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第三章:まつろわぬ民
27:勢州の一族
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夕方になり、天気は下り坂になった。強い風が雨雲とともに、空を飛ぶ鴉を押し流していく。東京丸の内にある皇城は、帝都を覆う夕闇の中に巨大な影として溶け込みつつある。
その皇城の奥に位置する御殿の応接室のテーブルでは、大君と、そして軍服姿の龍進が向かい合う形で座っていた。
大君は、険しい表情で柳本教授が書いた手紙に目を通していたが、ややあって顔を上げると、龍進の顔を見て言った。
「教授によれば、あの『双頭の鴉』は、かつて勢州にいた一族が隠し持っていた紋章であり、一族の長たる巫になるべき者にその証として、秘かに彫られるものだということです。その形状を知るものは、一族の長とわずか三人の巫のみ。柳本教授は、当時その一族と親交があり、文殿を五年前にご退官された文官から聞き取ったとのこと。恥ずかしながら、ここまでのことは私も知りませんでした」
それから、小さく息を吐いて続ける。
「よりによって、彼女……、睡蓮様は、勢州の一族だった、ということですか……。兄上にとっては因縁浅からぬ、というところですね」
「私だけではありません。ことは皇城全体に関わると考えております」
「……兄上のおっしゃる通りです」
大君は便箋を丁寧に折りたたむと、封筒にしまいながら独り言のように言った。
「維新が落ち着いた頃のことです。我らの父……、太上帝と王太后殿下の間に、なかなかお子が授からず、皇城には不安が渦巻いていたそうです。折角、維新によって、旧幕府から実権を奪い返したというのに、跡継ぎが出来なければまたその権力も危うくなるのではないか、と」
そう言いつつ、席を立って窓際に歩み寄るとカーテンを開けた。そして、窓ガラスに映った、眉間に皺を寄せた己の顔を見つめながら続ける。
「側近の侍従たちは我らと祖を同じくし、かつ、祖神を奉る勢州へと向かい、そこで、三人の巫から託宣を得ました。お子をなすためには、一度、王太后殿下とは別の、高貴でありながらも血族ではない者に伽をさせる必要がある、と。もちろん、侍従達の間では侃々諤々の議論が起こりました」
そして、大君は言葉を切り、窓硝子越しに龍進と目を合わせた。
「構いません。それで、私、如月龍進はこの世に生を受けたのですから」
大君が続ける。
「結局、皇城は巫の託宣を受け入れ、そのお方から、兄さんが産まれます。その二年後、今度は、王太后殿下がご懐妊、大君たる私が産まれました」
「……ですが、それから十年後、太上帝の命を受けた侍従達は、勢州に秘かに軍を送ります。目的は、太上帝の『隠し子』の存在を知る三人の巫、そして、その一族をこの国から消し去ること」
きっかけは、我が国の祭祀体系において祖神を奉る特殊な役目を担い、皇城に次いで力を持っていた勢州の一族が、いわば『本家』である皇城から政治的権力を奪還しようと企てたことだと言われている。政権を渡さねば、『隠し子』の存在を公にすると脅したのだ。それに対する皇城の解決策が、勢州の一族を滅ぼすことだった。
古代よりこの王朝は、数多の血族を『まつろわぬ民』として征圧し、その歴史と人々を存在ごと消し去ることで権力を保持してきた。もちろん、ときに武家が実権を担う時代もあったものの、この国家の元首は常に大君であり、それが国体であった。
だが、勢州は事情が異なる。『まつろわぬ民』ではなく、同じ祖を持つ血族であり、かつ祭祀を専門に担う、言わば最も序列が高い『分家』といえる。それを根絶やしにしてまで皇城は、龍進と、そして、その母の存在を隠し通す必要があったのだ。
「…………」
二人の間に沈黙が落ちる。龍進が目を伏せる。
勢州が滅ぼされたことを知ったのは、彼が十四歳の夏の頃だった。
ヒグラシの声が響く庭園で、父親から事の次第を聞かされた龍進は、その場にくずおれ、夜になるまで立ち上がることが出来なかった。
つい数ヶ月前、彼は、侍従とともに訪れた勢州に赴いた際、一人、草原に座っていた少女を見初めていた。一目惚れだった。
隠し子として家族を持たない自分でも、この少女となら本当の家族を持てるかもしれない、と思った。
結局、龍進を探しに来た侍従に連れ戻されたことにより、彼女の名前は聞けずじまいだったが、頭の中ではずっとあの少女のことが気にかかっていた。いつか必ず迎えに行くと心に決めていた。
しかし、勢州の人々は皆殺しにされ、おそらくは、あの少女も殺された。
侍従達や自分を伴った父親の行幸は、勢州の一族を根絶やしにするための準備だったのだ。
