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061 勇者として
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すべての試験に合格したわたし達は、再び謁見の間に集められた。
主たる騎士や文官も集められている。
そして、カークが、今日の夕食のおかずを決めるような感覚で軽く言い放った。
「俺は太守を辞める」
カークの言を受けても謁見の間は静まり返ったままだ。
ニューロックの武官も文官も、誰も何も言わない。
いたたまれないのは、むしろわたし達の方だった。
(ちょっと、エリザさん、どうなってるんですか?これは一体どんな交渉結果なんですか?)
(アタシが知るわけないだろう。アタシが太守に願い出たのは、バルゴを倒す協力ってだけだよ)
(なあ、この状況って、オレ達が何か発言するのを待ってるんじゃないか?)
(発言っつったって何を言うんだよ。辞めないでくださいってか?)
「ニューロックの太守よ」
「「「「ディーネ(ちゃん)!」」」」
まさかのディーネちゃんが口火を切った。
「ニューロックの太守よ。申し遅れた。いや、むしろ秘匿にしていたのでな。許せ。妾は水の精霊じゃ」
「なんだと?ただのでかい鳥にしか見えないが。水の精霊は鳥なのか?」
とてもごもっともな意見です。
むしろ風貌から考えれば、まだ風の精霊のほうがしっくりくるでしょうね。
「妾は王都でユリに救われ、新しい依代としてこの体となった。紛れもなくこの星の水の精霊じゃ」
「カークさん、本当です。このディーネちゃんは水の大精霊様なんです。色々あってわたしと協力関係と言うか、お友達になっています」
支配している、という言い方はちょっとイヤだったので表現は変えさせてもらった。
カークは目を見開いてディーネを凝視するが、ユリを一瞥すると、椅子に深く座り直した。
「・・・ユリ殿の魔力が桁違いな理由はそのへんが関係していそうだな。なるほど分かった。信じよう」
本当に?
あっさりだけどいいのかな?
「その、水の大精霊様。何か俺に話が・・・あるのですか?」
一応丁寧な口調になった。
「其方は今、太守を辞めると言った。それはこの領地の民を見捨てると、そう言う事か?」
「だとしたら、大精霊様はどうしますか?」
カークが挑戦的にディーネを見た。
ディーネは少しだけ考えると、カークを睨み返した。
ただでさえ怖いハシビロコウの眼力に深みが増している。
「よろしい。ならばこの領地、ユリと妾達が貰い受ける。この地を拠点とし、バルゴを倒す礎とする。矜持のない其方にはもったいない土地じゃ。消え失せるがいい」
カークはパンと手を叩き、立ち上がった。
「その話、乗った!」
「はい!?」
わたしは素っ頓狂な声を上げた。
何言ってんだこの人は。
てか、騎士さん、文官さんは・・・笑ってらっしゃる?
カークさんも笑い始めた?
どういう事?
「ははっ。すまない、大精霊様。消え失せろというのは勘弁だが、この領地は喜んで差し出しましょう。失礼な態度をとって申し訳ない。・・・長くなりますが、説明させてもらってもよろしいでしょうかな?」
「うむ。聞こう」
ディーネの了承を得たカークは経緯を話し始めた。
カーク曰く、バルゴ打倒のための協力要請の話をエリザに打診された時から、気持ちだけは乗り気だった。
ただし、決定的に求心力が足りないと思っていた。
バルゴを倒すために、アーガスという小集団にニューロックが背後についたところで、たかが知れている。
一時的な戦力の拮抗はあるかもしれないが、もしも王都軍だけでなく、他の領地とも戦うことになれば長期戦となるだろう。
それにニューロックは島だ。
包囲されてしまっては苦戦は免れず、長くは持たないだろう。
ならば、どうするか。
他の太守も味方に引き入れ、この星の民も味方につけるしかないだろう。
その時にカークやエルザだけで他の太守や民の心を動かせるほどの旗印になれるだろうか。
時間をかければ出来るかもしれない。
だが、おそらくそんな時間は無いだろう。
しかし、カークは異世界から勇者が来た、という情報を入手していた。
この世界の理にとらわれず、バルゴの所業を悪としてこの世界に救いをもたらす事ができるかもしれない存在。
