もいなかった。
 一年や二年の頃は男子の殆どに意欲がなく、それを女子が徒党を組んで咎めるという光景が散見されていたが、どうやら今年の僕のクラスに限っては、珍しく男子の方がやる気らしい。周りのクラスメイトが各々声を張って響かせる中で、僕は一人だけ唇を金魚のように開閉させながら、この行事が早く過ぎ去ることばかりを願っていた。

---

 最後なんだからさ。そう言い出したのは、俺の後ろの席でいつも授業中に昼寝や落書きなんかをしている、とても真面目とは言い難い友人だった。
 これは後から知った話だが、そいつは高校には進学せず、中卒で家の仕事を継ぐことが決まっていたらしい。三年のクラスメイトは進学先も散り散りで、卒業したらもう顔を合わせないであろう連中もいる。「確かにそうだな」と俺が適当に相槌を打つと、周りの友人達も波紋を広げるように頷き始めた。
 合唱コンクールなんて絵に描いたような真面目な行事は、正直俺は好きじゃなかったし、大抵の男子生徒は同じことを考えていた。けれど改まって“最後だ”と言われると、何故かその退屈な行事が急に特別な物に思えてきたのだ。実際に俺たちが一丸になって歌い始めると、それまでふざけていた他の連中すら急に真剣になり始めて、やがて不揃いだった歌声が一つに纏まり始めた。
 練習を重ねるごとに合唱の質が上がっていくことに、次第に俺たちは高揚感を抱き始めた。気づけば俺のクラスは全員が放課後に他のクラスよりも長く居残るほど、合唱コンの練習に夢中になっていた。
 ただ一人、椀田の奴を除いて。
 妙な因果というものはあるものだ。俺はいけ好かない事に小学校の頃からこいつと幾度も同じクラスに属し、中学最後の年まで椀田と同じ教室の空気を吸う羽目になっていた。
 練習中、俺の前に立っている椀田はあからさまなくらいの仏頂面で、それこそ死んだ魚のような濁った目をしているくせに、生きた金魚みてえに口ばっかパクパクしやがって、まるで自分だけが違う世界にでもいるかのような様相だった。一人で周りと違うことをしているのに、恥なんかちっとも感じないのだろう。隠す気すらないのが手に取るようにわかるほど、明確な“フリ”をしていた。
 こいつはいつだってそういう奴だった。周りがどんな空気だろうとお構いなしで、常に自分一人の世界に篭っている。俺は椀田のそういう所が心底嫌いだった。
 たとえば何故それが気に食わないのか、もっと明確に説明しろなどと言われたとしても、俺は上手く言葉には纏められないだろう。が、嫌いなんて気持ちは所詮感情だ。理由なんか説明できなくても、俺は兎に角この椀田律という野郎が気に食わないのだ。ガキの頃にこいつと口喧嘩をしたなんてのは、ただのきっかけに過ぎない。口喧嘩から数年が経った今でも、俺は椀田のことが嫌いで嫌いで仕方がなかった。
 好きの反対は無関心とはよく言ったもんだ。俺以外のクラスメイトはみんな、椀田の口パクなんか知ってても何とも思っていないのに、俺だけは苛立ちを抑えられずにいた。それが顔にまで出てしまっていたのだろう、仲の良い友人から「一人くらい歌ってなくても大丈夫だろ。邪魔されてるわけじゃないんだから」と諭されて、俺はますます自分が惨めに感じた。
 嫌いな奴のことなんか気にするだけ無駄で、わざわざ苛立つほうがずっと損で馬鹿げている。中学三年にもなれば、たとえ子供だろうとそのくらいは学習していた。現に周りのクラスメイトはもう椀田のことを“そういう奴だから”と諦めているし、椀田の方に至っては、俺のことなんかちっとも気にかけていやしない。
 俺ばかりが未だ一方的にあいつを意識して、勝手に一人で苛立ち続けているのだ。その事実が、ますます俺の腹底を煮えたぎらせていた。

