泥棒冒険者!恵まれなスキルですが勇者目指して頑張ります。

真っ白 磨代

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第二章【仲間】

【36】バレない為に……

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僕は、ダンジョンから放り出される前にフェルのお腹に捕まり隠れた。

フェルは走りにくそうだったが、ダンジョンから出ると必死に走ってくれた。

そして、冒険者達からかなり離れた森の中……

フェルは、とうとう力尽き! 倒れた。

僕はすぐに立ち上がると

「ごめんよ。 フェル!」 と謝った。

フェルは、疲れ過ぎて大きな舌を出して!

ゼェ……ゼェ……! と深い呼吸をしていた。

すると、どこからもとなく声が聞こえて来る!

僕は冒険者につけられていたのかと思い。
急いで態勢を低くとるが……

声は聞こえるが、誰も見当たらない……

僕はフェルと共にダンジョンルームに逃げようと、すると……

「……待て待て! 別に取って食うつもりはない。 安心せい」

すると、木の上から1人の女性が舞い降りてくる。
その女性は、とても美しく! 神秘的な雰囲気を纏っていた……

「人間語など、久しく使ってないモノじゃから発声が難しいのぉ~……」

そんな事を照れ臭そうに話す彼女に、僕は話しかける。

「……あの……何か様ですか?」

「お主、妾が見えるのか?」

「……まぁ…………」

「これは、なんと珍しい!!! 久しく見た人間を揶揄ってやろうと思ったのじゃが……
失敗じゃ!!!」

何を言ってるのか? この人は……

「……で? 何か用ですか?」

そう聞くと……

「……特に用は、ない!」

そうはっきりと答えられたので、僕は用がないなら……と言って、その場を立ち去ろうとすると!

「何故? お主達は、ボロボロなのじゃ?」

「……まぁ、色々ありまして……えぇ~と、
仲間も負傷しておりますので、僕達は先を急ぎます……」

そう言うと
「そんな事なら妾に任せておけ!」

そう言うと、フェルと僕の傷と体力を回復してくれた。

「……あっ……えッ? えッ…………?」

僕が戸惑っていると……

「ほら、これで問題無かろう。 
お主らがボロボロの訳を話せ!!!」

そう、せがまれたので……
僕はフェルを見るとダンジョンルームに逃げようと目で合図をすると!
フェルは……

「主人……コイツは、精霊! しかも、特別上位の精霊だと思います。
まぁ、だからと言って何もありませんが!」

そう伝えて来たので、僕は謎の女性に質問をする。

「……貴方は、精霊なのですか?」 と聞くと

「……何を隠そう! この妾が精霊女王じゃ!!! だから~お主らの事~! 全て、話せ~。 妾は暇なんじゃ♪」

悪い人では無さそうだけど……噂は広がって欲しくないし。
本当に話して良いものか少し考える。 
が……

精霊女王がしつこく五月蝿いので、結局! 
話す事にした。
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