41 / 45
第四章:かりそめの婚約。その終わり
40:離別の言葉
しおりを挟む
冷たい秋の風が睡蓮の頬を撫で、髪を揺らす。
そこは、煉瓦造りの駅舎の屋根の上だった。
周囲を多くの軍や警察が取り囲んでおり、また、今なお、多くの乗客達が駅舎から避難を続けている様子がうかがえる。
巨大な建物だからか、あるいは建物の影になっているのか、地上からこちらに気づいた者はいない。
「いやあ、参ったね。すっかり取り囲まれているよ。さてこれからどうしたものかな」
こういう状況だというのに、小野は焦る様子は微塵も見せず平然としていた。それから睡蓮の身体を屋根の上に横たえると、にやりと笑ってみせる。
「君はこう見えても、如月少佐の婚約者だ。人質としての価値は充分にある。これだけじゃ、舞踏会の余興としては面白くない」
そう言うなり、二つの白い麻袋を、睡蓮を縛る縄へとくくりつけると、その場に立たせた。
「これ……は……」
睡蓮は目を見開き、麻袋を凝視する。
「ああ、下瀬火薬を詰めた袋だ。君を爆弾代わりにすることにしたんだ。軍や官憲、もちろん、龍進や君自身であっても、私の言うことを聞かなかったら、その時点で身体ごと地面に落下させ、ドカンだ。念のため予備をもっておいて良かったよ。あはは」
「…………」
睡蓮はしばらく相手の目を見つめ、
「……なにを言いだすかと思ったら、無意味なことを」
淡々と伝える。
「別に私がどうなろうと、旦那様はなにも気になさらない。あなたは旦那様に捕らえられて、牢獄に送られるだけ」
「…………ほう」
相手の顔が面白いものを見た、とでも言いたげにゆがんだ。
「君は、本当にそう思っているのか?」
「ええ」
「君は彼と婚約しておきながら、彼のことがまるでわかっていないのだな。彼は……、如月龍進は君を失うことをひどく恐れている。君は彼を殺すことはかなわなかったが、的確なまでに彼の弱みを作ったんだよ。彼も家族のぬくもりを知らなかったかわいそうな人間でね」
「…………」
この人は一体、なにを言っているんだろう。
そもそも、自分は人斬りであり、咎人だ。あの人とは、偽りの婚約関係でしかなく、今日の舞踏会が無事終わったら、用済みとなり、あの人の手で処刑されるはずだった。
単に、それがほんの少し早まるだけだ。
「あなたが、そう思いたいなら、別に私をどうしようと勝手にすればいい」
「ふふ。強情だな。なら、君はどうなんだ? もし君が死ぬとして、あいつと離れるのは心残りでは無いのか? 率直な気持ちを聞かせて欲しい」
「それは……」
自分でも意外なことに、言葉に詰まった。
そして、不意に今まで龍進と過ごしてきた日々のことが思い起こされる。
睡蓮が作った料理を食べながら、顔を微かに綻ばせ、美味しいと言ってくれたこと。
一緒に行った日本橋の百貨店で、優しい眼差しを向けて、髪ざしや髪飾りを買ってくれたこと。
夜、寝静まった頃、さみしげな表情の彼が独りでピアノを弾いていたこと。
柔らかな表情で、睡蓮にピアノを教えてくれたこと。
そして、ドレスを纏った睡蓮の姿を褒め、一緒にダンスを踊ったこと。
自分でも困惑するくらい、あふれるように様々な思い出が蘇ってくる。
……けれど。
彼女はなにかを断ち切るかのように、首を左右に振る。
それから、小野を真正面から見て、静かに言った。
「私は、充分過ぎるほど、旦那様から思い出をいただきました。たとえ、それが偽りの家族の記憶だったとしても、これ以上、なにも望むものはありません」
小野の表情から笑顔が消える。
「……解せないな。君はどうしてそんな割り切り方が出来るのか」
続いて、彼の視線が睡蓮の背後へと移された。
「ああ、そうこう話しているうちに、旦那様のお出ましだよ」
睡蓮も身体をよじって背後を見ると、そこには、屋根の上に立ち、軍刀を右手に持った龍進の姿があった。左の頬に出来た傷からは血がにじみ、軍服はところどころが破れている。
