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088 旗艦襲来その一
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グレース艦隊の旗艦は単独行動でコーラルに迫っていた。
その艦橋では、フェイムが焦りの表情を浮かべて、バルゴとの通信を開いていた。
「バルゴ様。コーラル近郊の海域にて、隠蔽の魔術が解除されてしまいました。既に敵に発見されたと思われます。作戦は失敗です。大変申し訳・・・」
「いや、構わん。概ね計画通りだ」
「は?・・・いえ、失礼しました。では、この後はどうすればよろしいでしょうか」
隠蔽が解除されて敵に発見されたというのに、バルゴの計画通りという声を聞いてフェイムは小さく驚きの声をあげてしまったが、すぐに冷静さを取り戻し、バルゴの次の指示を仰いだ。
「そのまま突撃せよ」
「は!?」
今度こそフェイムは驚愕の声をあげてしまった。
「と、突撃とはどういう事でしょうか?玉砕しろとのご命令ですか!?」
「案ずるな。その魔道具が勝利をもたらす。最大船速で港を強襲せよ。船首を破損しても構わん。港に再接近したら合図せよ。通信はこのまま開いておけ」
「・・・はっ」
(バルゴ様の策とは何か。まさか自爆ではあるまいな・・・)
通信が開いたままであるため、迂闊なことが言えないフェイムは心の中だけでそう呟いた。
フェイムには既にこの魔道具が不気味な存在にしか思えなくなっていた。
◇
「コーラルが見えたわ!」
「こちらからの攻撃は始まっているようじゃの」
わたしとアキムはラプターをぶっ飛ばしてコーラルに向かっていた。
わたしはディーネと一緒にラプターに搭乗、アキムは一人(とサラ)でラプターに乗って、コーラルに向けて全力で飛んでいるが、陸上の警備隊から連絡があった通り、本当にグレースの旗艦らしき船がコーラルの領海付近に迫っていた。
まだコーラルを射程に収めていないのか、グレースの旗艦は陸地に向けて攻撃をする様子を見せていない。
しかし、敵の旗艦はコーラルの港に配置していたラプター部隊からの攻撃を受けており、艦砲をラプターに向けて応戦していた。
「もう少し早く捕捉できていればとっとと撃沈させることもできたかもしれないね。何で気が付かなかったんだろう?」
「もしかしたら大掛かりな隠蔽魔術かもしれんの。それに旗艦じゃし、丈夫さもあるじゃろうから簡単には沈まぬかもしれぬ。そこそこの防御魔術も展開されているように見えるのじゃ」
さすが旗艦というところか。
それでも無謀な単独突撃のせいで、既にあちこち損傷しているように見える。
「ユリよ、敵の無謀な突撃で警戒せねばならぬのは、船の主砲による陸地攻撃じゃ。敵艦が陸地を射程に収める前に沈めてしまおう。先ほどの大魔術で魔力をだいぶ失っているが、その一隻ぐらいならなんとかできそうじゃ」
「分かった!でも無理しないでね」
『旗艦は簡単には沈まぬ』と言っていたディーネだが、沈める気満々の言葉の軽さにちょっとだけニヤけてしまった。
・・・いかんいかん、不謹慎だ。
真面目に行こう。
それに精霊様とはいえ、一度に大量の魔力を消費すれば、回復にも時間がかかる。
人間とは比べ物にもならない速度で回復するが、それでも限界はある。
なんとか次の一発で仕留めておきたい。
わたしはアキムに連絡して、ディーネとわたしで旗艦を攻撃しに行く旨を伝えた。
アキムには先に港に向かって陸地防衛をしてもらうようにお願いした。
わたしは敵の旗艦の方に進路を向けて飛んだ。
敵の旗艦を肉眼ではっきり見れるほど近くまで行くと、艦砲攻撃に注意を払いながら、海面に近づいた。
ディーネはラプターから飛び出すと海面に降り立ち、魔術を行使した。
「割れよ」
海中から唸るような音が聞こえ始めた。
そして、グレースの旗艦を中心に、半径約百メートルほどの範囲の海面が突如消失した。
「すげー、ディーネちゃん、モーゼみたいだ・・・」
正確には消失ではなく、水が割れて、ポッカリと海に穴が空いたというのが正しいのだろう。
