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097 土の精霊との戦いと決着
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土の精霊との試合に臨んだわたしは、土の精霊が繰り出す見えない攻撃に苦戦を強いられていた。
隙をついて打撃を与えようにも、こちらの意図していない方向から攻撃を喰らい、吹っ飛ばされる。
そんな事が何度か続いた後、いくつか気がついた事があった。
・・・たまたまかもしれないし、単に余裕をかましているだけなのかもしれないけど。
見えない攻撃を喰らうのは、必ず土の精霊に接近した時だ。
遠くにいる時に喰らったことはない。
そして、見えない攻撃はいつも単発で、連続で繰り出されることはない。
もっとも、一発で吹っ飛ばされるので二撃目は必要ないのかもしれないけど。
そして見えない攻撃だが、たぶん石のようなもので殴られている気がする。
あるいは土の精霊だし、体が石のように硬いとか?
とにかく硬質な感触だった。
「ねぇ、サラちゃん(超小声)」
(なに?)
「あのね・・・」
単純な策だが、サラとの打ち合わせをちゃちゃっと済ませると、再び土の精霊に向かって攻撃を開始した。
速度と手数で攻め、今度こそ土の精霊に有効打を当てられると思った時、またしても見えない攻撃で側頭部を殴られ、吹っ飛ばされた。
「うーん、痛ったた・・・」
クワンクワンする頭を押さえつつ起き上がると、土の精霊から冷たい声をかけられた。
「ユリ、あなた今何をしたの?それにあなたのその顔。どういうことよ」
土の精霊は拳をさすりながら、わたしを睨みつけていた。
土の精霊の拳は深いヒビが入っていた。
そしてわたしの顔には無数の切り傷ができ、血が滲んでいた。
「え?拳にヒビ?なんで?」
質問に質問を返した形になってしまったが、土の精霊の拳が砕けるような事態になったことに少し驚いてしまった。
さっきのわたしの攻撃は、実は土の精霊の見えない攻撃の正体を確かめるため、策を講じて攻撃をしていた。
そのために、サラと簡単な打ち合わせをした。
『わたしが土の精霊に有効打を決められそうになった時に、わたしの頭の周辺に風の刃を起こして周囲を切り刻んで』とお願いをしていた。
・・・顔が切り刻まれるのも覚悟の上で。
水の防御があれど、風の精霊が起こした風の刃の攻撃力は高く、やっぱりわたしの顔も軽く切れてしまったが、一応は思惑通りに見えない攻撃にも影響を与えたようだ。
・・・それにしても切った先が土の精霊の拳とはねぇ。
少しカラクリがわかってきたような気がする。
わたしは土の精霊に尋ねた。
「ねえ、土の精霊さん。戦っている間、そうやってずっと腕を組んでいるけど、その腕、擬態よね?」
わたしが土の精霊を攻撃している間、土の精霊は余裕をかましているかのように、ずっと腕を組んだままだった。
ノーラが戦っている時もそうだった。
腕を組んだままなのに、拳が割れるはずがない。
ならば、考えられることは単純だ。
「あなたの本当の腕は魔術か何かで消して見えなくしている。戦っている最中に見えているその腕は幻。そういうことでしょう?」
「・・・なるほど。これは風の精霊の仕業なのね」
土の精霊は溜息を吐きながら、ひび割れた自らの手を治癒していた。
そして、興が醒めたような口振りで試合の中断を提案してきた。
「ええ。あなたの言う通りよ。ワタシの攻撃は見えないように透明化した本当の腕によるものよ。でも、分かってしまえばもう面白くはないわね。この勝負、引き分けでいいわ。ここまでにしましょう」
土の精霊は回れ右すると、訓練場から立ち去るために歩き出した。
わたしは慌てて引き止めた。
「ちょっと待った!続行しましょう!」
土の精霊が歩みを止めて振り返る。
「はあ?あなた馬鹿なの?これ以上やると命に関わるし、際限がなくなるわよ。あなたが風の精霊を使ってその切り刻む攻撃をする事が分かった以上、ワタシも別の攻撃手段を取るわ。ここからは遊びじゃ済まなくなるわよ。ここにいる人達も死ぬわよ」
土の精霊の言葉に、観戦している人達からもざわめきが起こった。
・・・まあ、大精霊同士が本気を出して戦ったら、観客どころかこの建物自体すら無事で済むとは思えないわよね。
だけど余計な本気を出してもらう必要はない。
わたしはそのためのルールを提案した。
「あと一回だけ戦って、勝負をつけましょう。それとわたしはもう風の精霊の力は使わない。そして、あくまで接近戦であなたの顔に一発入れるわ。だからあなたも見えない手で攻撃して構わない。それで、先に有効打を入れた方の勝ちでどう?」
わたしの提案を聞いて、土の精霊は少し考え、了承した。
「・・・いいわ。でも、見えない腕のことが分かったところであなたが勝てるとは思えないのだけど。何か企んでるの?」
「まあ、やってみれば分かるんじゃない?それとも腕のことがバレたから怖気づいちゃった?負けた時の言い訳を考える時間をあげようか?」
「・・・言うじゃないの」
土の精霊が笑顔を浮かべた。
・・・土の精霊って怒っている時に笑顔になるよね。
「その素敵な笑顔、泣き顔にしてあげるね」
そう言ってわたしはファイティングポーズを取った。
土の精霊はさっきと同じように、腕を組んで仁王立ちした。
「ふん。小娘。かかってらっしゃい」
土の精霊の言葉を試合開始の合図に、わたしは水の防御と身体加速をかけ、土の精霊に向かってダッシュした。
そして距離を見計らって、水の精霊の魔術を繰り出した。
・・・目測だけど相手の腕の射程距離手前あたりに・・・こう!