龍進は諭された。これはこの国を護るために仕方の無かったこと。今後、弟が大君として安定した治政を執り行うために、致し方のなかったこと。
龍進は自分を慕う弟のためにも、全てを受け入れた。それが自分の運命だ。自分は陰の存在であり、弟の間諜としてこの国に身を捧げる。そう決意した。
しかし……。
まさかとは思う。まさか睡蓮が、あのときの少女なのか。豪華の中を生き延び、そして、自分の前に幽鬼のように現れたというのか。
龍進は、睡蓮のどこか全てを諦めたような昏く、しかし、宝石のように透き通った大きな瞳を思い出す。
……わからない。単なる血縁で、ただ似ているだけかもしれない。
いや、今はそんなことよりも、他に考えるべきことがある。
睡蓮の出自と、一連のテロ事件の関係だ。
彼女自身は、己の出自を知った上で、行動していたのだろうか? いや、彼女にその素振りは全く無い。
ならば、下手人たる彼女に指示を出していたという、隻眼の少年・石榴は。彼もまた一族の生き残りなら。
もし彼が最初から知っていたとしたなら、そして、それを踏まえて龍進の元に睡蓮を差し向けたとしたのなら、一連の新時代主義者に絡むと思われたテロ事件の意味合いが全く異なるものになる。
たとえば、
――勢州の生き残りによる、国家権力の奪取。
それだけはなんとしてでも、防がなければならない。
龍進は顔を鏡越しの弟に向けて、意識して淡々と告げた。
「その生き残りが、今、私の手元にあるとわかった以上、速やかに処分を……、この手で睡蓮の命を絶つことにいたします」
「…………」
大君は、ゆっくりと視線を、窓から、直接、龍進の顔に向ける。
やや間があって、大君は口角を上げ、努めて明るい声で言った。
「わかりました。ですが、それは舞踏会を終えてからでもいいのではないでしょうか。その方が、叔父上も安心するでしょう」
「…………ですが」
「それに舞踏会では兄上の婚約者を一目見たいと思っている来賓が大勢いらっしゃいます。もし、そこに睡蓮様がいらっしゃらなければ、不安に感じられる方もおられるかもしれません。女王陛下をお迎えする、折角のハレの場で、水をさしたくはない、というのが、主催者である私の思いです」
有無を言わせぬ口調は、大君としての下命に他ならなかった。
龍進は深々と頭を垂れる。
「承知いたしました。仰せの通りに」
そう言って、応接室から辞する龍進の背中を、大君は悲しげな色をたたえた瞳で見送る。
外では雨風が強まり、窓硝子がガタガタと音を立てて揺れていた。
その皇城の奥に位置する御殿の応接室のテーブルでは、大君と、そして軍服姿の龍進が向かい合う形で座っていた。
大君は、険しい表情で柳本教授が書いた手紙に目を通していたが、ややあって顔を上げると、龍進の顔を見て言った。
「教授によれば、あの『双頭の鴉』は、かつて勢州にいた一族が隠し持っていた紋章であり、一族の長たる巫になるべき者にその証として、秘かに彫られるものだということです。その形状を知るものは、一族の長とわずか三人の巫のみ。柳本教授は、当時その一族と親交があり、文殿を五年前にご退官された文官から聞き取ったとのこと。恥ずかしながら、ここまでのことは私も知りませんでした」
それから、小さく息を吐いて続ける。
「よりによって、彼女……、睡蓮様は、勢州の一族だった、ということですか……。兄上にとっては因縁浅からぬ、というところですね」
「私だけではありません。ことは皇城全体に関わると考えております」
「……兄上のおっしゃる通りです」
大君は便箋を丁寧に折りたたむと、封筒にしまいながら独り言のように言った。
「維新が落ち着いた頃のことです。我らの父……、太上帝と王太后殿下の間に、なかなかお子が授からず、皇城には不安が渦巻いていたそうです。折角、維新によって、旧幕府から実権を奪い返したというのに、跡継ぎが出来なければまたその権力も危うくなるのではないか、と」
そう言いつつ、席を立って窓際に歩み寄るとカーテンを開けた。そして、窓ガラスに映った、眉間に皺を寄せた己の顔を見つめながら続ける。
「側近の侍従たちは我らと祖を同じくし、かつ、祖神を奉る勢州へと向かい、そこで、三人の巫から託宣を得ました。お子をなすためには、一度、王太后殿下とは別の、高貴でありながらも血族ではない者に伽をさせる必要がある、と。もちろん、侍従達の間では侃々諤々の議論が起こりました」
そして、大君は言葉を切り、窓硝子越しに龍進と目を合わせた。
「構いません。それで、私、如月龍進はこの世に生を受けたのですから」
大君が続ける。
「結局、皇城は巫の託宣を受け入れ、そのお方から、兄さんが産まれます。その二年後、今度は、王太后殿下がご懐妊、大君たる私が産まれました」