唐突に海に出現した穴にグレースの旗艦は落下していった。
そして穴の空いた海が元通りに戻っていき、艦影はまったく見えなくなった。
敵の旗艦沈没。
あっけなく片付いてしまった。
「よっしゃ!やったねディーネちゃん、すごい!」
「・・・これでしばらくは大魔術の行使は無理じゃ。少し休ませてもらおう」
敵船を見失ったラプター部隊は、しばらく上空で旋回を続けた後、陸地に戻っていった。
わたし達もコーラルに戻って、念のためしばらく警戒を続ける事にした。
◇
コーラルの港にラプターを着陸させ、わたしはアキムの姿を探した。
「アキム様、どこかな?」
「アキムのラプターはそこにあるようじゃの」
アキムが乗ってきたと思われるラプターはわたし達が着陸した場所のそばにあるが、アキムの姿は見えなかった。
「ユリの姐さん!」
「その呼び方はやめて!」
声を上げてやってきたのは、『月夜の盗賊団』改め、『月夜の義勇団』のリーダーの男だった。
「すみません、ユリの姐さん。その魔道具に乗っていたご老人でしたら、救護所にいますよ」
「救護所?怪我でもしたのかしら。情報ありがとう!」
呼び方を改めさせるのは後回しにして、わたしは急いで救護所に向かった。
陸地はまだ攻撃を受けていないので他に患者はおらず、すぐにアキムを見つけることが出来た。
アキムは簡易ベッドに横たわっていた。
見た感じ、外傷は無いようだ。
「アキム様!大丈夫ですか!?」
「・・・ああ、ユリか。すまないな。久々の魔力行使で疲れたようだ。少し休ませてもらう」
「そうでしたか。怪我ではなくてひとまずよかったです。敵の旗艦は沈めましたので、ゆっくりお休みください」
超小声でサラにも看病をお願いすると、そよっと風が吹いた。
ちゃんと伝わったみたいだ。
わたしとディーネは港に戻って、港の防衛をしている騎士や義勇兵達と合流して状況を聞いた。
「現在のところ異常はありません。勇者殿も大変なご活躍だったと伺っております。感謝いたします。よろしければ勇者殿も少しお休みください」
休んでいただかないと自分達が何もせずに終わってしまって後で叱られる、と騎士達が笑いながらわたしに休憩を提案してくれた。
戦況有利で心にもゆとりが持てているのだろう。
わたしも頑張ってよかった。
「分かったわ。港の詰所で休ませてもらうから、何かあったら呼びに来てね」
ディーネにも少し休んでもらわないといけないので、騎士からの申し出にありがたく従い、わたしは港の詰所に向かった。
港の詰所で軽食と飲み物をいただいて休憩をしていると、ニューロック艦隊から通信が入ったとの事で、わたしも戦況を聞く為に通信の魔道具のある場所に向かった。
通信の担当官は、魔道具でニューロックの旗艦と既に通信を行っていた。
通信の魔道具からはアドルの声が聞こえてきた。
「・・・というわけで敵の艦隊はほぼ壊滅。敗走している。少し追撃するけど、逃げ帰るならそのまま逃がす。もしも投降するなら捕虜にするつもりだ」
「承知した。無理はなさらないように・・・アドル殿。ユリ殿がこちらにいらっしゃいました。お話されますか?」
「ああ。頼みます」
通信の担当官がわたしに目配せすると、魔道具の前の場所をあけてくれた。
わたしは魔道具に向かって、こちらの戦況を説明した。
「アドル、わたしよ。無事で良かったわ。実は、こっちに敵の旗艦が単独で迫っていたの。でもわたしとディーネちゃんで沈めたから安心してね」
「ユリ、無事で良かった。それに大層なことを簡単に言ってくれるけど、怪我は無いんだよな?」
「ええ、無事よ。アキム様も疲労で少し休んでるけど、大丈夫」
「そうか。分かった。それにしても敵の旗艦を落としたという情報は大きいな。こっちの敵艦にもそれを伝えて、投降を促してみるよ。こっちが片付けば・・・オレたちの勝利だ!」
アドルの一足早い勝利宣言に、詰所の騎士達は大いに盛り上がった。
歓声を上げて、手を取り合ったり、抱き合ったりしている。
魔道具の向こうからも歓声が聞こえてきた。
「掃討戦が済んだらコーラルに戻る。戻ったらみんなで祝勝会を・・・」
「ユリ殿!!」
