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072 星の歴史その二
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「次は星ができてからのことを話そう。まずは人の移住についてだ」
星を形成するための大魔術の行使により、数百人規模の優秀な魔道師が命を落としたという。
新しい星を作るということは、それだけ大変な事だった。
当時の星は、魔力の低い者が魔力の高い者に隷属される階級社会だった。
今回の移住計画でも、国王とその家族、支配階級の家柄の者、魔力の高い者を先に移住し、魔力の低い者は、最悪、置き去りにする計画だったという。
そして、現在の星から新しい星に転移するための魔道具を作成し、あとは移住計画実行の日を待つだけとなった。
しかし、支配階級達の転移計画は、思わぬところで足を掬われる事になった。
今の階級社会に異議を唱える者達が、水面下で反乱組織を作っていたのだ。
同志や奴隷階級の者達と手を組み、反乱組織は多くの仲間を増やしていた。
反乱組織のリーダーはいわゆる支配階級側の人間だったが、人を物として扱う奴隷制度には疑問を抱いていたという。
そして、移住を目前に浮き足出し、星の形成のために多くの魔道士を失った今こそがチャンスとばかりに、反乱組織は一斉に蜂起した。
多くの血と引き換えに、現国王と支配階級を討伐した反乱組織は、政権奪取に成功した。
死に絶える星に置いていかれそうになっていた奴隷階級の者達は、逆に支配階級の者達をこの星に置いていく事にした。
そして、新しい星では、反乱組織のリーダーだった者が、初代国王になる事となった。
新しい星へ転移後は、土地をいくつかの領地に分割し、蜂起した時に協力してくれた者達の中から太守を任命し、領地の統治に当たらせた。
初代国王と太守は効率よく領民の住む場所を整備して行った。
そして悪しき階級制度は撤廃し、皆が平和に、共に生きる事ができる星の礎を作った。
星の名は『エコリーパス』。
古い言葉で『平和』を意味する名前に決めた。
初代国王と幹部達は、星を管理・統制するための機関として、王制と王都を制定した。
王都は、最初に地球とのパスを繋いだ場所と同じ島とし、王都に属する領地を『王都管理区』と名付けた。
また、王制は、血縁による世襲ではなく、能力と志の高い者が継承する仕組みとした。
『見極めの儀式』により、正しい心でこの星の維持と発展に尽力できる者を選定し、さらに精霊使役の魔道具により『星降りの儀式』が行える魔力を持つ者が、歴代の王としてこの星を統治した。
「初代国王と共にこの星に移住してきたのは、ほとんどが奴隷階級だった者達だ。そのため、この星がどんな経緯で作られたかを知るものは極めて少なかった。また、経緯を知っている人間にもそれを秘匿するように徹底した。理由は先に述べた通りだ」
・・・支配階級の人達がこっそり画策した計画だったから、元奴隷の人達には星の成り立ちの背景を知っている人がいなかったということか。
それなら、隠すのもそれほど苦労しなかっただろうね。
「そしてバルゴが現れるまでは、その平和は続いていた、という訳だ」
「バルゴによって、この星の脅威ばかりか、わたしの星も危険に晒される可能性があるわけですね・・・」
もしもバルゴが精霊の隷属を諦め、この星がもう助からないと判断したら、星を捨てて、地球を侵攻するかもしれない。
これ以上、わたしのように地球から人が召喚されたり、さらに地球侵攻などをされてはたまらない。
「儂は、星の成り立ちの秘密が暴露されないようにするため、そして再び異世界に干渉を起こす事が無いようにするために、世界と、次代の王を監視する番人として、この星で生き続ける事にした。 バルゴの後手に回ってしまったのは失敗だったがな。長い平和ぼけのせいかもしれんな」
「アキム様って、もしかして・・・」
話の流れで、なんとなくこの人がどんな人物か分かった気がする。
「ユリ。お前の推理を聞かせてみろ。儂は誰だと思う?」
わたしは一度ディーネを見た。
ディーネが頷く。
「あなたは・・・町の道具屋の息子さん?」
「不正解だ。意味がわからぬ」
「ごめんなさい嘘です。前に一度そんな事があって脱力した事があったので、念のためです」
「真面目に答えろ」
わたしは姿勢を正し、息を大きく吸った。
「あなたは、初代国王ですね」
「正解だ。さすが、異世界の勇者は頭が切れる」
まあ、話の流れから推測するのは簡単だ。
別にわたしでなくてもすぐに気がつくだろうから褒められるほどのことではない。
・・・ノーラは分からないけど。
わたしの中のノーラの頭脳評価が低くなってきた気がする。
あまり失礼な推測は控える事にした。
ともあれ、アキムはこの星の初代国王だった。
この人はこの星の行く末が心配だから、ずっと見守り続ける事にしたのだろう。
この星と、この星の民のために、平和を維持するために。
・・・ちょっと待って。
この人何歳?
