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第4話 そして…続き

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「で、どうするよ。帰るか?」

と俺は、帰ることを提案する。
しかし、まだ五時も来ていなかった。この学校では、部活は最低でも五時まで活動することが規定で決まっていた。
と言ってもこの部活は、ただ、だべったたりするだけの部活で五時まで暇をつぶすだけなのだ。

「でも、まだ五時来てないから帰るわけにはいかないしな。ふむ、もう少し話をしようではないか」

と学人は答えた。この部室にいる美少女たちも、学人の言うことに納得する。まぁ、こいつらが学人の言うことを聞かないわけがないのだが。

「じゃあ、俺は宿題でもするか」

と言って、俺はカバンから宿題を取り出す。
すると、それを聞いた学人もカバンから宿題を出す。
その行動を見ていた、ギャルと武道家もカバンから宿題を出し始める。
俺たち四人は同じクラスなのだ。だから、当然みんなに同じ宿題が出されていた。
その行動を見ていた、紅羽ちゃんは一人だけ中学生なので当然その宿題は出ていない。自分だけ宿題を出せなくて、少し、寂しそうな顔をする。
俺は、その紅羽ちゃんの顔を見て、宿題をカバンへと戻す。その行動を見て、学人が聞いてきた。

「ん?宿題をするんじゃなかったのか?」

と不思議そうな顔をして、俺の顔を見る。ほら俺もしようと思ったが…

「なんだかやる気がなくなっちまってよ。明日、写させてくれ」

と答えた。これは、本当のことなのだ。元からする気などちっともなかったが。

「ダメだ。写しては自分のためにならんだろう」

と学人は正論を言って、俺に宿題を見せるつもりがないことを伝えてくる。全くまじめなやつだ。

「わかったよ、家でやる。だから帰るわ」

と俺は時計を見て答えた。学人も時計を見て五時が来ているのを確認したらしい。
ちょうど五時になったところだった。まるで、定時で帰る社会人のように時間きっかりだ。

「ちょうど五時になったところか!皆、今日はもう帰ろう!!」

と部長が言う。まぁ、学人のことなんだが。
その言葉を聞いて、みんなが帰る自宅を始める。
そして、鍵を持とうとすると学人が、「いつもお前にばっかりやらして悪いから、今日は任せてくれ」と言って鍵を持って離さなかった。えっと、それはそれで困るんだけど。
そして、学人はみんなが教室を出たら鍵を閉めて、「先に帰っておいてくれ」と言って職員室に鍵を返しにいった。
俺たちは、顔を見合わせて、何も言わず校門に向かった。

校門についた俺たちは学人がくるのを待った。
いつもは、俺が鍵を返しにいっているから、この待っている時間はどんなことを話しているのかわからない。
どうしよう…と頭を抱えていると、紅羽ちゃんは頭をかしげていた。どうしたんだろう。
俺は気になったので、聞いてみることにした。


「紅羽ちゃんどうかしたの?」
「う~ん、それが何か忘れているような気がして…」

と言った。俺も言われてみれば何か忘れている、気もしなくない。
俺も同じく頭をかしげながら考え始める。それでも、思いつかないんで他の二人にも聞いてみることにした。

「なぁ、二人とも何か忘れていることはないか?」

と聞いた。するとギャルと武道家は

「あの~、一緒にしないでもらえる?」

とギャルが言う。

「そうそう、こんなチャラチャラした女とセットにされるのは心外です」

と武道家が反抗する。俺はいつもこの二人をセットにしてしまう。
なぜだろう。お互い一緒に扱われることを嫌う。でも、いつも、俺が見るときは二人一緒にいるのだから仕方なくない?

「何よ、私こそあんたみたいな堅物と…」

と言いかけた時、後者の方から声がした。

「お~い!」

と学人が手を振りながらこちらに向かってきた。た、助かった~。
ギャルも武道家も喧嘩していたはずなのに、学人が近づいてくると、喧嘩は自然と終わっていた。

「じゃあ、帰ろう」

という声でみんな学人の後をついて帰る。紅羽ちゃんはまだ考えているようでいつものように学人の腕にしがみつかず、後ろを歩いていた。そういう俺も後ろで、今日は、ギャルと武道家が学人の両脇に付いていた。
俺は紅羽ちゃんに「思い出せそう?」と聞いてみた。しかし、思い出せないようで、「う~ん、まだ思い出せない」
とうなりながら答えた。そういう俺も思い出せないまま、帰り道を歩いた。

次の日、その忘れていたことを思い出したが、後の祭りだった。

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