アドルの最後の言葉は、詰所に駆け込んできた騎士によってかき消された。
「ユリ殿!敵が・・・敵の旗艦が港に現れました!」
その艦橋では、フェイムが焦りの表情を浮かべて、バルゴとの通信を開いていた。
「バルゴ様。コーラル近郊の海域にて、隠蔽の魔術が解除されてしまいました。既に敵に発見されたと思われます。作戦は失敗です。大変申し訳・・・」
「いや、構わん。概ね計画通りだ」
「は?・・・いえ、失礼しました。では、この後はどうすればよろしいでしょうか」
隠蔽が解除されて敵に発見されたというのに、バルゴの計画通りという声を聞いてフェイムは小さく驚きの声をあげてしまったが、すぐに冷静さを取り戻し、バルゴの次の指示を仰いだ。
「そのまま突撃せよ」
「は!?」
今度こそフェイムは驚愕の声をあげてしまった。
「と、突撃とはどういう事でしょうか?玉砕しろとのご命令ですか!?」
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「・・・はっ」
(バルゴ様の策とは何か。まさか自爆ではあるまいな・・・)
通信が開いたままであるため、迂闊なことが言えないフェイムは心の中だけでそう呟いた。
フェイムには既にこの魔道具が不気味な存在にしか思えなくなっていた。
◇
「コーラルが見えたわ!」
「こちらからの攻撃は始まっているようじゃの」
わたしとアキムはラプターをぶっ飛ばしてコーラルに向かっていた。
わたしはディーネと一緒にラプターに搭乗、アキムは一人(とサラ)でラプターに乗って、コーラルに向けて全力で飛んでいるが、陸上の警備隊から連絡があった通り、本当にグレースの旗艦らしき船がコーラルの領海付近に迫っていた。
まだコーラルを射程に収めていないのか、グレースの旗艦は陸地に向けて攻撃をする様子を見せていない。
しかし、敵の旗艦はコーラルの港に配置していたラプター部隊からの攻撃を受けており、艦砲をラプターに向けて応戦していた。
「もう少し早く捕捉できていればとっとと撃沈させることもできたかもしれないね。何で気が付かなかったんだろう?」
「もしかしたら大掛かりな隠蔽魔術かもしれんの。それに旗艦じゃし、丈夫さもあるじゃろうから簡単には沈まぬかもしれぬ。そこそこの防御魔術も展開されているように見えるのじゃ」
さすが旗艦というところか。
それでも無謀な単独突撃のせいで、既にあちこち損傷しているように見える。
「ユリよ、敵の無謀な突撃で警戒せねばならぬのは、船の主砲による陸地攻撃じゃ。敵艦が陸地を射程に収める前に沈めてしまおう。先ほどの大魔術で魔力をだいぶ失っているが、その一隻ぐらいならなんとかできそうじゃ」
「分かった!でも無理しないでね」
『旗艦は簡単には沈まぬ』と言っていたディーネだが、沈める気満々の言葉の軽さにちょっとだけニヤけてしまった。
・・・いかんいかん、不謹慎だ。
真面目に行こう。
それに精霊様とはいえ、一度に大量の魔力を消費すれば、回復にも時間がかかる。
人間とは比べ物にもならない速度で回復するが、それでも限界はある。
なんとか次の一発で仕留めておきたい。
わたしはアキムに連絡して、ディーネとわたしで旗艦を攻撃しに行く旨を伝えた。
アキムには先に港に向かって陸地防衛をしてもらうようにお願いした。
わたしは敵の旗艦の方に進路を向けて飛んだ。
敵の旗艦を肉眼ではっきり見れるほど近くまで行くと、艦砲攻撃に注意を払いながら、海面に近づいた。
ディーネはラプターから飛び出すと海面に降り立ち、魔術を行使した。
「割れよ」
海中から唸るような音が聞こえ始めた。
そして、グレースの旗艦を中心に、半径約百メートルほどの範囲の海面が突如消失した。
「すげー、ディーネちゃん、モーゼみたいだ・・・」
正確には消失ではなく、水が割れて、ポッカリと海に穴が空いたというのが正しいのだろう。
唐突に海に出現した穴にグレースの旗艦は落下していった。
そして穴の空いた海が元通りに戻っていき、艦影はまったく見えなくなった。
敵の旗艦沈没。
あっけなく片付いてしまった。
「よっしゃ!やったねディーネちゃん、すごい!」