わたしはダッシュしながら、水の膜をブワッと土の精霊の目の前の空間に展開した。
この水の膜は盾代わりになるような硬度ではない。
水の抵抗程度はあるものの、基本的には宙に浮いているだけのただの水だ。
だが、もしもここを見えない腕が通過して来れば、水を切る動きが発生するはずだ。
目に見えないものならば、他の方法で見えるようにすれば良い。
水の動きが見えない攻撃を教えてくれる。
そしてこの水の膜は、水の動きをわたしの感覚と連動させている。
いわばセンサーのような役割もしていた。
なお、わたしは風の精霊の力は使わないと言ったが、水の精霊の力も使わないとは言っていない。
嘘は吐いていない。
それでも攻撃魔術まで使うつもりはないけど。
「えいっ!」
わたしは加速ダッシュからそのまま大きく跳躍し、水の膜と土の精霊を飛び越えて後ろに回り込むと、土の精霊の背面にも水の膜を生成した。
土の精霊は水の壁に挟まれているような状態だ。
すぐさま土の精霊は体の向きをこちらに向け、そして感心するように言った。
「なるほど考えたわね。これならワタシが攻撃をしかけた時に水の動きで察知できるということね」
「そうよ。てことで、いくわよ!」
わたしは、水の膜に挟まれてもなお腕を組んだまま余裕をかましている水の精霊の顔面に向けて、回し蹴りを放った。
・・・きっと土の精霊はこの攻撃を避けない。
その代わり、見えない攻撃でカウンターをしてくるはず。
そう思って放った蹴りだった。
「でも所詮は人間の浅知恵ね。甘かったわね」
わたしが蹴りを放っている間、水の膜は一切反応しなかった。
しかしこの時、見えない攻撃は既にわたしに向かっていた。
◇
土の精霊は見えない腕の攻撃について、全ての種明かしをしたわけではなかった。
見えない腕による攻撃と、もう一つの大きな秘密。
攻撃の際に『腕を任意の場所に出現させることができる』という秘密が。
土の精霊は自身の近くであれば、空間と空間を繋ぐことができた。
例えば、空間の入り口を右手のそばに、空間の出口を相手の頭付近に設定すれば、右手を少し動かすだけで相手の頭を触ることができる。
そして腕を見えなくする事で、空間跳躍というカラクリにも一切気がつかせずに、不意打ちを成功させることができた。
だから、水の膜を張ったところで意味など無い。
土の精霊の攻撃は空間を超えて届くのだから。
むしろ水の膜に頼ったばかりに、余計に攻撃が察知できなくなってしまったことだろう。
馬鹿な娘だ、と土の精霊は思った。
土の精霊は、由里の回し蹴りにカウンターを仕掛けるように、いつも通りに相手の頭の近くに空間の出口を設定して、右拳を相手の頭めがけて振り抜いた。
勝った、と思った。
しかし、土の精霊の攻撃は外れてしまった。
正しくは『攻撃がすり抜けてしまった』だった。
土の精霊の理解が追いつく前に、回し蹴りを空振りした由里が次の攻撃を繰り出していた。
しかし由里は、見当違いの方向に向かって右の拳を突き出していた。
「一体どこに・・・」
一体どこに向かって攻撃をしているのだ、と疑問を投げきる前に、土の精霊は顔面に衝撃を受け、吹き飛ばされた。
訳がわからないといった表情をしている土の精霊の横で、由里が残心を解いて拳を下ろした。
そして由里は一回大きく深呼吸をすると、ニコッと笑って勝鬨を上げた。
「わたしの勝ちね!」
訳がわからないまま敗北した土の精霊は、呆けたように口を開けて、しばしの間フリーズしていた。
隙をついて打撃を与えようにも、こちらの意図していない方向から攻撃を喰らい、吹っ飛ばされる。
そんな事が何度か続いた後、いくつか気がついた事があった。
・・・たまたまかもしれないし、単に余裕をかましているだけなのかもしれないけど。
見えない攻撃を喰らうのは、必ず土の精霊に接近した時だ。
遠くにいる時に喰らったことはない。
そして、見えない攻撃はいつも単発で、連続で繰り出されることはない。
もっとも、一発で吹っ飛ばされるので二撃目は必要ないのかもしれないけど。
そして見えない攻撃だが、たぶん石のようなもので殴られている気がする。
あるいは土の精霊だし、体が石のように硬いとか?