「すみませんアキム様。つかぬ事をお伺いしますが、お歳はおいくつでしょう?この星の人は長命なのですか?」
「歳?もう忘れたな。六百には届いていないと思うが」
アキムは立ち上がると、リビングの片隅にある箱からなにやら取り出した。
「特殊な魔道具だ。この魔道具によって、様々な制約と条件の下で、儂の時は止まっている。この星の人間に過去の話ができないのもそのためだ」
なるほど、トンデモ魔道具のせいだったのか。
「ユリ。今、儂が話した事をユリが話す分には制約も何も無い。情報は好きに使うが良い」
「え、いいのですか?この星のために秘匿にしていたのでしょう?」
「お前が異世界から召喚されたという事実は既に王都の連中や、お前の仲間が知るところだろう。それにバルゴ打倒のための旗印にすると言っていたではないか。今となっては、もはや積極的に利用するべきだ」
たしかに『異世界の勇者』というわたしの肩書きを使って建国する予定だ。
今更ダメと言われても困る。
「異世界の存在が明るみに出る以上、儂もここに座っていても仕方がない。お前達に協力して、偽りの王を倒す。儂が力を貸す事にしたのはそれが理由だ」
アキムとの話は終わった。
色々な話をしてくれた事はとてもありがたいが、それ以上に、協力を約束してくれた事を嬉しく思った。
アキムは早速、ニューロックに行くための準備を始めた。
ニューロックに持っていく色々な魔道具を選定している。
そして、アキムはふと手を止め、わたしとディーネの方を向いて、質問した。
「ユリ、ディーネ」
「はい、なんですか?」
「なんじゃ?」
「ディーネは荷物を運べるか?」
・・・どうやら持って行きたい荷物が多すぎるようだ。
ディーネは荷物運搬を快諾してくれた。
荷物が運べるように、背中に荷袋をくくりつける。
「すまないな、ディーネ」
「ごめんね、ディーネちゃん」
「皆のためじゃ。構わぬよ。そうだ、サラちゃんよ。其方も依代を得てはどうじゃ?皆の役に立てるぞ」
「そういう事は、私に勝ってから言いなさいよね!」
部屋の隅のほうから声が聞こえた。
サラはまだ感情が落ち着いていないようだ。
アキムの出発準備が整い、わたし達はアキムの家を後にした。
サラの姿は見えないが、ちゃんとアキムのそばについているそうだ。
わたしの体調は、ご飯を食べて、クソま・・・体に良さそうな薬草茶をいただき、それなりに回復していた。
わたしとディーネは、アドル達に早く無事な姿を見せたくて、アキム達より少しだけ速いペースで先を歩いていった。
◇
「まったく、昨日は死にかけたというのに、若い奴は元気になるのが早いな」
「ねえ、アキム。本当にいいの?この地を離れる意味、分かっているのでしょう?」
サラにそう問われたアキムは、真っ直ぐ前を見て、由里の後ろ姿を視界に捉えた。
「ああ。もちろん分かっている。儂はあの娘に賭ける事にしたよ」
「そう。それならもう何も言わないわ」
「ありがとう、サラ。良かったら景気付けにあの歌を歌ってくれないか?『サラちゃんはねー、いつもかわ』」
「歌わないわよ!この馬鹿!」
生暖かい風が大きく吹いた。
星を形成するための大魔術の行使により、数百人規模の優秀な魔道師が命を落としたという。
新しい星を作るということは、それだけ大変な事だった。
当時の星は、魔力の低い者が魔力の高い者に隷属される階級社会だった。
今回の移住計画でも、国王とその家族、支配階級の家柄の者、魔力の高い者を先に移住し、魔力の低い者は、最悪、置き去りにする計画だったという。
そして、現在の星から新しい星に転移するための魔道具を作成し、あとは移住計画実行の日を待つだけとなった。
しかし、支配階級達の転移計画は、思わぬところで足を掬われる事になった。
今の階級社会に異議を唱える者達が、水面下で反乱組織を作っていたのだ。
同志や奴隷階級の者達と手を組み、反乱組織は多くの仲間を増やしていた。