もしもアーガスに勇者が合流しているならば『使える』と思った。
大義名分としても申し分ない。
そこでエリザに異世界の勇者を連れてくる事を条件に交渉する事にした。
そして自分の目で見て、使えるかどうかを判断することにした。
「正直にいうと俺は、ユリ殿を傀儡にする事も考えていた。勇者を擁立している事を大々的に知らしめるためだけに使う。ただの看板としての使い方だ」
ディーネの目がカークをするどく睨む。
ハシビロコウの本気の睨みは怖い。
カークは怯む事なく、説明を続けた。
しかし、傀儡の勇者を立てたところで、いずれは底が知れる。
異世界の勇者が何の力も知恵もなく、強者に迎合するだけのつまらない奴なら、協定は取り下げるつもりだった。
逆に、力と知恵を持ち、相手が強者であっても立ち向かえる心を持つ者であれば、共に戦えると考えた。
「しかし、ユリ殿は俺の想像以上だった。戦う力、財政管理に必要な能力、問題解決のための機転、そして求心力。俺が求めた以上のものを持っていた。俺はユリに協力したい、協力してもらいたいと心の底から思った。そのために・・・」
カークがわたしを見た。
「そのために、俺はユリ殿を旗印としてバルゴに対して正式に反旗を翻したいと思う。俺と、俺の部下はそのための協力を惜しまない。バルゴによって歪められた国を正し、この星に精霊の恩寵を再び賜るために戦おうと思う」
そしてカークは一拍置くと、高らかに宣言した。
「俺は勇者ユリ殿の協力の元、ニューロックの独立、建国を提案する!」
「応ーーー!」
騎士や文官がカークの宣言に呼応し、声を上げ、喝采した。
・・・これ、きっと部下には既に通達してたっぽいね。
ノーラもウンウンと頷いている。
やはりノーラも知っていたようだ。
しかし・・・
わたしが建国の当事者というか象徴みたいなものになるんだよね?
カークは間違いなくそう言ってると思う。
しかしわたしは妙に冷静だ。
たぶん頭が追いついていないのだろう。
「ねえ、ユリ」
「はいっ!?アドル?」
考えに耽っていたところで、急に声をかけられて驚いてしまった。
「ユリはどうしたい?」
「わたしは・・・」
わたしは、何がしたいのだろう。
私がしたいこと・・・
日本に帰りたい。
そのために、バルゴを倒したい。
バルゴを倒して、星の精霊力を復活させたい。
そうすればきっと帰る道が開けると思う。
そして、アドルやエリザ、カークだって同じように、バルゴを倒して星を救いたいと思っているはずだ。
みんなの思いは同じ。
そのためにも・・・今、この熱を消してはいけないと思う。
カークが示してくれた機会を最大限に活かすべきだ。
カークは協力してくれると言った。
アドルも、私を守って、助けてくれると言った。
アーガスのみんなも、協力してくれる。
でも、みんなに協力してもらうだけじゃ駄目。
みんなの想いを叶えるために、わたしも精一杯、みんなに協力するんだ。
みんなで紡ぐ想いを、現実にするために。
アドルを見る。
心配するなと笑っている。
エリザもホークスも、みんな微笑みかけてくれる。
そしてディーネちゃんを見る。
わたしを本当の勇者にするきっかけをくれた、愛らしい姿の大精霊様。
「ディーネちゃん、わたし、ディーネちゃんに言われた事、やってみようと思うの」
「うむ。ユリなら出来る。なにしろ妾がついてるからの」
ふふっと笑い、一歩前に出て、カークに向き合う。
さらに一歩、一歩と、前に進む。
『力を持つ者が、力がある事を示す事で、周りに勇気を与える事もある。覚えておくと良いぞ』
ディーネの言葉が頭に蘇る。
もう決めた。
わたしは、わたしだけがやれる事を精一杯やるだけだ。
カークの前に立ち、わたしも宣言する。
「わたしは、建国の提案を受け入れます!そして、わたしは勇者として、バルゴを倒して、この星を救うために、皆さんに力を貸します!」
謁見の間に再び歓声が上がり、その歓声はしばらく鳴り止むことはなかった。
主たる騎士や文官も集められている。
そして、カークが、今日の夕食のおかずを決めるような感覚で軽く言い放った。
「俺は太守を辞める」
カークの言を受けても謁見の間は静まり返ったままだ。
ニューロックの武官も文官も、誰も何も言わない。
いたたまれないのは、むしろわたし達の方だった。
(ちょっと、エリザさん、どうなってるんですか?これは一体どんな交渉結果なんですか?)