とにかく硬質な感触だった。
「ねぇ、サラちゃん(超小声)」
(なに?)
「あのね・・・」
単純な策だが、サラとの打ち合わせをちゃちゃっと済ませると、再び土の精霊に向かって攻撃を開始した。
速度と手数で攻め、今度こそ土の精霊に有効打を当てられると思った時、またしても見えない攻撃で側頭部を殴られ、吹っ飛ばされた。
「うーん、痛ったた・・・」
クワンクワンする頭を押さえつつ起き上がると、土の精霊から冷たい声をかけられた。
「ユリ、あなた今何をしたの?それにあなたのその顔。どういうことよ」
土の精霊は拳をさすりながら、わたしを睨みつけていた。
土の精霊の拳は深いヒビが入っていた。
そしてわたしの顔には無数の切り傷ができ、血が滲んでいた。
「え?拳にヒビ?なんで?」
質問に質問を返した形になってしまったが、土の精霊の拳が砕けるような事態になったことに少し驚いてしまった。
さっきのわたしの攻撃は、実は土の精霊の見えない攻撃の正体を確かめるため、策を講じて攻撃をしていた。
そのために、サラと簡単な打ち合わせをした。
『わたしが土の精霊に有効打を決められそうになった時に、わたしの頭の周辺に風の刃を起こして周囲を切り刻んで』とお願いをしていた。
・・・顔が切り刻まれるのも覚悟の上で。
水の防御があれど、風の精霊が起こした風の刃の攻撃力は高く、やっぱりわたしの顔も軽く切れてしまったが、一応は思惑通りに見えない攻撃にも影響を与えたようだ。
・・・それにしても切った先が土の精霊の拳とはねぇ。
少しカラクリがわかってきたような気がする。
わたしは土の精霊に尋ねた。
「ねえ、土の精霊さん。戦っている間、そうやってずっと腕を組んでいるけど、その腕、擬態よね?」
わたしが土の精霊を攻撃している間、土の精霊は余裕をかましているかのように、ずっと腕を組んだままだった。
ノーラが戦っている時もそうだった。
腕を組んだままなのに、拳が割れるはずがない。
ならば、考えられることは単純だ。
「あなたの本当の腕は魔術か何かで消して見えなくしている。戦っている最中に見えているその腕は幻。そういうことでしょう?」
「・・・なるほど。これは風の精霊の仕業なのね」
土の精霊は溜息を吐きながら、ひび割れた自らの手を治癒していた。
そして、興が醒めたような口振りで試合の中断を提案してきた。
「ええ。あなたの言う通りよ。ワタシの攻撃は見えないように透明化した本当の腕によるものよ。でも、分かってしまえばもう面白くはないわね。この勝負、引き分けでいいわ。ここまでにしましょう」
土の精霊は回れ右すると、訓練場から立ち去るために歩き出した。
わたしは慌てて引き止めた。
「ちょっと待った!続行しましょう!」
土の精霊が歩みを止めて振り返る。
「はあ?あなた馬鹿なの?これ以上やると命に関わるし、際限がなくなるわよ。あなたが風の精霊を使ってその切り刻む攻撃をする事が分かった以上、ワタシも別の攻撃手段を取るわ。ここからは遊びじゃ済まなくなるわよ。ここにいる人達も死ぬわよ」
土の精霊の言葉に、観戦している人達からもざわめきが起こった。
・・・まあ、大精霊同士が本気を出して戦ったら、観客どころかこの建物自体すら無事で済むとは思えないわよね。
だけど余計な本気を出してもらう必要はない。
わたしはそのためのルールを提案した。
「あと一回だけ戦って、勝負をつけましょう。それとわたしはもう風の精霊の力は使わない。そして、あくまで接近戦であなたの顔に一発入れるわ。だからあなたも見えない手で攻撃して構わない。それで、先に有効打を入れた方の勝ちでどう?」
わたしの提案を聞いて、土の精霊は少し考え、了承した。
「・・・いいわ。でも、見えない腕のことが分かったところであなたが勝てるとは思えないのだけど。何か企んでるの?」
「まあ、やってみれば分かるんじゃない?それとも腕のことがバレたから怖気づいちゃった?負けた時の言い訳を考える時間をあげようか?」
「・・・言うじゃないの」
土の精霊が笑顔を浮かべた。
・・・土の精霊って怒っている時に笑顔になるよね。
「その素敵な笑顔、泣き顔にしてあげるね」
そう言ってわたしはファイティングポーズを取った。
土の精霊はさっきと同じように、腕を組んで仁王立ちした。
「ふん。小娘。かかってらっしゃい」
土の精霊の言葉を試合開始の合図に、わたしは水の防御と身体加速をかけ、土の精霊に向かってダッシュした。
そして距離を見計らって、水の精霊の魔術を繰り出した。
・・・目測だけど相手の腕の射程距離手前あたりに・・・こう!
