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048 夜空の下
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夕食の場は、わたし達と発掘組との間で進捗情報の交換をする時間でもある。
なお、今朝アドルに怒られたばかりなので、今夜は夕食後に作業小屋には行かない。
絶対に行かないといったら行かない。
発掘組の進捗は、相変わらず算出する魔石の種類に偏りはあるものの、今日も目標数には到達したそうで、一応順調とのことだ。
「土の魔石が多く取れるのはいいんだけどね。やっぱり光と闇の魔石はもうちょっと欲しいかな」
「掘る場所を替えてみるか?まだ北側は攻めて無いよな?」
発掘チームが明日の採掘方針について検討を始めた。
エスカとわたしは、発掘チームの検討が終わるのを待ってから、こちらの状況報告を行った。
手持ちの魔石の精製は全て完了したことと、銃のような武器であるファルズの改良型が完成したことについて伝えた。
「そうか、ファルズの改良版ができたのか。それは楽しみだな」
「ユリのおかげだよ。性能も上がったし、撃つたびに魔石も無駄にならないし、凄いんだよ!」
エスカに褒められ、ちょっと照れる。
「軽量化もしたし、小型化もできた。持ち運びも便利なんだよ」
「へえ。オレは大きいのも好きだけどな」
わたしの耳がピクっと反応する。
「ふーん、エスカさんが言ってた通り、やっぱりアドルは『大きい方』が好きなのね」
「え?ユリ。何の話をしてるんだい?」
「ちょっと、ユリ。今はファルズの話をしてるのよ。『そっち』の大きさの話じゃないよ!」
・・・分かってるわよ。エスカさんが今朝、お風呂であんな話をするから、変に意識しちゃってるんじゃない。
自己嫌悪に陥ったわたしは、手早く夕食を終えて、一人先に、さっさと部屋に戻った。
◇
「ユリよ」
「分かってるわ。ごめんなさいディーネちゃん」
ベッドで突っ伏してるわたしにディーネちゃんが優しく声を掛ける。
「大丈夫、ただの八つ当たりだから。余計な事を言う前に部屋に戻って来たんだし。もう、わたし何やってるんだろう・・・」
手足をバタバタさせてもがく。
その時、扉をノックする音が聞こえた。
「ユリ、いるかい?」
ノックの主はアドルだった。
返事だけ返すと、扉越しにアドルが話す。
「あのー、ユリ。気分転換に、散歩でもしないか?良かったらディーネも一緒に」
アドルが夜のお散歩のお誘いに来た。
え、どうしよう。
「ユリよ。妾も一緒に誘われておるし、行ってはどうかな?」
「そうだね。断るのも悪いしね」
二人きりだと気まずいと思ったアドルの配慮だろうか。
わたしも今はディーネちゃんも一緒のほうがありがたいかも。
「分かった。すぐ行くから待ってて」
◇
わたしとディーネちゃんは、宿の入口を出たところで待っていたアドルと合流した。
アドルと並んで夜のお散歩をする。
ディーネちゃんもわたしの隣で並んで歩いている。
やっぱり気まずい。何か話題、話題は・・・
「ねえ、ユリ。ユリの住む星からは、他の星が見えるのかい?」
「夜空の星の事?見えるよ」
話題を考えていたら、アドルから話しかけられた。
そういえばここに来てからじっくり星を眺めた事はない。
わたしは地球から見える星について話した。
「決まった季節に、決まった星が見えるの。一年中見える『北極星』という星もあって、昔の人はその星の位置を頼りに旅をしたらしいわ」
あ、でも南半球のオーストラリアだと北極星は見えないんだっけ?
南十字星?