(アタシが知るわけないだろう。アタシが太守に願い出たのは、バルゴを倒す協力ってだけだよ)
(なあ、この状況って、オレ達が何か発言するのを待ってるんじゃないか?)
(発言っつったって何を言うんだよ。辞めないでくださいってか?)
「ニューロックの太守よ」
「「「「ディーネ(ちゃん)!」」」」
まさかのディーネちゃんが口火を切った。
「ニューロックの太守よ。申し遅れた。いや、むしろ秘匿にしていたのでな。許せ。妾は水の精霊じゃ」
「なんだと?ただのでかい鳥にしか見えないが。水の精霊は鳥なのか?」
とてもごもっともな意見です。
むしろ風貌から考えれば、まだ風の精霊のほうがしっくりくるでしょうね。
「妾は王都でユリに救われ、新しい依代としてこの体となった。紛れもなくこの星の水の精霊じゃ」
「カークさん、本当です。このディーネちゃんは水の大精霊様なんです。色々あってわたしと協力関係と言うか、お友達になっています」
支配している、という言い方はちょっとイヤだったので表現は変えさせてもらった。
カークは目を見開いてディーネを凝視するが、ユリを一瞥すると、椅子に深く座り直した。
「・・・ユリ殿の魔力が桁違いな理由はそのへんが関係していそうだな。なるほど分かった。信じよう」
本当に?
あっさりだけどいいのかな?
「その、水の大精霊様。何か俺に話が・・・あるのですか?」
一応丁寧な口調になった。
「其方は今、太守を辞めると言った。それはこの領地の民を見捨てると、そう言う事か?」
「だとしたら、大精霊様はどうしますか?」
カークが挑戦的にディーネを見た。
ディーネは少しだけ考えると、カークを睨み返した。
ただでさえ怖いハシビロコウの眼力に深みが増している。
「よろしい。ならばこの領地、ユリと妾達が貰い受ける。この地を拠点とし、バルゴを倒す礎とする。矜持のない其方にはもったいない土地じゃ。消え失せるがいい」
カークはパンと手を叩き、立ち上がった。
「その話、乗った!」
「はい!?」
わたしは素っ頓狂な声を上げた。
何言ってんだこの人は。
てか、騎士さん、文官さんは・・・笑ってらっしゃる?
カークさんも笑い始めた?
どういう事?
「ははっ。すまない、大精霊様。消え失せろというのは勘弁だが、この領地は喜んで差し出しましょう。失礼な態度をとって申し訳ない。・・・長くなりますが、説明させてもらってもよろしいでしょうかな?」
「うむ。聞こう」
ディーネの了承を得たカークは経緯を話し始めた。
カーク曰く、バルゴ打倒のための協力要請の話をエリザに打診された時から、気持ちだけは乗り気だった。
ただし、決定的に求心力が足りないと思っていた。
バルゴを倒すために、アーガスという小集団にニューロックが背後についたところで、たかが知れている。
一時的な戦力の拮抗はあるかもしれないが、もしも王都軍だけでなく、他の領地とも戦うことになれば長期戦となるだろう。
それにニューロックは島だ。
包囲されてしまっては苦戦は免れず、長くは持たないだろう。
ならば、どうするか。
他の太守も味方に引き入れ、この星の民も味方につけるしかないだろう。
その時にカークやエルザだけで他の太守や民の心を動かせるほどの旗印になれるだろうか。
時間をかければ出来るかもしれない。
だが、おそらくそんな時間は無いだろう。
しかし、カークは異世界から勇者が来た、という情報を入手していた。
この世界の理にとらわれず、バルゴの所業を悪としてこの世界に救いをもたらす事ができるかもしれない存在。
もしもアーガスに勇者が合流しているならば『使える』と思った。
大義名分としても申し分ない。
そこでエリザに異世界の勇者を連れてくる事を条件に交渉する事にした。
そして自分の目で見て、使えるかどうかを判断することにした。
「正直にいうと俺は、ユリ殿を傀儡にする事も考えていた。勇者を擁立している事を大々的に知らしめるためだけに使う。ただの看板としての使い方だ」