わたしはダッシュしながら、水の膜をブワッと土の精霊の目の前の空間に展開した。
この水の膜は盾代わりになるような硬度ではない。
水の抵抗程度はあるものの、基本的には宙に浮いているだけのただの水だ。
だが、もしもここを見えない腕が通過して来れば、水を切る動きが発生するはずだ。
目に見えないものならば、他の方法で見えるようにすれば良い。
水の動きが見えない攻撃を教えてくれる。
そしてこの水の膜は、水の動きをわたしの感覚と連動させている。
いわばセンサーのような役割もしていた。
なお、わたしは風の精霊の力は使わないと言ったが、水の精霊の力も使わないとは言っていない。
嘘は吐いていない。
それでも攻撃魔術まで使うつもりはないけど。
「えいっ!」
わたしは加速ダッシュからそのまま大きく跳躍し、水の膜と土の精霊を飛び越えて後ろに回り込むと、土の精霊の背面にも水の膜を生成した。
土の精霊は水の壁に挟まれているような状態だ。
すぐさま土の精霊は体の向きをこちらに向け、そして感心するように言った。
「なるほど考えたわね。これならワタシが攻撃をしかけた時に水の動きで察知できるということね」
「そうよ。てことで、いくわよ!」
わたしは、水の膜に挟まれてもなお腕を組んだまま余裕をかましている水の精霊の顔面に向けて、回し蹴りを放った。
・・・きっと土の精霊はこの攻撃を避けない。
その代わり、見えない攻撃でカウンターをしてくるはず。
そう思って放った蹴りだった。
「でも所詮は人間の浅知恵ね。甘かったわね」
わたしが蹴りを放っている間、水の膜は一切反応しなかった。
しかしこの時、見えない攻撃は既にわたしに向かっていた。
◇
土の精霊は見えない腕の攻撃について、全ての種明かしをしたわけではなかった。
見えない腕による攻撃と、もう一つの大きな秘密。
攻撃の際に『腕を任意の場所に出現させることができる』という秘密が。
土の精霊は自身の近くであれば、空間と空間を繋ぐことができた。
例えば、空間の入り口を右手のそばに、空間の出口を相手の頭付近に設定すれば、右手を少し動かすだけで相手の頭を触ることができる。
そして腕を見えなくする事で、空間跳躍というカラクリにも一切気がつかせずに、不意打ちを成功させることができた。
だから、水の膜を張ったところで意味など無い。
土の精霊の攻撃は空間を超えて届くのだから。
むしろ水の膜に頼ったばかりに、余計に攻撃が察知できなくなってしまったことだろう。
馬鹿な娘だ、と土の精霊は思った。
土の精霊は、由里の回し蹴りにカウンターを仕掛けるように、いつも通りに相手の頭の近くに空間の出口を設定して、右拳を相手の頭めがけて振り抜いた。
勝った、と思った。
しかし、土の精霊の攻撃は外れてしまった。
正しくは『攻撃がすり抜けてしまった』だった。
土の精霊の理解が追いつく前に、回し蹴りを空振りした由里が次の攻撃を繰り出していた。
しかし由里は、見当違いの方向に向かって右の拳を突き出していた。
「一体どこに・・・」
一体どこに向かって攻撃をしているのだ、と疑問を投げきる前に、土の精霊は顔面に衝撃を受け、吹き飛ばされた。
訳がわからないといった表情をしている土の精霊の横で、由里が残心を解いて拳を下ろした。
そして由里は一回大きく深呼吸をすると、ニコッと笑って勝鬨を上げた。
「わたしの勝ちね!」
訳がわからないまま敗北した土の精霊は、呆けたように口を開けて、しばしの間フリーズしていた。
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