そして、彼は睡蓮の身体にくくりつけられた火薬の袋を見るなり、今まで見せたことが無い険しい顔つきになった。
「今すぐに彼女を離してもらおう」
「いやいや。それは出来ない相談だな。こうやって彼女を人質にするためだけに、君の足止めをさせてもらったのだから。若榴はなかなか手強かっただろう?」
「ああ。逃げられた。右肩の筋までしか切ることが出来なかった」
「そうか。やはり、君と直接、命のやりとりをしなくて賢明だったな」
口の端を曲げて笑う小野。
「そういうわけで、君には今すぐに私が逃げる経路を確保してもらおう。こちらには爆薬を身につけた人質がいるんだ。君も手出しは出来まい?」
龍進の眉間に深い皺が刻まれ、歩みが止まる。
どうして? と睡蓮は思う。
なぜ、彼はためらうのか。
「旦那様、私に気を遣う必要はありません。構わずに私ごとこの人を切り裂くか、あるいは一緒に突き落としてくださいませ」
視線が合う。
だが、龍進は静かに首を横に振るだけだ。
「如月、どうした? はやく決断をしろ。そんなに難しい選択ではないはずだ。軍人たるもの、戦場での躊躇いは命取りになるのではないか?」
そう、軍人であるなら、非情さが必要だ。
なのに、どうしてあの人はすぐに答えを出せないのか。
私はもう用済みなのだ。故に、邪魔になるならすぐに廃棄すべきなのだ。
「決められないのか。おまえも日和ったものだな。……ならば」
小野は懐から拳銃を取り出した。
「五秒だ。その間に結論を出さなければ、これでおまえの頭を撃つ。そして、私はこいつを人質にこの場から立ち去る」
旦那様が、相手の要求を受け入れるなどということがあってはならない。
「――四」
旦那様に、そのような無様な真似をさせてはならない。
「…………っ」
睡蓮は拳を強く握りしめ、大きく息を吸った。
「――三」
もし、旦那様が私を殺せないというのならば、自分がやるべきことは一つ。
そして、しかと龍進の顔を見つめる。
「――二」
不思議と、己の顔に笑みが浮かんでくるのがわかった。
ゆっくりと口を開く。
「……旦那様……」
唇がわななくのを感じた。
「短い間ではありましたが……、おそばにいられて、睡蓮は幸せでした」
龍進の瞳が大きく見開かれる。
「――一……うぉっ!?」
睡蓮は渾身の力で小野の手を振り切ると、己の身体を勢いよく寒空へと投げ出した。
身体が地面に引っ張られ、落ちていく――
そこは、煉瓦造りの駅舎の屋根の上だった。
周囲を多くの軍や警察が取り囲んでおり、また、今なお、多くの乗客達が駅舎から避難を続けている様子がうかがえる。
巨大な建物だからか、あるいは建物の影になっているのか、地上からこちらに気づいた者はいない。
「いやあ、参ったね。すっかり取り囲まれているよ。さてこれからどうしたものかな」
こういう状況だというのに、小野は焦る様子は微塵も見せず平然としていた。それから睡蓮の身体を屋根の上に横たえると、にやりと笑ってみせる。
「君はこう見えても、如月少佐の婚約者だ。人質としての価値は充分にある。これだけじゃ、舞踏会の余興としては面白くない」
そう言うなり、二つの白い麻袋を、睡蓮を縛る縄へとくくりつけると、その場に立たせた。
「これ……は……」
睡蓮は目を見開き、麻袋を凝視する。
「ああ、下瀬火薬を詰めた袋だ。君を爆弾代わりにすることにしたんだ。軍や官憲、もちろん、龍進や君自身であっても、私の言うことを聞かなかったら、その時点で身体ごと地面に落下させ、ドカンだ。念のため予備をもっておいて良かったよ。あはは」
「…………」
睡蓮はしばらく相手の目を見つめ、
「……なにを言いだすかと思ったら、無意味なことを」
淡々と伝える。
「別に私がどうなろうと、旦那様はなにも気になさらない。あなたは旦那様に捕らえられて、牢獄に送られるだけ」
「…………ほう」
相手の顔が面白いものを見た、とでも言いたげにゆがんだ。
「君は、本当にそう思っているのか?」