そもそもこっちの世界に北極星や南十字星があるとは限らないけど。
「それと、星座っていうのものもあるわ」
「星座?」
「いくつかの星を線でつないで、その星の配置を、動物や物にたとえて、意味のあるものに見立てるの。でも『どうしたらこれが馬の形に見えるの?』みたいなものばかりだけどね」
ふふっと笑う。アドルもつられて笑う。
「こっちの世界にも、意味を持っている星はあるよ。死んだ人が行く星とか、生まれる子の誕生を待つ星とか。願い事がある時に祈りを捧げる星もある」
「星に願いをかけるのはわたしの世界でも同じね」
夜空を見上げながらアドルと夜道をゆっくり歩き続ける。
やはりわたしが見たことのある星座は無さそうだった。
ただ、この星の夜空はとても綺麗だった。
排気ガスや都市の明るさで夜空が見えにくい地球の都会とはもちろん比べ物にならない。
わたしの実家は田舎で、それなりに星は綺麗に見えるけれど、これほど綺麗だったかと言われると、こちらの世界の夜空には敵わない気がする。
「とても綺麗・・・」
澄んだ空気の中、夜空に浮かぶ満天の星の煌めきに、自然と感嘆の言葉が漏れた。
無意識に口から感想が溢れるほどに、壮大な星々の輝きだった。
「・・・オレもそう思う。空の星も綺麗だけど、オレはこの星も守りたい」
「アドル?」
真剣な顔をしたアドルの横顔が見える。
整った綺麗な顔。
初めて出会った時も、星の明かりに照らされたアドルの顔は綺麗だと思った。
「きっと、空の星から見たこの星も綺麗なんだと思う。だから、この星は守らないといけない。必ず王と王子の仇は取る。そして、星そのものも救う」
「うん、そうだね」
不意にアドルが足を止めた。
一歩先に進んだわたしは、アドルのほうを振り向く。
アドルは一度深呼吸すると、わたしの顔を正面から見つめて、決意を語った。
「全てが終わったら、必ずユリを元の世界に戻す。方法はまだ分からないけど、必ず見つける。約束する」
「アドル・・・」
それからアドルは顔を横に向け、少し小声で話を続ける。
「帰る方法は必ず見つけるけど、もしもユリが良ければ、良ければでいいんだけど・・・」
「?」
アドルがしばし口ごもる。
そして意を決したかのように、再びわたしの顔を正面から見つめ、話を続けた。
「その・・・ユリが良ければ、そのままこの星に残って、一緒に星の復興を手伝ってくれないだろうか・・・たぶん、バルゴを倒した後も、色々後始末が大変だと思うし、手伝ってくれると助かるかなーなんて・・・オレが、ちゃんとユリを守るから、絶対不幸にはさせないから・・・」
「あの・・・えっと、それって・・・」
今のって、もしかして遠回しなプロポーズ的なアレですか!?
わたしは顔に熱を帯びたのを感じ、思わずほっぺたを両手で押さえて下を向いた。
・・・わたし今、顔を上げられない。どうしよう。
頭から湯気が出ているのではないかと思うぐらい、暑い。
そして顔が熱い。
お互い何もいえずに時間だけが過ぎる。
でも回答しないのも悪いし、だからと言って答えなんですぐに出せないし・・・
「やれやれ。ユリよ。アドルよ」
わたし達を見かねたディーネがわたし達に声を掛け、羽根で『やれやれ』というポーズを取った。
実に器用なハシビロコウだ。
「お互い、まんざらではない事は見てわかる。じゃが、まだやらなければならない事も沢山あるし、おいそれと出せる答えでも無かろう」
「うん、そうだね。ごめん、ユリ」
アドルはわたしに謝罪をすると、グッと伸びをした。
はあ、と息を吐いて、わたしに向き直る。
「オレ達はバルゴを倒す。みんなのために。オレ自身のために。その姿を、ユリには見ていて欲しい」
「うん、もちろん。それに見るだけじゃなくて、わたしも協力するよ」
わたしはニコッと微笑みかける。
「それで・・・全てが終わったら、答えを聞かせて欲しい、かな」
「うん・・・分かった」
この先も、アドルの背中を見ていこう。
そして、わたしがアドルを見るだけではなく、わたし自身もアドルにちゃんと見てもらおう。
言いたい事を吐き出してスッキリしたのか、アドルが脱力している。
そして、またシャキッっと背筋を伸ばす。
ん?まだ何かある?