---

 合唱コンクール本番の、一週間ほど前のことだった。僕のクラスの伴奏担当だった女子生徒が、急に体調を崩したらしい。朝のホームルームで担任がそう告げると、教室はひそやかに騒ついた。
 僕のクラスの伴奏担当は、ピアノを弾ける人物が他にいないという消極的な理由で決まったものだった。それはつまり、代わりに弾ける人物がいないことを意味していた。何人かのクラスメイトが、担任に練習がどうなるのかを尋ねると、彼は残念そうな顔で「暫くは休みになります」と告げた。
 教室の騒めきが大きくなった。それまで珍しくあれだけ活気付いていたのだから、当然の反応だろう。本番直前のタイミングで急に練習ができなくなると、今までの努力は水の泡だ。担任は音楽教師に代奏を頼んでみると話していたが、正直その案への期待は薄かった。
 放課後になるとやはり担任は申し訳なさそうな顔をして、音楽教師はコンクール本番へ向けた他の仕事で手一杯であることを説明した。伴奏担当の体調がいつ回復するかもわからない。教室はもう騒つくでもどよめくでもなく、ただ納得した様子で落胆した空気に満ちていった。
「なあ、お前ピアノ弾けたりしない?」
「無理だよ。俺ピアノなんかドレミの歌しか弾けないよ」
「だよな。俺なんかドレミすらわかんねぇや」
 隣の席の男子生徒が、未だ諦めきれないのか小声でそう交わすのが耳に入った。後ろの方からは「こうなるなら、真面目に練習なんかしなきゃ良かったな」という嘆きまで聞こえてきた。
 昨日まで活気で溢れていた教室じゅうが、一転して失望で埋まっていく。そのあまりの居心地の悪さに耐えられず、僕は思わず右手を挙げていた。
「すみません。あまり上手くはないですけど……」

---

 あまり上手くはないですけど。などと悲観的な保身に走っておいて、椀田は楽譜を少し見るや否や鍵盤を軽々しく叩き始めた。その演奏は“上手くはない”なんていう謙遜には、微塵も似つかわしくないものだった。椀田は数分ほどピアノを弾くともう譜面を覚えてしまったらしく、楽譜を閉じて姿勢を正し「お願いします」と呟いた。
 椀田の唐突な行動に、クラスメイトの過半数がどよめいていた。なんたって、常日頃から明らかに一人だけやる気がないことを、咎められすらされないような奴だ。“そういう奴”が自らピアノの代奏者に立候補したとなれば、驚くのが自然な反応だろう。無論、俺だって困惑していた。
 指揮担当の生徒が合図を送るのを見やりながら、椀田は伴奏を弾き始めた。ごく自然に、さも当然そうに慣れた手つきでピアノを弾く椀田の姿に狼狽えながらも、クラスメイト達は皆後に続いて歌い始めた。呆けていた俺も、慌てて一小節後に続けて歌い出す。
 異様、または不可思議としか言いようのない気分だった。俺は小学校の頃から幾度も椀田と同じ校門をくぐってきたが、今まであいつがピアノどころか、楽器を弾けるだなんて話は聞いたことがなかった。ただあいつのことは、俺より賢くて、俺より裕福で、俺より容姿が整っていて、俺より成績も良くて、俺より家族に恵まれていて、俺が欲しているものを全て持っているような奴で──その程度にしか考えていなかったのだ。
 椀田の伴奏は完璧だった。その証拠に練習を終えると、早速クラスメイトの一人が「本番も弾いてくれ」と直談判し始める程だった。それほど整った旋律だった。あまりにも美しい弾き方だった。
 俺は胃の底の辺りに、再びかっと熱が込み上げてくるのを感じた。