反乱組織のリーダーはいわゆる支配階級側の人間だったが、人を物として扱う奴隷制度には疑問を抱いていたという。
そして、移住を目前に浮き足出し、星の形成のために多くの魔道士を失った今こそがチャンスとばかりに、反乱組織は一斉に蜂起した。
多くの血と引き換えに、現国王と支配階級を討伐した反乱組織は、政権奪取に成功した。
死に絶える星に置いていかれそうになっていた奴隷階級の者達は、逆に支配階級の者達をこの星に置いていく事にした。
そして、新しい星では、反乱組織のリーダーだった者が、初代国王になる事となった。
新しい星へ転移後は、土地をいくつかの領地に分割し、蜂起した時に協力してくれた者達の中から太守を任命し、領地の統治に当たらせた。
初代国王と太守は効率よく領民の住む場所を整備して行った。
そして悪しき階級制度は撤廃し、皆が平和に、共に生きる事ができる星の礎を作った。
星の名は『エコリーパス』。
古い言葉で『平和』を意味する名前に決めた。
初代国王と幹部達は、星を管理・統制するための機関として、王制と王都を制定した。
王都は、最初に地球とのパスを繋いだ場所と同じ島とし、王都に属する領地を『王都管理区』と名付けた。
また、王制は、血縁による世襲ではなく、能力と志の高い者が継承する仕組みとした。
『見極めの儀式』により、正しい心でこの星の維持と発展に尽力できる者を選定し、さらに精霊使役の魔道具により『星降りの儀式』が行える魔力を持つ者が、歴代の王としてこの星を統治した。
「初代国王と共にこの星に移住してきたのは、ほとんどが奴隷階級だった者達だ。そのため、この星がどんな経緯で作られたかを知るものは極めて少なかった。また、経緯を知っている人間にもそれを秘匿するように徹底した。理由は先に述べた通りだ」
・・・支配階級の人達がこっそり画策した計画だったから、元奴隷の人達には星の成り立ちの背景を知っている人がいなかったということか。
それなら、隠すのもそれほど苦労しなかっただろうね。
「そしてバルゴが現れるまでは、その平和は続いていた、という訳だ」
「バルゴによって、この星の脅威ばかりか、わたしの星も危険に晒される可能性があるわけですね・・・」
もしもバルゴが精霊の隷属を諦め、この星がもう助からないと判断したら、星を捨てて、地球を侵攻するかもしれない。
これ以上、わたしのように地球から人が召喚されたり、さらに地球侵攻などをされてはたまらない。
「儂は、星の成り立ちの秘密が暴露されないようにするため、そして再び異世界に干渉を起こす事が無いようにするために、世界と、次代の王を監視する番人として、この星で生き続ける事にした。 バルゴの後手に回ってしまったのは失敗だったがな。長い平和ぼけのせいかもしれんな」
「アキム様って、もしかして・・・」
話の流れで、なんとなくこの人がどんな人物か分かった気がする。
「ユリ。お前の推理を聞かせてみろ。儂は誰だと思う?」
わたしは一度ディーネを見た。
ディーネが頷く。
「あなたは・・・町の道具屋の息子さん?」
「不正解だ。意味がわからぬ」
「ごめんなさい嘘です。前に一度そんな事があって脱力した事があったので、念のためです」
「真面目に答えろ」
わたしは姿勢を正し、息を大きく吸った。
「あなたは、初代国王ですね」
「正解だ。さすが、異世界の勇者は頭が切れる」
まあ、話の流れから推測するのは簡単だ。
別にわたしでなくてもすぐに気がつくだろうから褒められるほどのことではない。
・・・ノーラは分からないけど。
わたしの中のノーラの頭脳評価が低くなってきた気がする。
あまり失礼な推測は控える事にした。
ともあれ、アキムはこの星の初代国王だった。
この人はこの星の行く末が心配だから、ずっと見守り続ける事にしたのだろう。
この星と、この星の民のために、平和を維持するために。
・・・ちょっと待って。
この人何歳?