アドルがふたたび向き直る。
「それと、オレ、別に、その、あの、胸が(小声)、大きい方が好きとか、そんなんじゃないから!エスカが勝手に勘違いしてるだけで、小さいのも好きだから!」
「台無しだよこの馬鹿!」
「アドルよ、昔からお主の言は時々残念な事があるのじゃ」
でもわたしは思わず笑ってしまった。
アドルの、そういう不器用で、無駄に真面目な実直さには好感を持っている。
好感をもっているというか、わたしはそんなアドルを好きなんだと思う、たぶん。
もう少し時間をかけて、わたしの気持ちもちゃんと整理してみよう。
わたしはまた空を見上げた。
本当に星が綺麗な夜だ。
ほっこりした気分で、わたし達は宿のほうに向きを変えて、夜道を歩いた。
なお、今朝アドルに怒られたばかりなので、今夜は夕食後に作業小屋には行かない。
絶対に行かないといったら行かない。
発掘組の進捗は、相変わらず算出する魔石の種類に偏りはあるものの、今日も目標数には到達したそうで、一応順調とのことだ。
「土の魔石が多く取れるのはいいんだけどね。やっぱり光と闇の魔石はもうちょっと欲しいかな」
「掘る場所を替えてみるか?まだ北側は攻めて無いよな?」
発掘チームが明日の採掘方針について検討を始めた。
エスカとわたしは、発掘チームの検討が終わるのを待ってから、こちらの状況報告を行った。
手持ちの魔石の精製は全て完了したことと、銃のような武器であるファルズの改良型が完成したことについて伝えた。
「そうか、ファルズの改良版ができたのか。それは楽しみだな」
「ユリのおかげだよ。性能も上がったし、撃つたびに魔石も無駄にならないし、凄いんだよ!」
エスカに褒められ、ちょっと照れる。
「軽量化もしたし、小型化もできた。持ち運びも便利なんだよ」
「へえ。オレは大きいのも好きだけどな」
わたしの耳がピクっと反応する。
「ふーん、エスカさんが言ってた通り、やっぱりアドルは『大きい方』が好きなのね」
「え?ユリ。何の話をしてるんだい?」
「ちょっと、ユリ。今はファルズの話をしてるのよ。『そっち』の大きさの話じゃないよ!」
・・・分かってるわよ。エスカさんが今朝、お風呂であんな話をするから、変に意識しちゃってるんじゃない。
自己嫌悪に陥ったわたしは、手早く夕食を終えて、一人先に、さっさと部屋に戻った。
◇
「ユリよ」
「分かってるわ。ごめんなさいディーネちゃん」
ベッドで突っ伏してるわたしにディーネちゃんが優しく声を掛ける。
「大丈夫、ただの八つ当たりだから。余計な事を言う前に部屋に戻って来たんだし。もう、わたし何やってるんだろう・・・」
手足をバタバタさせてもがく。
その時、扉をノックする音が聞こえた。
「ユリ、いるかい?」
ノックの主はアドルだった。
返事だけ返すと、扉越しにアドルが話す。
「あのー、ユリ。気分転換に、散歩でもしないか?良かったらディーネも一緒に」
アドルが夜のお散歩のお誘いに来た。
え、どうしよう。
「ユリよ。妾も一緒に誘われておるし、行ってはどうかな?」
「そうだね。断るのも悪いしね」
二人きりだと気まずいと思ったアドルの配慮だろうか。
わたしも今はディーネちゃんも一緒のほうがありがたいかも。
「分かった。すぐ行くから待ってて」
◇
わたしとディーネちゃんは、宿の入口を出たところで待っていたアドルと合流した。
アドルと並んで夜のお散歩をする。
ディーネちゃんもわたしの隣で並んで歩いている。
やっぱり気まずい。何か話題、話題は・・・
「ねえ、ユリ。ユリの住む星からは、他の星が見えるのかい?」
「夜空の星の事?見えるよ」
話題を考えていたら、アドルから話しかけられた。
そういえばここに来てからじっくり星を眺めた事はない。
わたしは地球から見える星について話した。
「決まった季節に、決まった星が見えるの。一年中見える『北極星』という星もあって、昔の人はその星の位置を頼りに旅をしたらしいわ」
あ、でも南半球のオーストラリアだと北極星は見えないんだっけ?
南十字星?