---

 歌い終えた男子生徒の一人から、好奇的な表情で「本番も弾いてくれ」と頼まれて、正直悪い気がしなかったわけではない……と言えば嘘になる。
 けれど僕はかぶりを振った。あくまでもこれは練習だから、という前提ありきの演奏だった。自宅で一人、ただの趣味として弾いている時と同じで、『失敗しても構わない』という保険がなければ、僕はまともに鍵盤を叩くこともままならないのだ。練習とはいえクラスメイトの前で演奏できたことすら、僕にとっては奇跡のようなものだった。
 実際先程の自分の伴奏を振り返れば、あれは無事に弾き終えることにばかり必死で、ただ正確なだけの、気持ちの籠っていない演奏だったと評価をせざるを得なかった。合唱の伴奏なら、正確なだけでも充分かもしれない。しかし僕の場合に限っては、この矮小な精神性が誘因し、舞台に立ってしまうとその正確さすら危うくなるのだ。その程度の分際が壇上に上がるなど、無謀も甚だしいだろう。
 別にこの程度は上手くない。本番なら僕はもっと下手になる。だから弾けない。そう言い放って僕が拒否すると、男子生徒は大層気を悪くしたらしく、拗ねた様子で退いていった。話が長続きするのが嫌で、あえて嫌味な言葉を選んだのだから、当然の流れだった。
 後方で「これだから椀田は」と自分を揶揄する声が聞こえて、僕はひっそりと肩を震わせた。
 人に嫌われるのも、失望されるのも、頭ではもはや慣れきっているつもりだった。けれど未だ心の方は追いつかないらしい。胸のあたりが重くなるのを感じて俯くと、不意に横から声がかかった。
「ねえ、椀田くんだよね」
 僕は黙ったまま顔だけを声の方へ向けた。女子生徒が柔かな笑みをたたえて、僕の席の横に立っていた。僕が返事もせずに硬直していると、彼女は笑みを緩めながら話を続けた。
「急にごめんね。さっきの伴奏、凄く上手かったから……」
「別に上手くはないよ」
 僕は敢えて彼女の言葉を遮った。こうすれば彼女も僕に失望して、離れてくれるだろうという算段だった。
 しかし、どうやら彼女は例外のようだった。
「うん、そっか……さっきも田中くんとそんな話をしてたもんね。もちろん本番までお願いをするつもりなんてないよ。けど、あの演奏は良かったよってことは伝えたかったの」
 女子生徒は再び笑みを作った。いかにも人から好かれそうな、愛嬌のある仕草だった。「そう」と僕は正反対に全く愛想のない返事を突きつけたが、それでも彼女はさらに話を続けた。
「だから、ありがとう椀田くん。弾いてくれて……」
 彼女の唐突な感謝に、僕が否定や反応を返すよりも先に、帰り際の女子生徒達が「飯野さん、早く帰ろう」と彼女を急かすのが聞こえた。
「飯野さん、呼ばれてるよ」
 僕はそれだけ言ってから再び俯いて、押し黙った。飯野さんは「うん。ありがとう。じゃあね」と二度目の謎の感謝を述べてから、僕から離れていった。
 僕はああいう手合いはどうにも苦手だった。優しい人にはこちらが冷たくすればするほど、罪悪感ばかりが募ってくる。そんな自分勝手で浅ましい考えが脳裏をよぎって、僕はますます気が重くなった。

---

「だから言ったろ委員長、椀田なんかに話しかけない方がいいって」
 廊下を歩く委員長──こと飯野の背に向けて、俺は思わずそう声をかけた。飯野は振り向くと、歯痒そうに苦笑した。
「あはは、そうかも。私、椀田くんに邪魔しちゃったみたい」
「そうじゃねえよ。どっちかっつうと、邪魔されたのは委員長の方だろ」
 俺がかっとなって言い返すと、飯野はやはり困った様子で「そうかなあ」と呟いた。飯野の隣に並ぶ女子生徒が続いてフォローを入れる。
「そうだよ。あんな突き返し方する子に、わざわざ感謝なんか言わなくていいよ」
「勿体ないよね、椀田くん。顔は綺麗だし、お金持ちらしいのに」
「ねぇ。あの性格は流石にちょっと、ね」
 気づけば話の軸が逸れていき、女子生徒達は椀田を肴に井戸端会議を始める始末だった。俺がため息をつくと、飯野がぽつりと呟いた。
「椀田くん、悪い子じゃないと思うんだけどな」
 俺はうっかり舌打ちをしそうになって、抑えようと歯を食いしばったのを、誤魔化そうと戯けて笑ってみせた。
「委員長。あんた、とんだお人好しだよ」
 てめえは性善説信者かよ。本当はそう言いたかったのを、なんとか堪えた。この人の良すぎる女子には、その言い方はあまりに辛辣すぎるだろう。そう選び直したところで、それでも俺の口から出るのは皮肉めいた台詞だった。
 飯野はそんな俺にすら、相変わらず気の良い笑みを向けてくる。
「沢根くんもありがとう。心配してくれて」
 やはりこいつはとことん人を見る目がないらしい。恐らくこの苦笑いはもう誤魔化せなかっただろうが、彼女のような善人は俺の真意になんか気づくはずがないだろう。
 胃の底が、焼け爛れたようにひりつくのを感じた。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

拝啓、お父様お母様 勇者パーティをクビになりました。

ちくわ feat. 亜鳳
ファンタジー
弱い、使えないと勇者パーティをクビになった 16歳の少年【カン】 しかし彼は転生者であり、勇者パーティに配属される前は【無冠の帝王】とまで謳われた最強の武・剣道者だ これで魔導まで極めているのだが 王国より勇者の尊厳とレベルが上がるまではその実力を隠せと言われ 渋々それに付き合っていた… だが、勘違いした勇者にパーティを追い出されてしまう この物語はそんな最強の少年【カン】が「もう知るか!王命何かくそ食らえ!!」と実力解放して好き勝手に過ごすだけのストーリーである ※タイトルは思い付かなかったので適当です ※5話【ギルド長との対談】を持って前書きを廃止致しました 以降はあとがきに変更になります ※現在執筆に集中させて頂くべく 必要最低限の感想しか返信できません、ご理解のほどよろしくお願いいたします ※現在書き溜め中、もうしばらくお待ちください