「ええ」
「君は彼と婚約しておきながら、彼のことがまるでわかっていないのだな。彼は……、如月龍進は君を失うことをひどく恐れている。君は彼を殺すことはかなわなかったが、的確なまでに彼の弱みを作ったんだよ。彼も家族のぬくもりを知らなかったかわいそうな人間でね」
「…………」
この人は一体、なにを言っているんだろう。
そもそも、自分は人斬りであり、咎人だ。あの人とは、偽りの婚約関係でしかなく、今日の舞踏会が無事終わったら、用済みとなり、あの人の手で処刑されるはずだった。
単に、それがほんの少し早まるだけだ。
「あなたが、そう思いたいなら、別に私をどうしようと勝手にすればいい」
「ふふ。強情だな。なら、君はどうなんだ? もし君が死ぬとして、あいつと離れるのは心残りでは無いのか? 率直な気持ちを聞かせて欲しい」
「それは……」
自分でも意外なことに、言葉に詰まった。
そして、不意に今まで龍進と過ごしてきた日々のことが思い起こされる。
睡蓮が作った料理を食べながら、顔を微かに綻ばせ、美味しいと言ってくれたこと。
一緒に行った日本橋の百貨店で、優しい眼差しを向けて、髪ざしや髪飾りを買ってくれたこと。
夜、寝静まった頃、さみしげな表情の彼が独りでピアノを弾いていたこと。
柔らかな表情で、睡蓮にピアノを教えてくれたこと。
そして、ドレスを纏った睡蓮の姿を褒め、一緒にダンスを踊ったこと。
自分でも困惑するくらい、あふれるように様々な思い出が蘇ってくる。
……けれど。
彼女はなにかを断ち切るかのように、首を左右に振る。
それから、小野を真正面から見て、静かに言った。
「私は、充分過ぎるほど、旦那様から思い出をいただきました。たとえ、それが偽りの家族の記憶だったとしても、これ以上、なにも望むものはありません」
小野の表情から笑顔が消える。
「……解せないな。君はどうしてそんな割り切り方が出来るのか」
続いて、彼の視線が睡蓮の背後へと移された。
「ああ、そうこう話しているうちに、旦那様のお出ましだよ」
睡蓮も身体をよじって背後を見ると、そこには、屋根の上に立ち、軍刀を右手に持った龍進の姿があった。左の頬に出来た傷からは血がにじみ、軍服はところどころが破れている。
そして、彼は睡蓮の身体にくくりつけられた火薬の袋を見るなり、今まで見せたことが無い険しい顔つきになった。
「今すぐに彼女を離してもらおう」
「いやいや。それは出来ない相談だな。こうやって彼女を人質にするためだけに、君の足止めをさせてもらったのだから。若榴はなかなか手強かっただろう?」
「ああ。逃げられた。右肩の筋までしか切ることが出来なかった」
「そうか。やはり、君と直接、命のやりとりをしなくて賢明だったな」
口の端を曲げて笑う小野。
「そういうわけで、君には今すぐに私が逃げる経路を確保してもらおう。こちらには爆薬を身につけた人質がいるんだ。君も手出しは出来まい?」
龍進の眉間に深い皺が刻まれ、歩みが止まる。
どうして? と睡蓮は思う。
なぜ、彼はためらうのか。
「旦那様、私に気を遣う必要はありません。構わずに私ごとこの人を切り裂くか、あるいは一緒に突き落としてくださいませ」
視線が合う。
だが、龍進は静かに首を横に振るだけだ。
「如月、どうした? はやく決断をしろ。そんなに難しい選択ではないはずだ。軍人たるもの、戦場での躊躇いは命取りになるのではないか?」
そう、軍人であるなら、非情さが必要だ。
なのに、どうしてあの人はすぐに答えを出せないのか。
私はもう用済みなのだ。故に、邪魔になるならすぐに廃棄すべきなのだ。
「決められないのか。おまえも日和ったものだな。……ならば」
小野は懐から拳銃を取り出した。
「五秒だ。その間に結論を出さなければ、これでおまえの頭を撃つ。そして、私はこいつを人質にこの場から立ち去る」
旦那様が、相手の要求を受け入れるなどということがあってはならない。
「――四」