「すみませんアキム様。つかぬ事をお伺いしますが、お歳はおいくつでしょう?この星の人は長命なのですか?」
「歳?もう忘れたな。六百には届いていないと思うが」
アキムは立ち上がると、リビングの片隅にある箱からなにやら取り出した。
「特殊な魔道具だ。この魔道具によって、様々な制約と条件の下で、儂の時は止まっている。この星の人間に過去の話ができないのもそのためだ」
なるほど、トンデモ魔道具のせいだったのか。
「ユリ。今、儂が話した事をユリが話す分には制約も何も無い。情報は好きに使うが良い」
「え、いいのですか?この星のために秘匿にしていたのでしょう?」
「お前が異世界から召喚されたという事実は既に王都の連中や、お前の仲間が知るところだろう。それにバルゴ打倒のための旗印にすると言っていたではないか。今となっては、もはや積極的に利用するべきだ」
たしかに『異世界の勇者』というわたしの肩書きを使って建国する予定だ。
今更ダメと言われても困る。
「異世界の存在が明るみに出る以上、儂もここに座っていても仕方がない。お前達に協力して、偽りの王を倒す。儂が力を貸す事にしたのはそれが理由だ」
アキムとの話は終わった。
色々な話をしてくれた事はとてもありがたいが、それ以上に、協力を約束してくれた事を嬉しく思った。
アキムは早速、ニューロックに行くための準備を始めた。
ニューロックに持っていく色々な魔道具を選定している。
そして、アキムはふと手を止め、わたしとディーネの方を向いて、質問した。
「ユリ、ディーネ」
「はい、なんですか?」
「なんじゃ?」
「ディーネは荷物を運べるか?」
・・・どうやら持って行きたい荷物が多すぎるようだ。
ディーネは荷物運搬を快諾してくれた。
荷物が運べるように、背中に荷袋をくくりつける。
「すまないな、ディーネ」
「ごめんね、ディーネちゃん」
「皆のためじゃ。構わぬよ。そうだ、サラちゃんよ。其方も依代を得てはどうじゃ?皆の役に立てるぞ」
「そういう事は、私に勝ってから言いなさいよね!」
部屋の隅のほうから声が聞こえた。
サラはまだ感情が落ち着いていないようだ。
アキムの出発準備が整い、わたし達はアキムの家を後にした。
サラの姿は見えないが、ちゃんとアキムのそばについているそうだ。
わたしの体調は、ご飯を食べて、クソま・・・体に良さそうな薬草茶をいただき、それなりに回復していた。
わたしとディーネは、アドル達に早く無事な姿を見せたくて、アキム達より少しだけ速いペースで先を歩いていった。
◇
「まったく、昨日は死にかけたというのに、若い奴は元気になるのが早いな」
「ねえ、アキム。本当にいいの?この地を離れる意味、分かっているのでしょう?」
サラにそう問われたアキムは、真っ直ぐ前を見て、由里の後ろ姿を視界に捉えた。
「ああ。もちろん分かっている。儂はあの娘に賭ける事にしたよ」
「そう。それならもう何も言わないわ」
「ありがとう、サラ。良かったら景気付けにあの歌を歌ってくれないか?『サラちゃんはねー、いつもかわ』」
「歌わないわよ!この馬鹿!」
生暖かい風が大きく吹いた。
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