「・・・これでしばらくは大魔術の行使は無理じゃ。少し休ませてもらおう」
敵船を見失ったラプター部隊は、しばらく上空で旋回を続けた後、陸地に戻っていった。
わたし達もコーラルに戻って、念のためしばらく警戒を続ける事にした。
◇
コーラルの港にラプターを着陸させ、わたしはアキムの姿を探した。
「アキム様、どこかな?」
「アキムのラプターはそこにあるようじゃの」
アキムが乗ってきたと思われるラプターはわたし達が着陸した場所のそばにあるが、アキムの姿は見えなかった。
「ユリの姐さん!」
「その呼び方はやめて!」
声を上げてやってきたのは、『月夜の盗賊団』改め、『月夜の義勇団』のリーダーの男だった。
「すみません、ユリの姐さん。その魔道具に乗っていたご老人でしたら、救護所にいますよ」
「救護所?怪我でもしたのかしら。情報ありがとう!」
呼び方を改めさせるのは後回しにして、わたしは急いで救護所に向かった。
陸地はまだ攻撃を受けていないので他に患者はおらず、すぐにアキムを見つけることが出来た。
アキムは簡易ベッドに横たわっていた。
見た感じ、外傷は無いようだ。
「アキム様!大丈夫ですか!?」
「・・・ああ、ユリか。すまないな。久々の魔力行使で疲れたようだ。少し休ませてもらう」
「そうでしたか。怪我ではなくてひとまずよかったです。敵の旗艦は沈めましたので、ゆっくりお休みください」
超小声でサラにも看病をお願いすると、そよっと風が吹いた。
ちゃんと伝わったみたいだ。
わたしとディーネは港に戻って、港の防衛をしている騎士や義勇兵達と合流して状況を聞いた。
「現在のところ異常はありません。勇者殿も大変なご活躍だったと伺っております。感謝いたします。よろしければ勇者殿も少しお休みください」
休んでいただかないと自分達が何もせずに終わってしまって後で叱られる、と騎士達が笑いながらわたしに休憩を提案してくれた。
戦況有利で心にもゆとりが持てているのだろう。
わたしも頑張ってよかった。
「分かったわ。港の詰所で休ませてもらうから、何かあったら呼びに来てね」
ディーネにも少し休んでもらわないといけないので、騎士からの申し出にありがたく従い、わたしは港の詰所に向かった。
港の詰所で軽食と飲み物をいただいて休憩をしていると、ニューロック艦隊から通信が入ったとの事で、わたしも戦況を聞く為に通信の魔道具のある場所に向かった。
通信の担当官は、魔道具でニューロックの旗艦と既に通信を行っていた。
通信の魔道具からはアドルの声が聞こえてきた。
「・・・というわけで敵の艦隊はほぼ壊滅。敗走している。少し追撃するけど、逃げ帰るならそのまま逃がす。もしも投降するなら捕虜にするつもりだ」
「承知した。無理はなさらないように・・・アドル殿。ユリ殿がこちらにいらっしゃいました。お話されますか?」
「ああ。頼みます」
通信の担当官がわたしに目配せすると、魔道具の前の場所をあけてくれた。
わたしは魔道具に向かって、こちらの戦況を説明した。
「アドル、わたしよ。無事で良かったわ。実は、こっちに敵の旗艦が単独で迫っていたの。でもわたしとディーネちゃんで沈めたから安心してね」
「ユリ、無事で良かった。それに大層なことを簡単に言ってくれるけど、怪我は無いんだよな?」
「ええ、無事よ。アキム様も疲労で少し休んでるけど、大丈夫」
「そうか。分かった。それにしても敵の旗艦を落としたという情報は大きいな。こっちの敵艦にもそれを伝えて、投降を促してみるよ。こっちが片付けば・・・オレたちの勝利だ!」
アドルの一足早い勝利宣言に、詰所の騎士達は大いに盛り上がった。
歓声を上げて、手を取り合ったり、抱き合ったりしている。
魔道具の向こうからも歓声が聞こえてきた。
「掃討戦が済んだらコーラルに戻る。戻ったらみんなで祝勝会を・・・」
「ユリ殿!!」
アドルの最後の言葉は、詰所に駆け込んできた騎士によってかき消された。
「ユリ殿!敵が・・・敵の旗艦が港に現れました!」
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