旦那様に、そのような無様な真似をさせてはならない。
「…………っ」
睡蓮は拳を強く握りしめ、大きく息を吸った。
「――三」
もし、旦那様が私を殺せないというのならば、自分がやるべきことは一つ。
そして、しかと龍進の顔を見つめる。
「――二」
不思議と、己の顔に笑みが浮かんでくるのがわかった。
ゆっくりと口を開く。
「……旦那様……」
唇がわななくのを感じた。
「短い間ではありましたが……、おそばにいられて、睡蓮は幸せでした」
龍進の瞳が大きく見開かれる。
「――一……うぉっ!?」
睡蓮は渾身の力で小野の手を振り切ると、己の身体を勢いよく寒空へと投げ出した。
身体が地面に引っ張られ、落ちていく――
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
金沢ひがし茶屋街 雨天様のお茶屋敷
河野美姫
キャラ文芸
古都・金沢、加賀百万石の城下町のお茶屋街で巡り会う、不思議なご縁。
雨の神様がもてなす甘味処。
祖母を亡くしたばかりの大学生のひかりは、ひとりで金沢にある祖母の家を訪れ、祖母と何度も足を運んだひがし茶屋街で銀髪の青年と出会う。
彼は、このひがし茶屋街に棲む神様で、自身が守る屋敷にやって来た者たちの傷ついた心を癒やしているのだと言う。
心の拠り所を失くしたばかりのひかりは、意図せずにその屋敷で過ごすことになってしまいーー?
神様と双子の狐の神使、そしてひとりの女子大生が紡ぐ、ひと夏の優しい物語。
アルファポリス 2021/12/22~2022/1/21
※こちらの作品はノベマ!様・エブリスタ様でも公開中(完結済)です。
(2019年に書いた作品をブラッシュアップしています)
【完結】召しませ神様おむすび処〜メニューは一択。思い出の味のみ〜
四片霞彩
キャラ文芸
【第6回ほっこり・じんわり大賞にて奨励賞を受賞いたしました🌸】
応援いただいた皆様、お読みいただいた皆様、本当にありがとうございました!
❁.。.:*:.。.✽.。.:*:.。.❁.。.:*:.。.✽.。.:*:.。.❁.。.
疲れた時は神様のおにぎり処に足を運んで。店主の豊穣の神が握るおにぎりが貴方を癒してくれる。
ここは人もあやかしも神も訪れるおむすび処。メニューは一択。店主にとっての思い出の味のみ――。
大学進学を機に田舎から都会に上京した伊勢山莉亜は、都会に馴染めず、居場所のなさを感じていた。
とある夕方、花見で立ち寄った公園で人のいない場所を探していると、キジ白の猫である神使のハルに導かれて、名前を忘れた豊穣の神・蓬が営むおむすび処に辿り着く。
自分が使役する神使のハルが迷惑を掛けたお詫びとして、おむすび処の唯一のメニューである塩おにぎりをご馳走してくれる蓬。おにぎりを食べた莉亜は心を解きほぐされ、今まで溜めこんでいた感情を吐露して泣き出してしまうのだった。
店に通うようになった莉亜は、蓬が料理人として致命的なある物を失っていることを知ってしまう。そして、それを失っている蓬は近い内に消滅してしまうとも。
それでも蓬は自身が消える時までおにぎりを握り続け、店を開けるという。
そこにはおむすび処の唯一のメニューである塩おにぎりと、かつて蓬を信仰していた人間・セイとの間にあった優しい思い出と大切な借り物、そして蓬が犯した取り返しのつかない罪が深く関わっていたのだった。
「これも俺の運命だ。アイツが現れるまで、ここでアイツから借りたものを守り続けること。それが俺に出来る、唯一の贖罪だ」
蓬を助けるには、豊穣の神としての蓬の名前とセイとの思い出の味という塩おにぎりが必要だという。
莉亜は蓬とセイのために、蓬の名前とセイとの思い出の味を見つけると決意するがーー。
蓬がセイに犯した罪とは、そして蓬は名前と思い出の味を思い出せるのかーー。
❁.。.:*:.。.✽.。.:*:.。.❁.。.:*:.。.✽.。.:*:.。.❁.。.