そもそもこっちの世界に北極星や南十字星があるとは限らないけど。
「それと、星座っていうのものもあるわ」
「星座?」
「いくつかの星を線でつないで、その星の配置を、動物や物にたとえて、意味のあるものに見立てるの。でも『どうしたらこれが馬の形に見えるの?』みたいなものばかりだけどね」
ふふっと笑う。アドルもつられて笑う。
「こっちの世界にも、意味を持っている星はあるよ。死んだ人が行く星とか、生まれる子の誕生を待つ星とか。願い事がある時に祈りを捧げる星もある」
「星に願いをかけるのはわたしの世界でも同じね」
夜空を見上げながらアドルと夜道をゆっくり歩き続ける。
やはりわたしが見たことのある星座は無さそうだった。
ただ、この星の夜空はとても綺麗だった。
排気ガスや都市の明るさで夜空が見えにくい地球の都会とはもちろん比べ物にならない。
わたしの実家は田舎で、それなりに星は綺麗に見えるけれど、これほど綺麗だったかと言われると、こちらの世界の夜空には敵わない気がする。
「とても綺麗・・・」
澄んだ空気の中、夜空に浮かぶ満天の星の煌めきに、自然と感嘆の言葉が漏れた。
無意識に口から感想が溢れるほどに、壮大な星々の輝きだった。
「・・・オレもそう思う。空の星も綺麗だけど、オレはこの星も守りたい」
「アドル?」
真剣な顔をしたアドルの横顔が見える。
整った綺麗な顔。
初めて出会った時も、星の明かりに照らされたアドルの顔は綺麗だと思った。
「きっと、空の星から見たこの星も綺麗なんだと思う。だから、この星は守らないといけない。必ず王と王子の仇は取る。そして、星そのものも救う」
「うん、そうだね」
不意にアドルが足を止めた。
一歩先に進んだわたしは、アドルのほうを振り向く。
アドルは一度深呼吸すると、わたしの顔を正面から見つめて、決意を語った。
「全てが終わったら、必ずユリを元の世界に戻す。方法はまだ分からないけど、必ず見つける。約束する」
「アドル・・・」
それからアドルは顔を横に向け、少し小声で話を続ける。
「帰る方法は必ず見つけるけど、もしもユリが良ければ、良ければでいいんだけど・・・」
「?」
アドルがしばし口ごもる。
そして意を決したかのように、再びわたしの顔を正面から見つめ、話を続けた。
「その・・・ユリが良ければ、そのままこの星に残って、一緒に星の復興を手伝ってくれないだろうか・・・たぶん、バルゴを倒した後も、色々後始末が大変だと思うし、手伝ってくれると助かるかなーなんて・・・オレが、ちゃんとユリを守るから、絶対不幸にはさせないから・・・」
「あの・・・えっと、それって・・・」
今のって、もしかして遠回しなプロポーズ的なアレですか!?
わたしは顔に熱を帯びたのを感じ、思わずほっぺたを両手で押さえて下を向いた。
・・・わたし今、顔を上げられない。どうしよう。
頭から湯気が出ているのではないかと思うぐらい、暑い。
そして顔が熱い。
お互い何もいえずに時間だけが過ぎる。
でも回答しないのも悪いし、だからと言って答えなんですぐに出せないし・・・
「やれやれ。ユリよ。アドルよ」
わたし達を見かねたディーネがわたし達に声を掛け、羽根で『やれやれ』というポーズを取った。
実に器用なハシビロコウだ。
「お互い、まんざらではない事は見てわかる。じゃが、まだやらなければならない事も沢山あるし、おいそれと出せる答えでも無かろう」
「うん、そうだね。ごめん、ユリ」
アドルはわたしに謝罪をすると、グッと伸びをした。
はあ、と息を吐いて、わたしに向き直る。
「オレ達はバルゴを倒す。みんなのために。オレ自身のために。その姿を、ユリには見ていて欲しい」
「うん、もちろん。それに見るだけじゃなくて、わたしも協力するよ」
わたしはニコッと微笑みかける。
「それで・・・全てが終わったら、答えを聞かせて欲しい、かな」
「うん・・・分かった」
この先も、アドルの背中を見ていこう。
そして、わたしがアドルを見るだけではなく、わたし自身もアドルにちゃんと見てもらおう。
言いたい事を吐き出してスッキリしたのか、アドルが脱力している。
そして、またシャキッっと背筋を伸ばす。
ん?まだ何かある?
アドルがふたたび向き直る。
「それと、オレ、別に、その、あの、胸が(小声)、大きい方が好きとか、そんなんじゃないから!エスカが勝手に勘違いしてるだけで、小さいのも好きだから!」
「台無しだよこの馬鹿!」
「アドルよ、昔からお主の言は時々残念な事があるのじゃ」
でもわたしは思わず笑ってしまった。
アドルの、そういう不器用で、無駄に真面目な実直さには好感を持っている。
好感をもっているというか、わたしはそんなアドルを好きなんだと思う、たぶん。
もう少し時間をかけて、わたしの気持ちもちゃんと整理してみよう。
わたしはまた空を見上げた。
本当に星が綺麗な夜だ。
ほっこりした気分で、わたし達は宿のほうに向きを変えて、夜道を歩いた。
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