「……ですが、それから十年後、太上帝の命を受けた侍従達は、勢州に秘かに軍を送ります。目的は、太上帝の『隠し子』の存在を知る三人の巫、そして、その一族をこの国から消し去ること」
きっかけは、我が国の祭祀体系において祖神を奉る特殊な役目を担い、皇城に次いで力を持っていた勢州の一族が、いわば『本家』である皇城から政治的権力を奪還しようと企てたことだと言われている。政権を渡さねば、『隠し子』の存在を公にすると脅したのだ。それに対する皇城の解決策が、勢州の一族を滅ぼすことだった。
古代よりこの王朝は、数多の血族を『まつろわぬ民』として征圧し、その歴史と人々を存在ごと消し去ることで権力を保持してきた。もちろん、ときに武家が実権を担う時代もあったものの、この国家の元首は常に大君であり、それが国体であった。
だが、勢州は事情が異なる。『まつろわぬ民』ではなく、同じ祖を持つ血族であり、かつ祭祀を専門に担う、言わば最も序列が高い『分家』といえる。それを根絶やしにしてまで皇城は、龍進と、そして、その母の存在を隠し通す必要があったのだ。
「…………」
二人の間に沈黙が落ちる。龍進が目を伏せる。
勢州が滅ぼされたことを知ったのは、彼が十四歳の夏の頃だった。
ヒグラシの声が響く庭園で、父親から事の次第を聞かされた龍進は、その場にくずおれ、夜になるまで立ち上がることが出来なかった。
つい数ヶ月前、彼は、侍従とともに訪れた勢州に赴いた際、一人、草原に座っていた少女を見初めていた。一目惚れだった。
隠し子として家族を持たない自分でも、この少女となら本当の家族を持てるかもしれない、と思った。
結局、龍進を探しに来た侍従に連れ戻されたことにより、彼女の名前は聞けずじまいだったが、頭の中ではずっとあの少女のことが気にかかっていた。いつか必ず迎えに行くと心に決めていた。
しかし、勢州の人々は皆殺しにされ、おそらくは、あの少女も殺された。
侍従達や自分を伴った父親の行幸は、勢州の一族を根絶やしにするための準備だったのだ。
龍進は諭された。これはこの国を護るために仕方の無かったこと。今後、弟が大君として安定した治政を執り行うために、致し方のなかったこと。
龍進は自分を慕う弟のためにも、全てを受け入れた。それが自分の運命だ。自分は陰の存在であり、弟の間諜としてこの国に身を捧げる。そう決意した。
しかし……。
まさかとは思う。まさか睡蓮が、あのときの少女なのか。豪華の中を生き延び、そして、自分の前に幽鬼のように現れたというのか。
龍進は、睡蓮のどこか全てを諦めたような昏く、しかし、宝石のように透き通った大きな瞳を思い出す。
……わからない。単なる血縁で、ただ似ているだけかもしれない。
いや、今はそんなことよりも、他に考えるべきことがある。
睡蓮の出自と、一連のテロ事件の関係だ。
彼女自身は、己の出自を知った上で、行動していたのだろうか? いや、彼女にその素振りは全く無い。
ならば、下手人たる彼女に指示を出していたという、隻眼の少年・石榴は。彼もまた一族の生き残りなら。
もし彼が最初から知っていたとしたなら、そして、それを踏まえて龍進の元に睡蓮を差し向けたとしたのなら、一連の新時代主義者に絡むと思われたテロ事件の意味合いが全く異なるものになる。
たとえば、
――勢州の生き残りによる、国家権力の奪取。
それだけはなんとしてでも、防がなければならない。
龍進は顔を鏡越しの弟に向けて、意識して淡々と告げた。
「その生き残りが、今、私の手元にあるとわかった以上、速やかに処分を……、この手で睡蓮の命を絶つことにいたします」
「…………」
大君は、ゆっくりと視線を、窓から、直接、龍進の顔に向ける。
やや間があって、大君は口角を上げ、努めて明るい声で言った。
「わかりました。ですが、それは舞踏会を終えてからでもいいのではないでしょうか。その方が、叔父上も安心するでしょう」
「…………ですが」
「それに舞踏会では兄上の婚約者を一目見たいと思っている来賓が大勢いらっしゃいます。もし、そこに睡蓮様がいらっしゃらなければ、不安に感じられる方もおられるかもしれません。女王陛下をお迎えする、折角のハレの場で、水をさしたくはない、というのが、主催者である私の思いです」
有無を言わせぬ口調は、大君としての下命に他ならなかった。
龍進は深々と頭を垂れる。
「承知いたしました。仰せの通りに」
そう言って、応接室から辞する龍進の背中を、大君は悲しげな色をたたえた瞳で見送る。
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