お願いだから俺に構わないで下さい

大味貞世氏
ファンタジー
高校2年の9月。 17歳の誕生日に甲殻類アレルギーショックで死去してしまった燻木智哉。 高校1年から始まったハブりイジメが原因で自室に引き籠もるようになっていた彼は。 本来の明るい楽観的な性格を失い、自棄から自滅願望が芽生え。 折角貰った転生のチャンスを不意に捨て去り、転生ではなく自滅を望んだ。 それは出来ないと天使は言い、人間以外の道を示した。 これは転生後の彼の魂が辿る再生の物語。 有り触れた異世界で迎えた新たな第一歩。その姿は一匹の…

30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。

ひさまま
ファンタジー
 前世で搾取されまくりだった私。  魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。  とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。  これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。  取り敢えず、明日は退職届けを出そう。  目指せ、快適異世界生活。  ぽちぽち更新します。  作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。  脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。

おばさん、異世界転生して無双する(꜆꜄꜆˙꒳˙)꜆꜄꜆オラオラオラオラ

Crosis
ファンタジー
新たな世界で新たな人生を_(:3 」∠)_ 【残酷な描写タグ等は一応保険の為です】 後悔ばかりの人生だった高柳美里(40歳)は、ある日突然唯一の趣味と言って良いVRMMOのゲームデータを引き継いだ状態で異世界へと転移する。 目の前には心血とお金と時間を捧げて作り育てたCPUキャラクター達。 そして若返った自分の身体。 美男美女、様々な種族の|子供達《CPUキャラクター》とアイテムに天空城。 これでワクワクしない方が嘘である。 そして転移した世界が異世界であると気付いた高柳美里は今度こそ後悔しない人生を謳歌すると決意するのであった。

転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。

ファンタジー
〈あらすじ〉 信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。 目が覚めると、そこは異世界!? あぁ、よくあるやつか。 食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに…… 面倒ごとは御免なんだが。 魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。 誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。 やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。

不遇職とバカにされましたが、実際はそれほど悪くありません?

カタナヅキ
ファンタジー
現実世界で普通の高校生として過ごしていた「白崎レナ」は謎の空間の亀裂に飲み込まれ、狭間の世界と呼ばれる空間に移動していた。彼はそこで世界の「管理者」と名乗る女性と出会い、彼女と何時でも交信できる能力を授かり、異世界に転生される。 次に彼が意識を取り戻した時には見知らぬ女性と男性が激しく口論しており、会話の内容から自分達から誕生した赤子は呪われた子供であり、王位を継ぐ権利はないと男性が怒鳴り散らしている事を知る。そして子供というのが自分自身である事にレナは気付き、彼は母親と供に追い出された。 時は流れ、成長したレナは自分がこの世界では不遇職として扱われている「支援魔術師」と「錬金術師」の職業を習得している事が判明し、更に彼は一般的には扱われていないスキルばかり習得してしまう。多くの人間から見下され、実の姉弟からも馬鹿にされてしまうが、彼は決して挫けずに自分の能力を信じて生き抜く―― ――後にレナは自分の得た職業とスキルの真の力を「世界の管理者」を名乗る女性のアイリスに伝えられ、自分を見下していた人間から逆に見上げられる立場になる事を彼は知らない。 ※タイトルを変更しました。(旧題:不遇職に役立たずスキルと馬鹿にされましたが、実際はそれほど悪くはありません)。書籍化に伴い、一部の話を取り下げました。また、近い内に大幅な取り下げが行われます。 ※11月22日に第一巻が発売されます!!また、書籍版では主人公の名前が「レナ」→「レイト」に変更しています。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

RD令嬢のまかないごはん

雨愁軒経
ファンタジー
辺境都市ケレスの片隅で食堂を営む少女・エリカ――またの名を、小日向絵梨花。 都市を治める伯爵家の令嬢として転生していた彼女だったが、性に合わないという理由で家を飛び出し、野望のために突き進んでいた。 そんなある日、家が勝手に決めた婚約の報せが届く。 相手は、最近ケレスに移住してきてシアリーズ家の預かりとなった子爵・ヒース。 彼は呪われているために追放されたという噂で有名だった。 礼儀として一度は会っておこうとヒースの下を訪れたエリカは、そこで彼の『呪い』の正体に気が付いた。 「――たとえ天が見放しても、私は絶対に見放さないわ」 元管理栄養士の伯爵令嬢は、今日も誰かの笑顔のためにフライパンを握る。 大さじの願いに、夢と希望をひとつまみ。お悩み解決異世界ごはんファンタジー!

処理中です...