ディーネの目がカークをするどく睨む。
ハシビロコウの本気の睨みは怖い。
カークは怯む事なく、説明を続けた。
しかし、傀儡の勇者を立てたところで、いずれは底が知れる。
異世界の勇者が何の力も知恵もなく、強者に迎合するだけのつまらない奴なら、協定は取り下げるつもりだった。
逆に、力と知恵を持ち、相手が強者であっても立ち向かえる心を持つ者であれば、共に戦えると考えた。
「しかし、ユリ殿は俺の想像以上だった。戦う力、財政管理に必要な能力、問題解決のための機転、そして求心力。俺が求めた以上のものを持っていた。俺はユリに協力したい、協力してもらいたいと心の底から思った。そのために・・・」
カークがわたしを見た。
「そのために、俺はユリ殿を旗印としてバルゴに対して正式に反旗を翻したいと思う。俺と、俺の部下はそのための協力を惜しまない。バルゴによって歪められた国を正し、この星に精霊の恩寵を再び賜るために戦おうと思う」
そしてカークは一拍置くと、高らかに宣言した。
「俺は勇者ユリ殿の協力の元、ニューロックの独立、建国を提案する!」
「応ーーー!」
騎士や文官がカークの宣言に呼応し、声を上げ、喝采した。
・・・これ、きっと部下には既に通達してたっぽいね。
ノーラもウンウンと頷いている。
やはりノーラも知っていたようだ。
しかし・・・
わたしが建国の当事者というか象徴みたいなものになるんだよね?
カークは間違いなくそう言ってると思う。
しかしわたしは妙に冷静だ。
たぶん頭が追いついていないのだろう。
「ねえ、ユリ」
「はいっ!?アドル?」
考えに耽っていたところで、急に声をかけられて驚いてしまった。
「ユリはどうしたい?」
「わたしは・・・」
わたしは、何がしたいのだろう。
私がしたいこと・・・
日本に帰りたい。
そのために、バルゴを倒したい。
バルゴを倒して、星の精霊力を復活させたい。
そうすればきっと帰る道が開けると思う。
そして、アドルやエリザ、カークだって同じように、バルゴを倒して星を救いたいと思っているはずだ。
みんなの思いは同じ。
そのためにも・・・今、この熱を消してはいけないと思う。
カークが示してくれた機会を最大限に活かすべきだ。
カークは協力してくれると言った。
アドルも、私を守って、助けてくれると言った。
アーガスのみんなも、協力してくれる。
でも、みんなに協力してもらうだけじゃ駄目。
みんなの想いを叶えるために、わたしも精一杯、みんなに協力するんだ。
みんなで紡ぐ想いを、現実にするために。
アドルを見る。
心配するなと笑っている。
エリザもホークスも、みんな微笑みかけてくれる。
そしてディーネちゃんを見る。
わたしを本当の勇者にするきっかけをくれた、愛らしい姿の大精霊様。
「ディーネちゃん、わたし、ディーネちゃんに言われた事、やってみようと思うの」
「うむ。ユリなら出来る。なにしろ妾がついてるからの」
ふふっと笑い、一歩前に出て、カークに向き合う。
さらに一歩、一歩と、前に進む。
『力を持つ者が、力がある事を示す事で、周りに勇気を与える事もある。覚えておくと良いぞ』
ディーネの言葉が頭に蘇る。
もう決めた。
わたしは、わたしだけがやれる事を精一杯やるだけだ。
カークの前に立ち、わたしも宣言する。
「わたしは、建国の提案を受け入れます!そして、わたしは勇者として、バルゴを倒して、この星を救うために、皆さんに力を貸します!」
謁見の間に再び歓声が上がり、その歓声はしばらく鳴り止むことはなかった。
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【完】あの、……どなたでしょうか?
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