※ノベマに掲載していた短編作品を加筆、修正した長編作品になります。
※ほっこり・じんわり大賞の応募について、運営様より許可をいただいております。
裏吉原あやかし語り
石田空
キャラ文芸
「堀の向こうには裏吉原があり、そこでは苦界の苦しみはないよ」
吉原に売られ、顔の火傷が原因で年季が明けるまで下働きとしてこき使われている音羽は、火事の日、遊女たちの噂になっている裏吉原に行けると信じて、堀に飛び込んだ。
そこで待っていたのは、人間のいない裏吉原。ここを出るためにはどのみち徳を積まないと出られないというあやかしだけの街だった。
「極楽浄土にそんな簡単に行けたら苦労はしないさね。あたしたちができるのは、ひとの苦しみを分かつことだけさ」
自称魔女の柊野に拾われた音羽は、裏吉原のひとびとの悩みを分かつ手伝いをはじめることになる。
*カクヨム、エブリスタ、pixivにも掲載しております。

家出したとある辺境夫人の話
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
『突然ではございますが、私はあなたと離縁し、このお屋敷を去ることにいたしました』
これは、一通の置き手紙からはじまった一組の心通わぬ夫婦のお語。
※ちゃんとハッピーエンドです。ただし、主人公にとっては。
※他サイトでも掲載します。
口づけからはじまるかりそめ夫婦、道中お気をつけて~契約婚のはずが、なぜか夫から本気の求婚をされながら勾玉集めの旅をしています〜
星名 泉花
キャラ文芸
穂乃花は巫女姉妹の七女。八ツ俣(やつまた)を封じるために姉妹全員で人柱となった。
だが穂乃花が暴走したことで封印は失敗した。
時は流れ、穂乃花は八ツ俣封じのために再び目を覚ます……がまさかの口づけをきっかけに起きてしまった!
なんだかんだと一悶着があったものの、乙女の唇を奪った深琴と「かりそめ夫婦」となり旅をすることとなる。
姉妹たちに会いに行き、罪滅ぼしのために勾玉を集めていくが、道中「かりそめ夫婦」として深琴に振り回されて……。
やがて八ツ俣退治で起きた裏側を知ることとなり、穂乃花の運命が翻弄されていく。
「狭間の巫女」
それが八人姉妹の七女・穂乃花の宿命でーー。
可憐な乙女が「かりそめ夫婦」として八ツ俣退治に向かって奮闘する和風恋愛ファンタジー🌸
「さぁ、この旅の道中お気をつけてお進み下さい」
大正ロマン恋物語 ~将校様とサトリな私のお試し婚~
菱沼あゆ
キャラ文芸
華族の三条家の跡取り息子、三条行正と見合い結婚することになった咲子。
だが、軍人の行正は、整いすぎた美形な上に、あまりしゃべらない。
蝋人形みたいだ……と見合いの席で怯える咲子だったが。
実は、咲子には、人の心を読めるチカラがあって――。
男装官吏と花散る後宮〜禹国謎解き物語〜
春日あざみ
キャラ文芸
宮廷で史書編纂事業が立ち上がると聞き、居ても立ってもいられなくなった歴史オタクの柳羅刹(りゅうらせつ)。男と偽り官吏登用試験、科挙を受験し、見事第一等の成績で官吏となった彼女だったが。珍妙な仮面の貴人、雲嵐に女であることがバレてしまう。皇帝の食客であるという彼は、羅刹の秘密を守る代わり、後宮の悪霊によるとされる妃嬪の連続不審死事件の調査を命じる。
しかたなく羅刹は、悪霊について調べ始めるが——?
「歴女×仮面の貴人(奇人?)」が紡ぐ、中華風世界を舞台にしたミステリ開幕!
その手で、愛して。ー 空飛ぶイルカの恋物語 ー
ユーリ(佐伯瑠璃)
キャラ文芸
T-4ブルーインパルスとして生を受けた#725は専任整備士の青井翼に恋をした。彼の手の温もりが好き、その手が私に愛を教えてくれた。その手の温もりが私を人にした。
機械にだって心がある。引退を迎えて初めて知る青井への想い。
#725が引退した理由は作者の勝手な想像であり、退役後の扱いも全てフィクションです。
その後の二人で整備員を束ねている坂東三佐は、鏡野ゆう様の「今日も青空、イルカ日和」に出ておられます。お名前お借りしました。ご許可いただきありがとうございました。
※小説化になろうにも投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる